ウエスティに猫な日々

日々の料理と外食、趣味の熱帯魚と読んだ本の感想と我が家の犬と猫の話。
ほか、日々のちよっとした独り言。

「 BORDER ー ボーダー ー 」  ミステリー傑作選

2016-06-16 21:14:26 | 
    「 BORDER - ボーダー - 」  善と悪の境界    ミステリー傑作選  日本推理作家協会編
                      

       

2009年に発表されたミステリー短編のベスト集で8作収録されています。
道尾秀介さんの名前しか知りませんでしたが、すべて面白く楽しめました。
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「 随監 」      安東 能明  ・・・ 随時監察の略。 交番勤務の警察官ならではの地域の住民に密着した人情話。
「 夏の光 」     道尾 秀介  ・・・ お得意の小学生もの。利一たちが可愛がっていた野良犬のワンダが姿を消した。 彼らたちの推理が始まる。
「 雨が降る頃 」   結城 充孝  ・・・ 2台の車が絡む事故。一台は炎上し、もう一台の車の運転手も死亡。交通機動隊は状況から加害車両と被害車両を特定するが、女性警察官が異を唱える。
「 ドロッピング・ゲーム 」   石持 浅海  ・・・ 一党独裁の管理国家で、小学校卒業時にエリートの「 海洋 」それほどでもない「 普通科 」学力のない子供は「 職業訓練 」体育と芸能に秀でた子は「 選抜 」に選別される。 選別後に一人の少年が飛び降り自殺した。 アメリカ人教師が謎を解く本格推理。
「 波形の声 」    長岡 弘樹  ・・・ 小学校の補助教員の谷村梢がいじめに心を砕いているとき、いじめにあっていた少年が自宅で襲われる。その時、少年が「 谷村先生 」と声を発したのを隣の住民が聞いていた。 彼はその日、谷村に、この学校の先生が万引きするところを見たと証言していた。 なぜ自分の名前を呼んだのか? 犯人は誰か? 事件の謎を追求していく。
「 老友 」      曽根 圭介  ・・・ 過疎の村で診療所を営む道夫と、友人の源治は六十年来の付き合い。 源治には素行の悪い息子の良太がいる。 良夫が事件を起こし道夫は良夫に頼まれて偽のアリバイを証言する。
「 眼の池 」     鳥飼否宇   ・・・ バーに来た客がテレビで北朝鮮による拉致問題を観ていて、実は昔、私の兄と知り合いが河童にさらわれたと話し出す。 観察者の鳶山久志が推理を働かせる。
「 師匠 」      永瀬 隼介  ・・・ 警視庁組織犯罪対策部で暴力団担当の津川は、相棒の大木が巨漢ですぐに休みたがり、つかえないのにうんざりしていた。 そんな時、別れた妻から息子の様子がおかしいと相談があり、調べてみると犯罪に手を染めていた。 父親として息子に向き合い自首を促す。 大木は津川の妻と息子に自身の生い立ちを語り、津川を尊敬していて師匠はただ一人と話す。
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全作読み応えがありました。 「 老友 」は恐ろしい終わり方でした。 しんみりするものや、真相を知り唖然としたり驚いたり。 トリックやどんでん返しも楽しめました。
この本が2013年発売なので、その後の未読の作品を買って読みたいです。

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