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DAZN観戦 2021年J2リーグ第13節 水戸ホーリーホックvs栃木SC

2021-05-12 17:07:16 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の水戸の記事はこちら(10節・秋田戦、0-1)
※前回の栃木の記事はこちら(1節・岡山戦、0-2)

今季も開催?された北関東ダービー。
水戸サポーターが「10連覇」という断幕を掲げていたのもあり、どうやら栃木や群馬がJ3に居て、2クラブだけとなっていた4年間も勘定に入れられているようです。
その間も水戸は1位になり続け、2012年から9年連続で制しているという形となり、今季も1位を期待されて迎えたホームでの一戦。

「ストーミング」スタイルを定着させた事で名を上げた栃木ですが、今季は類似したスタイルの、J2初年度である秋田の躍進もありあまり目立っておらず。
1試合スタイルを貫くには中央の強度不足といった感じで、センターバックは田代(現鳥栖)が抜けた穴、ボランチは佐藤・西谷の故障離脱がそれを招いてしまったと思われます。
前者は加えてベテラン・高杉が長期離脱してしまい、新キャプテンの柳と小野寺のコンビは奮闘しているものの、最近は最後の最後で失点し勝ち点を失う試合が目立ち。
後者は穴埋めとして上田を当てがったものの、やはり真逆のスタイルとの合致は難しく、結果として上田スタメンの試合では未勝利という有様に。(まあ松本スタメンの試合も未勝利ですが)
未だ10代という若手の松本も出場を重ねているものの、このポジションの層の薄さは致命的。
しかしこの日は復帰した西谷と佐藤のドイスボランチが復活、ダービーに照準を合わせたかは不明ですが、戦う体制を整えて挑みました。

対する水戸、この日は4-4-2のフォーメーションを選択し、中山仁斗とブラウンノア賢信のツインタワーともいうべき2トップ。
3トップの際はセンターフォワードを務める中山仁ですが、(今季は緩んだとはいえ)中央の守備の堅さを押し出す栃木が相手なので、中山仁の負担を軽くするための布陣でしょうか。
開始早々後方からのロングパスや、スローインのターゲットとして動き回るのが目立ったブラウンノア。

前半5分、タビナス・ジェファーソンのロングパスに対して栃木がクリアミスでブラウンノアが拾い、栃木・小野寺に倒されるも中山仁が拾ってGKと一対一に。
そしてループ気味のシュートでGK川田を抜くも、僅かにゴール右へ外れてしまいます。
しかしブラウンノアを倒した小野寺に警告と、早くも肉弾戦を貫くのにハンデを抱えてしまった栃木。

立ち上がりは栃木に合わせるようにアバウトな攻撃が目立った水戸ですが、次第にボールを繋ぐサッカーへと転換していきます。
10分は左サイドで繋いだのち平塚が中央へ縦パス、カットに入られこぼれたボールをエリア内左でブラウンノアが拾う好機。
そしてマイナスのクロスが入り、中央で森勇人がトラップからシュートするもブロックで威力を弱められGK川田がセーブ。

ペースを握ったかに見られた水戸でしたが、以降栃木が押し込む展開に。
ロングパス攻勢で相手を押し込み、迎えた16分。
クリアボールを右サイドで大島が拾い、そのまま手前からクロスを上げると、ファーサイドに走り込んだ森俊貴が足で合わせシュート。
水戸守備陣は矢野を警戒していたのか、気付いた時には既に遅しというようなシュートがゴール右上に突き刺さり。
先手を取る事に成功した栃木。

ビハインドとなった水戸、これまで以上にボールを握る攻撃で栃木を押し込んでいきます。
パスを繋いでサイド奥へと進入し、クロスに繋げる攻めを敢行し、コーナーキック攻勢へと突入。
22分に3本目のCK、そこからの二次攻撃で右サイド奥でボールを繋ぎ、奥田がエリア内右奥からカットイン。
そしてシュート気味のクロスを入れるもこぼれ、混戦を経て中山仁がシュートするもブロックに遭い、尚も拾った中山仁がマイナスのクロス。
そして村田がシュートするも再度ブロックされ、跳ね返りを平塚がシュートするも枠外となり、連撃を浴びせたもののゴールは割れず。

直後に飲水タイムが挟まれたのち、28分に栃木がCKから西谷がミドルシュートを放つ(ブロック)一幕を経て、再び水戸が押し込む展開へと突入。
後方からしっかりとパスを繋ぐビルドアップへと完全移行し、最終ラインに平塚が降りる3枚の形を基本としてボールを運びます。
35分にはゴールキック(ロングフィード)からの攻撃、中山仁への縦パスがカットされたのち、相手のパスを村田がブロックして奪い攻撃継続。
ブラウンノアが繋いだボールを中山仁が拾い、エリア内右へと進入してシュート。
しかし右ゴールポストを直撃してしまい、惜しい所で決めきれず。

その後も攻撃権を支配し続けた水戸、36分には森勇が左からカットインしてシュート、ブロックされたボールを中山仁が拾い反転シュート。(ブロック)
41分には右サイドで繋いで奥へと運び、村田からのクロスをファーサイドで三國スティビアエブスがヘディングシュート(枠外)と攻め立てます。
「丁の字型」のビルドアップを基本としつつ、森勇が降りてボールを受ける事で行き詰まりを回避し、スムーズにボールを運ぶ水戸の攻撃。
しかし栃木もゴール付近では粘り強く守備を行い、リードを守ります。
結局0-1のまま動かず、前半が終了。

前半の終わり際から、左から右へと吹く風が強まってきたピッチ上。
栃木が風上という立場となり迎えた後半、お互いのロングボール攻勢が交差する立ち上がりとなります。

水戸は向かい風を考慮してか、左サイドバックの三國をターゲットにしたボールを送り。
SBに長身選手を配置するメリットを活かさんという振る舞い(メジャーな所では前年までの橋岡が居た浦和とか)を見せた一方で、決定機を掴んだのは栃木。
後半4分、GK川田のロングフィードを矢野が合わせて前方へ送ると、スルーパスの形になってジュニーニョが抜け出し。
そしてエリア内右へと進入しシュートを放ちましたが、GK牡川のセーブに阻まれてゴールならず。

8分に早くも水戸ベンチが動き、それも後半のキーマンかと思われた三國に代え、大﨑を投入という手を打ちます。
そして直後から左サイドアタックを敢行する水戸、どうやら三國ターゲット作戦はブラフだったようで、意識を動かしたうえで左で突破力を押し出す手法だったでしょうか。
それが奏功したのが10分。
タビナスのスルーパスに走り込んだ大崎、エリア内左へとパスを出すと、ブラウンノアが受けてシュート気味にクロスを入れます。
すると中央で反応して足を出した栃木・小野寺、当たったボールはゴールに向かってしまい、オウンゴールの形になり水戸が同点に。
交代策が早速嵌り、流石は秋葉忠宏監督率いる戦闘集団といった感じで、尚も勢いを持って展開します。

同点に追い付かれた栃木サイドも、以降テンションを上げて試合を続け。
14分には右サイド奥でボールを拾った大島が倒されボールを奪われ、これがノーファールというジャッジになると、思わず柳が主審に異議を唱えてしまいます。
警告を受ける事となり、勝利への執念が漏れ出してしまったという印象を受けたシーン。

両者意地同士がぶつかり合うも、ボール支配力に勝る水戸がペースを握る試合展開。
しかし栃木も、18分に水戸・タビナスのパスを遮断したジュニーニョが、そのまま拾って抜け出してエリア内右へ。
先程の決定機(4分)と酷似したシーンとなり、シュートを放ちましたが再びGK牡川のセーブに阻まれてしまいます。
それでも一発の怖さを水戸に植え付けるには十分で、熱戦の様相に。
その最中、水戸は20分に再度動き森勇・奥田→新里・松崎へと2枚替え。
以降栃木・面矢のロングスローや、水戸のサイドからの直接FKが飛び交うもフィニッシュは生まれず、26分に飲水タイムへ。

明ける際に栃木サイドも動き、矢野・ジュニーニョ→山本・有馬へと交代。(松岡が右サイドハーフ→FWへシフト)
これまで栃木のポストマンとして欠かせない存在であった大ベテランの矢野ですが、連戦でもスタメン出場を続けていた影響もありここでお役御免に。
しかし同時に攻め手を失う事を意味し、以降水戸のペースは上がる一方に。

ベンチもさらにハイテンションになっていたのか、30分に早くもカードを使い切る水戸。
ブラウンノア・平野→安藤・山根へと交代し、今季の基本であった4-1-2-3のフォーメーションへとシフトします。
この交代の直前、栃木・松岡の反則でエリアから近い位置でFKを得ており、キッカー平塚が直接シュートするもゴール上へ外れ。

33分に栃木も松岡・西谷→菊池・松本へと2枚替えを敢行しますが、流れは依然として変わらず。
エリア内へ危険なパスを送り続ける水戸の攻撃を、フィニッシュにだけは持ち込ませず守る栃木。

栃木は自ら攻撃を作り出せない状況に追い込まれつつありましたが、水戸のミスから好機を得ます。
35分に水戸のバックパスがずれてラッキーな形で左CKとなると、キッカー松本のクロスをGK牡川がはじき返したボールを、面矢がボレーシュート。
ミート出来ずエリア内にこぼれたボールをさらに菊池がシュートしますが、ブロックに阻まれ。
直後の36分には、右サイドで山本がドリブルから低いクロスを入れると、水戸・住吉ジェラニレショーンが足を伸ばして(バレリーナのような恰好で)ブロック。
しかしこのボールがゴールに向かってしまい、危うい所でしたがGK牡川がキャッチして冷や汗。

直後にはアクシデントにも襲われる水戸、中山仁が足を痛めて倒れ込み、担架で運ばれピッチ外へ。
この間にスタジアムにはスコールが発生し、以降勢いを増して降り注ぐ事となります。(試合終了間際には止んでいた)
10人で戦う事を強いられた水戸ですが、幸い中山仁は攣らせただけで41分にはピッチに戻りますが、それでも痛さを堪えつつのプレー。

42分には栃木も最後のカードを切り(大島→畑、菊池がFW→右SBへシフト)、刻一刻と近付くフィナーレ。
押し込まれ続ける中、焦る栃木は43分に有馬のボール奪取から、畑が自陣からロングシュートを敢行。
しかし雨が降った代わりに風は既に弱まりを見せており、GK牡川が難なく抑えます。

直後の44分、水戸は(同点後)最大ともいえる好機。
縦パスを送り続ける攻撃を見せるも栃木ディフェンスに阻まれたのち、新里がエリア内右へとスルーパス、これに松崎が走り込んでシュート。
しかしGK川田がセーブして勝ち越しならず。
尚も押し込み続ける水戸、アディショナルタイムにはCKに加え、大崎のロングスローも交えて勝ち越しを狙います。

そのAT中に栃木・有馬が鼻血のため治療を受ける等、プレー以外の要素でも慌ただしさが満載だった終盤戦。
水戸は最後まで攻め続けましたが、結局栃木の粘りの守備を打ち破る事は出来ず。
1-1のまま試合終了となり、関東ダービー初戦は引き分けという結果に終わりました。

この後栃木は16節、水戸は17節に群馬戦が控えている関東ダービー。
2011年にこれを制している栃木、水戸の10連覇を阻止するため、先んじて群馬戦では勝利を挙げたい所でしょう。


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