「 夜空に泳ぐチョコレートグラミー 」 町田 そのこ
以前、本屋さんで見かけて、熱帯魚好きの息子が題名を見て、読んでみたいと言ったので、図書館で借りてきました。
2週間借りれるので、いつも1週間ずつ交代で読みますが、息子は女性の文章は苦手らしく読みにくそうでした。
私は、読みやすく、数日で読めました。
~~~~~~
本の紹介では、すり鉢状の小さな町で、理不尽の中でも懸命に生きる少年少女を瑞々しく描いた表題作他3編を収録した、
どんな場所でも生きると決めた人々の強さとしなやかさを描き出す5編の連作短編集。と、書いています。
~~~~~~ネタバレあり。
「 カメルーンの青い魚 」は、みたらし団子にかぶりついたら、差し歯が2本刺さって取れたところから始まる。どうなることやら。
さっちゃんは息子の啓太と2人暮らし。他人と喧嘩ばかりしていた父親のりゅうちゃんは啓太が生まれたのも知らずどこかへ姿を消した。
再会して、啓太が生まれていることを知ったが、大金を残して、また姿を消してしまった。
さっちゃんは、りゅうちゃんを心から好きで帰ってきてくれるのを待っているんだな。啓太君も素直に育って、私もりゅうちゃんが早く帰ってきてくれるのを願わずにはいられない。
「 夜空に泳ぐチョコレートグラミー 」 啓太と同級生の近松春子の話。 春子の母は育児ノイローゼで春子を殺そうとして姑に追い出される。
その後は祖母の烈子が異常なほど春子をかばって育てているが世間はその事情を知らなく、春子は孤立している。唯一、片親同士の啓太と心を通わす。
父は春子に関心がなく、烈子に痴呆が見られるようになると施設に預け、再婚に支障をきたすので、あちこち春子の預け先を探して、烈子の妹に預けることに。
烈子ばあちゃんも強烈だけれど、両親は親の資格なし。春子は強く生きてほしい。
「 波間に浮かぶイエロー 」恋人に自殺された沙世が務める「 軽食ブルーリボン 」の店主・芙美さんはおんこ( 女に変化する男の途中段階 )
さっちゃん( 幸喜子 )と、啓太は常連で、啓太は芙美さんが面倒見て一緒に育てた。
そこに、15年前に男だった時の芙美さんと短期間一緒に会社で働いたという環さんが、開店の時に送ったハガキをもって訪ねてくる。
結婚していたが、夫が浮気。放り出したとたん、妊娠が発覚。15年前、好きだと言ってくれた彼( 芙美さん )の「 いつでも待っています 」の言葉に、すがって居続ける。
沙世さんや芙美さんと暮らして話して、もう一度ご主人と話し合うと戻っていった。
15年も前に好きだと告白されたけれどプラトニックで別れた人が今でも彼女のことを思っているはずなんかないと、最初は勝手な環さんの態度に腹が立ったが、彼女も辛かったんだな。
後で芙美さんの打ち明け話を聞いて、びっくりで、切なくなった。 元の鞘に収まればいいけれど、人の心は変わるから、新恋人ができたご主人が戻って来るかは分からない。
「 溺れるスイミー 」ダンプ運転手の宇崎君は、さっちゃんが前歯を折ったとき、りゅうちゃんと喧嘩していた相手だった。
さっちゃんは、このままでは、りゅうちゃんが相手を殺してしまうと止めに入って誤って殴られた。 宇崎君も秘かにさっちゃんが好きだったよう。
「 海になる 」桜子は4度の流産をして子供を産めなくなって、主人との仲が冷え暴力を振るわれるようになる。
偶然にも助けてくれた清音の妻は余命宣告されていて、桜子が薄着で真冬の外に放りだされているときも、たまたま助けてくれ、桜子が死のうと決心した日に偶然に会った清音は葬儀の帰りだった。
清音に励まされ、主人と3年かけ泥沼の離婚を果たして、清音のもとに。そして数十年たち、喜寿を目前にしている。
そこへ春子ちゃんが連れてこられ、春子ちゃんのおばあさんの妹だと繋がっていく。
~~~~~~~
一言で言うと詰め込み過ぎの感がありました。
りゅうちゃんはいったいどこで何をしているのか分からないし、環さんは御主人との話し合いがどうなったか分からない。
環さん、いくら、15年たって男が女になっているとはいえ、好きだった人の体つきや話し方や声で違いが判るでしょうに。不思議!?
春子ちゃんは、おばあさんの妹のところに引き取られましたが、喜寿なのであと何年お世話ができるか心配です。
1つの物語でも読みごたえがあるので、もっと広げて、連作にしなくても良かったのではと思いました。
本の題名が魚なので借りましたが、ただ単に魚の話ではなく、幸薄い女性たちが、生きづらさを抱えて、それでも必死で泳いでいこうとしている話でした。
すぐ忘れるので自分の忘備録として、またまた長くなりました。
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ありがとうございます。
以前、本屋さんで見かけて、熱帯魚好きの息子が題名を見て、読んでみたいと言ったので、図書館で借りてきました。
2週間借りれるので、いつも1週間ずつ交代で読みますが、息子は女性の文章は苦手らしく読みにくそうでした。
私は、読みやすく、数日で読めました。
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本の紹介では、すり鉢状の小さな町で、理不尽の中でも懸命に生きる少年少女を瑞々しく描いた表題作他3編を収録した、
どんな場所でも生きると決めた人々の強さとしなやかさを描き出す5編の連作短編集。と、書いています。
~~~~~~ネタバレあり。
「 カメルーンの青い魚 」は、みたらし団子にかぶりついたら、差し歯が2本刺さって取れたところから始まる。どうなることやら。
さっちゃんは息子の啓太と2人暮らし。他人と喧嘩ばかりしていた父親のりゅうちゃんは啓太が生まれたのも知らずどこかへ姿を消した。
再会して、啓太が生まれていることを知ったが、大金を残して、また姿を消してしまった。
さっちゃんは、りゅうちゃんを心から好きで帰ってきてくれるのを待っているんだな。啓太君も素直に育って、私もりゅうちゃんが早く帰ってきてくれるのを願わずにはいられない。
「 夜空に泳ぐチョコレートグラミー 」 啓太と同級生の近松春子の話。 春子の母は育児ノイローゼで春子を殺そうとして姑に追い出される。
その後は祖母の烈子が異常なほど春子をかばって育てているが世間はその事情を知らなく、春子は孤立している。唯一、片親同士の啓太と心を通わす。
父は春子に関心がなく、烈子に痴呆が見られるようになると施設に預け、再婚に支障をきたすので、あちこち春子の預け先を探して、烈子の妹に預けることに。
烈子ばあちゃんも強烈だけれど、両親は親の資格なし。春子は強く生きてほしい。
「 波間に浮かぶイエロー 」恋人に自殺された沙世が務める「 軽食ブルーリボン 」の店主・芙美さんはおんこ( 女に変化する男の途中段階 )
さっちゃん( 幸喜子 )と、啓太は常連で、啓太は芙美さんが面倒見て一緒に育てた。
そこに、15年前に男だった時の芙美さんと短期間一緒に会社で働いたという環さんが、開店の時に送ったハガキをもって訪ねてくる。
結婚していたが、夫が浮気。放り出したとたん、妊娠が発覚。15年前、好きだと言ってくれた彼( 芙美さん )の「 いつでも待っています 」の言葉に、すがって居続ける。
沙世さんや芙美さんと暮らして話して、もう一度ご主人と話し合うと戻っていった。
15年も前に好きだと告白されたけれどプラトニックで別れた人が今でも彼女のことを思っているはずなんかないと、最初は勝手な環さんの態度に腹が立ったが、彼女も辛かったんだな。
後で芙美さんの打ち明け話を聞いて、びっくりで、切なくなった。 元の鞘に収まればいいけれど、人の心は変わるから、新恋人ができたご主人が戻って来るかは分からない。
「 溺れるスイミー 」ダンプ運転手の宇崎君は、さっちゃんが前歯を折ったとき、りゅうちゃんと喧嘩していた相手だった。
さっちゃんは、このままでは、りゅうちゃんが相手を殺してしまうと止めに入って誤って殴られた。 宇崎君も秘かにさっちゃんが好きだったよう。
「 海になる 」桜子は4度の流産をして子供を産めなくなって、主人との仲が冷え暴力を振るわれるようになる。
偶然にも助けてくれた清音の妻は余命宣告されていて、桜子が薄着で真冬の外に放りだされているときも、たまたま助けてくれ、桜子が死のうと決心した日に偶然に会った清音は葬儀の帰りだった。
清音に励まされ、主人と3年かけ泥沼の離婚を果たして、清音のもとに。そして数十年たち、喜寿を目前にしている。
そこへ春子ちゃんが連れてこられ、春子ちゃんのおばあさんの妹だと繋がっていく。
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一言で言うと詰め込み過ぎの感がありました。
りゅうちゃんはいったいどこで何をしているのか分からないし、環さんは御主人との話し合いがどうなったか分からない。
環さん、いくら、15年たって男が女になっているとはいえ、好きだった人の体つきや話し方や声で違いが判るでしょうに。不思議!?
春子ちゃんは、おばあさんの妹のところに引き取られましたが、喜寿なのであと何年お世話ができるか心配です。
1つの物語でも読みごたえがあるので、もっと広げて、連作にしなくても良かったのではと思いました。
本の題名が魚なので借りましたが、ただ単に魚の話ではなく、幸薄い女性たちが、生きづらさを抱えて、それでも必死で泳いでいこうとしている話でした。
すぐ忘れるので自分の忘備録として、またまた長くなりました。
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ありがとうございます。