このインターフェログラム(interferogram)は、ルーマニア北西部の、センチネル1Aレーダースキャンとセンチネル1Bスキャンとを結合している。クルジュ・ナポカ(Cluj-Napoca:ルーマニア北西部の都市)がイメージの中心にある。この色のパターンはこの地域の地勢に関連している。これら二つのセンチネル1衛星は地球の表面の小さな変化(変形)さえも明らかにできる能力を示し組み合わされた。これらの衛星は同じ軌道にあって、約700キロメートルの高度で、それぞれが180度離れて同じ地球軌道を周っており、6日ごとに全地球をスキャンする。ヨーロッパのコペルニクス計画に基づくこれら二つの衛星レーダーミッションは、先進的なレーダーを運び、全天候、昼夜に関わらない地表のイメージを提供する。この衛星の技術は、例えば火山活動や地滑りなど、また特に地殻構造上のプロセスに起因する広域な地表の変化の正確なマップをつくることができる。これはまた、北極や南極の氷河や氷棚の変化を監視する理想的なツールでもある。
<出典>: 「Space in Images;欧州宇宙機関」
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<ひとこと>: レーダーによる「インターフェログラム」技術は地表の僅かなズレをも正確に検知でき、地殻に累積した歪を詳細に検出し地震の予知に結びつけることが期待されます。センチネル1の世界規模のこれらのデータは、これまでにない非常に有効なものになると思われます。
余計なことですが、以上掲載したヨーロッパ宇宙機関の先駆的な技術に加えて、気象衛星、ヨーロッパの位置情報システム(GPS相当)など生活に密接にかかわる技術があり、英国は果たして離脱して独立してやって行けるのでしょうか? NASAは日本に火星探査の協力も求めています。膨大な費用のかかる宇宙開発は国際協力が必須です。英国の離脱交渉はタフなものになりそうです。