ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2022年J2リーグ第7節 ベガルタ仙台vs大分トリニータ

2022-03-31 18:09:21 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の仙台の記事はこちら(3節・群馬戦、0-0)

<前節からの変更>

仙台=前節から中3日に加え、中山の負傷交代もあり4人変更。FWが中山→皆川、左サイドハーフが大曽根→加藤、センターバックの片割れが平岡→福森。そしてGKが杉本に代わり今季初出場となるストイシッチ。ベンチには、キムテヒョンが初めて入る。

大分=ルヴァン杯参加(前の土曜日)のため、仙台とは異なりリーグ戦は1週間ぶり。それでも町田の負傷交代もあり2人変更、右SHを町田→渡邉、FWを伊佐→長沢へと入れ替え。町田の代わりにエドゥアルド・ネットが初のベンチ入り。尚ルヴァン杯3節では、香川と伊東が途中出場(2人とも16分)した以外はスタメンで出場者は無し、スタメンだった坂・松本・中川・宇津元がベンチ入り。

スタメン

降格組の中では最も選手の流出が少なく、前年をベースにした戦いが行いやすいとされていた大分。
監督が交代した(片野坂知宏氏→下平隆宏氏)ものの、両名ともボールポゼッションを基本線とするのは共通しており、下平氏が一からサッカーを仕込む腹積もりだとしてもそれほど苦労はしないはず。

そんな思考から、自分は大分が降格組の中では第一昇格候補だと思っていましたが、開幕から5戦未勝利と最も長引いてしまう事となりました。
開幕前にいきなり、ウィルス禍に巻き込まれて1節が順延となってしまったのが不幸の始まりで、ルヴァン杯を含めた怒涛の連戦を強いられる立ち上がりに。
それでもようやく前節に初勝利を挙げ(琉球戦・4-1)、良い流れを持っての連戦となった今週。

4バックをベースとしつつ、4-3-3でスタートし、4-2-3-1を経て現在は4-4-2とオーソドックスなフォーメーションに落ち着いた大分。(前の試合・ルヴァン杯3節では3-4-2-1)
そのためフォーメーションの練度は仙台の方に分があったのか、試合開始から攻勢を掛けたのは仙台となり。
入りに左サイドでスローインによる漸進攻撃から左コーナーキックに持ち込むと、キッカー遠藤のニアサイドへのクロスを加藤がフリックし、中央で梁勇基(リャンヨンギ)がヘディングシュート。
ボールはゴールバーを直撃し、跳ね返りを富樫が詰めてゴールネットを揺らしましたが、梁のシュートの時点でオフサイドを取られてぬか喜びに。
フライングした仙台の本拠地・ユアテックスタジアムの音響が空しく響きました。

その後前半3分に仙台・フォギーニョが、4分に大分・渡邉がともにミドルシュートを撃ち合い。(前者はブロック・後者は枠外)
高い個の力同士のぶつかり合いという様相が描かれたものの、その結果大分が持ち前の、最終ラインからの組み立てで好機を作り上げていきます。

9分最終ラインから右へと展開し、伊東のロングパスを長沢がフリックし、敵陣で繋いだのち再度最終ラインへ。
サイドを移してから小林成豪が再びロングパス、跳ね返りを拾った呉屋がエリア内へ進入、シュートを放つもGKストイシッチが足で何とかセーブ。
3年前にJ2で22得点を挙げている呉屋、今季再びJ2へと戻ってきたとあってその存在は他チームにとっては脅威となり。

そして11分GK高木からの繋ぎで、再び右サイドから下田がロングパス、長沢の収めから呉屋→小林成と渡り。
エリア内左を突いた小林成がシュートを放ち、ニアサイドをぶち破りゴールに突き刺さり。
フィニッシュの撃ち合いの展開を制し、先制したのは大分となりました。

持ち前の主体的な攻撃を決め、尚もポゼッションが冴え渡る大分。
こうなると、攻撃では遠藤頼みの節がある仙台は苦しい展開を強いられる事になります。
それでも大分と同様、ボランチが一人最終ラインに降りてのビルドアップから反撃せんとする仙台。
17分には右サイドへ渡ったのち真瀬が裏へミドルパスと、先程の大分のような展開を見せると、奥へ走り込んだ皆川が跳び出したGK高木にチャージされて反則。
高木に警告が出され(その後のフリーキックからの攻撃はシュートにいけず)、以降の展開が有利に傾くかと思われましたが大した影響は無く。

ともに同じ形でのビルドアップと、まさに4-4-2同士のミラーマッチといった試合展開ですが、仙台はミスも絡み中々前へボールを運べず。
大分はロングパスを絡めた攻撃が実に組織的といった感じで、クリアされてもセカンドボールを拾って継続するシーンが数多。
2トップは長沢・呉屋のダブルポストといった布陣でしたが、長沢が浮き球を、呉屋が地上でのポストプレイと役割が分担されていた印象でした。
そしてシュートに結び付かなくてもCKに繋げ、攻撃を完結させていたのが優勢に映り。

立ち上がりとは一転し、双方フィニッシュが極端に少なくなり試合は進んでいきます。
次第に苦しくなってきた仙台は、再び前回観た際に顕著だった、遠藤が逆サイドへ張り出しての攻撃が目立っていく事となり。
幸い(?)、ドイスボランチ(梁・フォギーニョ)が敵陣では前に出ていくスタイルなので、2人が前線に参加した際は遠藤がボランチの位置に残っていましたが。

そして前半も終盤の45分敵陣右サイドで遠藤がボール奪取して好機、そのままクロスを上げ、クリアされるも真瀬が拾って継続。
パスを受けた遠藤が大分ディフェンスを振り切りつつカットインし、エリア内右からシュートを放ちますがゴール左へと外れ。
遠藤の個人技が生きて大分ゴールを脅かしますが、結局得点出来ないまま前半を終えます。

共に交代無く迎えた後半、最初(後半1分)に仙台が好機を逃すと、すぐさま大分が反撃。
空中戦から長沢の落としで攻撃開始し、右サイドから小林裕紀のクロスが入り、クリアボールを逆の左サイドで香川が拾ってさらに攻撃。
ここから下田が斜めの縦パスを連続で入れてエリア内を襲い、長沢のポストプレイがこぼれた所を呉屋が拾い、エリア内中央からシュート。
ゴール右へと突き刺し、持ち前の得点力をこの日も炸裂させた呉屋。

2点差とした大分、尚も敵陣でのボール奪取を連発して押し込み。
5分にはそこから渡邉がミドルシュートを放つ(枠外)など、大分が順風満帆に映る試合展開に。
対する仙台は、この辺りからSHを入れ替え、遠藤が左・加藤が右へと位置を移します。

本格的に左サイドでプレーする事となった遠藤の存在で、左からの攻撃をスムーズにさせる仙台。
高い位置を取れるようになった石原と、サイドに開いて絡む皆川のプレーもあり、奥からのクロスにまで持ち込めるようになります。
9分には、石原スルーパス→走り込んだ皆川マイナスのクロス→エリア内左で遠藤という流れでシュートに持ち込むも枠を捉えられず。
左が流動化すれば逆の右サイドも活き、17分には加藤と真瀬の関係性で奥を突き、加藤のクロスから富樫がヘディングシュートを放ち。(GK高木キャッチ)

12分以降、仙台の攻撃機会が10分も続く事となり、防戦一方となる大分。(14分に仙台は梁→鎌田へと交代)
次第に大分のビルドアップに対するプレッシングも冴え渡るようになりますが、22分にはプレスを嵌めて鎌田がパスカットに成功するも、腕に当ててしまいハンドの反則を取られ。
直後に大分も動き、長沢→伊佐へと交代します。

ペースが止まった仙台の隙を突くように、25分の大分は香川ロングパス→伊佐フリックで呉屋へと渡ったのち決定機に。
彼のスルーパスを受けた小林成がドリブルでエリア内中央へ持ち込み、左から追い越した渡邉へとラストパス。
そしてシュートが放たれ、ブロックでこぼれたボールを再度シュートした渡邉ですが、GKストイシッチのブロックに阻まれゴールは奪えません。

何とか3点目を防いだ仙台、直後に皆川→キムテヒョンへと交代。
FW→DFの交代で、その通りにフォーメーションも3-4-2-1へとシフトと、見た目上守備的の交代に映り。(3バックは右から若狭・福森・キムテヒョン)
しかしその効果はすぐさま表れ、28分最終ライン右から若狭が斜めの縦パス、富樫のポストプレイで浮いたボールを加藤が繋ぎ。
真瀬のヘッドを挟んで抜け出した加藤からエリア内右へ送られると、走り込んだ真瀬がスライディングでシュート。
ボールはループの軌道となり、GK高木の頭上を越えてゴールに吸い込まれ。
執念で1点を返した仙台。
3バックにした事で、5レーンにくまなく選手を置けるようになり、若狭の斜めのパスが活きる格好だったでしょうか。

尚も30分、敵陣深め右サイドで鎌田がボールカットして好機に持ち込み。
加藤の中央へのパスから富樫→遠藤→フォギーニョと繋ぎ、エリア内のフォギーニョが左へ叩いた所に石原が走り込んでシュート。
しかしゴール右へ外れ、同点の絶好機を逃してしまいます。

交代によりリズムを掴んだ仙台でしたが、それを失ったのもまた、交代で入ったキムテヒョンのミスプレーからでした。(31分に大分は下田・小林成→ネット・宇津元へと2枚替え)
自陣左奥でのスローインからラフに前に蹴り出さんとしたキムテヒョンでしたが、ミスキックで大分の敵陣深めでのスローインに変わり。(33分)
右サイドで長くパスを繋ぎ伊東の奥からのクロスに持ち込む大分、クリアした仙台でしたが、その後の大分の二次攻撃が若狭のハンドを誘発。
エリアからすぐ手前での直接FKに持ち込みます。
キッカーの位置にはネットと伊佐が立ち、ネットの左足でのシュートが放たれると、ゴールバー内側を叩いたボールはゴールネットに突き刺さり。
今季リーグ初出場のネットがいきなり結果を出し、再び2点差とした大分。

さらに37分の大分の攻撃、エリア手前で呉屋のパスを受けようとした渡邉が仙台・鎌田にスライディングで倒され反則。
またもエリアからすぐ手前で直接FKとなり、シュートにいったのは再びのネット。
しかし今度は壁に当たり、流石に2度目はモノにならず。

諦める事の無い仙台は、39分に最後のカードを切りフォギーニョ・石原→大曽根・内田へと2枚替え。(加藤がシャドー→ボランチへシフト)
左サイドを交代した事で、対する大分も、守備時に渡邉を一列下げての5バックシステムとする事で対処を図ります。
そして44分に呉屋・伊東→坂・松本へと2枚替えし、3-4-2-1へと移行して完全な5バックの体制へ。

これによりサイド突破もままならなくなり、アディショナルタイムは放り込みを仕掛けるしか無くなった仙台。
それにしてはDFを上げるという手法を採らず、ターゲットは富樫のみだったのには疑問が残りましたが。
結局1-3のまま大分が勝利に辿り着き、連勝を果たしました。

ここに来て故障者続出とウィルス禍に苛まれての連敗といった具合に、大分の出だしと類似した状況になってしまった仙台。
大分の苦境からの立ち直りを目の前で見せられる事となりましたが、その姿を未来への自身へと昇華させたい所でしょう。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« DAZN観戦 2022年J3リーグ第3... | トップ | DAZN観戦 2022年J2リーグ第7... »

コメントを投稿