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DAZN観戦 2023年J2リーグ第14節 大宮アルディージャvs徳島ヴォルティス

2023-05-10 16:12:38 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の大宮の記事はこちら(12節・千葉戦、0-1)
※前回の徳島の記事はこちら(10節・長崎戦、0-4)

<大宮スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 貫が今季初のメンバー入り。

<徳島スタメン>

  • 11節以降、基本フォーメーションを3-3-2-2(3-1-4-2)へ変更。
  • 高田は大宮からのレンタル選手なため出場不可。(とはいっても今季未出場であるが)
  • 長谷川雄が今季初のメンバー入り。
  • 故障の疑いがあるのは上記の高田の他、内田・浜下にルイズミ・ケサダあたりか。

下位同士の対決を象徴する、雨天の中の一戦。

いつの間にか連敗を5にまで伸ばしてしまっている大宮。
前節(町田戦、0-1)の内容も悪くなかっただけに、PK失敗が無ければ何か一つ噛み合えば……という思いは強いと想像します。

一方の徳島は、最悪の試合を演じてしまった10節を境に、フォーメーション変更に踏み切り。
ここから綺麗にという程ではありませんが、何とか勝ち点を積み重ねるようになってきました。
特に過去2戦は、降格組の磐田・清水との連戦で勝ち点4を稼ぎ。
強敵相手に一歩も退かず……という表現をしたくなりますが、実際の内容ではかなり押し込まれ、シュート数の合計は2戦で僅か7本。
「守備を固める布陣で、とりあえず勝ち点を稼ぎ急場を凌ぐ」という状況に見えなくもないですが、その不安は杞憂となりました。

雨中のキックオフとなると、よりボール支配の意識が高い徳島の方が保持に努める入り。
GKスアレスも足下で繋ぐ意識を高め、最終ラインの繋ぎに加わります。
それでもシュートストップに重点を置いている(であろう)GKなので、エリア外から出る事はあまり無く。
そのため全体かなり低い位置での繋ぎを強いられているようであり。
しかし前半7分スアレスが一つ飛ばしての縦パスを杉本に通し、そこから裏へのロングパスが柿谷に渡る(その後柿谷が左奥からクロスもシュートに張らなず)など、それを逆手に取った好機も作ります。

対する大宮は、その徳島のビルドアップに対し、やや中途半端なプレッシングに終始。
2トップ+片側のサイドハーフで3バックに対抗する姿勢は見られたものの、アンカー白井へのパスコースを意識するあまり、果敢な最終ラインへのチェイスは掛けられずといった立ち回り。

するとそれが命取りとなり、迎えた12分。
杉本の降りも絡めつつ最終ラインで繋ぐ徳島、右センターバックの森昂に対して室井がプレッシャーを掛けると、それと同時に白井が右に出てパスコースを作る動き。
そしてまんまとボールを受けた白井は前進からスルーパス、一気にFWの森海へ渡ると、右ポケット奥を突いてグラウンダーでクロス。
これを同じくFWの柿谷が中央ニア寄りで合わせ、ゴールに突き刺します。
緩急が存分に付けられた攻撃で、先制点に辿り着いた徳島。

スコアが動いた後も、こうした徳島のビルドアップに対する大宮の対応の拙さが目立ち。
第一プレッシャーをかわされた末に、縦パス・ミドルパスで前線へと運ばれてピンチを招く、というのが前半の大まかなパターンとなります。
特にアンジェロッティの二度追いに依存しているのか、ないしは彼のプレッシャーと連動する術が落とし込まれていないのか、徳島最終ラインの横の揺さぶりであっさりと無効化されるプレス。
パスコースを切られているはずの白井も、ボールタッチできるシーンが多くなり。
こういった前線が曖昧なチームと相対するのは徳島にとって非常にやり易く、ゾーンディフェンスに苦しんだ前回とは雲泥の差といった印象でした。

そして21分も最終ラインでの繋ぎから、大宮はプレッシングにいくも右SHの山崎が前に出られず、安部にロングパスを許し。
このパスが森海へダイレクトに渡り、トラップが袴田に当たるもボールコントロールを果たした末に、エリア外から果敢にシュートを放ちます。
ボールは豪快にGK笠原のセーブを弾いてゴール右へと突き刺さり、早くも2点目を挙げた徳島。

尚もボール保持を続ける徳島は、26分に長らくパスを繋いだ末に、白井が左から対角線のロングパス。
受けた西野が右ポケットを突いた事でコーナーキックを獲得と、押し込みを緩める事無く。
苦境の大宮、このセットプレー(CKの後、さらに石川の安部に対する反則でフリーキックに)が終わったのち、SH同士の位置を入れ替え。
前節と同じ、柴山が右・山崎が左という並びに直したものの、その効果は殆ど見られませんでした。

31分には再び最終ラインから繋ぐ徳島、縦パス→ポストプレイの流れを続けた末に左へ展開、安部のスルーパスでまたも森海が左ポケットを取り。
そして今度はマイナスのクロスを選択し、先制点のシーンの如く再び柿谷が合わせましたが枠を捉えられず。
39分にも絶好機、森海のポストプレイ・柿谷の前進にいずれも反則気味のチャージで止めにいくも果たせない大宮(それどころか柿谷へのチャージはアドバンテージ)、左サイド奥へ運ばれてそこに西谷という徳島の得意パターンに。
柿谷とのパス交換ののち、杉本へのパス&ゴーで左ポケットを突いた西谷、そのまま角度の無い所からシュート。
GK笠原がセーブし、尚も中央で柿谷がスライディングで追撃しましたがこれも枠外に。

劣勢が続く大宮。(終盤は再びSH同士を入れ替え、スタートの位置に)
唯一と言って良い好機は41分、左サイドでスルーパスに走り込んだ柴山のクロスがブロックされて奪われるも、規制を掛けて茂木がパスカットして継続。
そして再びスルーパスに走り込んだ柴山が左ポケット奥からクロス、ブロックに遭うもこぼれ球を茂木が走り込んでシュート。
しかし枠を捉えられず、前半は得点を挙げられず仕舞いとなりました。

0-2で折り返す事となったホームの大宮。
ハーフタイムでの交代は無く、巻き返しの姿勢をアピールするためにも、後半の出方に注目が集まり。

そして始まった後半も、徳島が最終ラインでの繋ぎから攻めようとする姿勢は変わらず。
当然というそんな相手の動きに対し、大宮はプレッシングを修正。
アンカー白井に対して(アンジェロッティが)マンマーク気味に付くようになり、その他の選手(室井とSH2人)で3バックに対してプレッシャーを掛ける体勢となります。

徳島は左右で揺さぶるも、前半のように逃げきれず止む無くロングパス、というシーンが膨らみます。
しかし後半4分にはその石尾のロングパスをクリアしきれず、セカンドボールが玄→杉本と渡り、杉本のエリア内左へのミドルパスを西谷がボレーシュート(枠外)と危機を作られ。
守備のドタバタぶりは変わらずか……というシーンでしたが、続く6分には徳島に低い位置での繋ぎを強いた末に、GKスアレスの右へのパスがズレてゴールラインを割りCKを獲得とその成果は着実に表れました。

反撃の機運が高まりつつあった大宮ですが、8分には大宮陣内でのセカンドボールの確保を巡り、玄を後ろから引っ張った柴山が反則を取られ。
これにより徳島のFK、右サイドから(キッカー柿谷の)クロスが上がると、ファーサイドの森昂を越えた奥で安部がダイレクトでクロス気味にシュート。
これをゴール前で西野がヘディングで押し込みゴールネットを揺らしたものの、オフサイドを取られて幻のゴールとなってしまいました。
こういったつまらない反則からの失点は、是が非でも避けたい所。

12分に交代カードに手を付けた大宮、柴山・岡庭→泉澤・貫へと2枚替え。
生命線のサイド攻撃が機能しないのを受け、その人員を代える事で対処したでしょうか。
徳島もサイドが薄い布陣で、出された時にウイングバックが前に出るか否かという判断を常に強いられているような状況なので、それを突きたい所。

左での泉澤のカットインとともに、前回観たような茂木の内側の動きも生命線となる以降の大宮。
17分にはワイドから泉澤のスルーパスに茂木が走り込むという具合に、この2人の関係性を突破口とした感があり。
23分敵陣でのパスカットから泉澤が左サイドで持ち、奥へと切り込んで切り返し、そのまま角度の無い所からシュート。
GKスアレスがセーブし、ファーサイドへこぼれた所を山崎がヘッドで押し込まんとしますが、安部の眼前でのブロックに阻まれゴールはなりません。

25分にさらに大宮は2枚替え、アンジェロッティ・石川→富山・大山。
ここから苛烈に攻撃したい所でしたが、それは果たせず時間は進み。
29分に徳島が決定機を迎え、右サイドでの前進から中央を突き、杉本の縦パスを受けた柿谷がエリア内を突き。
そして放たれたシュートは茂木がブロック、尚も右にこぼれたボールを柿谷が追撃するもこれも茂木がスライディングで防ぎます。
直後に徳島ベンチもようやく動き、玄→坪井へと交代。

そろそろ得点しないと勝ち筋が無くなる大宮。
その意識故か、30分のゴールキックでは繋ぐ選択を取り、徳島のプレッシングに対し右サイドから貫縦パス→富山ポストプレイ→小島ドリブルで前進。
そして左へ展開して再度泉澤が持つシーンを作り、今度はエリア内からのカットインを経てシュート。
ブロックされた跳ね返りを自ら追撃と、先程の柿谷のお返しと言わんばかりに連撃を見せた泉澤ですが、シュートはGKスアレスがキャッチ。

ゴールに近付いた大宮でしたが、その直後でした。
GKスアレスはボールを地面に付けてのロングフィード、これを森海が落として柿谷が拾い、縦パスで森海に返し。
そして2点目同様にエリア外から豪快にシュートを放った森海、結果も同様のとなりゴールネットを揺らします。
これで布陣変更以降柿谷とともに3得点目と、量産体制を見せる2トップ。

絶望的な展開となった大宮。
それでも諦める訳にはいかず、36分には泉澤を走らせるロングパスにより得た左CK。
キッカー貫ニアにクロス→茂木フリックという流れで混戦が生まれ、蹴り合いを経てこぼれたボールを泉澤がゴールへ蹴り込みます。
この日の泉澤のゴールへの執着が実ったという感じの得点となり。

直後に徳島も交代カードを切り、杉本・森海→長谷川雄・渡へと2枚替え。
1点を返した大宮ですが、運動量を補填した徳島の前線の動きもありさしたる好機を作れず。
必死に最終ライン裏へとボールを送りますが、繋がる事は無く時間を浪費する事となりました。

逆に徳島は、前線で突破力を発揮。
40分には左サイドから西谷が相手の股を抜くカットインでエリア内を突けば(その後シュートも枠外)、43分には柿谷も同じく左から股抜きでカットインを見せ。(その後ミドルシュートも枠外)
その後坪井もドリブル突破を見せるなど、これまでのタガが外れたかのようにのびのびとしたプレーを披露します。

そのままアディショナルタイムへ突入し、大宮は最早放り込みしか出来ず。
徳島は西野が足を攣ってしまい、スライディングした勢いでピッチ外に出てしまった事で試合は止まらず大宮のスローインで再開。
一時的な数的不利を強いられる状況に、たまらず西野も起き上がって痛んだままのプレーを選択。
何とかその後プレーが切れ、再び倒れ込んだ事で外山へと交代。
危惧のシーンはこれぐらいといった感じで、試合終了の時を迎えました。

これで6連敗となった大宮と入れ替わるように、泥沼からの脱却へ向け前進した徳島。
あとは前回のような引く相手への対策と、そうならないような「先制点を許さない」サッカーを貫くのが浮上のカギでしょうか。

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DAZN観戦 2023年J2リーグ第14節 ブラウブリッツ秋田vs栃木SC

2023-05-09 16:01:14 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の秋田の記事はこちら(10節・大宮戦、2-1)
※前回の栃木の記事はこちら(10節・甲府戦、0-1)

<秋田スタメン> ※()内は前節のスタメン

<栃木スタメン>

  • 負傷により離脱していた大谷・岡﨑がベンチに復帰。

前節はまさかと言っては失礼に値するものの、4得点を挙げて快勝した栃木。
実に2020年の28節(琉球戦、4-1)以来の事であり、その熱狂ぶりを持ち越すべく、連戦の最終日にも拘らずスタメンは不変で秋田のホーム・ソユースタジアムに乗り込みました。

今季のボール保持率のボトム2チーム同士の対戦。(21位=秋田・22位=栃木)
最終ラインから繋ぐ姿勢をある程度取るはずの栃木がこの位置とは意外なデータですが、今季6敗している試合を見ると、7節までの4敗のいずれもが圧倒されているという数字。
つまりボール保持率で負けている(主に4割以下)どころか、シュート数もダブルスコアを付けられているものであり。
ボールを握らされる展開には陥っていないものの、反撃のための有効打を打てていないという事でしょうか。
12節(清水戦、0-2)の敗戦ではシュート数2桁と改善傾向にあり、前節の大勝を含め、貧打という印象を取り払いたい所。

そんなデータの通り、試合開始からお互いにロングボールを蹴り合う展開に。
セットプレーも含め、相手エリア内へボールを送る事が出来ていたのは栃木の方であり、秋田は自陣深めで耐えるという入り。
前半5分には栃木の左サイドからのスローイン、山田が奥でワントラップからラフにクロスを上げ。
これをキャッチしたGK圍は、グラウンダーの軌道で最前線へフィードを送るという具合に、パワーサッカー同士の戦いに相応しいレアなシーンの応酬も見られます。

そんな流れが落ち着きかける、という状況の7分。
GK川田のスローからビルドアップの体勢に入った栃木ですが、秋田サイドもそこにプレッシング。
巧く連動させてGKに戻させると、GK川田があろう事か、蹴り出す前に軸足にボールを当ててしまうというミスを発生させ。
この僅かなズレでフィードを蹴り損なってしまうと、すかさず三上がこぼれ球をゴールへと蹴り込み、平松のブロックも及ばずゴールに吸い込まれるボール。
完全な相手のミスといった絵図ですが、前へのベクトルを欠かさなかった秋田サイドの姿勢による得点でもありました。

こうした先制点では得てして、取った側は「この1点は忘れ、0-0のつもりでプレーする」という心理状況になりがち。
ゴールするまで1度も攻撃機会の無かった秋田はその通りに締め直し、ペースを反転させます。
早速の9分に得たスローインで、才藤がロングスローを披露し、こぼれ球を繋いで長らく攻撃を仕掛け。(フィニッシュには繋がらず)
10分に、その流れを切った栃木がカウンターに持ち込み、山田雄がドリブルで運び。
しかしエリア内を目掛けた(であろう)ラストパスはカットされ、結局福森が手前からクロスを上げるというのみに終わります。

その後はFW陣、主に青木の老獪なポストワークを主とし、敵陣でボールキープの時間を作り相手の余裕を奪いにいく秋田。
反撃に出たい栃木に対し、19分にカウンターに持ち込む(梶谷胸で落とす→青木スルーパスで右サイド奥を突く)などその狙いは成功しつつあり。
迎えた24分、スローインを収めた梶谷に対し福島が反則を犯した事で、左サイドからのフリーキックを得た秋田。
縦のエリアラインからは近いながらも、ワイドからという位置でしたが、キッカー藤山は意表を突くように直接シュート。
グラウンダーのボールでゴール左を突いたものの、ポストを直撃して惜しくもモノにならず。
しかしクリアにより尚も左コーナーキックとなり、クロスの跳ね返りから放たれた高田のミドルシュートをGK川田がセーブと、2連続で際どいフィニッシュとなりました。

セットプレーの他、流れの中でも「追加点を奪うために、攻撃機会を多くする」という意識が露わとなっていたこの日の秋田。
29分には再び左サイドのスローインからの攻めで、2トップともサイドに張り出して組み立て。
最初の梶谷のクロスはクリアされるも、拾った青木はワイドの位置からそのままシュートを狙います。
先程のFKのようなシーンでしたが、これもGK川田のセーブに阻まれて実らず。
アバウトな攻めながらも、「数多得た好機のうち、1本でもモノになれば……」といったそんな意識は、リードしている現在の状況では大きな武器だと感じました。

劣勢に陥っていた栃木に対し、31分にさらにアクシデントが襲い。
西谷が筋肉系トラブルが疑われる足の痛め方をしてしまい、無念の交代に。
安田虎が代わって入り、同じくボランチを務めます。

その後も、秋田がロングスローを多用するなど攻撃シーンを続け。
一向に反撃の機運が高まらない栃木、40分に右サイドで密集を作ったうえで森がサイドチェンジ。
その後山田の左ポケットへのスルーパスに福森が走り込む(繋がらず)という、形らしきものが見えましたが結果は変わらず。
結局前半はこのまま、1-0で終える事となりました。

ロングボールとポゼッションの融合による攻撃も、対処されている感がある栃木。
アクシデントの影響かハーフタイムでは動かず。

同点のためには新たな手段が欲しいといった状況で、後半2分には山田雄のボール奪取からショートカウンターを敢行。
しかし根本とのパス交換は繋がらず、有効打とはなりません。
逆に勢いが衰えない秋田の攻めに対し、4分には浮き球を合わせにいった青木に対し大森がチャージしてしまい反則・警告となるなど、広がっていく被害。

そして9分、栃木のスローインを直接自陣で梶谷がカットし、高田の右サイドのドリブルにより一転好機に持ち込む秋田。
一気に右ポケットまで持ち込んだ高田に対し、プレスバックした根本が奪いかけましたが、今度は入れ替わるように藤山が奪い返し。
それをさらに安田虎が奪いにいったものの、デュエル色を強めたそのディフェンスにより、藤山が倒れた事で反則の笛が鳴り響きPKが齎されてしまいます。
その前の根本→藤山のボール奪取の流れがショルダーチャージによるものだっただけに、それを見た安田虎は「何でも良いから防ぐ」という思考に陥ってしまっていたでしょうか。
このPKをキッカー青木は左へと強く蹴り込み、ゴールネットを揺らして追加点。
青木の今季初ゴールという要素もあり、盛り上がる秋田サイド。

2点差となり、死に物狂いで攻める必要性が出てきた栃木。
その最初の好機は12分でしたが、ここも前線にボールを送るも、クリアされたのち結局は福島の右サイド手前からのクロス。
これが精度を欠いてゴール上へ逸れた事もあり、迫力・精度双方の不足が深刻となってきたかのようであり。

何とかしたいという状況で、ベンチでは3枚替えの準備も行われるなか、15分の攻撃。
GK川田のロングフィードから右サイドを前進するも、一旦最終ラインへ戻し、今度は左サイドを突く大森のミドルパス。
これが矢野の頭を越えてエリア内にこぼれるボールとなり、山田雄が拾った事で、ディフェンスに遭うも左CKとなり。
交代を一時待つ姿勢の中、キッカー福森のクロスはニアサイドでクリアされるも、擦らすようなクリアとなった結果ファーサイドで福島がボレーシュート。
これをゴール寸前で才藤がブロックと、何とか防いだ秋田に対してさらに攻撃を続けた末に再び左CKに持ち込む栃木。
これもニアサイドでのクリアが小さくなった結果、山田雄がボレーシュートにいく(ジャストミートせず)シーンが生まれ。

その後またも左CKを得たというタイミングで、今度は交代敢行したベンチ。
福森・森・根本→大谷・岡﨑・宮崎へと代え、両ウイングバックを退かせる手段を取り、布陣変更が疑われましたがまずはセットプレー。
キッカーが代わり山田雄から送られた中央へのクロス、矢野の跳躍とGK圍のパンチングが交錯するも、ファーサイドへ流れた所を大谷が足で合わせゴールネットを揺らします。
秋田サイドはクリアが小さいという流れを払拭出来ないまま、失点に繋がれてしまう形となりました。
これで1点差とした栃木。

それも束の間の19分、再び秋田の攻撃。
右サイドで受けた梶谷が、そのままカットインの姿勢から巻くシュートを狙うという、「ワイドから果敢にゴールを狙う」前半と類似するシーン。
GK川田が辛うじてセーブと、未だ秋田のゴールを狙う姿勢は衰えず。
一方交代敢行した栃木は、投入された岡﨑・大谷がともに最終ラインに入り(岡﨑が中央で右に平松・左に大谷)、福島と大森がそれぞれ右WB・左WBに回る形となりました。

1点返したとはいえ、秋田の好機もありスムーズな攻めの流れは作れていないという栃木。
24分には左サイドから、クロスのブロックによるこぼれ球を拾った山田雄、奥からのクロスと見せかけて左ポケットの矢野へとパス。
そしてここから矢野がクロスを入れるという変節を見せたものの、個のクロスもブロックされて実らず。
阿部のハンドを時崎悠監督含めたベンチがアピールするも、副審への確認の結果ノーファールで終わりとなります。

秋田は27分に梶谷→丹羽へと交代し、前線の運動量を保ちにかかり。
その後もセットプレーからゴールを脅かす秋田というシーンが続くも、迎えた32分。
栃木は大森が左サイド奥へ切り込んでのクロスを選択と、相手を押し込む意識を強める攻めを見せ。
これが逆サイドに流れるも、今度は右からのクロスを宮崎が折り返し、ディフェンスに当たった所を佐藤がシュート。
しかしこの会心のフィニッシュも才藤が顔面ブロックで防ぎ、秋田の土俵際での粘りが光るのみに終わってしまいます。

その後37分に両チーム選手交代。
秋田は三上・小暮→井上・畑へと2枚替え、栃木は山田雄→高萩。

終盤を迎えた事で守備意識を強めたのか、秋田は(試合開始時よりも)ラフなボールによる攻めへと傾倒する一方で、栃木はさしたる好機を作れず。
そんな中で43分に、畑が自陣からドリブルで右サイドを疾走。
そのフィジカルに加え、大谷の股抜きという技術も発揮しての突破により一気に右奥へ持ち込み、最後は安田の反則を誘ってFK獲得という満点のシーンを生み出します。
このFKの前に秋田は最後の交代、青木・諸岡→田中・小柳。
FKはもうクロスは入れず、コーナーでのキープを選択するという具合に完全に逃げ切りモードへと移行します。

基本は4-4-1-1(田中がセカンドトップ)を保ちながら、栃木の前進具合によりSHが降りて5-4-1になるという最終布陣の秋田。
時間もアディショナルタイムへと突入し、最早パワープレイの体勢を取るしかない栃木。
ひたすらロングボールを送り続けるも、中々ゴールに迫る状況は生まれず。

そんな中で得た好機は、平松のロングパスが矢野を越えるという、1点目のCKの流れに繋がったシーンから。
左サイド奥を取った大森が倒れながらも繋ぎ、戻しののち中央へと渡って佐藤がミドルシュート。
これがブロックに阻まれ右CKになると、GK川田も前線に上がり最後の賭けへ。
キッカー高萩ニアにクロス→平松フリックの流れがクリアされ、再び上がったクロスにGK川田が合わせにいくも、阿部を倒してしまい反則となり万事休す。

そのまま試合終了となり、肉弾戦が目立った展開を制したのは秋田となりました。
続く15節の相手もいわきなので、その色が強まるのは明白なカード。
自身の土俵へ持ち込むとともに、リーグ全体の覇権も手繰り寄せたい所でしょう。

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DAZN観戦 2023年J1リーグ第12節 名古屋グランパスvsガンバ大阪

2023-05-08 16:00:48 | サッカー視聴記(2023年J1)

<両軍スタメン>

中2日という厳しい条件下で行われた試合。
債務超過解消という課題にも立ち向かわねばならない影響かリアリズムに徹するかのように、勝ち点を重ねて上位を維持する名古屋もその影響は無視できず。
永井・野上・米本・ユンカーといったレギュラー格の選手をベンチに留め置き、この一戦に臨みました。

一方のガンバは、GK争い(東口・谷)が話題になるように、依然としてベストメンバーを模索中という状況。
既存の主力選手では理想のサッカーは行えないと判断されたかのように、スタメンを助っ人選手が占める割合が多くなり。
リーグ戦は目下1勝のみ(4分6敗)という散々な成績で、1敗のみの名古屋とは全く対照的。
そろそろリアリティの追及を果たさないと後が無いという、ダニエル・ポヤトス監督率いるガンバ。

名古屋のキックオフで始まった攻撃、藤井のロングパスの跳ね返りを拾った和泉がシュート(ブロック)と、いきなりフィニッシュに繋がり。
この試合でもそうだったように、いきなり相手のキックオフから際どい好機を作られるガンバは、どうにも試合の入り方がなっていない感が露わにされているようであり。

気を取り直して攻守を反転させペースを握らんとするガンバですが、今度はラフプレーというファクターが襲い掛かり。
前半5分のアラーノに対する森下の反則を切欠に、以降この両者は何度もバチバチとチャージし合う関係となりますがそれは後述。
これを境にガンバの反則が膨れ上がる時間帯に突入し、名古屋がサイドで得るフリーキックから好機を作り。
7分には左サイドからキッカー・マテウスが低い弾道でニアへのクロス、ゴールに向かうボールとなるもGK谷がキャッチ。
続く8分今度は右サイドから、マテウスはライナーの弾道でファーサイドへクロスを送り、酒井が合わせるもこのヘディングシュートは枠外に。
10分にも右コーナーキック(この場面では和泉がキッカーに)から、クロス→酒井フリックからのこぼれ球をマテウスがシュート(ブロック)と、セットプレーでひとしきりゴールを脅かす名古屋。

これで序盤の主導権を得た名古屋は、中2日の影響かプレッシングが強まらないガンバを尻目に、ゆったりとしたビルドアップからサイドチェンジを多用して崩さんとします。
12分には藤井の右→左へのサイドチェンジを受けた森下、細かいタッチでのドリブルから隣のレーンへとパス、受けた和泉が左ポケットを突いてシュート。(枠外)
この後ガンバも持ち味のポゼッションを高めんとパスを繋ぎますが、さしたる好機は生まれず。
主体的な攻撃という要素でも、名古屋が上回る立ち上がりとなりました。

その中で、15分にアラーノのロングパスをブロックした森下が痛んで蹲るシーンが生まれ。
18分には名古屋の反則でプレーが途切れると、すかさず再開しようとしたアラーノが眼前に居た森下を蹴ってしまい。
ダイレクトな削り以外の場面でも、この2人はラフプレーという要素から逃れられないようであったこの日。

17分にようやくファーストシュートに辿り着いたガンバ。(ロングパスを左サイドで受けた食野がカットインからミドルシュート・枠外)
依然としてプレッシングは大甘ながら、何度か敢行されるゲーゲンプレス(ポヤトス監督の「切り替えー」という日本語の指示を聞くと何か落ち着くものがある)により、名古屋の主導権を徐々に剥がしながら先制点への流れを作り上げたい所。
22分には名古屋のパスミスを拾って矢印を反転させ、素早いパスの送りで好機となるも、石毛のスルーパスはジェバリには合わず。
高いボールポゼッションの中でも、やはり得点への期待度はこうした早い前進からの好機なのは明白であり。

ガンバの盛り返しによりどちらともいえない流れとなる中、33分にダワンが長澤へのアフターチャージにより反則・警告。
ついに出されてしまったイエローカードにより、再びラフプレーの機運が高まる事となり。
35分にはロングボールを合わせにいった丸山が、アラーノをチャージし倒してしまう事態となるも、競らなかったアラーノの反則という判定にガンバサイドが紛糾。
1分以上倒れ込む事態となるも、何とか起き上がったアラーノですが、これで負の感情が噴出してしまったでしょうか。
39分にはアラーノが前進する所をスライディングで倒され、こぼれ球を拾いにいったアラーノと、それを止めようとする森下。
そしてやはりと言うべきか、アラーノの肘打ちにも近いチャージにより森下が倒れ込む事態が発生してしまいます。
これにより警告を受けるアラーノ、さらに退場かどうかVARチェックが行われるも、警告止まりで命拾いとなり。

こうした一連の流れにより、再び名古屋へと傾く主導権。
37分には右から稲垣がライナー性のクロスを送り、ファーサイドで森下がボレーで合わせましたがゴール上へと外れ。
43分には左サイドでスローインから組み立てた末に森下がクロス、これもファーサイドで内田宅がヘディングで合わせるも、クォンギョンウォンのブロックに阻まれます。
苦境に立たされるガンバ、アディショナルタイムでは遠目からのFKでも放り込みを選択する等、ポゼッションスタイルのチームらしくない選択を取り。

結局スコアレスで終えた前半。
主力温存という手を打ってきた名古屋・長谷川健太監督は、ハーフタイムで早くも動き、永井を投入します。(内田宅と交代、これにより和泉が左ウイングバックに回り、森下が右WBへ)
これまで(リーグ戦)全試合スタメンを続けていた永井、FC東京時代から続く長谷川氏の欠かせない駒という位置付けは全く変わっていないようであり。

ガンバのキックオフで始まった後半も、最初に攻撃機会を得たのは名古屋。
後半2分敵陣に押し込んだ状態で、ガンバボールとなるも縦パスを前に出て藤井がカット。
そこから圧を掛けディフェンスに遭いながらもパスを繋いで前進、ラストパスが右ポケットの酒井に渡ってシュートが放たれますが、オフサイドで無効となり。
一方のガンバ、4分に中盤での奪い合いから半田がスライディングで繋いだ事で攻めに転じ。
尚も名古屋のディフェンスを受ける中、ラヴィのパスを受けたアラーノがエリア内左へスルーパス、受けた石毛がシュートするも藤井のブロックで防がれ。
共に綺麗なパスの繋ぎでは無いながらも、好機に結び付けるという力強さでゴールに迫り。
連戦で疲労度が無視できない状況が生み出す、泥臭さが目立つ展開となったでしょうか。

そんな中でも、綺麗に繋ごうという意識が高い(と思われる)ガンバ。
こうした展開を受けて、次に見出した活路は最終ラインの持ち運びで、9分にセンターバックの福岡がドリブルで前進。
ここから左へ展開ののち黒川からラストパスが送られるも、エリア内の食野の前でカットされ実りません。

11分に石毛も警告を受ける等、依然として反則というファクターが高割合を占める試合絵図。
名古屋ベンチは矢継早に動き、12分に酒井・長澤→ユンカー・米本へ2枚替えと、リフレッシュ効果も兼ねて流れを掴みにいきます。

その直後の13分に、ジェバリのポストワークを経て半田が右ハーフレーンをドリブルで運ぶ好機を得るガンバ。
カットインからのミドルシュートを選択した半田(ゴール左へ外れる)を見て、ガンバベンチも16分に動き。
食野→高尾へと交代、高尾が右サイドバックに入る事により半田が右ウイングと、その攻撃力を活かさんとする位置に回ります。(アラーノが左ウイングへ回る)
セレッソ・毎熊を彷彿とさせる、J2からの個人昇格を機に敢行される攻撃的な位置へのシフト。

しかしその執念の采配も実らずとなります。
20分にガンバのパスミスから名古屋がショートカウンター、マテウスのスルーパスでユンカーが右ポケットを突く絶好機に。(その後ユンカーのシュート気味のクロスをGK谷が抑える)
これまでの戦いぶりのように、ミスから流れを失う危惧が生まれると、そこから間もない22分でした。
藤井が右サイドでパスカットしてここも敵陣から攻撃を始める名古屋、拾ったマテウスから中央を突く動きを見せると、ワイドを上がる藤井がフリーに。
そして中央からパスを引き取った藤井が右ポケットを突き、奥からグラウンダーでクロスを入れて「後はゴールに押し込むだけ」というシーンが生まれます。
最初に合わせにいったユンカーはミート出来ずも、福岡のクリアをブロックするような形で稲垣が詰め、文字通りゴールにねじ入れました。

スコアレスの時間を長くしてきたものの、結局リードを奪われてしまったガンバ。
キックオフ前に一気に3枚替えを敢行(石毛・ダワン・ジェバリ→宇佐美・山本理仁・鈴木)し、勝負に出なければならない状況となります。(これを境にフォーメーションも4-4-2へとシフト、鈴木・宇佐美の2トップに)

当然ながら、ボールポゼッションを高めるだけではその打開は図れず。
有効となっていた福岡の持ち運びも絡めつつ、何とかチャンスを作らんとします。
しかしその間にも襲い掛かる名古屋のカウンター、32分にボールカットした米本がドリブル、それを反則覚悟で宇佐美がチャージするも繋がれてアドバンテージに。(のちに警告)
そしてマテウスが戻ってきた鈴木に反則を受けてやっと止まるという具合に、名古屋の個の力を活かしての推進力はやはり脅威となり。
ここからFKを経てさらに左CKへと移行し、その間に名古屋はマテウス→野上へと交代。
そのため和泉が蹴ったこのCK、ファーサイドで丸山の折り返しから巧く繋げ、ユンカーのシュートに持っていくもGK谷がキャッチ。

そしてセットプレーの流れが途切れると、野上が右WBに入った事で森下・和泉がそれぞれスタートの位置に戻り。
5-4-1のブロックを固めるという、逃げ切りかつカウンターであわよくば追加点という姿勢へと舵を切ったのが明白となった名古屋。
そのブロックの外側でひたすらボールを回しながら隙を伺うガンバ、という攻防となります。

パス出しの基点かつ、隙を見て中央突破の二択を強いられたのが福岡。
ポヤトス氏のサッカーを良く知る選手らしい役どころを務めたこの日ですが、それが報われないのが何とももどかしく。
42分には藤井のパスカットからまたも名古屋が素早く攻め運び、ユンカーのトラップで裏を取られかかった末に反則、警告まで貰ってしまいます。(福岡本人は反則自体不服そうでしたが)

この反則による名古屋の直接FKを何とか凌ぎ、迎えたAT。
右サイドからのラヴィのクロスは逆へと流れるも、拾ったのち山見がカットインに入った事でシュートチャンスを迎えます。
中央でパスを受けたラヴィ、さらにエリア内右で彼のパスを受けた半田と何処でシュートするのか隙を伺った末に、戻しを経てラヴィのシュート。
これをGKランゲラックがセーブして凌ぐも、尚も右CKと好機は続き。
キッカー宇佐美クロス→半田フリックを経てエリア外へとこぼれた所、拾った山見のミドルシュートがゴール右を襲い。
しかしこれもGKランゲラックがセーブと、これまで目立つ所の無かったランゲラックが本領発揮とばかりに決めさせません。

折角のビッグチャンスもモノに出来なかったガンバ。
その後またも永井のボール奪取で、名古屋のカウンターになりかけた所を黒川が反則で止めてしまい警告という具合に、被害は膨らむばかりとなりました。
結局このFKを蹴るかどうかという所で、試合終了の笛が鳴り響き。

ウノゼロでキッチリ勝利した名古屋の一方で、ガンバの低迷ぶりは何処まで続くのか。
内容を見る限りチーム改革の成果は現れつつあるだけに、今後フロントレベルも含めて非常に難しい局面を強いられる事となりそうです。

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DAZN観戦 2023年J3リーグ第9節 FC岐阜vsY.S.C.C.横浜

2023-05-06 16:21:04 | サッカー視聴記(2023年その他)

<両軍スタメン>

今季からとうとう始まってしまった、JFLへの降格制度。
「プロリーグからの脱落」という恐怖は、当然どのクラブにも平等に与えられるもので。
それはスタートダッシュに失敗し迷走が始まってしまうクラブか、あるいは昇格が遠い目標で独自の戦いを繰り広げるクラブか。
このカードで言うならば、前者が岐阜・後者がYS横浜といった立ち位置でしょうか。

YS横浜を見てみると、前年はただひたすらテールエンドを突っ走ってしまい、最終盤に辛うじて最下位脱出を果たしたというだけのシーズン。
今季も同じ轍を踏めば、残留争い引いては降格の憂き目に遭う事は間違いないという立ち位置。
それでも選手編成の独自路線は変わらず、ここで述べたような、多国籍・無国籍ともいえる経歴の選手が数多集結。
思わず「謎の選手」と言いたくなるような、ハーフや無名の助っ人の名前も見られ。
それは他クラブから見て不気味な一方で、寄せ集めの中で何処までサッカースタイルの構築を果たす事が出来るかという懸念もあり、降格のプレッシャーがかかる状況ならば尚更です。
そうして迎えた今季、前節にようやく初勝利を挙げたという状況であり、前年から続く低迷から抜け出す手法を確立できるかどうか

ボール保持による主体的な攻撃、というのはこれまでと変わらないYS横浜。
経験豊富な中里を頼りに、最終ラインからの繋ぎで主導権を握らんとします。
彼がアンカーの位置で構える事で、3バックからスライドして2センターの形を取ってのビルドアップにより、サイドから運ぶのを容易にし。

対する岐阜の前線は、同じくベテランの田中が中里をチェックしたうえで、他選手で最終ラインにプレッシャーを掛けるスタイル。
前半10分にはその体勢で敵陣深め左サイドでボール奪取に成功し、そこから左ポケットを伺ったのちのポストプレイを経て田中がミドルシュート。
ループ気味で良くコントロールされたものの、惜しくもゴール上部へと外れ。

依然として実績豊かな有名選手が残っている岐阜の方が、マンパワーを活かして押しきるかと思われたここまでの流れ。
しかしベテラン選手に頼るという事は、攻守の切り替え・インテンシティ勝負の面で脆さが露呈しがちなのも確か。
14分、左サイドでボールキープする宇賀神が、萱沼の反則気味のディフェンスでボールロストし一転してYS横浜の攻撃に。
ゆっくりと前へ運びながら岐阜の戻りを遅らせ、スピードアップからアーリークロスを上げる萱沼、そしてこれを裏へ抜け出した福田が合わせヘディングシュート。
デュエルでのボール奪取からの速攻と、岐阜の弱点を完全に突いての先制点となりました。

先行を許した岐阜、その攻撃面はというと、立ち上がりから左サイドで深さを作る攻撃。
上野のドリブル突破が最初の攻撃機会になる(5分)と、それを有効打とすべく、その後は左奥へロングボールを送り続ける立ち回り。
その一方で最終ラインのビルドアップの形は、右サイドバックの三國を前に出し、(4バックの)残りの3人による3枚+庄司という形。

この「右肩上がりの形を作ったうえで、左から攻める」というギャップをどう生かすか。
スコアが動いて以降、フィニッシュまで辿り着けない時間が長く続く厳しい展開を強いられるなか迎えた30分。
ゴールキックからショートパスでのビルドアップに入ると、今度は右へと深さを作りにいき、三國のスルーパスを受けた田中。
一旦戻して逆サイドへ展開し、上野のスルーパスに走り込んだ宇賀神のクロスを入れると、ファーサイドで合わせにいったのは三國。
長身SBの本領発揮という場面でしたが、手前でGK児玉のパンチングでクリアされ。
しかし尚も攻撃は続き、今度は三國がクロスを送ると、田口が中央からヘディングシュートを放ちますが枠を捉えられず。

ようやく1本シュートしたのが切欠となったか、以降左サイドでは、宇賀神が偽SBのようにハーフレーンをオーバーラップする攻撃に舵を切り。
これにはYS横浜ディフェンスも対応に難儀し、34分はワイドでのボールキープで、花房が北を倒してしまい反則。(ここからのフリーキックはフィニッシュに繋がらず)
37分には川上のロングパスを受けた宇賀神、そのままカットインを経てシュートするもGK児玉がセーブ。
立ち上がりの左サイドアタックと併せ、揺さぶりが実を結ぶかに見えたこの時間帯の岐阜。

しかし再び、攻め続けるもシュートまでいけない時間帯となった終盤。
するとYS横浜の逆襲を受け、43分には左サイドで飛距離の長いスローインを田原が入れ替わって裏を取り、そのまま左ポケットを突き。
そして福田が巻くシュートでゴール右を狙うも枠を捉えられず。
45分には岐阜のFKからの直接カウンターで、クリアを拾った福田がドリブルで一気に敵陣まで運び、そのままミドルシュート。(GK茂木セーブ)
前節も2ゴールを挙げた福田、この日もそのリアルストライカーぶりを発揮し、1点だけでは飽き足らないという姿勢を見せます。

結局前半は0-1のまま終了となり。
ボールポゼッションを軸とした組織的な攻撃を見せた岐阜ですが、スコアに結び付けられず終わってしまった事で、修正するか否かを問われるようなハーフタイムを迎えました。
そしてその軸となる選手交代は行わず。
修正したかどうかは外野からは不明なものの、それが披露される前にさらに試合は動く事となります。

YS横浜のキックオフで始まった後半。
お互いロングボールを蹴り合うも、YS横浜陣内で確保した中里がさらにロングパス。
これが岐阜のベクトルの逆を突く格好となり、田原の落としを拾った福田がドリブルで岐阜ディフェンスのアタックをかわしながらエリア内を突き。
そして放たれたシュートがゴールネットを揺らし、2試合連続のマルチゴールに辿り着いた福田。
岐阜は心の緩みを突かれるような失点で、ロングボールの蹴り合いが行われた事で、前半ボールを握っていた状況から一転する絵図となったのが拙かったでしょうか。

2点差を付けられ、こうなると組織力云々というより、とにかく得点が欲しい状況を強いられ。
その通りに押し込む状態を作る岐阜、後半4分には敵陣深め左サイドでボール奪取し、北が萱沼に反則を受けてFK。
キッカー庄司のクロスを田口が合わせにいくも、GK児玉のパンチングで跳ね返されシューは撃てず。
クロス→クリアの応酬は得点期待値的には薄いものの、1点を返すには何でも良いという状況故に敵陣でサッカーを展開し、セットプレーも得る事でひたすら攻撃を継続したい所。

しかし迎えた10分、最終ラインから中央を前進していく岐阜、田中が細かいタッチでの前進から放ったミドルシュートは左ゴールポストを直撃。
しかし左サイドで上野が拾って攻撃を続け、宇賀神とのパス交換から左奥でカットインを狙うと、エリア内で花房に倒されます。
すかさず笛が鳴って反則・PKが告げられると、YS横浜サイドが判定に不服で猛抗議。
特にこぼれたボールをすかさず萱沼がクリアした事もあり、「反則が無くてもボールロストしていただろう」という異議だったのでしょうが、やはり腕で上野を倒してしまったのが印象悪く。
ともかくこのPKは、キッカーを務めた田口がゴール右へと決め、予想以上に早く1点差に詰め寄った岐阜。
直後の13分に三國・庄司→松本・生地へと2枚替えも敢行します。

しかしそんな岐阜の反撃ムードに水を差したのが、負傷による交代。
15分、プレッシャーを掛けにいった福田がそのまま杉田をチャージしてしまうと、既に足に重々しいテーピングが巻かれていた杉田は起き上がれずとなり。
結局スタッフに肩を借りてそのままピッチを後にし、交代の準備が取られます。(その間にYS横浜サイドが道本→菊谷に交代)
岐阜は一時的に10人となりますが、その間にも再び福田が最終ラインにプレッシャーを掛け、またも川上にチャージしてしまい反則。
これにはその攻めっ気が空回りしたとしか言えず。(これに警告が出なかったのは不可解)
あるいは、リアルストライカーとなるにはこうした不遜なプレーも必要という事でしょうか。
これで試合が止まると、ようやく岐阜が交代を果たし。(萩野と交代、同時に田中→ンドカ・チャールスへと交代)

思わぬ形で途切れかけた流れですが、相変わらず左サイドで優勢を確保しているだけに、そこから決定機を作りたい岐阜。
中々攻撃機会を得れないYS横浜サイドは、26分に田原→ロリス・ティネッリへと交代を敢行しても、流れは変えられず。
29分最終ラインからロングパスが上野に渡るという具合に、左サイドアタックを支えているのはやはり上野であり、彼に託す他無く。
その上野がカットインからグラウンダーでクロスを入れ、中央で受けた窪田の戻しの末に北がミドルシュートを放ったものの、惜しくもゴール右へと外れてしまいます。

尚も左サイドで押し込み、CKも量産するなど好機が続く岐阜。
そのCKからの攻めを防いだYS横浜は、32分に田場が足を攣ら手てしまいエリア内で倒れ込み。
守勢故のダメージは避けられずという状況で、田場はそのまま担架で運ばれたものの、復帰してプレーを続けます。

その直後の35分、一転して右サイドから攻める岐阜、ンドカが奥を突いてアタックを受けつつもエリア内へカットイン。
そしてマイナスのクロスが中央でフリーとなっていた田口に渡る決定機を迎えますが、あろう事かスリップしてしまった田口のシュートはミートせず枠外に。

ショックが残る逃し方をした岐阜、以降YS横浜へと流れは傾き。
38分に田場のボール奪取から前へ運び、ティネッリのドリブルからのヒールパスで崩し、福田のラストパスがエリア内左へ。
そして走り込んだ古賀がシュートしますがゴール左へと外れ、試合を楽にする追加点は得られません。
これを境に逃げ切りへと舵を切ったか、41分に最後の交代で田場・福田→大嶋・ピーダーセン世穏へと2枚替え。
それに伴い、菊谷がボランチへと降りて3-4-2-1へとシフトします。(加賀が右ウイングバックへ回る)

試合も終盤に入り、中里まで足を攣らせるなどダメージは深刻なYS横浜。
しかし岐阜も疲労度が高まる影響で、パスミスが目立ち攻撃リズムを悪くします。
その度にYS横浜に陣地を回復され、攻め直しを余儀なくされ。

そしてアディショナルタイムへと突入。
川上が大嶋の反則チャージを受けながらもパスを繋ぐ(その後大嶋に警告)など、妨害のなかボールを運び何とか同点ゴールを狙う岐阜。
しかしYS横浜の守備陣を崩しきるのは難しく。
遅延行為のような、YS横浜のスローインの連続で神経を使わされ。
結局1-2のまま試合終了の時を迎えました。

岐阜がこれで4連敗となった一方で、連勝でようやく2勝目を挙げたYS横浜。
訪れた上昇モードを活かし、安全圏に入りたい所でしょう。

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DAZN観戦 2023年J2リーグ第13節 ファジアーノ岡山vsモンテディオ山形

2023-05-05 16:47:12 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の岡山の記事はこちら(7節・いわき戦、1-1)
※前回の山形の記事はこちら(8節・大宮戦、1-2)

<岡山スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • yahooスポーツナビによると、10節(仙台戦、1-1)から明確なフラット4-4-2に基本布陣を変更している。
  • 故障者の発表は無し。離脱中の疑いがあるのはベンチ外が続いているハンイヴォン・坂本・GK山田大樹あたりか。
  • 来季加入内定の藤井(飯塚高)が特別指定選手に。

<山形スタメン>

  • 前年に引退し、クラブコミュニケーターに就いていた松本がコーチとして現場復帰。
  • 熊本が故障離脱から復帰し、前節からベンチ入り。
  • 前節(山口戦、1-1)負傷したデラトーレの詳細が発表され、全治8~10週間との事。

山形が連敗地獄に嵌っている他方で、引き分け地獄に苛まれていたのが岡山。
6連続引き分けの末に、前節ようやく勝利を挙げた(秋田戦、1-0)事で、巻き返しの機運が高まっている最中であり。

何とか最後に追い付いた昇格組の2クラブ(いわき・藤枝)との対戦を経て、以降はロースコアの接戦に持ち込む事で安定化を図っている感があり。
フォーメーションもダイヤモンド型4-4-2を改め、オーソドックスな4-4-2へと微調整したのもその一環でしょう。
しかし早い段階で失点した仙台戦・山口戦の例もあり、そんな戦いを貫いたうえで白星を得るには、最低でも前半は無失点で抑えなければ厳しいものがあり。

一方の山形も、連敗脱出を果たした(11節・ヴェルディ戦、2-1)のちの2戦目であり、巻き返しを図っているという立場は似通っており。
試合が始まり、お互いロングボールを裏へ送るという主導権の奪い合いを経て、ペースを掴んだのは山形。
目を引いたのは、最大の懸念であった、前年に存在していたゲーゲンプレスの鋭さが戻りつつある事。
敵陣で攻撃が途切れてもすかさず相手に規制を掛け、ボール奪取を果たして攻撃を継続するという立ち回りを序盤から敢行します。
前半7分にはそこからパスカットを果たした横山がそのままドリブル、右ポケットを突かんとして右コーナーキックに持ち込み。
そしてキッカー小西のクロスから、ニアサイドで野田がヘディングシュートを放ちましたがゴールポストを直撃。
いきなりの決定機逸となった山形の一方で、岡山も序盤の失点を辛うじて免れたワンシーンとなりました。

そんな山形の前線の圧をまともに受けた岡山ですが、プレッシャーをいなしつつ、バイスのロングパスが冴えるようになると徐々に良化。
15分には右サイド中盤で河野が拾い、中央へ移しつつ最終ラインへと戻した後にすかさずバイスが裏へロングパス。
山形の最終ラインを綺麗に突くボールとなるも、GK長谷川の跳び出しでクリアされて実らず。
それでもこうしたロングボールで深さを取った影響か、以降は山形のビルドアップの、縦パス・ミドルパスをカットして好機に持ち込む場面を目立たせます。

それでも最終ライン、ないしはゴールキックから繋ぐ攻めを諦めない山形。
23分にはゴールキック(最近はエリア内にフィールダーを3人入れてのスタートが流行っているっぽい)から、右へ展開ののちミドルパスはまたも遮断されるも、こぼれ球を繋いで継続。
小野が裏へロングパスを送り、眼前のブロックに当たったものの、かえって最終ライン手前で藤本に収まるボールとなり。
そして藤本はバイスと柳の間を突くドリブルでエリア内へと進入、そのまま2人の狭い間隙を抜いてシュートを放ったものの、GK堀田のセーブに阻まれ先制ならず。

序盤の決定機を逃した山形、このバイス・柳を中心とした屈強な集団というイメージがある岡山だけに、いかにフィジカル勝負を避けて(もちろん、ある程度球際での勝負は必須事項ですが)好機に持ち込むかがカギとなった感がありました。
特に29分、櫻川のチャージを受けた小野が足を痛めて1分程倒れ込んでしまうという具合に、前線のプレッシングを受ける立場の選手ならば尚更であり。
しかしその直前の27分に、ポストプレイに入った櫻川を倒してしまった野田、こぼれ球を田中雄が拾ってアドバンテージが取られ。
するとドリブルに入る田中雄をさらに野田が引っ掛けて倒してしまい反則の笛が鳴り、2人も反則相当のプレーで倒したという事で警告を受け。
これで野田は警告4度目で次節出場停止と、単に相手のフィジカルに対抗しようとするならばこういったリスクは避けられず。

こうしたフィジカル勝負で難儀といった山形、徐々にゲーゲンプレスを掛ける場面も減っていき。
34分に岡山のプレッシングをかわした末に決定機に持ち込み、野田のミドルパスを受けた藤本が中央へボールコントロールし、エリア手前で右へ横パス。
受けた横山が右ポケットからシュートするもGK堀田がキャッチと、またもモノに出来ず。
スコアも動かせず、結局は岡山に攻撃機会で上回られる、その姿は普通の平凡なチームと化したかのようでありました。
しかし36分に仙波の反則でフリーキックを得ると、中央かなり手前という位置からキッカー國分がエリア内右奥へロビング。
これを西村が足で跳び込んで合わせ、GK堀田が弾いて右CKに持ち込み。
ここからもクロスの跳ね返りを拾い、小西のミドルシュートがゴールを襲う(ゴール上へ外れる)などセットプレー攻勢を有効打に結び付け。

そんな山形の退潮を待っていたかのように、櫻川をターゲットとしたロングボール攻勢を仕掛ける岡山。
フィニッシュには辿り着けず(28分に田中雄がミドルシュートを放って以降は無し)も、そのプレッシングの衰え具合から、山形サイドをかなり消耗させていた感が伺えました。
課題だったであろう前半の失点も無く、結局スコアレスのまま前半が終わり。

その山形、後半頭から今季初出場だった横山に代えてチアゴを投入。
34分のチャンスを逃したのは、今後レギュラー争いにおいて高くつく予感がします。

そうして迎えた後半の入り。
山形は早速押し込んだのち、攻撃が途切れるも田中渉がカットとゲーゲンプレスを成功させて再度攻め込み。(後半2分、フィニッシュには繋がらず)
ハーフタイムでリフレッシュしたのか、前半同様のスタイルを取り戻したかに見えました。

しかし4分でした。
山形のゴールキック、ロングフィードを選んだものの岡山サイドが跳ね返した事で山形陣内で空中戦となり、これを仙波が回収して左サイドで攻撃開始する岡山。
そして人数を掛けて細かくパスを繋ぎ、鈴木の中央方面へのパスを仙波がスルーするとともに左ポケットへ駆け込み、輪笠のダイレクトパスを収めてシュート。
ボールは豪快に右サイドネットに突き刺さり、技ありかつ力強い仙波のゴールで岡山が先制点に辿り着きました。

山形としては一気に崩れたくない所でしたが、その思いも空しく6分。
またも山形陣内での空中戦を、仙波が左サイドで拾うという先程のリプレイのようなシーンで攻撃開始となると、ムークを経由して今度は佐野の突破からクロス。
中央で待ち受けていた櫻川が、野田のマークを外してヘディングシュートを放ち、ゴールネットを揺らします。
立て続けに得点し、2点リードを奪った岡山。

苦境に立たされる山形。
以降は岡山のその強固な守備がますます硬くなるのに対し、果たして得点に辿り着けるかどうか。
9分にカウンターに持ち込み、田中渉がチアゴへとスルーパスを送ったものの、遮断されて実らず。
しかもこの契機も、直前に岡山にビルドアップを遮断されてショートカウンターを受けかけたもの(小野が中央でパスカットに成功)であり、一向に攻撃に安定性が表れないといった状況。

何とか気持ちだけは負けまいと、球際で強さを増す格好に。
その影響か13分、西村が櫻川との競り合いでお互い倒し倒されというシーンになり、櫻川が倒れて西村の反則に。
するとボールを拾わんとした山田拓がさらに櫻川にチャージしてしまい、たまらずヒートアップして山田拓に詰め寄る櫻川。
前半から徹底チェックに遭っていただけにその苛立ちは理解できるものであり、ラフプレーへの傾倒は悪印象を持たれ易いだけに、負けている状況でも避けたい所です。

この直後にその櫻川に代え、チアゴを投入した岡山。
これで2人のチアゴ・アウベスが揃ってピッチに立つ状態となったこの試合。

チアゴ(岡山)の投入により、多少アバウトなボールであってもその能力で追い付き、好機とする事が出来るようになる岡山。
当然、攻めなければならない山形にとっては脅威以外の何物でも無く。

自陣を固める意識を強める岡山に対し、小西のドリブルなど前任者(ピーター・クラモフスキー氏)の時代とは斬新な手も使い押し込みを図り。
20分にはその小西の右サイドのドリブルからの好機、田中渉がニアサイドに低いクロスを送ると、國分がワントラップで奥へ切り込みますがGK堀田のブロックに遭い撃てず。
その直後には南の敵陣でのボール奪取により、反則を受けた事で左ハーフレーン・エリアからすぐ手前という位置での直接FK。
これを國分が直接狙うも、壁に当たりモノになりません。

23分に山形は田中渉・國分→河合・後藤優へと2枚替え。
岡山も25分に佐野・ムーク→田部井・河井へと2枚替えと、双方交代カードを切っていき。

岡山は左サイドでチアゴにボールを受けさせる流れを作り、そこから攻め込まんとしますが、2点リードもあり基本はボールキープに徹する立ち回り。
カウンターに持ち込みスペースに出したボールにチアゴが追い付いても、味方の上がりを待った末に結局戻す(30分)など、前年貪欲にゴールを狙っていたチアゴの姿からは想像も出来ない落ち着きぶりを見せます。

一方の山形も、ミドルパスを右ポケットに送り、チアゴに受けさせる流れで何とかゴールを狙い。
34分にはそのチアゴの右からのマイナスのクロスが、ニアサイドで河合に合いかけるもディフェンスに遭い撃てず。
こうした攻めによりCKも量産し、キッカーに2人が立つ(主に小西・國分)など工夫を凝らすものの、やはりワイドからのクロスでは岡山の中央の硬さを崩す事はままなりません。
結局その流れは最後まで不変となり。

38分に最後の交代を敢行する山形、小西・山田拓→高橋潤・藤田。(同時に岡山も仙波・田中雄→本山・高木に交代)
藤田が右サイドバックを務め、空いたボランチには河合が回り。
さらに藤本がトップ下に回り、高橋潤が空いたセンターフォワードに入るという極端なポジションチェンジを敢行しました。

押し込む流れは出来つつあるものの、ゴールへの期待度は薄い状況は変わらずの山形。
45分に岡山が右サイドから前進し、逆へ展開ののち高木が左ポケットへ切り込んでカットインと、シュートを撃っても良さそうな攻めの流れでも戻してボールキープを選択。
相手を焦らせる立ち回りを存分に貫くという具合に、勝利に飢えている度合いは、「惜しい所で勝てず」の引き分けを量産していた岡山の方が上だったでしょうか。

それでも突入したアディショナルタイム、クリアボールを高橋潤が何とか繋ぎ、後藤優のスルーパスでチアゴ(山形)が抜け出すという千載一遇の好機が訪れます。
そして右ポケットへ切り込んでシュートを放ったチアゴですが、ゴール左へと僅かに外してしまい、どうしても得点出来ない山形。
その後野田を前線に上げてパワープレイの体制を取るも、有効打は撃てず。
結局2-0のまま試合終了の笛が鳴り、岡山に対し膝を屈する結果となりました。

一方連勝した岡山。
未だ4勝ながらまだ1敗(8分)と、前年の徳島のような、終盤にその引き分けの多さが目を引きながらも生かされる状況を作れるでしょうか。

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