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DAZN観戦 2023年J3リーグ第28節 福島ユナイテッドFCvsSC相模原

2023-09-27 18:10:10 | サッカー視聴記(2023年その他)

<両軍スタメン>

  • 福島ホームだが、↓とは逆のコートで前半スタート。
  • 福島の予想布陣は3-4-2-1だが、守備時は↓を基本とした5-3-2の形を採るため3-3-2-2(3-1-4-2)と推測して記載。

開幕からずっと底辺付近を彷徨っていた相模原。
それでも今季におけるJ3監督交代の波に呑まれる事は無く、戸田和幸新監督の下、ひたすら我慢を続けてきたというここまでの戦い。

それもそのはずで、ここ(wikipediaの「SC相模原の選手一覧」のページ)を見て判る通り、選手構成は「新加入」の選手が大部分であり。(33人中25人と凄まじい数字)
オフにベテラン・中堅選手をほぼ全て放出し、新卒選手の割合を増やすという荒療治を取ったうえで、新シーズンに臨みました。

しかしその歩みは苦難に塗れ、常時最下位争いならびに降格枠からの脱出を目指す戦いを強いられ。
新卒選手中心の戦いは、GKへのバックパスでオウンゴールとか経験値的にやはり厳しいものがあり。
他クラブからの移籍選手も全て20歳代(おまけにJFL以下に在籍していた選手も少なくない)で、誰にも頼れないといった状況だったでしょうか。

そして夏のマーケットで降格を避けるべくの大幅に選手獲得に努めるという、2つの移籍市場での動向が合わさった結果が大量の「新加入」選手。
獲得した6選手はいずれも即出場(東廉太のみは故障で現在離脱中)している辺り、直ぐに主力としての働きが見込める程に戦力は脆弱だったという事であり。
その中には30歳代の岩上・瀬沼も居るという具合に、やはりチームに一定の経験値を加える必要がありました。
そうして陣容を整え、後半戦は4勝(1分3敗)と何とかチームを軌道に乗せる事に成功し。
この日は同じく後半戦好調の福島が相手となりました。

ともに3バックの最終ラインから、相手のプレッシングに対しどう前にボールを運ぶかを考えさせられる流れとなり。
アバウトな蹴り合いの入りを経て、いち早く前進に成功する道筋を得たのは福島ですが、そこでフィニッシュという有効打は放てず。
トップの澤上がサイドに開いて基点かつ中継点を務め、ボールを運びやすくはしていたものの、決定力に欠けるというトレードオフを強いられていたでしょうか。
そうなると好循環を失うのは早く、相模原の攻撃をいかに凌ぐかという展開に。

相模原のビルドアップに対し、福島は従来の3-4-2-1の基本布陣による5-4-1or5-2-3の守備では無く、澤上・森の2人をFWにしての5-3-2によりプレスを掛ける体勢を取り。
本来ボランチなはずの上畑が左シャドーのような動きを取るという具合に、前への人数を増やして規制を掛けにいきます。
そのプレッシャーを受けては苦戦必至といった相模原ですが、従来とは違った布陣だけに練度が浅かったでしょうか。
相模原はFWの福井が降りて出口とする事で、そこに縦パスを通して脱出を果たすシーンが目立ち、攻撃権の確保に成功します。
17分にはその福井が、山下の縦パスに入れ替わってドリブルに持ち込み、そのままミドルシュートを放って(GK山本セーブ)ゴールを脅かし。

福島にとっては不利に追い込まれたと言って良く、何とか反撃せんという焦りの下、送られる縦パスを悉くカットされてしまうという具合にこの試合(5節・岩手戦、0-2)の再現のような流れとなり。
21分には左サイドで増田がその縦パスをカットし、その流れのまま奥を取った末に橋本のクロス。
合わずに流れるも、右ポケットで拾った加藤がシュート(ブロック)と、ショートカウンターにも繋げる事でフィニッシュを増やす相模原。

しかし24分に、アンカーの西山がトラップミスを上畑に奪われ、たまらず奪い返さんとした結果倒してしまい反則・警告。
いかに補強でチーム力を上げたとはいえ、若さが残る陣容故に綻びも目立ち。
これで直接フリーキックの好機となった福島、キッカー森が放った直接シュートがゴール左を襲い、惜しくも枠の外という結果に。

それでも好循環を保つ相模原、以降もパスカットを目立たせ福島にペースを与えず。
そして29分、敵陣での右スローインからの繋ぎで、ボールを持った西山が逆方向へと流れつつのボールキープの最中に中央前方へ送るパス。
後ろにベクトルを向けている体勢で前にボールを送るという工夫を凝らしたパスが通ると、その西山の前方で(増田の)スルーパスに抜け出した綿引が最奥からクロス。
この低いボールをニアサイドで福井がボレーシュートで合わせると、ゴール左へと突き刺さって先制点を挙げた相模原。
特別指定で加入中の福井にとっては、嬉しいJリーグ初ゴールともなりまいた。

一方試合展開通りに、リードを奪われてしまった福島。
ボールを運べなくなったのが劣勢の要因であり、それを気に病んだのか以降ビルドアップの最中でも、両ウイングバックは低目の位置に残る体勢に。
何とか出口を多くしようという立ち回りですが、それに付け込んで相模原のWB(加藤・橋本)が前に出て規制を掛けに来るので効果が出ずに終わり。
ヒントとなったのが36分で、左サイドの低い位置に開いた森が鈴からパスを受けてビルドアップに関わり。
こうする事でWBの田中康が本来の高い位置を取り、その田中へとミドルパスを送った森でしたが、奥に走り込んで受けた田中康は収められず終わり。
それでもこの体制が後半に活きる事となります。

以降も相模原の攻撃シーンが続き、福島は守備を固めるも、それを受けた相模原は無理に攻めず作り直しを選択するという具合にリードを最大限生かす立ち回り。
結局福島が反撃の糸口を掴めないまま、0-1で前半を終える事となりました。

始まった後半、その最初の攻撃で福島はこの日初のコーナーキックを獲得。
流れを変えられるかと期待が高まったものの、それが果たされる事は無く、以降も相模原の攻勢が続く展開となります。

当然ながら福島は前からの意識を高めたものの、それに伴い瀬沼狙いのロングボールが良く効くようになった相模原。
陣地回復のみならず、セカンドボールを拾った相模原の攻撃が悉く好機に結び付きます。
再び押し込まれた福島、後半6分には最終ラインがあろう事か自陣エリア内で牧山に奪われるというピンチの招き方を演じてしまい。(拾った瀬沼がすかさずシュートもゴール左へ外れ)

流れを反転させたい福島。
8分に相模原のCKから、クリアボールを拾った塩浜がカウンターに持ち込まんとした所を増山に倒されて反則・警告。
そして直後に大森・澤上→吉永・雪江へと2枚替えと、相模原の綻びに付け込むように采配面で動いてきました。

そして投入された吉永の動きを軸に反撃体制を作る福島。
ボランチの位置から左サイドに開き、最終ラインと田中康の間のポジションに(攻撃時に)常時位置取る吉永。
これでWBが下がる事を強いられるという前半の問題は幾ばくか解決し。
そして逆の右サイドでは、左に人数を多くする意識の副作用か堂鼻がオーバーラップを繰り返して攻撃に関わるなど、両サイドが活性化する流れとなり。

迎えた19分、やはり左サイドから攻める姿勢を取る福島、田中康がやや下がり目でパスを受け。
そして雪江→森と人数を集めてパスを繋いだ末に、スルーパスが(ブロックに当たった末に)塩浜に通り、そのまま左ポケットに切り込んでシュートを放つ塩浜。
GK東ジョンのセーブも及ばず、ゴールネットが揺れて同点に追い付きました。

追い付かれた相模原は、キックオフの前に瀬沼→安藤へと交代。
数少ない「オフの血の入れ替え」に関わらなかった選手である安藤、そのまま瀬沼のポジション・役割を務めます。
瀬沼よりだいぶ小柄ながらも、ロングボールの受け所を立派にこなす安藤。
22分には裏抜けで綿引のロングパスを左ポケットで受けた安藤、中央へ流れた末にシュートしましたが堂鼻がブロックで防ぎ。
24分にはターゲットを務め、一旦こぼれたボールを倒れながらも収めた安藤。
奪われるもすかさず奪い返した増田が(上畑に)反則を受けた事で、左サイドからのFKになると、キッカー西山のファーサイドへのクロスに水口が頭で合わせ。
しっかり叩き付けられたヘディングシュートでしたが、GK山本のセーブに阻まれ勝ち越しはなりません。

一方再び押し込まれ気味となった福島。
何とか活路を見出したい状況下で、28分に森が左サイド裏へとロングパスを送ると、走り込んだ雪江が水口とのデュエルを制して最奥でボール確保。
そして溜めを作り、上がってきた森にラストパスを送ると、森はトラップでGK東ジョンを左にかわす絶好機を生み出し。
しかしゴールするには角度・距離が足りず、左ポケット奥からシュートしましたがサイドネット外に終わります。

それでも決定機を迎えた事でファイティングポーズを取り直し。
その後は均衡状態を経て、32分に両ベンチの采配が交錯し。
福島が大武・森→三木・野末へ2枚替えすると、相模原は一挙に3枚替え。
西山・牧山・福井→岩上・佐相・齊藤へと交代しました。

大ベテランの岩上と、安藤と同じく前年からチームに残った佐相と、キャラの濃い(?)選手を投入した相模原が優位に立ち。
特にアンカーの位置からロングパスを散らす岩上に対し、当初福島サイドは規制を掛けられずに大きな展開を許す事となります。
35分にはセンターサークルでスペースを確保した岩上、意表を突いてそのままロングシュートを狙いましたがGK山本がキャッチ。

その後警戒した福島ディフェンスが岩上を潰しにいく体勢を取るも、今度はそれをいなしながらショートパスでの組み立てに切り替えるという具合にベテランらしさを発揮する岩上。
39分には岩上の右への展開から、スルーパスを送った加藤が増田のリターンで右ポケットに走り込み、ダイレクトでシュートを放ちましたが惜しくもゴール左へと外れ。

一方の福島、この時間帯は既にオープン気味となっていたのもあり、キーマンだった吉永も左に張らず広範囲で攻撃に関わる姿勢を取ります。
また守備時は雪江が右サイドに開き、塩浜を頂点とした5-2-3気味の布陣で前線から守るという具合に微調整。
43分、左サイドで受けた田中がドリブルを敢行し、一気に奥へと切り込んでクロスに辿り着き。
クリアされるも尚も繋ぎ、今度は鈴の低いクロスがニアサイドに入ると、三木が収められなかったこぼれ球を塩浜が繋いだ末に堂鼻がシュート。
しかしゴール右へ外れと、どちらも着実にゴールに近づくものの決めきれず。
44分に福島は最後のカードを使い、塩浜→長野へと交代します。(相模原はカードを1枚残して終える)

この時間で投入された長野が推進力を発揮し、それにより押し込む福島。
最後は体力勝負とばかりに勝ち越しを狙ったものの、果たされる事は無く。
何とかその流れを凌いだ相模原は最後に攻撃権を得て、岩上の左ポケットへのミドルパスに山下が走り込んでダイレクトでクロス。
これを佐相がヘディングシュートに持っていきましたが、ゴール左へと外れてモノに出来ず終わります。

結局1-1のまま、引き分けの痛み分けに。
最近好調ながらも下位に沈んでいる両クラブ、それだけにJFLの動向も気になる所ですが、臆する事無く地盤固めに努めながら結果に繋げて欲しいものです。

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