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DAZN観戦 2024年J3リーグ第31節 SC相模原vsギラヴァンツ北九州

2024-10-11 18:14:57 | サッカー視聴記(その他)

<両軍スタメン>

  • 相模原ホームだが、↓とは逆のコートで前半スタート。
  • 相模原は、田代が累積警告により出場停止。

日に日に少なくなる残り試合。
思うように成績が伸びないクラブのサポーターは、「あの時勝ち点を得られていれば……」という後悔の念に駆られる時期でしょうか。

昇格争いのなか、ともに下降線に入りつつある2クラブの対戦。
相模原はシーズン途中で、シュタルフ悠紀リヒャルト氏を監督に招聘したものの、以降黒星の方が先行してしまう歩みとなり。(4勝3分5敗)
こうなると監督交代した意味、ならびにクラブのアイデンティティが失われかねない瀬戸際という、何としても巻き返したい残り8試合と化す事に。(この日から、そのシュタルフ氏の発案でユニフォームのデザインを一新したそうな)
一方の北九州も、無敗記録が途絶えてから4敗を喫する足踏みを強いられている最中で、プレーオフ圏を死守しなければならない状況に。
29節(岐阜戦、2-0)には、正GKだった田中が負傷そして離脱というアクシデントにも見舞われ、苦境は続きそうな予感ですがどうなるか。

早々の前半1分、北九州は高が(高吉に)反則を受けた事で中盤からのフリーキック、遠目ながらも放り込みを選択。(ロビングを杉山がフリックもGK三浦に抑えられる)
無理矢理にでも好機を作る事でリズムを齎したかったですが、3分にはボールと無関係な所で永井が長谷川雄に倒されるも、反則の笛は鳴らず。

これで逆にリズムを失ったか、相模原の攻勢に入り。
しかしこちらも、ロングボールやアーリークロス中心の立ち回りで、FKも中盤から放り込みと似たような攻撃。
5分に得たコーナーキックでは、福井・植田の2人がキッカーに位置するなど、セットプレーを強く意識させる事に割いた感がありました。

勝ち点差が近いチーム同士の対戦で、それが北九州サイドにも伝染したか。
14分に工藤の左→右への対角線のロングパスから、セカンドボールを拾ってパスワークに入り、スルーパスでポケットを突いて右CKに持ち込み。
するとキッカー矢田はストレート性のクロスをファーに送り、工藤が合わせボレーシュート(ブロック)とこちらもこだわりを見せ。
引き続き2本目の左CKで今度は岡野がキッカーとなるも、ゾーン+マンツーマンの併用で守る相模原サイドが難儀。
ポジション取りの中で伊藤恵が倒され、その後取り直すものの北九州選手に挟まれる格好となり紛糾、主審に注意を受ける事態となりました。(結局ここからはフィニッシュに繋がらず)

前回観た際(18節・松本戦、3-2)は、監督代行時なのもあり伊藤恵頼みの攻撃といった印象が残る相模原。
しかし今回は最終ラインから地上で繋ぐのを根底とし、シュタルフ監督が率いるチームらしい姿を見せていきます。
それでも北九州のプレッシャー、特に中盤に付けた際にタイトに寄せる高吉の強度に難儀する形で、際立った好機は生まれず。
そのため彼を避けるように左サイドでの組み立て、特に長谷川雄が後方から送るロングパスを、高野に届けてからどうにか攻撃を展開させるという立ち回りへと変化を見せ。

相模原の理想を曲げる事に成功し、「良い守備から…」という格言の下、徐々に主導権を握っていく北九州。
立ち上がりは、ロングボールを送り続けて巧く繋がれば……という攻撃でしたが、次第に後方での繋ぎで相模原のプレッシングを呼び込んでからのロングボールという立ち回りにこちらも変節。
守備でも攻撃的にバックパスに激しく寄せる相模原に、別の意味で(激情派の)シュタルフ氏らしいチームだと思わざるを得ませんが、そんな相手の特性を突く攻めでペースを掴みます。

そうしたお互いの攻撃面がぶつかり合う試合展開。
24分の相模原は例によって長谷川雄のロングパスを高野が受け、そのまま左ポケットへ進入してグラウンダーでクロス。
クリアされるも尚も左ポケットで拾い直すと、今度は逆のポケットへ小さくサイドチェンジのパスを送り、受けた綿引がカットインからシュート。
乾のブロックでエリア外へこぼれた所を、拾った植田がミドルシュートで追撃(杉山がブロック)と厚みのある攻めを繰り広げ。
北九州も直後の25分、最終ラインでの繋ぎで、相模原を引き込んだのち工藤が縦パスを通し。
岡野は収められずも、こぼれ球を矢田が1タッチでスルーパス、左ワイドで受けた永井が単騎で持ち運んでカットインからシュート(加藤がブロック)とこちらもらしさを発揮。

その直後の27分、北九州が右からのFKで好機。(ここもバックパスに喰い付いた高野の反則・警告)
手前からのクロスが中央に上がり、GK三浦が乾と縺れながらパンチングで掻き出しますが、後方から走り込んだ高吉がダイレクトでミドルシュート。
強烈なフィニッシュに、交錯で倒れていたGK三浦は反応できずにゴールに突き刺さり。
緊迫の展開での先制点に、ひとしきり北九州サイドが歓喜に沸いたものの、GK三浦の抗議により協議に入る審判団。
当然乾の反則を要求してのもので、その結果判定が覆りゴールが取り消される運びとなり、ぬか喜びと化してしまいました。

失点せずに済んだ相模原、北九州のプレッシャーにも慣れ、改めて後方からの組み立てに入り。
それでも基本は長谷川雄の居る左からで、その姿勢からサイドチェンジを混ぜる事で左右をフルに使いに掛かります。
34分に敵陣でそのサイドチェンジを綿引が受け、スルーパスでポケットを突いて福井がマイナスのクロス。
ニアで合わせにいった伊藤恵はミート出来ずも、こぼれ球を植田がシュート(高吉がブロック)と、何人も係わる厚い攻めはこちらサイドでも変わらず。

しかし35分、今度は直に右から運ばんとしましたが、綿引のドリブルが囲まれて北九州が奪取に成功。
そして高が中央からミドルシュート(長谷川雄がブロック)と、その後方からのビルドアップは万全で無い事が示され。
一方北九州も43分、後方からの縦パスが高吉にぶち当たる格好でロスト、伊藤恵が拾い相模原のショートカウンターになるも大事故には繋がらず。

お互いミスも絡みながら、睨み合いを続けた末に前半はスコアレスで終了となり。
敗戦による昇格争いからの脱落は許されない、という思いが強く出た前半だったでしょうか。

共にハーフタイムでの交代は無く、始まった後半。
前半同様北九州は永井狙いのロングボールという立ち回りで、様子見兼ペース確保を図り。

しかしその攻撃に相模原サイドは対応ミスを見せ。
いきなりの後半1分に、エリア内でそのロングパスを永井が受ける(クリアされ撃てず)という絵図を作られた影響か、続く2分にはその受けにいく永井に対し長谷川雄がチャージ。
永井は倒され受けられずも、流れた所を拾った高が、そのまま頭で浮き球をコントロールした末にエリア内を突き。
そして切り返しから右足でシュートを放ち、右サイドネットを揺らす事に成功します。
今度は正真正銘のゴールで、手荒い祝福を受ける高により先制点の実感を得た北九州。

入りに失敗、という格好でビハインドとなってしまった相模原。
その後もそれを引き摺るかのように攻撃を成り立たせられず、5分にはまたも浮き球を収めた永井に対し小笠原が倒してしまい、今度は反則の笛が鳴り警告まで付く事に。

6分、プレッシャーを掛けにいった矢田が主審(堀善仁氏)と激突し倒してしまうという北九州サイドのハプニングを尻目に攻めに入り。
左ワイドでドリブルに入る高野ですが、そのまま奥へと切り込むと見せかけて遠目からロングシュートを狙い。
GK大谷がキャッチして終わると、その高野が足を痛めて倒れ込んでしまう、こちらもアクシデントに見舞われ。
しかし主審は無事だったものの、高野は一度起き上がるも再度倒れて続行不能と、こちらには実害が生まれてしまう事となります。
すかさず橋本と交代する運びとなった相模原ですが、ブツ切りの流れも強いられ一向に反撃機運は高まりません。

最終ラインでボールを持っても、永井を中心とした北九州のプレッシングの勢いが勝り繋げられず。
また高野→橋本となった影響か、前半のように裏抜けでロングパスを受ける事も無くなってしまい、八方塞がりの状態を強いられます。

こうなるとベンチワークで流れを変える他無く、16分に3枚替えを敢行したシュタルフ監督。
岩上・福井・伊藤恵→西山・徳永・高木へと交代(いずれも同ポジション)し、駒の変更で新たな攻めを模索します。

その効果が出る……というようりは、効果を出すべく矢印を前に向けるといった攻撃。
20分中盤で瀬沼のボール奪取からショートカウンターに持ち込み、中央を素早く前進した末に綿引が右からカットインシュート。
ブロックを掠めながらゴールに向かうも、GK大谷のセーブに阻まれて右CKに。
しかしそのCKでは、高木の落としが繋がらずにカウンターに持ち込まれ、高のドリブルを西山が反則で阻止して警告を受ける始末。
依然として流れは良くありません。

そして25分、相模原の後方からのミドルパスを高吉がカットにいったところ、瀬沼のチャージで倒れて反則に。
北九州の中盤からのFKとなり、前半同様に遠目でも放り込みを選択する流れに従い、キッカー矢田のロビングを乾が落とし。
そしてトラップにいった工藤が、綿引に削られて倒れてしまうと、再度反則を告げる笛が鳴り響きます。
今度はエリア内であり当然ながらPKで、ガッツリ足が入ってしまう絵図により綿引に警告というおまけも付き。
思わぬ追加点のチャンスを得た北九州、キッカーはエース永井が務め、殆ど間を取らず勢いを持ってシュート。
グラウンダーのボールがゴール左へ突き刺さり(GK三浦は反応するも届かず)、しっかりと決めリードを広げました。
直後にその永井が退き、牛之濱を投入。(同時に矢田→藤原に交代、高がFWに・岡野が右サイドハーフに回る)

その後、相模原も瀬沼狙いのロングボールの色を高め、何とか糸口を掴まんとする立ち回り。
(主審の)PK判定を下した負い目が加わったか、跳ぶ瀬沼に対しての反則が膨らむ事で、そこからのFKに活路を見出し。
30分の右ワイドからのFK、距離はあったもののキッカー植田は直接狙い、手前でバウンドする難しい軌道となりましたがGK大谷は両手で何とかセーブ。
更に33分、中央ながらも中盤付近と先程より遠い距離でのFK。
再び植田は直接シュート、無回転のボールで一気に狙ったものの大きく外れて結局実らずとなります。

35分に最後のカードを使う相模原、長谷川雄→栗原イブラヒムジュニアへと交代。
DFを削った事で4バックとなったようですが、それ以前の布陣は不透明に見え。
恐らく西山アンカーの4-1-3-2ないしは4-3-1-2となり、高木がトップ下で瀬沼・栗原の2トップ、というものとなったでしょうか。(あくまで推測)

しかし明確な判別の前に、更なる激震に見舞われる相模原。
直後にボール確保からの作り直しに入るも、縦パスがズレた所を井澤に縦パスを送り返され、北九州のショートカウンター。
そしてそのままエリア内へ入り込んだ井澤、牛之濱→乾と経由したのち左から上がった低いクロスを、ボレーシュートで叩き込み。
コントロール重視で合わせたボールがゴール左へと吸い込まれ、勝利を決定付ける3点目を奪います。

これだけでは終わらない激震。
39分再び北九州の攻撃で左から前進を図り、高とのワンツーで抜け出さんとする牛之濱。
そこを綿引が倒してしまい反則となると、好機阻止のオブストラクションと判定され警告対象に。
そして2度目という事で退場処分となってしまった綿引。
布陣変更による混乱から抜け出せないといった流れの末、窮地に追い込まれてしまいます。

悔やんでも仕方無く、以降は綿引を抜いた格好でそのまま3バックとなる最終ライン。
数的不利ながらも、既に3点差で失うものが無いと言わんばかりに、全員が人一倍走る事で何とかカバーせんとする相模原。
43分に西山のパスカットからの攻めでそれが実りかけ、右からの植田のクロスを栗原が合わせましたが、工藤のブロックに阻まれ。

その後は北九州が余裕を持ってボールを回し、前に出る相模原をいなした末に好機を作るという繰り返しに。(43分に高→渡邉へと交代)
45分左サイドでの細かい繋ぎから、藤原のサイドチェンジで密集を脱出し、坂本が右からクロス。
ファーサイド奥に上がったこのボールを、渡邉が足から跳び込んで合わせましたが、GK三浦のセーブに阻まれ4点目はならず。

アディショナルタイム経過後も、冷静にボールとペースを握り続ける北九州。
ベンチも最後の交代を準備(若谷と喜山)したものの、それが実現される無くボールを回し続ける事に成功しました。

そして試合終了となり、0-3で勝利した北九州が4位へと浮上。
J2時代は、いくら好成績を残しても不運(J1ライセンス未所持・ウィルス禍で)により参加できなかったプレーオフ。
J3での導入でようやく初の経験という、喜劇的な結末を迎える事が出来るでしょうか。

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