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DAZN観戦 2020年J2リーグ第25節 ジェフユナイテッド千葉vs水戸ホーリーホック

2020-10-13 19:28:23 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の千葉の記事はこちら(21節・山口戦)
※前回の水戸の記事はこちら(22節・群馬戦)

各地台風の影響を警戒しつつの開催となった25節。
南方へと逸れたものの、千葉では雨が断続的に強まったりとやや影響があったようで。
そして千葉のチーム自体も少なからず影響を受けてしまったかのような試合になりました。

22節・琉球戦(1-0)で勝利し、そのやり方に少なからず手応えを得たのでしょうか、ここからスタメンを継続。
途中川又の故障もありましたが、守備面はまずまず機能。
ただし琉球戦はリトリート主体、23節・京都戦(0-0)はプレッシングを仕掛けていってと、同じメンバーでも試合毎に方策を変えているのでしょうか。
しかしプレス主体の際でも、FWにクレーベと船山の2トップを据える、というのは前年殆ど機能しなかった形。
果たしてそれは継続して機能させられるのか、という不安が過ってのこの試合。

対する水戸はというと、短いインターバルの間に坊主頭となり、登場した秋葉忠宏監督がまず目を惹きました。
試合前インタビューでは「一層の覚悟を持って」という趣旨が語られていましたが、手始めにそれを披露する舞台が自身の古巣・千葉戦となりました。

立ち上がりの前半2分、千葉が左サイドからチャンスを作り為田のクロスが上がります。
これを矢田がポストプレイでエリア外へ出すと、田口が走り込んでミドルシュート。
枠を捉えられずも、まずまずの流れで入りました。
しかしこれにより左サイドからのクロス攻撃、という形のドツボに嵌り込んだ感がありました。

一方試合毎にフォーメーションを使い分ける印象である今季の水戸、この日は4-2-3-1。
ビルドアップからしっかりとパスを繋ぐサッカーを展開し、立ち上がりこそ受けに回っていましたが7分頃から自分達の流れに持っていきます。
この日はベテランの木村をボランチに起用。
サイドハーフでの出場時はビルドアップの出口役を積極的に務めるなど、流動的な動きで良い形を作る事に定評ある(と個人的に思っている)木村。
この日もその動きで、水戸の最終ラインでの繋ぎは「ボックス型」と「丁の字型」双方を使いこなす形となっていました。
そして敵陣での仕掛けにも顔を出す木村、8分にはクリアボールをダイレクトでミドルシュート。(枠外)
その後もドリブルで中央突破を見せたり、左サイドに流れてクロスを入れたりと、積極的な動きを見せていました。

ペースを握られつつあった千葉は、その後中央突破へと切り替え反撃の姿勢を見せます。
縦パス(主に田口)にクレーベ・船山のポストプレイを絡めて攻め上がらんとしますが、中央の守備の固さの前に、結局最後には左サイドに展開する場面も散見。

この時間帯(17~22分)でシュートを放てず終わった千葉、逆に水戸がチャンスを迎えます。
23分の右コーナーキック、クロスがGK新井章太にパンチングされ、跳ね返ったボールを木村がダイレクトでミドルシュート。
豪快にゴール左に突き刺し(千葉・チャンミンギュがヘッドで触るも及ばず)、先制点をゲットした所で飲水タイムへと入ります。

水戸有利の流れは払拭されず、再開後のファーストチャンス。
左サイドからパスを受けた山口、遠目からミドルシュートを放つと、ドライブ回転が掛かりバウンドしたボールをGK新井章が何とかセーブ。
しかし何処に弾くかという判断をする余裕は無く、跳ね返りを村田が詰め、しっかりとゴールに入れて追加点。
手元でのボールの変化に付いていけなかった新井章でしたが、撃った山口を褒めるべきでしょうか。(そういやこの試合で無回転シュートをキャッチにいって弾かれゴールされた水戸GK牡川がこの日スタメンでしたね)

飲水タイム前後で失点に結び付けられてしまった千葉。
ビハインドを跳ね返さんと怒涛の攻撃を見せます。
最初はスルーパスや右サイドからの攻撃を見せたものの、それが悉くシュートに繋がらず。
逆に34分為田のカットインからのグラウンダーのクロスに船山が合わせるシュート(枠外)、35分安田がドリブルで奥へ進んでクロスを上げ為田がヘディングシュート(GK牡川キャッチ)、と左サイドでの攻撃からシュートを生んでいました。
これで完全に流れが固定されてしまった感があり。
42分には為田クロス→クレーベヘディングシュートと、定型ながらここも左サイドアタックから好機。
しかしGK牡川のセーブに阻まれ、反撃の狼煙を上げられず。

そのままアディショナルタイムに突入すると、ラストプレーの落とし穴が待ち受けていました。
千葉の攻撃でラストプレーかと思いきや、水戸・木村がカットしてカウンター。
安東→アレフ・ピットブルと渡りエリア内左に進入、ピットブルはクロスを選択すると、ブロックに入った田口の手に当たりハンドを採られPKに。
千葉にとっては痛恨というPKで、キッカー山口がしっかりGK新井章の逆を突きゴールするとともに前半終了。

3点のリードを持ってベンチに帰ってきた水戸。
しかし手を緩める事無く、ハーフタイムでピットブル→中山へと交代します。

反撃したい千葉ですが、気ばかりが焦っていたのか、後半2分に水戸・安東を倒してしまった見木に警告。
4分、水戸のCKから瀧澤がヘディングシュート(枠外)。
5分には敵陣でのボール奪取から、山口の左サイド手前からのクロスを中山が収め、その後逆サイドへ展開して岸田から再びクロス。
これを収めた山口がエリア内左からシュート(GK新井章セーブ)と、水戸の攻撃の跳梁を許し続けます。

何とかその後ペースをはぎ取ったものの、やはり左サイドからのクロス一辺倒に終始。
左サイドバック・安田がしきりにクロスを上げ続けるその姿は、さながら千本ノックのようでもあり。
結局直ぐに千葉の攻勢は止み、水戸がセットプレー中心になおも追加点を狙いにいきます。

12分、安東の右→左へのサイドチェンジから、山口がカットインの姿勢からまたもサイドチェンジ。
岸田が奥で受けてクロスを上げると、村田が頭で合わせたシュートはループの軌道を描き、GK新井章がセーブでゴール上へ逃れます。
これでCKとなり、その二次攻撃で右サイドから山口がクロスを上げると、前残りしていたンドカ・ボニフェイスがヘディングシュート。
止めを刺す4点目を挙げましたが、さらに止む事無く。

17分に流れを変えるべく3枚替えを敢行した千葉(為田・船山・矢田→アラン・ピニェイロ、山下、堀米)ですが、水戸のCK攻勢の最中であり攻撃に出れず。
そして20分、木村の左サイドでのパスカットから、サイドを揺さぶるパスワークを続けたのち左サイドで前嶋がスルーパスに抜け出し。
そしてマイナスのクロスが入り、ニアサイドで山口が合わせてシュート、グラウンダーのボールが右サイドネットへと突き刺さり5点目。
千葉とは対照的な、両サイドを満遍なく使う攻撃を悉く得点に結び付け続けました。

直後に木村・村田→平塚・山田へと交代、早くも試合を閉じ始めるような采配を見せる水戸。
しかし22分、ここも千葉が左サイドながら、安田の後方からのロングパスをクレーベが収めにいくという毛色の違う攻撃。
こぼれ球となるも繋がり、アランのクロスがクリアされたボールを堀米が右サイドで拾い、カットインからエリア右角でシュート。
左ゴールポストを叩いて見事に決まり、千葉が1点を返します。

その後の千葉はようやくプレスが機能し始めたか、敵陣でボール奪取する場面を作り続けるも、シュートに結び付ける事は出来ず。
事態を重く見た水戸サイドは、26分に安東→森へ(山田がボランチへシフト)、31分に山口→細川へと交代(3-4-2-1へシフト)。
早めにカードを切っていき、かつ布陣変更も交え逃げ切り体勢を築きます。

一方の千葉も、36分にクレーベ→増嶋へと交代。
最初は「増嶋FWのパワープレイか?」と思いましたがそんな事は無く、こちらも3-4-2-1へとシフトしてミラーゲームに。

その後は両チーム好機を作るも膠着状態でしたが、43分に千葉が決定機。
プレッシングを成功させて敵陣深めでアランがボール奪取、拾った山下がシュートするも、GK牡川のファインセーブに阻まれ得点は奪えず。
この理想のシーンを見るや、やはりプレッシングサッカーを展開するならばFWは山下を軸にしつつ、助っ人ながら頑張れるアランももっと出場時間を増やすべきだと思うのですが……。

45分にはンドカが山下に反則を犯すと、試合が止まった状態で山下が蹴り返したボールがンドカに直撃、両名ヒートアップする珍妙なシーンが。
両者に警告が与えられ、そのままATに突入。
その後も中山のセンターサークルからのロングシュート(GK新井章キャッチ)など、やや可笑しなシーンが印象に残ったのは見所を失いつつあったからでしょうか。

そのまま1-5で試合終了と、秋葉監督ならびに水戸の覚悟が綺麗に現れたスコアとなりました。
現状の千葉のような、生半端な立ち位置のチームだと簡単に呑まれてしまいそうなその結果。
但し元から今季の水戸は得失点の出入りが激しいチームで、この日の5得点でリーグ単独1位に躍り出た(43得点)ものの、失点数36も5番目に多い数字です。
果たして「覚悟」が今後この数字をどう推移させていくでしょうか。


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