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DAZN観戦 2021年J2リーグ第41節 FC町田ゼルビアvs大宮アルディージャ

2021-12-03 16:40:49 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の町田の記事はこちら(35節・栃木戦、0-0)
※前回の大宮の記事はこちら(35節・北九州戦、3-1)

36節からの3連敗を含む、5戦未勝利という現状の大宮。
急転直下で再度降格ラインに脅かされる事態となっていました。流石は元J1のラインコントローラー
前節(水戸戦・1-3)は緩むディフェンス面を引き締めようとしたのか、既に今季限りでの引退を発表している河本をスタメン起用したものの、結果は出ずに終わり。
この日は河面をセンターバックに起用し、その河面がコーナーキックのキッカーを務めるなど苦しさが滲み出る試合になりました。

残留争いを強いられるクラブらしく、肉弾戦上等という意識を押し出している霜田正浩監督就任以降の大宮。
しかし急場凌ぎでは、既にそんな意識を下地としている町田相手にはやはり苦しく。

町田ペースの入りで試合がスタートし、大宮は町田のプレッシングの前に全く好機を作れずに推移します。
いきなり耐える時間を強いられましたが、町田サイドも、吉尾が顔面にボールを受けて倒れ込むなど無傷では済まず。(1分程で起き上がりピッチ外→復帰)

10分程が経過し迎えた大宮最初の攻撃(前半11分)、石川ロングパス→河田胸で落とす→黒川ダイレクトでシュート(ゴール左へ外れる)と、いきなりフィニッシュに持ち込む事に成功。
その後も13分に菊地がエリア内左からシュート(ブロック)、19分にCKから菊地がヘディングシュート(ゴール上へ外れる)と、少ないチャンスでシュートに結び付け。
町田ペースの中、好機を確実に生かしフィニッシュで上回るという計画が垣間見えました。

しかし今季の町田は、プレッシング・球際の強さだけに留まらないチームへと進化を遂げており。
長短織り交ぜ、ダイレクトプレイも巧みに行うパスワークに翻弄され続ける大宮。
前に出てそれを遮断しようとするも、一歩・半歩の立ち遅れが目立ち、繋がれて危機を招くシーンが頻発します。
シュート数では上回るもそれ以外は……という流れのまま、飲水タイムを迎えます。(24分)

肉弾戦を挑むチームが、チェックが立ち遅れると、何が起こるかは明白。
28分、町田・中島が縦パスを受けにいった所チャージを受け、倒れた所に大宮・河面の脚が入ってしまい痛むシーンが。
中島は無事に起き上がったものの、直後の30分には逆に中島が河面の頭部に脚を入れてしまい反則となり、ナチュラルな報復(当然偶然でしょうが)のようなシーンに思わず苦笑いしてしまいました。

それはともかく、第2クォーターは攻撃権を支配していた町田が、その羽を広げるかのようにフィニッシュに辿り着く攻撃を目立たせます。
36分、右サイドでの吉尾のパスカットから、エリア内で受けた中島のマイナスのクロスを安井が合わせシュート。
ループの軌道を描いたものの、惜しくもゴール左へと外れ。
直後の同じく36分、またも右サイドで奥山のパスカットから、平戸がエリア内を突いて中央からシュート(ブロック)とショートカウンターを仕掛け続けます。
38分には中島が再び河面に倒され、反則による直接フリーキック。
左ハーフレーン・エリアからやや手前という位置で、平戸が直接シュートを放ち、外から曲げてきたもののゴール右へと外れ。

パスワークに翻弄され、かつ自らのパスは奪われるという八方塞がり状態を強いられる大宮。
ゴールキックも短く繋ぐ事が多いスタイルな以上、何とか一本主体的な攻撃を展開して落ち着きたい所。
それが実ったのが44分、ここも短いゴールキックから、河面のロングパスを受けた河田から右サイドで攻撃。
菊地のポストワークも交え、馬渡がクロスを入れる展開にまで持ち込むと、ニアサイドに入れられた低いクロスに小野が頭から跳び込み。
放ったヘディングシュートは枠を捉えられずも、後半へ期待感を持ち込むには十分……と思われましたが、このプレーで小野が肩を痛める事態となってしまいます。
一旦は復帰したものの、ハーフタイムで交代の措置が採られる事に。
その後、町田・奥山が大宮・翁長を倒した(アドバンテージで流れる)事で警告を受けるなど、肉弾戦の様相が色濃く表れつつ前半を終えます。

大宮が小野→奥抜へと交代した一方で、町田も動いてきたHT。
安井・中島→太田・ドゥドゥへと2枚替えを敢行。
この日は平戸が左サイドハーフで出場したため、セカンドトップを務めていた安井。
太田が左SHに入った事で、平戸が本来のセカンドトップに回り後半を迎えました。
最近は勝利する際は「点の取り合い上等」な展開が目立つ町田。
特に前節・山形戦(5-3)は後半に一挙5点を挙げる逆転勝利となり、この日もベンチに控える攻撃の駒をふんだんに利用して挑んだ後半。

その効果は早速表れ、後半1分に佐野のロングパスにドゥドゥが走り込み、大宮サイドがクリアしきれずに拾ったドゥドゥから受けた太田が左からクロス気味にシュート。(GK南キャッチ)
続く2分には右サイドから平戸が左へとスルーパス、走り込んだ太田からクロスが上がり、クリアボールを高江がエリア内へ送り込んだ所をドゥドゥが合わせ。
ドゥドゥはゴールと逆向きながらボールは枠に向かいましたが、ポストを直撃してしまい先制ならず。
尚も攻め立てる町田、平戸のエリア手前からのシュート(2分・枠外)、CKからの二次攻撃で吉尾のエリア手前からのシュート(5分・GK南キャッチ)とフィニッシュ地獄を浴びせます。

何とか窮地を脱した大宮、8分には中盤からのFKで、キッカー馬渡が直接シュートを狙い。(ゴール左へ外れる)
その後も18分に中盤で拾った河田がロングシュートを狙う(ゴール右へ外れる)など、押され気味の状況故に遠目から撃つ姿勢で流れを引き戻したいという思惑が見え隠れしていました。

前半同様にクオリティ溢れる攻撃を展開する町田に対し、大宮は交代で入った奥抜の推進力を交えて応戦。
攻撃機会では互角に持ち込んでいったものの、20分に町田の決定機が。
左サイドで三鬼の縦パスを平戸がダイレクトで前へ送り、そのボールをさらに太田がダイレクトで中央へ。
そして受けたドゥドゥがエリア内に進入する絶好機となりましたが、放たれたシュートはゴール上へ外れてしまいます。
冷や汗をかく事となった大宮。

その後23分に平戸が大宮・西村に反則を受け、再び直接FKのチャンス。
今度は右ハーフレーン・エリアからやや手前という、前半の場面とは逆の位置からで、キッカーも平戸とは逆足の吉尾。
しかし放たれたシュートは壁を直撃、頭部でブロックした大宮・菊地が痛んだ所で後半の飲水タイムとなります。

明ける際に菊地が退いた(山田と交代)大宮、馬渡が右SHに回って山田が右サイドバックへ。
この日は3トップというよりは、両翼を若干下げて中盤を厚めにした4-2-3-1の布陣を採っていた大宮。

町田は攻め疲れかここから後手に回ってしまい、大宮ペースの流れとなり。
それを手繰り寄せたのが奥抜で、彼を軸として左サイドで攻撃。
34分には三門のミドルパスを受けた奥抜がそのまま前進、町田・深津の股を抜いてのカットインでエリア内に入り、中央まで流れた末にシュート。
しかしGK福井のセーブに阻まれてCKに。
直後の左CK、キッカー河面のクロスを直接GK福井が抑えたものの、あろう事かこれをファンブル。
すかさず河田が詰めにいくも、再度福井に抑えられてモノに出来ません。

一転して防戦となった町田、当然の如く流れを変える交代カードを切りに掛かり。
36分に吉尾・平戸→岡田・鄭大世(チョンテセ)へと2枚替えを敢行すると、目論見は当たり再度町田ペースの展開となります。
右サイドから鄭のポストプレイを交えつつ前進、ドゥドゥも右へ開いてのプレーが目立ち、その分太田をターゲットとしてのクロス攻勢を仕掛け。
圧力を取り戻したものの、それでも先制点には辿り着けない町田。
42分には大宮・山田が町田・深津との競り合いで、頭部を痛めてしまい倒れ。(1分程で起き上がりピッチ外→復帰)
このブレイク以降、流れを失った感がありました。(大宮は39分に黒川→中野に交代)

そしてアディショナルタイムへ突入という所で大宮が好機を掴み、再び左サイドでの攻撃で、翁長のスルーパスを奥で受けた奥抜がカットイン。
エリア内からマイナスのクロスを入れると、逆サイドから走り込んだ馬渡がニアで合わせたものの、惜しくも枠を捉えられず。

再び大宮に流れが傾きかけた、という所で双方選手交代。
町田は三鬼→水本、大宮は河田→佐相。
この交代で大きく動いたのは町田で、深津・高橋・水本の3バックとなる3-4-2-1へとシフトしました。(岡田が左ウイングバックに回る)

しかし双方フィニッシュに辿り着く事はこれ以降無く。
大宮はセットプレーからボールを握り、放り込み体勢へと持ち込んだものの、好機を作れないまま試合終了の笛が鳴り。
スコアレスドローで勝ち点1を得たものの、当然物足りない大宮。

残留か降格か、という審判は最終節まで持ち越された大宮ですが、それはまだ幸せな方でしょう。
9クラブを巻き込んだ残留争い、今節まで残留も降格も確定していませんでしたが、今節終了の結果ようやく大きく傾き。
松本と愛媛が残念ながら降格決定、栃木と山口が目出度く残留決定。
北九州も降格圏確定で、残留の可能性は限りなく低いという状況となりました。
残りのクラブの中では得失点差で最も有利なのが大宮で、そのアドバンテージを活かしたい所ですが、最終節の相手は群馬。
最後の最後で行われる直接対決が、どんな結果を齎すでしょうか。

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