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DAZN観戦 2020年J1リーグ第26節 横浜FCvs大分トリニータ

2020-11-05 17:02:55 | サッカー視聴記(2020年以前)

元々(大ベテラン選手の多さ故)断層が出来てしまっているような選手編成なうえ、トップスコアラーの松尾(7得点)が故障で長期離脱と、苦労が絶えない横浜FC。
そんなチームの指揮を執るのは下平隆宏監督で、柏OBの経歴通り監督業を柏でスタートさせ、紆余曲折を経て再びJ1の監督としてピッチ脇に立っている今季。
現状は下位に佇んでいますが、降格の無いこの1年間をどう有意義に使うか試行錯誤を重ねている事でしょう。

一方の大分、順位的には中位の一番下ぐらいの立ち位置に居ます。
それでも横浜FC同様、2年間のスパンでJ1定着を図るべくの手法を獲らなければならない立場。
前年に旋風を巻き起こした事で、説明不要の高評価を得た片野坂知宏監督も既に5年目。
大分OBなのは間違い無いのですが、選手時代最も長く在籍していたのは柏。(Jリーグ発足前の歴史も含めればマツダ→広島なのだがそれは置いておく)

つまり下平氏・片野坂氏の元同僚対決という側面も持つこのカードで、クラブの立場的にも似た者同士。
そしてポゼッション重視の組織力溢れるサッカーを展開するものの、得点力不足で中々上に行けず、というピッチレベルでも酷似しています。

鏡に写したかのような相手との対戦。
ただしフォーメーションの面ではミラーマッチとはいかず、大分の3-4-2-1に対し、横浜FCは4-2-3-1の登録。
さらに試合が始まると、手塚がアンカーの立ち位置で、4-1-4-1のような形を採っていました。

前半はそんな微妙な変化を醸し出す横浜FCがボールを握る展開を描きます。
それでも中々フィニッシュまではいけず、対する大分も、相手のプレスを避けるようにロングパスが多めの入り。
そのため嫌がうえでも、横浜FCのビルドアップの観察に神経を使う前半となりました。(自分だけか?)

ボランチ1人の通称「1アンカー」の配置。
そのため相手側は、そのアンカーへのパスコースを消す事が第一に求められるので、FWがプレスを掛ける際はそこに気を遣う事となります。
この日の大分は最終ラインへのプレスは控え目で、手塚へのチェックを重視する立ち回り。

その分他の場所を使わなければならず、アンカーがボールに触るのは、横や前方からのパスとなりがちです。
故にサイドバックはあまり上がらず、インサイドハーフ(以下、IH)と協力しつつビルドアップの出口を作っていく。
この日の横浜FCの振る舞いを簡単に言えば、そんな所でしょうか。
マークされる手塚が拘われない分、IHの安永・齊藤功佑が降りて来てパスコースを増やすという図式に。
そうして前進出来た所で、初めて手塚の能力を活かす事が出来る。

前半10分に初シュート(手塚の遠目からのシュート・枠外)を放ってからも、慎重にボールを繋ぎ、バックパスで作り直す事が多かった横浜FC。
どちらかといえば、サイドハーフの中山・斉藤光毅の突破力に賭けている節が感じられました。
大分も同じ立ち回りながら中々好機を掴めず、飲水タイム直前に野村のパスを活かしてようやく攻め込む場面を演出。

そして飲水タイムが明けた後の26分、横浜FCは左サイドでボールを繋ぎ、小林の裏へのロングパスにSBの袴田が上がって受けての好機。(その後大分・岩田に奪われる)
SBが前線まで上がるというペースアップが感じられた場面で、その通りに先制点を得るのですが、あまり関係の無いセットプレーからでした。
28分のエリアからかなり手前の右からのフリーキック、キッカー・手塚はエリア内中央へクロス。
そこに多数の選手が雪崩れ込む中、センターバック・田代が左足で合わせてシュート。
混戦を制し、横浜FCが攻撃権を支配していた通りに得点を奪いました。

ビハインドとなった大分、以降はFWが最終ラインまでプレスを掛ける場面が目立ち始めます。
いかにも追い掛ける展開、といった感じでしたが、報われるどころか逆に窮地に立たされる事に。
32分、左からのスローインで横浜FCが攻撃を展開、瀬沼が落としたのち中央→右へとパスを繋いでサイドチェンジ。
そして右SB・瀬古からクロスが上がると、齊藤功が後方から走り込んでのヘディングシュート。
強烈なシュートがゴール右へと突き刺さり、短い間隔で追加点を得る事に成功します。

これで背水の陣を強いられた大分、以降は攻撃権を支配し点差を縮める事に集中します。
ようやく意識が前にいくようになったのか、両サイドともにスルーパスを多めにして押し込む事に成功。
コーナーキックを得る機会も多くなっていき、そして結果に繋げます。
44分、2点差とされて以降3度目のCK、左からキッカー・野村のクロスがニアサイドに。
これに鈴木・島川の2人が走り込み、ゾーンで守る横浜FCは鈴木の方に釣られたのか、島川のヘディングシュートが炸裂。
GK六反の上を抜いてゴールに突き刺さり、前半のうちに1点を返した大分。

その直後(45分)も、長谷川右へロングパス→小出落とす→田中グラウンダーでクロスと繋ぎ、野村が跳び込むも僅かに合わず。
アディショナルタイムにも2本CKを得る等押し込み続け、前半を終えます。

流れを継続したい大分、ハーフタイムで星雄次→高澤に交代。
田中が右シャドー→左ウイングバックへとシフトと動いてきました。

いきなり中山が右サイドでボール奪取、安永とのパス交換ののちドリブルで奥に切り込み、クロス気味にゴールを狙います。(枠外)
横浜FCの攻撃で入った後半でしたが、以降は前半の終盤そのままに大分のペース。

攻撃力豊かな田中が左WBに回った事で、サイド突破も容易になり主に左サイドから攻撃。
その分左CBの三竿も果敢に前へ出る場面が目立ち、前半よりも一層押し込みを見せていく大分。
それでも、シュートが増えていくのは後半15分頃まで待つ事となります。

15分、左サイドで野村のスルーパスに走り込んだのは三竿で、マイナスのクロスに島川が走り込んでシュートするも枠を捉えられず。
21分にはGK高木からの攻撃、高木→岩田縦パス→高澤ポストプレイの体勢で前へ→野村右へミドルパスとダイレクトで繋げていき、小出が手前から低いクロス。
野村のスルーを経て高澤に渡りますが、高澤はキープするも撃てず。(その後横パス→田中左からシュートもブロック)
22分は左CK、サインプレイだったのか野村のクロスはエリア手前へと向かい、岩田がボレーシュートにいったもののミートせず。
押し込んでいる割には少ない頻度ですが、ゴールを脅かしていきます。

リードを守る展開を強いられる横浜FC。
飲水タイムを挟み、明ける際(24分)に瀬沼・齊藤功→一美・志知へと2枚替えを敢行。
するとフォーメーションも3バックへとシフトし、ミラーマッチの様相となります。

しかし大分の跳梁は止まず、28分には左サイド奥からのFK。
野村のグラウンダーのクロスから、こぼれたボールを高澤がポストプレイ、そこに岩田が走り込んでシュートするもGK六反がセーブ。(尚も長谷川ミドルシュート・枠外)
ブロッカーの間を縫う素晴らしいシュートでしたが防がれた大分。
意気消沈する雰囲気を戻すべく、直後(29分)に伊佐・小出→知念・高山へと交代します。

開幕前は、藤本(現神戸)・オナイウ阿道(現マリノス)の穴を埋めるゴールゲッターとして期待された知念でしたが、ここまで得点は2と不振。
特に開幕節(セレッソ戦)、終了間際のミドルシュートがポストを直撃した場面が記憶に残っていますが、それが今季の苦難の幕開けとなったのでしょうか。

レンタル元の川崎でも、ポストプレイヤーとして上々の働きを見せながら、決定力を欠きレギュラー争いに苦悩していた節がありました。
移籍先で1トップとして押しも押されぬ存在となりたかった所でしたが、思うようにいかないのが勝負事の常。
同じくポストプレイが出来る高澤の躍進もあり、立場的にも危うい状況が続き、今季も既に終盤戦。
過密日程もあり中々継続して出場・結果を出す事が難しい今季ですが、残り試合で違いを見せ付けられるかどうか。

試合も残り15分を切り、大分が得点出来るかどうかに焦点が集まる展開に。
32分、CBと長谷川でパスを繋いだのち三竿が縦パス、知念のポストプレイを経て野村が左サイドでドリブル。
そして田中からクロスが入ると、ニアサイドで知念が合わせヘディングシュート。
しかしゴール上に外れてしまいます。

電光石火の得点とはいかなかった知念。
その後も34分に岩田のクロスからヘディングシュート(枠外)、38分に岩田のスルーパスを受けてクロス気味にシュート(枠外)と、果敢にゴールを狙うも結果に繋がりません。

大分全体としても、ゴール前には迫れるもそこからの攻撃がカギとなる展開です。
それでも知念・高澤とポストプレイヤーが2人揃った事で、中央からの打開も可能になり攻め手が増えた大分。
39分には左サイドからのパスワークでボールを受けた野村、中央へ向かうドリブルを見せた後に縦パスを入れ、高澤のポストプレイからエリア手前で細かく繋ぐ攻撃。
右サイドに展開し高山がクロスを入れるも、精度を欠いてモノに出来ず。

ATも迫りつつあった43分、ここも同様に町田(長谷川と交代で出場・37分)の中央へ縦パスを高澤がポストプレイ、野村が受けてドリブルしたのち左へ展開。
そして三竿のクロスが上がり、クリアされたボールを町田が落としたのち野村→町田→知念と繋がっていき、エリア内で知念が反転してシュート。
横浜FC・小林に当たったのちGK六反の手を弾くという、得点への執念が上回るかのようなゴールが生まれました。
攻め続けた大分、とうとう同点に。

尚も大分の勢いは止まらず、そのままATに。
防戦一方ながらもAT最初の大分のチャンス、知念のシュートを袴田がエリア内で頭でブロックするなど、勝負への執念を見せる横浜FC。
しかしそれを上回らんとする大分、野村がドリブルでエリア内に入ったのち絶妙なヒールパス、これを知念がシュート。
DFに当たり枠を外れて左CKとなり、蹴るのは当然野村。
最初のクロスはGK六反がパンチングで弾き出すも、拾った岩田から逆サイドでクロスが上がり、ファーサイドでヘディングシュートを放ったのは田中。
右サイドネットを揺らし、歓喜を呼ぶ逆転ゴールに辿り着きました。
そして再開後の大分のボールキープを経て、試合終了の笛が鳴り響く事に。

結局このカードは大分のダブル(1戦目は17節・1-0)となり、J1経験の量が差に表れたような今季。
しかし大分のメンバーも、知念を除けばJ2以下のカテゴリから上がってきた選手中心の編成となっています。
昇格したてで同じような状況の横浜FCも、知恵と工夫次第でJ1定着は夢ではないという事でしょう。
来季に向けた……とは未だ気が早いですが、今後の横浜FCの戦いが非常に楽しみになって来ました。

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第30節 ザスパクサツ群馬vs徳島ヴォルティス

2020-11-04 16:19:07 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の群馬の記事はこちら(28節・甲府戦)
※前回の徳島の記事はこちら(25節・愛媛戦)

ゆっくりとではありますが、着実にチーム力の向上を果たしつつある今季の群馬。
前半戦には「上位クラブとの対戦ばかりの5連戦(15~19節)」を強いられた事もありましたが、ここに来て福岡→甲府→磐田→徳島と再び強敵揃いの日程にぶち当たりました。
甲府戦で自分達のスタイルの自信を深めるような勝利を挙げ、次は目に見えての結果が欲しい段階でしょう。
メンバーにもその自信は反映されており、川上→飯野に代わったのみで後の10人は3試合連続のスタメン。

J2の中ではポゼッションスタイルの極致ともいうべき徳島が相手でも、群馬は一歩も退かず。
立ち上がりはペース配分をしたがる傾向の徳島に対し、ペースを掴み何度も攻撃機会を作っていきます。
前半9分、左サイドでのパスワークから小島が徳島・岸本のスライディングで倒されたのを契機にペースアップ、拾った加藤が中央へ向かい大前とのワンツーも挟んで前進。
そして田中がエリア内右へとスルーパス、走り込んだ飯野から低いクロスが入ると、大前がヘディングシュート(ゴール左へ外れる)と流れるような攻撃を展開。

その後は徳島も持ち味を発揮し、攻撃権を支配。
この日は4-2-3-1の登録で、両サイドバックには岸本(右)とジエゴ(左)。
一度オーバーラップすると最前線まで上がりたがる傾向にあるジエゴですが、上手くチーム戦術に取り入れているのでしょうか。
但し、彼を3バックの左センターバックとして見た場合、この日は内田航平が中央・石井が右とイレギュラー気味の配置になるのが気になった点。
主に3バックの左右を務め、そこから攻め上がる内田航の持ち味が生きないフォーメーションに思えました。

徳島の流れも20分頃には途切れ、飲水タイムも挟みつつお互いに攻め合う様相となっていきます。
この頃から群馬は、岩上がCBの間に降りる「丁の字型」の最終ラインでのビルドアップが目立ち始めます。
また29分にはCBの舩津がドリブルで持ち上がるなど、変化を付けるべくの攻撃を見せていきました。

そして30分、右サイドをスルーパスの連続で奥に進入し、岩上が走り込んでマイナスのクロス。
内田達也が走り込んでシュートを放つも徳島・内田航がブロックで防ぎます。(その後小島がミドルシュートも枠外)
内田がシュートを撃ち内田が防ぐという絵図が描かれると、以降は群馬が攻勢に。
幾度もサイドからパスワークで攻め上がると、36分に左サイドで小島が徳島・西谷に倒され反則・フリーキックに。
キッカー大前からのクロスが上がると、手前に入った岸本のクリアが擦らすようなヘディングになり、そのままゴールに吸い込まれるオウンゴールに。

攻め続けた成果ともいうべき先制点が入ったのも束の間、直後にも徳島からボールを奪い攻め上がり。
今度は右サイドで飯野が青木とワンツーで前進、奥からグラウンダーのクロスが入ると、大前が合わせシュート。
左ゴール隅を絶妙に突いたボールは、ゴールポストを叩いてネットに突き刺さり。
あっという間に2点のリードを奪う事となりました。

一気に窮地に陥った徳島、嫌でも反撃しなくてはならない状況に。
焦りもあったのか、43分にはボールがゴールラインを割った後、競り合いの中で垣田の足が舩津の後頭部を直撃。
すると両チーム一触即発状態となりピッチ内は騒然、激しく抗議を行う群馬サイド。
結局故意では無いという事で、垣田・舩津の両者が警告を受けて再開。
その直後のコーナーキック、徳島はエリア手前へクロス→小西のジャンピングボレーシュートという得意のサインプレーを見せたものの、得点は奪えず。
アディショナルタイムには群馬が、セットプレーから岩上がボレーシュートを放つなど押し気味となり、良い流れで2-0のまま前半を終えます。

ハーフタイムで立て直しを図る徳島。
まずは選手交代という直接的な手法で、鈴木・岸本→杉森・藤田へと交代。
可変システムを取り、傍らから見て解り辛い今季の徳島の変化ですが、これにより西谷が右サイドから左サイドへ。
そしてそれと併せ、内田航と石井の位置を入れ替える修正も施し、後半は3バックのような形を底流にして反撃体勢を取ります。

後半立ち上がり、群馬がロングスロー(左から)を入れた流れから、内田達がミドルシュート。(枠外)
後半も群馬の流れかと思わされましたが、以降は徳島が押し込み、後半4分に右CKをゲット。
するとそれを結果に結び付け、ショートコーナーから内田航のグラウンダーのクロスが入ると、杉森が足で合わせてシュート。
早い時間で1点を返し、文字通り反撃の狼煙とします。
この場面でクロスを入れた内田航、以降も右サイドで攻撃に加わるなど、「徳島のCB」として振る舞います。

その後も何度もCKを獲得するなど押し込んでいく徳島。
11分、左サイドでジエゴのロングパスを西谷が受け、群馬エリア手前で攻撃を展開。
何度もサイドを変えつつ、渡井の左からのクロスをファーサイドで藤田がエリア手前へと落としたのちも、拾った小西がカットイン→西谷が右へ展開と激しく入れ替わり。
そして藤田が右からクロスを上げ、ファーサイドでジエゴがヘディングシュートを突き刺してゴール。
これだけシュートをチラつかせながら揺さぶられれば、守備側は成す術も無いという格好で、同点に追い付き試合は振出しとなります。

さらに押せ押せと行きたい徳島でしたが、ここから群馬が押し返し。
キックオフの後CK攻勢となり、2本目(13分)でキッカー大前のクロスを中央で青木がヘディングシュート。(ゴール左へ外れる)
これで群馬の大攻勢が幕を開け、徳島は15分に攻撃機会を得た(シュートは撃てず)後は、何と飲水タイム(26分)まで攻め入る事が出来ずという有様。

サイド攻撃主体は相変わらずですが、キッチリと奥まで進入する「やりきる」攻撃を続けていく群馬。
特にエリア内からのマイナスのクロスで、ゴールを脅かすシーンを作っていきます。
それでも最後の所で凌ぎ続ける徳島の前に、勝ち越し点を挙げられないまま飲水タイムへ。

このタイミングで再び徳島は選手交代、内田航・垣田→福岡・河田と2枚替え。
明けた最初の攻撃(29分)で、西谷が左からカットインしてエリア手前からシュート。(GK清水キャッチ)
32分にはクロスがクリアされた後、ボールを繋いだのち河田が遠目からシュート(枠外)と、流れを変えるべく多少強引ながらシュートを放っていく場面を作ります。

この姿勢を見せた事で戦況はほぼ五分となり、群馬は相変わらず良い形を作っていくものの、シュートまで繋げられないという側面が目立つ事に。
逆に流れを変える立場となった終盤の41分、ゴールキックからのビルドアップで、エリア内でGK清水から受けた岩上がドリブルで持ち上がり。
そのまま中盤まで進んで攻撃に繋げます。
ここではエリア内右から飯野がクロスを上げるもシュートは撃てず終わるも、直後に加藤が大前のポストプレイを経てエリア手前からシュート(ブロック)を放ちます。
その後のCKからも、クリアされたボールが繋がり、飯野がミドルシュートを放ちましたがゴール右へと外れ。

試合も佳境に入っていく中、良い攻撃を繰り広げる群馬サイド、ベンチは中々動かず。
猛攻を仕掛けていく攻撃陣を見て、動きたくても動けないという状況に陥っていたのでしょうか。
徳島サイドも、40分にCKからジエゴがヘディングシュート(枠外)、43分にクロスがクリアされたのち小西がペナルティアーク内からシュート(ブロック)と攻め立てるも得点出来ず。
同点のまま、3分のATへと突入します。

攻撃権が次々と入れ替わりを見せて2分が過ぎ、引き分けの可能性が高まっていく中、最後にそれを打ち破ったのはジエゴ。
自陣でボールを拾うと、群馬・小島のアタックを物ともせずドリブルで左サイドを進み前線に繋ぎ、渡井→西谷と渡ります。
そのまま西谷がエリア内右へロビングを上げ、河田が右足で合わせシュート。
熱戦に終止符を打つべきゴールが生まれ、大興奮の徳島サイド。
アウェイサポーターの前に突撃しパフォーマンスを見せる河田を観て、いつものスタジアムの雰囲気が戻りつつある事も実感させられました。

直後に小島→高瀬へと交代と、遅まきながらカードを切った群馬。
ラストワンプレーで放り込みからチャンスを作るも、高瀬のクロスをGK上福元がキャッチした所で試合終了の笛が。

敗れたものの、群馬は悲観する内容では全く無かったと思います。
上位相手にリードを奪い、追い付かれた後もペースを掴み続けたその攻撃で、立派に渡り合える事を証明出来た。
一方の徳島は再び首位浮上を果たす勝ち点3を得た、という具合に、双方メリットを齎した試合といえたでしょう。

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第30節 ツエーゲン金沢vsギラヴァンツ北九州

2020-11-03 19:27:56 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の金沢の記事はこちら(28節・千葉戦)
※前回の北九州の記事はこちら(26節・甲府戦)
※前回の両クラブの対戦はこちら(11節)

前回のこのカードで、ストライカーのルカオが前半早々に負傷退場してしまい、以降長期離脱を強いられたという苦い体験をした金沢。
21節(ヴェルディ戦)で復帰したルカオは、ジョーカーとしての活躍を経て再びレギュラーへと舞い戻り、北九州との二度目の対戦を迎えました。
その他大橋・下川ら故障者が復帰し、上昇機運を築きたい現状ですが、目下3試合未勝利&無得点と停滞中。

この日は前節(岡山戦・0-0)と同じメンバーで挑みましたが、ホドルフォと下川の位置を入れ替え。
ともに左サイドの選手(下川は様々な所をこなしますが)ですが、サイドバックとサイドハーフの位置が両者前節とは逆で、ホドルフォ左SB・下川左SHという位置でスタートします。

開始早々の金沢の攻撃。
ルカオがそのフィジカルから来る迫力あるドリブル、エリア内左へと進入してから左へ展開し、下川のクロスが上がります。
そして加藤陸次樹がヘディングシュート、しかしゴールバーを直撃。
いきなり決定機を得るも、モノに出来ませんでした。

その後前半4分、北九州にも初シュートが。
右サイドから藤原がロングスロー、跳ね返されたボールを國分が繋ぎ、藤原に渡ってクロスが入り町野が落とすもクリア。
しかし再び繋がり再度藤原からクロスが上がると、ディサロ燦シルヴァーノがヘディングシュートを放ちます。(GK白井キャッチ)
FWのヘディングシュートの応酬、という入り。

しかしそこからは、北九州が持ち味を発揮して攻撃権を支配します。
ロングスローを絡めるなどいつもとは雰囲気の違う入りでしたが、その後は何時ものように長短のパスを絡めて好機を量産していきます。

ショートパス重視で、特徴的なビルドアップを底辺として攻撃を展開するのが北九州の持ち味。
手応えを得た序盤戦・旋風を起こした前半戦・一転して対策に苦しんだ折り返し以降を経て、やや様相も変化。
FWを裏へ走らせるパスを多めにするという振る舞いを見せる事が多くなってきました。

パスの連続だけで相手を崩せればいいが、そうで無い時の方が圧倒的に割合が多いのがサッカー。
それ故、一本のパスで決定機を演出出来ればそれに越したことは無く。
もちろんそんな事は早々多くないですが、立ち上がりにそれを見せていく事で、以降自分達の得意な攻撃を有効にするという作業も重要なものとなります。
双方のバランスを適度に保ち、両方使えるようにする事で、攻撃のレベルアップを図る。
停滞が続く(9戦未勝利)北九州ですが、その中でそんな意図をもって取り組んでいるのでしょうか。

10分頃までは圧倒的に北九州のペースながら、先制点は生まれず。
すると11分、GK永井のフィードを下川がカットして金沢の攻撃、下川はそのままドリブルでエリア内に進入してシュート。(GK永井キャッチ)
やや危ない場面を作ってしまった永井、これを機に双方攻め合う展開に。
それでも0-0のまま推移し、飲水タイムへ突入します。

明けた後は金沢が攻勢に出るもシュートを撃てずにいると、北九州の最初の攻撃で試合が動きます。
28分左サイドでパスワークののち福森がディサロを狙ってロングパス、跳ね返されるも町野が拾い、中央で國分→高橋と渡りチャンスエリアへ。
高橋はエリア手前やや右から果敢にシュートを放ち、見事にゴールゲット。

先制を許した金沢、直後(30分)に加藤陸のスルーパスでルカオが抜け出してドリブル、エリア内右へ進入してシュート。
ブロックされ、そこからコーナーキックが2本続くなど反撃の姿勢を見せます。
以降もルカオのフィジカルを活かしたプレーを軸に攻撃。
サイドに開いてキープしたり、クロスからバイシクルを狙ったり(空振り)と多彩なシーンを作っていきますが、どれも不発に終わり時間が進んでいきます。

すると前半も終盤の41分、北九州が自陣からカウンター。
椿がドリブルで一気に突き進み、敵陣中央からスルーパスを送ると、ディサロが抜け出してGKと一対一に。
ディサロは右へフェイントしてGK白井を交わしたところ、白井の伸ばした足に引っ掛かり(映像では触れていないように見えたが便宜上こう書いておく)倒れると、審判の笛が鳴り反則・PKを得る結果となります。(白井に警告)
このPKをディサロが自ら蹴り、左へのシュートはGK白井の逆を突いてゴール。
前半のうちに点差を広げる事に成功します。
以降も金沢は押し込みますが、シュートに結び付く事無く前半終了。

ともにハーフタイムでは動かず、迎えた後半開始のホイッスル。
最初に攻撃権を得た北九州、これが結果に結び付きます。
福森が中盤でボールカットしそのままドリブルで前進、一気にエリア内左へ入ってクロス。
ファーサイドでディサロが合わせてヘディングシュート、綺麗にゴール。
2・3点目ともに、長い距離のドリブル突破が実を結んでの得点となりました。

尚も攻め立てる北九州。
後半5分には左サイドでのパスワークから、加藤弘堅のパスを椿が入れ替わって受け、そのままスルーパス。
受けた町野が奥からグラウンダーでクロスを入れると、藤原が走り込んでシュート、ブロックされたボールをディサロが落として椿がシュート。(DFに当たって枠外)
7分にも右サイドで藤原のスルーパスに高橋が走り込んでクロス、ファーサイドで椿がヘディングシュート。(枠外)

パスワークからのスルーパスという北九州の攻撃に付いていけず、意気消沈ぶりが滲み出たかのような金沢。
たまらずベンチも早めに動き、8分に3枚替えを敢行します。
長谷川・ホドルフォ・加藤陸→高安・窪田・山根へと交代。
下川が左SBへと下がり、本塚が右SH→左SHへとシフトし、ネジの巻き直しを図ります。

以降はしっかりと反撃体勢を取り、所々北九州の攻撃を浴びつつも好機を作っていく金沢。
15分、敵陣で藤村のカットから、スルーパスを左奥へ送ると下川が受けてクロス。
中央で跳んだルカオを越え、奥で山根がヘディングシュートを放ち、ゴールに突き刺さり。
これでようやく1点を返します。

意気軒高といきたい所でしたが、ここからまたも北九州の攻勢に晒されます。
ダイレクト中心でのパスワークに、金沢のマンマーク主体の守備が機能せずにピンチを量産。
そうして振り回されたのち、20分には國分のロングパスから決定機が。
町野を狙ったボールは一旦クリアするも、奪い返されてそのまま町野がドリブル。
エリア内右でGK白井と一対一の状況となり、シュートが放たれるも何とか白井がセーブ。
22分にはパスミスをエリア内でディサロに拾われる失態も招き(シュートは撃てず)、中々反撃に出れない状況で後半の飲水タイムを迎えます。

これが明ける際に、双方選手交代。
北九州は國分・町野→針谷・鈴木へと交代。
金沢は本塚・ルカオ→島津・杉浦恭平へと交代。
とりわけ、磐田からレンタル移籍してきたばかりの北九州・針谷の投入が目を惹きました。

明けた直後の27分に、金沢は杉浦恭がヘディングシュートを放つ(村松に当たって枠外)ものの、ペースを握る事は出来ず。
ボランチが國分から針谷に変わった北九州、以降もあまり変わる事は無く攻撃を組み立てていきます。

34分、針谷の右へ展開から高橋が前方へスルーパス、藤原が走り込んでエリア内でシュート体勢に入るチャンス。
しかし撃つ前に金沢・下川に倒されて(反則無し)モノに出来なかったばかりか、足を痛めてしまう事態に。
幸い1分程で起き上がり事なきを得ます。
直後に北九州は椿→新垣へと交代。

点差を詰めたい金沢ですが、リードを奪われると、どうしても「ボールを持たされる」状況となってしまうのは避けられず。
不格好ながらもボールを繋いでいきますが、突破口を開けぬまま終盤を迎えてしまいます。
すると42分、北九州がボールカットしてからのカウンターを炸裂させます。
加藤弘カットして縦パス→カットされるもディサロ拾ってスルーパス→鈴木と渡ってエリア内へ。
鈴木は落ち着いてシュートをネットに突き刺し、試合を決定付ける4点目を奪いました。
同時にディサロが足を攣らせ、そのまま交代に。(池元と交代)
2ゴールと結果も叩き出し、まさにやり切ったという風な交代でした。

最後に意地を見せたい金沢、アディショナルタイム突入後もあきらめず攻撃。
CKから、クロスがクリアされたのち後方からロビング攻勢で、石尾が落としたボールを廣井がボレーシュートの体勢に。
しかしこれは空振りで、代わりに下川がシュートしますがGK永井がキャッチ。
最後まで北九州の守備を破る事は出来ず……という前に、シュートの機会も少なかった気がします。

結局1-4で北九州が勝利と、ダブル達成でようやく10試合ぶりの勝利。
今季は補強には消極的な姿勢でしたが、ここに来て針谷を戦力に加えてきた北九州。
まだ昇格は諦めていないという姿勢が窺えますが、第二の旋風は巻き起こす事が出来るか。

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第30節 ジュビロ磐田vsアビスパ福岡

2020-11-02 16:43:15 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の磐田の記事はこちら(24節・京都戦)
※前回の福岡の記事はこちら(24節・北九州戦)

レンタル移籍で加わった遠藤を軸に戦う事を選択した磐田。
登録後全試合でスタメン起用し、以降の成績は3勝2分と好調で、「昇格を諦めない」というメッセージを発信する事に成功しています。
そんな中で迎えた首位・福岡との一戦は、そのメッセージを強めるのには格好の機会。

遠藤とともに、前監督(フェルナンド・フベロ氏)の際には殆ど起用されていなかった今野・三木・舩木辺りを重用。
システムも3バック(3-4-1-2)へと完全移行を果たす等、鈴木政一監督のチーム改造は急ピッチで進められているという印象です。

ただしこの日は試合開始直後、早々にアクシデントが。
センターバックの中央を務める大武が、福岡・増山のドリブルをスライディングで止めた際の接触で足を痛めてしまいます。
一旦はプレイを続けましたが、前半5分頃に再び倒れ込み続行不可能となり、早くも交代枠を使う事となりました。
代わって投入された中川は今季初出場で、そのまま中央CBへ。

イレギュラーへの対処を強いられる磐田を尻目に、首位・福岡は序盤から好機を作っていきます。
4分には攻撃が途切れた後、磐田のパスが乱れた所を山岸が拾い、そのままシュート。
ブロックされるも左サイドで福満が拾い、カットインからシュート(GK八田キャッチ)と最初に槍を突きつけました。

フアンマ・デルガドが出場停止中の福岡、そのため2トップは山岸と遠野という組み合わせ。(ちなみにCBのドウグラス・グローリも出場停止)
オーソドックスなビルドアップ(ボックス型)から、あまりパスは繋がずに縦のボールを重視しての速い攻撃を展開するのが持ち味。
但しフアンマが不在なため、ロングボール一本から好機を作る場面は影を潜め、サイドが主体の攻めを余儀なくされていました。
ボールサイドへ選手の数を増やしつつ前進、という攻撃ですが、行き詰まると手前からでも積極的にクロスを供給していくスタイル。

磐田は前述のアクシデントもあり、その対応に追われつつも跳ね返す事で(特に中川の?)緊張を解く、といった立ち上がりだったと思います。
20分頃から徐々にペースを掴み、主に中盤の底~最終ラインからのロングパスで裏を取ろうとする攻撃を展開。
24分には左サイドで伊藤のロングパスを小川航基が落とし、そのボールを遠藤がダイレクトで再びロングパス、中野が走り込んで受けるという攻撃。(その後小川航に渡るもカットされ終了)
やりたい事は理解出来たものの、シュートは生まれる事無く飲水タイムへ。

明けた後の磐田は一転、逆にショートパスを多く繋いで攻撃していきます。
そうして押し込む場面が増えたものの、やはり流れの中からシュートは撃てず。
ただしそこで得たフリーキックのチャンス(35分・左サイド奥から)でキッカー遠藤がクロス、クリアされた後再度のクロスを中川がヘディングシュート。(GK村上キャッチ)
結果的に、このセットプレーでの攻撃が一つの突破口となりました。

再び福岡のペースとなっていく試合展開、37分には左サイドのスローインから、前のエリア内へのスルーパスに福満が走り込んでシュート。(GK八田セーブ)
39分には右サイドを増山がドリブル突破、グラウンダーでクロスを入れるも山岸には合わず。
押し気味に試合を進めるも得点は奪えません。

すると再び磐田のセットプレーが牙を向き、40分にロングパスを受けにいった小川航が福岡・三國ケネディエブスに倒されて反則・FKに。
この右ハーフレーン・エリアからかなり手前でのFK、遠藤のファーサイドへのクロスから、再び中川がヘディングシュートを放ちます。
今度はゴールへと突き刺さり、アクシデントの穴を埋めるどころか、先制点を齎す事となった中川。

リードを奪われた福岡、右サイドハーフ・増山の突破力を軸に以降も攻め立てるも、結局得点は無く前半終了。
42分にもドリブル突破で中央に向かっていった増山(奪われて好機とはいかず)でしたが、以前の38分には磐田・山本康裕に対するアフターチャージで警告を受けており、この日は積極性が仇となった感があり。

後半に入り、立ち上がりは磐田の攻撃。
それも後方から裏へのロングパスに、遠藤が走り込んで受けようとするという変化を付けてきました。
以降も暫く、遠藤が前線に留まりFWのように振る舞う姿勢を取ります。(代わりに大森が下がっていた)

しかしそんな思惑とは裏腹に福岡に決定機が。
後半3分自陣からのスローイン(左サイド)で組み立て、前のスルーパスに走り込んだ松本泰志が、福満とのパス交換ののちグラウンダーでクロス。
これを中央で増山がスルーし、流れたボールに走り込んだエミル・サロモンソンがシュートを放つも、GK八田が辛うじて触れて左ゴールポストを直撃。
尚も福満がシュート(ブロック)、クロスから増山がヘディングシュート(GK八田キャッチ)と攻め立てた福岡でしたが、ここを逃してしまいます。
すると手痛い代償を支払ってしまう事に。

5分の磐田の攻撃、遠藤が自陣から左サイドへと向かうドリブル、そしてパスを受けた大森が今度は中央へと向かうドリブルでエリア手前へ。
そして大森からパスを受けた松本昌也がエリア内右へ短いスルーパス、走り込んだ小川航がシュート。
ブロックに入った福岡・上島に当たり、ループの軌道となってゴールに吸い込まれるラッキーともいえるシュートとなり、磐田が追加点を手にします。

2点のビハインドを背負った福岡、とにかく攻めなければならない状況。
6分に遠野が左からクロスを受けてシュートするも、ブロックされてコーナーキックへ。
そのCK、キッカー・サロモンソンのニアへの低いボールを福満が頭でフリックするも、逆サイドに流れていきます。
遠野が拾い、戻しを受けた前のクロスを上島が擦らすヘディングシュート、しかし惜しくもゴール右へと外れてしまいました。

ポゼッションに拘らない福岡ですが、「ボールを持たされる」事を強いられる展開に。
しかも長らく無敗(15試合)でこの試合を迎えたため、この状況は新鮮でもありました。
11分にはサロモンソンがエリア内右へとスルーパス、増山が走り込んでクロスを上げ、山岸がヘディングシュートをするも枠外に。
18分には中央からのFK、かなり手前の位置からキッカー・サロモンソンがエリア内中央へとロビングを上げ、上島が走り込んでヘディングシュートしますがこれも枠を捉えられず。
相手を押し込んで辛抱強くシュートチャンスを探りつつ、そこで得たセットプレーをモノにしていく。
そんな理想形の攻撃は何度か見せたものの、得点出来ないまま時間が経過。

飲水タイムと前後して、福岡は増山・福満→城後・木戸へと、磐田は山田→舩木へと交代。
両チーム動いて明けた後は、磐田がペースを握りボールを支配。
何度かアタッキングサードに進入するも、基本的にはボールを繋ぎ、相手の攻撃機会を減らす振る舞いで時間を使っていきます。
そして中心となってその役目を果たしていた遠藤は32分にお役御免。(上原と交代、同時に小川航・松本昌→ルキアン・小川大貴へと交代)

そしてここから福岡が再び攻勢に。
相手を押し込み、セットプレーを数多く得るという理想の形を作っていきます。
城後が投入された事で、遠野のポジションが不透明になっていたのも磐田サイドからして嫌らしいものになっていたでしょうか。
当初はトップの位置に城後が入り、遠野が右SHとなっていましたが、次第に両者入れ替わってのプレーが目立っていきました。

それが37分に得点に結びつきます。
中盤左サイドでのパスワークののち前が縦パス、受けた遠野が山岸のサポートも得て収める事に成功、そのままエリア手前からシュート。
これがゴール右へと突き刺さり、福岡が1点差に詰め寄りました。

以降は守勢を強いられる磐田、それに対しボールを繋いで攻め上がる福岡。
39分には右サイドで攻める姿勢から中央→左へとサイドを変えて攻撃、松本泰がグラウンダーでクロス。
これに跳び込んだ城後には合わずも、逆サイドで拾ったサロモンソンから再度クロスが入り、ニアサイドで山岸がヘディングシュート。
しかしゴール上に外れてしまいます。

40分以降はセットプレー攻勢、FKからCKを得、そこからアディショナルタイムまで4本もCKを得ます。
その中で、こぼれ球を前がミドルシュート(ブロックに当たりGK八田セーブ)といった場面も生まれましたが、ゴールを破る事は出来ず。
とうとうATに突入し、三國を前線に上げてパワープレイの体勢で全てを賭けにいく事に。

しかしその後は守備が薄くなったのを突いた磐田に決定機が。
舩木のロングパスをルキアンが収めにいき、こぼれ球を中野が拾ってドリブルすると、そのままGKと一対一の状況へ。
しかし放たれたシュートはゴール右に大きく外れてしまいます。
その後もルキアンがエリア内左へと持ち込む場面がありましたが、シュートはGK村上が正面でキャッチ。
決定的な追加点で楽になる事は出来なかった磐田、その後山本義道が足を攣らせる(交代枠は既に無し)など苦しい場面を描きます。
しかし福岡のパワープレイも不発に終わり、2-1のまま試合終了。
16戦ぶりの黒星を福岡に付ける事に成功しました。

攻めてはフアンマの、守ってはグローリの不在が高さ不足という点で響いてしまった福岡。
両名次節から戻れるので悲観的になる事は無く、気を取り直して自動昇格圏を守る戦いに入りたい所でしょう。

一方無敗を続けたものの、内容的には怪しさが目立った磐田。
遠藤が退いてから完全に押され気味になり、「彼が居なければどうなるか……」という疑念を抱かざるを得ないものでした。
結果重視へと針が振れる時期に差し掛かり、上位争いに加わろうとする中で故障者も増えてきた状況、大ベテランである彼の無理使いも考えられます。
それで将来残されるものはJ1への道筋か、はたまた転落・彷徨への道か。

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