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DAZN観戦 2024年J3リーグ第34節 ガイナーレ鳥取vsカターレ富山

2024-11-01 16:52:59 | サッカー視聴記(その他)

<両軍スタメン>

J3の昇格争いも、大詰めである残り5戦。
それにも拘らず、プレーオフ圏を巡っては大混戦が続く状況でどうなるかは全く解らず。

それに急浮上して割って入ったのが鳥取で、3連勝を3度重ねる好調ぶりで肉薄。
最初の3連勝の前(22節時点)は、最下位と勝ち点差僅か5の17位であっただけに、追う者の強さを最も発揮しているクラブといえるでしょう。
ここに来てようやく新監督・林健太郎氏の理想が……という評価はシーズン終了後に下すとして、ここまで来れば是非とも出場を果たしたいプレーオフ。
しかしこの日の相手は富山で、ワンランク上の「自動昇格を目指すクラブ」という位置付けで苦戦は必至であり。

富山のキックオフで開始した試合、いきなり碓井狙いのロングパスのセカンドボールを井上が落とし、再度碓井を経由して松岡が中央からミドルシュート。
GK高麗がセーブしてコーナーキックと、開始1分も経たずに押し込まれているという絵図に追い込まれる鳥取。

そんな流れを何とか切った鳥取ですが、逆に攻撃の流れの構築から始めなければならなくなった試合。
5分、最終ラインから右へ展開ののち高柳が中央へ低いロングパス、跳ね返りを繋いで再度持った高柳がサイドチェンジ。
これにより薄くなった左サイドで、屈指のサイドアタッカーである小澤が持つという状況を作り上げ(その後奥まで切り込んでクロス、ニアで三木が合わせるもミート出来ず)、以降この形を目指すのが基本線となりました。

しかしそれを担うべくの最終ラインからの組み立てに対し、容赦無く襲い掛かる富山のプレッシング。
8分に二階堂の蹴り出しに詰めにいった碓井がブロック(そのままゴールラインを割る)と、一歩間違えればショートカウンターの危機という展開に。
富山がハイプレスに出てくる所を、空いたボランチに繋げれば前に運ぶ余地が生まれますが、左右のセンターバックに対して(2トップの片割れがボランチの1人に付きつつ)サイドハーフが果敢に詰めてくるのが重くのしかかります。

鳥取は打開すべく、富樫が降りての出口役や、プレッシャーをいなす1タッチパスなど工夫を凝らし。
しかし後者により繋ぎの正確性は落ち、結局フィニッシュにまで持ち込めずに時間を潰していきます。

優位に試合を進める富山、そのうちに得点に辿り着きたいのは言うまでも無く。
迎えた22分、中盤で松岡のボール奪取から左へ展開し、安光の持ち運びを経て(吉平の)クロスに辿り着き。
ファーに上がったボールをGK高麗がパンチングで逃れるも、右CKで継続するとここからそれが齎されます。
クロスの跳ね返りを拾った松岡、中央から左ポケットへの放り込みを選択すると、走り込んだ神山が折り返し。
きれいにエリア内中央へ送られたこのボールを、碓井がボレーシュートで仕上げてゴール。
ボールゲインで相手を押し込んだ末に、リードを奪う理想形となりました。

その後も鳥取は、どう富山のプレスを脱出するかに難儀。
26分例によって1タッチパスで繋ぐ曽我を、河井がアフターチャージで倒してしまい反則・警告となり、この被害により局面が変わるのが期待され。

しかし流れを得られず、逆に富山はボール保持の面でも上回りを図り。
28分、全員敵陣に入り込んでポゼッションという絵図に持ち込み、神山縦パス→松岡フリック→井上ポストプレイ→松岡と目まぐるしく変わる保持者。
そして松岡が先程と同様に左ポケットへミドルパスを送ると、吉平が丸山を振りきって収めに成功した末にマイナスのクロス。
これをニアで受けた末木が果敢にシュートを放つと、ニアサイドの狭い所を破ってゴール左へと突き刺さり。
1点目とほぼ同じ流れでのチャンスクリエイトで、追加点に辿り着いた富山。

力の差を痛感する事となった鳥取、それでもボール保持からの攻めという基本線は変わらず。
31分、敵陣右サイドでの細かな繋ぎを経て金浦がサイドチェンジ、小澤が受けるという基本に立ち返った攻撃。
ここで小澤は戻しを選択すると、富樫が左ハーフレーンから果敢にミドルシュート。
ブロックされるも尚も同サイドで繋ぎ、今度は曽我が中央からミドルシュートを放つと、無回転でゴールを襲ったこのボールをGK田川がセーブ。
その跳ね返りを松木がヘッドで合わせるも、ミート出来ず左へ逸れて終わりと、急接近したゴール。

これでファイティングポーズを取り直した鳥取、33分と36分にも、左サイドが薄くなった所を小澤に託すという同パターンの攻めを貫き。
小澤の推進力でひたすらプレッシャーを掛け続けると、続く37分にその成果が表れ、富山のパスミスを右サイドで拾って矢印を反転させての好機。
松木の推進を止めようと河井がチャージするも、倒れずアドバンテージで流れたのち左へ展開と、またも小澤に託されるボール。
左ポケットへ切り込んでクロスが上がると、中央で跳んだ富樫を越えてファーの三木に収まり。
そして放たれたシュートが、ゴールバー内側→左ポスト内側にそれぞれ当たった末にゴールイン。
やり続けた事が報われ、1点差に詰め寄りました。

ここからが本格的な勝負という感じで、以降富山は無理な速攻を狙わず保持を意識する立ち回り。
しかしモチベーションを上げた鳥取のプレッシングの前に、40分には戻りながらのパスワークで追い込まれた末に自陣深めでタッチに逃れる事を強いられ。

流れは変わったかに思われましたが、続く41分には鳥取の最終ラインでの保持、例によって1タッチパスでプレッシャーをかわさんとするもその金浦のパスが強すぎてズレるミスに。
拾った井上がすかさずミドルシュート(GK高麗セーブ)と、立ち上がりの悪い流れが蘇るに伴い、富山へとペースの針が振れてしまいます。
43分にGK田川のフィードのセカンドボールを確保し、左サイドでの繋ぎを経て河井の斜めの縦パスから中央を突き。
そして碓井のエリアライン寸前でのキープ→戻しから、末木のミドルシュートが放たれましたが金浦のブロックで何とか防ぎ。
その後も富山が攻撃権を支配したまま、前半終了の運びとなりました。

(ハーフタイムでの交代は無く)後半は鳥取のキックオフで始まるも、ロングボールを跳ね返した富山の攻撃に。
ひとしきり攻め続けた富山の流れを切り、鳥取が初めて好機を作ったのが後半5分と、前半と殆ど変わらない入りとなりました。
その5分には右サイドで攻撃を完結させにいき、スルーパスを奥で受けた松木の戻しを経て高柳がミドルシュート(GK田川キャッチ)と、前半からの変節を見せ。

しかし8分自陣で富山がパスワークで前進するところ、井上が曽我に倒されて反則になると、すぐ脇に居た吉平がヒートアップ。
曽我に詰め寄り、乱闘寸前という雰囲気になりましたが、ここは直後に曽我に警告が突き出されて手打ちとなり。
前半から何度か激しいチャージで倒れ込むシーンがあった吉平、キャプテンとして譲れない感情に襲われてしまったでしょうか。

そんな戦闘意欲を、正しい方へ向けんとする富山。
10分に左CKの好機を作ると、キッカー末木はライナー性のクロスをファーへ送り、河井の脚での折り返しを経て碓井がシュート。
GK高麗がセーブし、跳ね返りが中央の今瀬の上空へ上がるも、すかさず立ち直って弾き返す高麗。
その後クリアボールが先程折り返した河井の元に浮かぶと、今度はヘッドで折り返されましたがこれも高麗がキャッチと、守護神の奮闘で何とか防ぎきります。

決壊しかねない流れとなった鳥取は、最終ラインから温井→小澤への繋ぎを起点としての攻めと基本線へ切り替え。
それでも慣れを示す富山の対応も目立つようになってきた所で、17分にベンチが動き。
丸山・松木→田中恵太・田中翔太へ2枚替えと、W田中の投入によりワンパターン化を避けるという采配に。

これを受けて富山サイドも動き、20分に碓井と井上に代え、松本孝平とマテウス・レイリアを投入。
入った2人による2トップと、カウンターの橋頭保にさせるような起用で嫌なプレッシャーを掛けに来たでしょうか。

直後に富山がボール保持するも、松岡のタッチが大きくなった所を自慢のスピードで奪った小澤。
そのまま松岡に倒されて反則となり警告と、守備でも脅威を与える小澤の存在感は健在ですが、2点目が遠い状況を強いられる鳥取。
小澤の左サイドの推進というパターンも、しっかり右SHが付く体制を維持することで破綻を防ぎに掛かり。
また何度も使った事で、小澤自身も体力減による衰退が危惧される時間帯に。
これにより手詰まり感が膨らみ、23分には敵陣で長らく保持を続け、激しくサイドを振って揺さぶるも最後は戻しから金浦のロングシュート(GK田川キャッチ)に終わります。

すると25分に再び動く林監督、三木・富樫に代えて長谷川アーリアジャスールと東條を投入。
長谷川アーリアがボランチに入る事で、高柳が一列上がってシャドーに回ります。

ここから長谷川アーリアを中心としたパスワークで、保持の色を高める鳥取。
富山のファーストディフェンスをいなす事は容易となりましたが、その後なるべく小澤を使わずに右サイドでショートパスでの崩しの一辺倒で解決せんとする流れになります。
その結果パス数は膨らむも、フィニッシュ並びに得点に繋げるには後一歩足りないという絵図が続き。

一方守る富山サイドも、29分に松岡・吉平→高橋・伊藤へと2枚替え。
押し込みを受ける以上、サイドハーフの運動量確保は破綻を防ぐために必須であり。

しかしそんな意図を塗り替えてしまう事案が発生してしまい。
それは疲労による足の痙攣で、小澤の突破力に続き細かなパスワークと、鳥取の攻勢に奔走させられる影響がここに来て露わになり始め。
まず33分に襲われたのが右サイドバックの大山。
治療も入れられた事でピッチ外に出ると、そのまま交代の運びとなり脇本が投入され、神山が穴埋めに右SBに回ります。

すかさず打った弥縫策ですが、今度は末木が足を攣らせてしまう事態が起きたのが37分。
交代枠を使いきったすぐ後という、非常に拙いタイミングで発生してしまい。
ここも治療が入れられたためピッチ外に出た末木により、10人の凌ぎを強いられ。
たまらず高橋が穴埋めでボランチに回り、レイリアが右SHを埋める微調整。
そしてピッチに戻った末木は、負担を減らすべくFWに入りました。

これにより鳥取の攻勢は、猛攻と言っても良いものに切り替わり。
小澤の突破に対応するレイリアの姿一つのみで、既に富山に反撃の余力が無い事は明らかであり。
そんな苦し紛れの相手の布陣を見て、待っていたかのように再度小澤の突破の色を高める鳥取。

43分にその小澤がレイリアを剥がし、そのまま左ポケット奥へと切り込んでクロス。
これをスライディングでブロックしたのは河井ですが、この決死のディフェンスにより、河井まで足を攣らせてしまいます。
ボランチ2人ともが傷物となってしまう非常事態に、多少回復したであろう末木とポジションを入れ替える選択を採った富山。

必死の凌ぎを見せるも、ついに破綻する時が訪れます。
アディショナルタイムに差し掛からんとする所で、右から仕掛ける鳥取は田中恵のアーリークロスを選択。
中央で跳んだ田中翔を越えた先には高柳が走り込み、その前で神山がディフェンスに入るも、クリア出来ずにGK田川の前にこぼれた所を足を延ばして詰める高柳。
かろうじて触れられたボールは田川を掠め、ゴールへと吸い込まれました。
執念のぶつかり合いを制し、とうとう同点に追いついた鳥取。

奮闘虚しく追い付かれてしまった富山。
前日に2位の今治が敗れたため、どうしても勝ち点差を詰めたい試合ですが、3点目に向けた余力は無いに等しく。
鳥取のロングパスを跳ね返し、安光の前進を経て松本孝のミドルシュートに繋げたものの、以降やはり鳥取の猛攻を浴びる展開に。

あくまで地上からの崩しを図る鳥取に対し、両SHを極限まで下げて守りきるという富山。
それによる押し上げにより、逆に小澤が突破を見せるという状況では無くなり。
またこちらも金浦が足を攣らせてしまう被害を出すものの、気に留める余裕は無くショートパスで間を抜かんとします。
(残していた交代枠で、小泉を準備するもプレーが途切れなかったため実現せず終わり)

必死に作った富山の最後の好機(右ポケットから高橋がクロス)を跳ね返し、こちらも最後の攻撃に入る鳥取。
右サイドで運ぶ田中恵ですがここでも速攻は選ばず、ボランチ経由で逆サイドへ展開と地上から攻め。
小澤がカットインからミドルシュートと、フィニッシュで終わらせたもののボールはゴール右へと外れ。
そして次の瞬間試合終了の笛が鳴り響き、2-2で引き分けに終わりました。

最良の結果は出なかったものの、追う者の勢いは確かに感じる内容であった鳥取。
今後大宮・今治と、さらに上位相手のカードが続く厳しい日程ですが、乗り越えられれば6位以内が現実のものとなりそうです。

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