※前回の山形の記事はこちら(27節・長崎戦、5-1)
※前回の大宮の記事はこちら(27節・水戸戦、0-0)
※前回対戦時の記事はこちら(8節、大宮 2-1 山形)
<山形スタメン> ※()内は前節のスタメン
- 宮城が長崎からレンタル先変更という形で加入(レンタル元はJ1・川崎)し、28節(大分戦、1-0)から登録されて即スタメン出場も、現在はベンチ外が続く。
- 泉が(J1・神戸から)育成型レンタルで加入し、31節(熊本戦、2-0)から登録されて即途中出場。
- 加藤が(金沢へ)完全移籍となり、28節をもって登録抹消。
- 負傷?離脱していたチアゴが前節(町田戦、0-5)復帰して途中出場、今節スタメンに。
<大宮スタメン>
- 前節(長崎戦、0-4)は小島ボランチ・中野シャドーの3-4-2-1で、そこから微調整。
- ヘッドコーチに元監督・前仙台コーチの渋谷洋樹氏が就任。
- 強化部長の秋元利幸氏が退任。
- カイケが長崎からレンタルで加入し、28節(金沢戦、2-1)から登録されて29節(秋田戦、1-0)に途中出場。
- 柴山が(J1・セレッソへ)完全移籍となり、29節をもって登録抹消。
- 29節で負傷交代した袴田が復帰・ベンチ入り。
- 藤井(東海大)が来季加入内定し、同時に特別指定として31節(仙台戦、0-1)から登録。
5連勝で一気にプレーオフ圏に肉薄を見せた山形。
しかし順風という訳では無く、加藤のまさかの移籍も影響し補強選手を即陣容に加えたり、負傷者ないしは復帰者などでレギュラーは結構入れ替わりを見せており。
そんな土台の脆さを突かれたか、前節は首位・町田に手酷く大敗(0-5)してしまうに至りました。
そして勝敗も全く同数の15勝15敗(2分)を数えており、ここからはまさに正念場といえる終盤戦に。
この日の相手は大宮と、首位・最下位との連戦となり。
首位に負けた以上、最下位には勝っておきたいというプレッシャーも敵となる状況で、果たしてどんなサッカーが描かれるのか。
5バックで守備を固める大宮に対しても、普段通りにサイドから素早く運ばんとする山形の攻撃。
前半2分に右スローインから、國分のヒールパスを交えて山田がドリブルに入る所を、岡庭がオブストラクションの形となり反則。
ここからのフリーキックはシュートに結び付かず、直後の3分には大宮が自陣でのパスカットから素早く運ぶ攻撃。
市原の左→右への対角線のミドルパスが通り、小島のスルーパスに飯田が走り込むも小野に蓋をされ、そのままチャージしてしまい反則。
判定の運に恵まれないといった展開に、飯田が思わず異議を唱えてしまったために警告まで貰う事となりました。
8分にも、イサカがボール奪取した所にチャージしてしまった市原が反則・警告と、被害が膨らむ大宮。
試合の方は、山形が主体的な攻撃を繰り広げる時間が長く続き。
大宮ディフェンスは、前線でプレッシングを掛けたい意思と、後方で5バックでゾーンを固めたい意思がぶつかり合っているというのが第一印象。
プレスを掛ける時もウイングバックは前に出ないので、5-3-2を採る3ラインにギャップが生まれ易く、山形サイドもその間を取って縦パスを受ける狙いが解り易いという絵図となりました。
5分に山形が左サイドを素早く運び、チアゴのグラウンダーのクロスを藤本が足で跳び込んでシュート(ゴール右へ外れる)という好機が生まれてからは、大宮最終ラインは一層後ろを固める意識が強くなり。
そんな大宮にとっての切り札は、夏の補強で獲得したシュヴィルツォクというのは変わらず。
しかし序盤は片割れの室井の方がチャンスメイクに貢献し、15分に岡庭のスルーパスを左奥で受けると、ボールキープに努める所を高江にチャージされて反則。
これで左サイド奥からのFKとなり、そのキッカーは28節に直接ゴールを決めているシュヴィルツォク。
1タッチ→相方(ここでは小島)が止めると変化を付けてからのキック(クロス)で、以降この日はこれが定番となりました。
FWのマンパワーを活かすべくロングボール主体に……というイメージの大宮ですが、ゴールキックからは短く繋いでいくスタイル。
その中でアンカー高柳は常時山形の國分に見られていたものの、カイケが意外な巧さを見せてビルドアップに貢献します。
短いフィードで1つ飛ばしたり、ドリブルでプレスを1枚剥がしたりと技を発揮し、ハイプレスを嵌めたい山形の思惑を逸らし。
20分にはたまらず國分が最終ラインまで詰めにいった山形ですが、藤本への受け渡しが遅れた所を突き高柳経由で前に運ぶ大宮。
縦パス→小島スルーパスで一気に右ポケットに運び、室井のクロスにまで繋げます。(シュートは撃てず)
山形は攻撃でも、5バックで守る体勢の大宮に対し、アタッキングサードでの崩しがままならない状況に。
巧くいかなくなってきた隙を突く大宮、24分はロングボールを収めたシュヴィルツォクが右へ叩いたのち、飯田のポケットへのスルーパスに走り込んでシュート。(GK後藤雅キャッチ)
ストライカーの脅威を植え付けた第1クォーターは、25分に飲水タイムが挟まれた事で終わりを告げます。
室井を使う事が多かった大宮ですが、ブレイク明けは降りてきたシュヴィルツォクへの縦パスをメインとする攻撃に切り替え。
これでリズムを作って、迎えた32分右サイド~中央へのパスワークで組み立て、飯田のロングパスが室井に収まり。
トラップ際を奪われるも、その後野田のパスミスをシュヴィルツォクが拾った事で絶好機が生まれ、彼のパスを受けた黒川がエリア内へ切り込みシュート。
GK後藤雅が前に出てセーブ、さらに拾った小島がエリア内を突いてシュートするもブロックと、連撃を浴びせましたが先制ならず。
しかしその後のコーナーキック、二次攻撃の際に岡庭のロングパスがオフサイドとなると、シュヴィルツォクが誰も居ない所に蹴り出してしまった事で遅延行為を取られて警告。
またも余計なカードを貰ってしまい、水を差しかねない絵図に。
それでも41分、カウンターに持ち込んだ大宮は飯田のドリブルから中央へ展開し、小島がキープする所を熊本に倒されて反則。
良い位置での直接FKとなり、狙うのは当然シュヴィルツォクで、先程と同様1タッチ→(高柳が)止めるという動作を挟んでシュート。
しかし落としきれずにゴール上へと外れてしまいます。
山形は相変わらず鋭いサイド攻撃がメインですが、そこから中央を使う事はままならず、大宮の守備の堅さに屈するような状態に。
44分にイサカの右からのクロスがゴールに向かう軌道となるもGK笠原がキャッチ。
45分に再びイサカが奥からのクロス、今度はチアゴが合わせヘディングシュートを放ちましたがこれもGK笠原がキャッチ。
イサカを軸として何とか打開を図るも果たせず。
アディショナルタイム、敵陣左サイドでボールカットした高柳が(山田に)反則を受け、またもFKを得た大宮。
ここもお馴染みの流れを経てクロスを入れたシュヴィルツォク、カイケがヘディングシュートを放つも枠を捉えられず。
スコアレスで前半を終えたものの、大宮は十分希望が持てる展開となりました。
後半に入り、巻き返したい山形が最初の好機。(後半3分)
またも右サイドでイサカが持つ絵図となると、今度はクロスでは無くワイドから直接シュートを狙いにいきます。
ゴール左へ外れたものの、イサカのアイディアが重要という攻め手の状況では十分有効打となり。
その後も6分に緩い浮き球をニアサイドへ送るなど、変化を付けにかかるイサカ。
しかし大宮は7分、こぼれ球を素早く繋ぎ、スルーパスを右サイドで受けたシュヴィルツォクがカットインでポケットを突く好機に。
ディフェンスに遭って右スローインになり、そこからついに得点を生み出します。
一旦ボールを確保するも左奥へと詰められた状態となった山形サイド、小野の苦し紛れのミドルパスを高柳がカットしてショートカウンターの形で継続。
そしてポケットに走り込んでパスを受けた小島、奥へと切り込み野田と縺れながらもマイナスのクロスを送ると、中央で受けてシュートを放ったのはシュヴィルツォク。
小島に引き付けられていたGK後藤雅はセービングに入れず、ゴールネットが揺れて大宮が先制に成功します。
ビハインドとなった山形、文字通り目の色を変えて攻め上がり。
10分に高江が山田とのワンツーで切り込み、ループの軌道でシュートを放つも枠を捉えられず。
後半はこの高江が流れの中で高い位置を取るようになるなど、まるで藤田の動きを彷彿とさせる攻め上がりを目立たせます。
ベンチも勢いを付けるべく11分に動き、チアゴ・國分→泉・後藤優へと2枚替え。
しかし12分の山形の攻撃を、クロスをGK笠原がキャッチして切った大宮、そのままカウンターに。
しかもそれが至ってシンプルで、スローを受けた岡庭が左サイドを持ち上がり、アーリークロスが一気にファーサイドのシュヴィルツォクへと収まり。
放たれたシュートこそ枠を大きく外したものの、カウンタースタイルのチームがリードを存分に活かすべくの立ち回りを見せます。
その後大宮がパスワークでポゼッションを高める流れへ突入し、山形が手を焼くような予感が膨らむ展開に。
しかし16分、左サイドをパスワークで前進する山形、パスミスも絡みスピードダウンしたものの繋ぎ直して逆の右サイドへ。
再びワイドでボールを持ったイサカ、その次なる手はカットインでポケットへ切り込んだのちに、南とのワンツーでリターンを奥で受け取るというもの。
これが奏功し、入れたクロスはブロックに当たりGK笠原が弾くも、目の前で拾った後藤優がすかさずシュートしてゴールネットを揺らします。
予想に反して、早めに同点に追い付いた山形。
直後の17分、山形のミスから好機を作る大宮、中央でシュヴィルツォクが縦パスを受けてそのまま反転シュート。(枠外)
まだ運気はあるという大宮のこの日の展開に、ベンチも19分に動き黒川・室井→大橋・中野へと2枚替えを敢行します。(高柳がシャドーに移り、大橋がアンカーに)
しかし投入直後の隙を突かれ、映像も追いきれないうちにスルーパスを左ポケットに送る山形。
走り込んだ後藤優のクロスがGK笠原に弾かれた所、イサカがダイレクトでシュートを放ってGK不在のゴールへ。
これをライン寸前で市原がブロックし、さらに上がった山田のクロスもGK笠原がパンチングと何とか防ぐ大宮。
相当に際どい凌ぎを強いられましたが、24分にシュヴィルツォクの受けた反則で得た右サイド奥からのFK。
今度はシュヴィルツォクがターゲットに回るも、尚も変化を付けて高柳ヒールで蹴り出し→小島クロス気味にシュート(GKがセーブしたように見えるも判定はゴールキック)で脅かし。
その直後に飲水タイムが挟まれました。
ブレイク明けは山形が押し込み、時間経過により組織力の差が露わとなったような展開に。
28分には大宮のパスミスも絡み、拾った泉がドリブルする所を大橋に倒されて反則となると、蹴り出したカイケが遅延行為により警告。
そして絶好の位置での直接FKと、劣勢を強いられる大宮。(このキック、高江が直接狙うもゴール上へと外れ)
尚も前線のエネルギーを高めんと、29分にイサカ・藤本→横山・デラトーレへと2枚替えした山形。
たまらず32分に大宮ベンチも動き、シュヴィルツォクを諦めてアンジェロッティへと交代。
同時に高柳・泉澤へと代え、大橋・小島のドイスボランチによる3-4-2-1へとシフトします。
ブロックを固める策を採ったものの、それでも山形の跳梁は止まず。
特に山田の上がりにより岡庭が劣勢を強いられ、左サイド(山形から見て右サイド)の守りが怪しくなり。
それにより逆の泉の推進が冴え渡るなど、両サイドで炎上の気配が膨らみます。
35分にはその泉がエリア手前左からミドルシュートを狙い、ゴール右へと惜しくも外れ。
最後のカードは、山形が36分で高江→藤田。
役割を保つべくの交代の色が強かった一方で、大宮は38分に飯田→茂木へと交代します。(岡庭が右へ回る)
露わになりつつあったサイドの緩みを締めるべくの交代でしたが、これにより副次的な作用もあり。
前回も述べた通りの、泉澤・茂木の2人による左の2レーンを占めての攻撃体制が整った事で、ここから攻撃でもペースを掴み始めます。
泉澤のドリブル力を軸に、再三左奥へと切り込む攻めを見せる事で優劣を逆転させ。
42分にはその泉澤が、奥へ切り込むと見せかけてカットインからミドルシュートを放つ(エリア内で野田ブロック)など、フィニッシュの脅威も十分となりました。
終盤という時間帯もありますが、悪く言えばシュヴィルツォク頼みの攻めよりは、こちらの方がより組織力を感じてかつ有効といった印象でした。
攻守で優勢に立った大宮ですが、それでも決定的な力に欠けるのは変わらず。(そうでなければ最下位には居ない)
ATでは敵陣でサッカーを展開するも、肝心のフィニッシュは1本も放つ事が出来ずに終わってしまいます。
一方の山形も、最後の大宮CKからの攻撃を防いだのちカウンターチャンスがやってきましたが、後藤優が無理目のスルーパスを送ってしまい横山に繋がらず。
結局引き分けに終わり、勝ち点1を分け合う結果となりました。
これでようやく今季3引き分け目の山形。
敗戦をいくらか引き分けに変えられていれば……という成績ですが、既に残り9試合。
勝利が求められる最終盤、その戦いの行方はどうなるか。
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