脱力日記

スポーツ、本、映画ときどき仕事。自分の身の回りにある、ふとしたことを書き留めたいと思います。気軽にコメント下さい。

マラカナンの悲劇

2014-07-19 01:41:24 | 日記


マラカナンの悲劇。

セレソンを好きになり、ブラジルに移り住んだという、変人・沢田啓明さんのノンフィクションです。

新潮社から1500円で発売されております。

あー面白かった。

何より1950年のことを、あぶり出す訳ですから、その取材の苦労と執念には頭が下がります。

あーそういうことだったのね。
頭の中で、何度、なるほど、とつぶやいたことか。

本筋以外の小ネタが、素晴らしいです。

ブラジルのユニホームの色は、なんで黄色になったのか。

ブエノスアイレスとモンテビデオは、こんな位置関係だったんだ。

W杯抽選会に出てきたギッジャという老人はとんでもない男だったのね。

等々…オススメの一冊です。

んで、ユニホームの話です。

今回のブラジルW杯のデザインは、どうだったんでしょう?

決勝はアディダス対決で、3決はナイキ対決でした。

この2強が強過ぎて、何だかつまらなくありません?

斬新さがない。
飽きた。

プーマには、もっと頑張ってほしいし、カッパ、ディアドラ…他のお洒落メーカーにも奮起してもらいところ。

私は、1990年のドイツのアウェーユニホームの斬新すぎるデザインに衝撃を受け、高校のメインユニホームに半ば強引に採用させた過去がございます。

そうワールドカップは、世界中へのユニホームの品評会でもある。

今回のドイツのホームユニは、普通で全然かっこ良くなかったですね。

日本代表のピンクのラインも、ハッキリ言ってセンスが無かった。

かなり平均点が低いなか、個人的なMVPはオランダのアウェーですかね。

紺一色使いに、派手めの背番号。
渋いです。

デザインではアディダスより、ナイキが優っているように映りますが、これいかに。

次のフランスでのユーロ、そしてロシアW杯では、とんでもないのが見たいなぁ。

ブラジルは色を変えちゃったりして…笑。

楽しみです。




真っ白

2014-07-16 22:14:30 | 日記


W杯が終わりました。
私は、生で33試合を観戦。
酒量が増え、睡眠が極端に減った日々にもサヨナラです。少しホッとしたような、寂しいような、祭りの後な心境であります。

無理矢理、今回の大会をまとめてみましょう。

組織>個

私の心には刻まれたのは、サッカーとは、やっぱり団体スポーツであるということです。

何度も見返したらシーンがあります。なぜか頭に強く残ったから。

1-7。

そう、ブラジルがドイツに完敗したあの試合です。

その中の、2失点目。そこが気になって仕方がなかった。

7点も入ったから、皆さんはもう忘れてしまったかもしれません。

状況を説明しましょう。

右サイドに起点を作ったドイツは、ミュラーから中央のクロースへ、10メートルを越える真横のパス。

その後、ミュラーは斜めにペナルティエリア中央に走り出します。

ボールフォルダーのクロースにブラジルのセンターバックが寄せます。

オフサイドラインはそこにあるはずでした。

しかし、ミュラーの動きに釣られた左サイドバックのマルセロは深追いしてしまうのです。

オフサイドだったはずのクロースのパスは、ミュラーに繋がり、そこからの落としにクローゼが反応し得点。さらに試合の行方はドイツに傾いていったのです。

マルセロの精神状態を推測します。

ミュラーの走りだりを目撃した瞬間。

本能的に走り出してしまったのでしょう。

俺が止めなきゃ。王国の夢が終わる。俺が止めなきゃ。俺が止めなきゃ。

頭は真っ白。
パニック。

責任感が、チームの組織、オフサイドラインを壊してしまったのです。

強い責任感が時に仇になるのがサッカーなのです。

これがミス?という方もいるでしょう。

でも、これはミスです。

全ての状況が見えているハズのサイドバックがオフサイドラインを守らなかったのは単純なミスなのです。

地元ブラジルにとって重圧は重圧のままで、力にはならなかった。そう思います。

自分が、自分が、自分が…。
その気持ちが組織を壊してしまった。

やっぱりサッカーは、一人ではできないのです。

だから個より断然、組織なのであります。

悲劇の翌日、ブラジルのスポーツ紙・ランスは真っ白な新聞を作りました。

1面は、あなた自身で作ってください。

サッカー王国が死んだ日。

ブラジルの人はどんな文字を書き込んだのでしょうか?