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DAZN観戦 2021年J2リーグ第31節 大宮アルディージャvsSC相模原

2021-09-29 16:07:09 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の大宮の記事はこちら(29節・愛媛戦、3-3)
※前回の相模原の記事はこちら(22節・琉球戦、1-0)
※前回の両クラブの対戦はこちら(4節・相模原 2-1 大宮)
※夏の移籍情報についてはこちら

相模原・高木琢也監督が、前年まで指揮を執っていた大宮との対決。
今季のJ2各クラブは監督交代により、こうした「因縁の対決」が偶然ながら生まれる事数多となっています。
対戦相手の大宮・霜田正浩監督も、今季初勝利が古巣の山口との一戦だった事が印象的。

お互いに最終ラインでポゼッションしつつ、攻撃を組み立てていくサッカー。
J2下位という立場ながらもこうした組織的な攻撃を落とし込んでいる辺り、「ポゼッションスタイル」は既に高貴なものでは無くなっている現代、といった所でしょうか。
ただしそれは表裏一体で、良く言えば「個の力の欠如を組織力でカバーする」でしょうが、悪く言うならば「ポゼッションだけでは上を目指せない」という事でもあり。
お互いに監督交代を経ているシーズンだけに、まだ発展の余地はありそうですが……。

最終ラインで繋ぎつつ、中央センターバックの木村のロングフィードも利用して形を作っていく相模原。
前半2分に早速、木村のロングパスを受けた藤本がエリア内に進入する好機を作りましたが、GK南に抑えられ撃てず。

しかし5分に大宮の攻撃、パスカットした相模原・夛田にプレッシングを掛けてコーナーキックをゲット。
その右CKはショートコーナーから、柴山がカットインからミドルシュート(枠外)と変化を付けると、以降ペースを握る事に成功します。
10分には左サイドから松本のロングパスが、相模原のクリアミスで河田に繋がって敵陣で攻撃。
河田のスルーパスを受けた黒川が左へ叩き、受けてエリア内へ入った柴山がまたもシュートしますがGK竹重のセーブに阻まれ。
13分も中央で河田のポストプレイを経た菊地がシュート(ブロックされCKに)し、得た左CKでも好機。
キッカー松本のニアのクロスを黒川がフリック、ファーサイドへ流れたボールを馬渡がシュート体勢に入るもディフェンスでこぼれ、西村の戻しを経てエリア外から小島がシュート。(ブロック)
組織力が同程度ならば個の力で勝る方が有利、と言わんばかりの攻勢を掛けた第1クォーターの大宮。

しかし時間経過とともに、大宮の攻撃にも対応していく相模原。
20分以降はシュートを放てずにいた大宮に対し、28分には白井が左サイドでボールカットしてそのままドリブル。
松橋のクロスはブロックされるも拾い直し、成岡とのパス交換を経て左ハーフレーンからシュートを放った松橋。
これを中央で平松が合わせコースを変えたものの、惜しくも枠を捉えられず。
崩しに成功しただけにモノにしたかったという場面を描き、直後に遅めの飲水タイムが挟まれます。

ブレイク明けは一進一退で推移。
大宮は33分に左CK、キッカー松本のファーサイドへのクロスを西村がヘディングシュート、しかしゴールライン上で相模原・藤本がヘッドでブロックして防ぎます。
直後の34分、その藤本が大宮・松本に反則を受け、今度は相模原がセットプレーの好機。(直接フリーキック)
右ハーフレーン・エリアからやや手前という位置で、キッカー藤本は直接シュートを放つと、ゴール左下という嫌らしいコースを襲う軌道に。
しかしGK南がファインセーブを見せ、大宮も寸での所でやらせず。
その後はブレイク直前の好循環を持ち込んだ相模原の攻撃機会が多くなりますが、41分に大宮が再度好機。
最終ラインからパスワークで前進し右サイドで受けた菊地が斜めの縦パスを入れ、河田のポストプレイでエリア内に浮き球が送られると、そこにボレーシートで合わせたのは松本。
しかしこのシュートもGK竹重がセーブ。
その後もアディショナルタイムに、河田のペナルティアークからシュート(枠外)や、馬渡のクロスからの柴山のボレーシュート(ゴール上へ外れる)とフィニッシュシーンを膨らませた大宮でしたが得点は出来ず。
結局スコアレスのまま前半を終えます。

共に交代無くハーフタイムを終え、後半開始。
前半同様最初に好機を作ったのは相模原で(後半1分)、今度は川上がミドルシュート(ブロック)とフィニッシュで終え。
すると続く2分にも、川上のロングパスを右サイドで平松が受け、何とか収めに成功して繋いだ所を松橋がシュート。
GK南がセーブし、こぼれ球を拾った夛田の戻しに藤本が走り込んでシュートしますが、これも南のセーブに阻まれモノに出来ず。

以降も相模原ペースが続き。
3バックに川上が最終ラインに降りての、ミシャ式に近い形を取る相模原。
前半こそ木村とGK竹重のロングパスがメインでしたが、後ろ4枚という基本形をふんだんに利用し、出し所が豊富になったという印象の後半。
大宮はそこに中々プレスを嵌める事が出来ず(というかプレスに行けない事が多かった)、この攻撃を通してしまい危機を招いたり、オフサイドに助けられるシーンが目立ちました。

13分には松橋が中央をドリブル突破、すると後ろから大宮・小島に倒され反則・警告となり。
再びの直接FKのチャンス、藤本が再度直接シュートしましたが、今度は壁に当たり実らず。

すると直後の左サイドでのスローイン、夛田がファウルスローという珍しいシーンを作ってしまった相模原。
それでもペースを失う事無く攻め、20分には成岡のボールカットから中央で前進。
藤本のエリア手前右でのボールキープから、叩かれた横パスを松橋がダイレクトでシュート。
しかし惜しくもゴール左へ外れてしまいます。

前半とは一転して劣勢を強いられる大宮。
流れを変える必要性を感じつつあったのでしょう、23分に柴山・菊地→佐相・小野へと2枚替え。
直後の24分に左サイドでの崩しを経て松本がクロス、クリアされたボールを拾った小島がミドルシュート、しかしエリア内で相模原・白井がブロックで防ぎ。
25分に飲水タイムが挟まれ、明ける際に相模原ベンチも動き、藤本→澤上へと交代。

この日の大宮のビルドアップは、相模原が1トップだった事もあり、三門が最終ラインに降りて組み立てるのは稀であり。
ボックス型での組み立てが中心となるも、ペースを握られた後半は河本が右サイドに張り出すシーンが見られるなど、やや迷いが見られました。
そんな組織力のブレが、力で劣る相模原にも数多のチャンスを生み出した感があった後半。

しかしブレイクが明け、大宮はボールを握り、サイドに人数を掛けてパスを繋ぐ攻撃を敢行。
明けてから2度目の攻撃(29分)で、左サイドでの繋ぎから中央へ展開した所、河田がトラップしたボールが相模原・松橋の手に当たりハンドの反則が取られます。
半ばラッキーな形で、中央・エリアからすぐ手前のFKを得た大宮。
じっくり時間を掛けたのち、最終的にキッカーは馬渡に落ち着き、放たれた馬渡のシュート。
強烈なボールが壁の間を抜け、左上へと突き刺さってゴール。
GK竹重もどうにもならずというシュートで、大宮が大きな先制点を挙げます。

直後に松橋→児玉へと交代した相模原。
先日育成型レンタルでチームに加わった児玉を、何とか推進力にしたい状況となり。
しかしビハインドとなった影響は大きく、攻め込んでも大宮ディフェンスを崩す事は難しく。
逆に大宮がボールを持つと、プレッシングを最終ラインでかわされるなど、ここに来ての個の力の差を見せ付けられるシーンも作られてしまいます。

36分に最後の交代を敢行した相模原、平松・川﨑→ユーリ・藤原へと交代。
直後(37分)に早速、澤上の左サイド奥へのロングパスを夛田がエリア内へ落とし、ユーリが収める好機が生まれたもののシュートまではいけず。
以降も圧力を掛けますが、サイドからクロスを上げるのが精一杯という攻撃シーンが続きます。

それでも大宮サイドも、相模原の圧力を感じ取っていたのか。
42分に2度目の交代を敢行(その直前に河田が遅延行為で警告)、黒川・小島→山越・大山へと2枚替え。
それと同時に3バック・実質5バックへとシフトする事となり、完全な守備固めの体制に入りました。

ボールを握って敵陣でのプレーを続けるも、大宮の守備の前に苦戦する相模原。
45分には右サイドで受けたユーリが、そのままカットインから強引にミドルシュートを放つ(枠外)シーンが見られるなど、崩せない苛立ちが滲み出ているようであり。
今季前半のような、リードされると攻め手が無くお手上げ(それ故攻撃はひたすらなロングカウンター狙い)という試合展開は払拭されつつあったものの、それだけに「レベルが上がった故のもどかした」を選手達も感じているのでしょうか。

1-0のままアディショナルタイムに突入。
大宮は完全なロングカウンター狙いにシフトし、そのカウンターも、前線に河田1人という体勢で何も起こせず終わり。
そんな状況故か、河田は警告を貰った事もあり大分フラストレーションが溜まっていた模様で、大宮が最後の交代カード(河田→中野)が切られると中々ピッチを出ようとせず。
再度遅延行為で、赤色の紙が出ないかとヒヤヒヤさせられるシーンとなりました。(主審はカードより時間を止める事を選んだようで)

藤原を前線に上げ、パワープレイのような体制で諦めずに攻め込む相模原、大宮・中野の反則で左サイドからのFKを得ます。
キッカー川上がファーサイドにクロスを上げ、その折り返しをユーリがヘディングシュート。
GK南が至近距離のセーブで防ぐ紙一重のシーンとなりましたが、オフサイドの判定で無効となり。
冷や汗を掻かせたものの、これが乾坤一擲の好機ともなり、結局ゴールを割る事は出来ず。
そのままタイムアップとなり、逃げ切りに成功した大宮。

今節は下位クラブが上位クラブに成す術無く敗れるというカードが目立った中、残留争いの直接対決では大宮と松本が貴重な勝ち点3をゲット、ともに降格圏を脱出する事に成功しました。
やはり最終的に「6ポイントマッチ」が重要な役割を演じるのでしょうか。


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