脱力日記

スポーツ、本、映画ときどき仕事。自分の身の回りにある、ふとしたことを書き留めたいと思います。気軽にコメント下さい。

弱者

2012-10-31 05:22:35 | 日記
「弱くても勝てます。開成高校野球部のセオリー」

日経の書評にも載っていて気になる作品だったのですが、たまたま上司が読んでいたので、遠慮なくお借りしました。

超名門校の野球における弱者の理論にスポットを当てた作品であります。

面白いと思ったのは、コールド勝ちを狙う、攻める野球を目指すという点。それは裏返しますと、たくさん点をとって試合を決めてしまわないと、守備が下手くそだから、実力はないのだから、ボロがでる。そう、カマして逃げるが勝ち作戦、であります。

コールド負けでも負けは負け。
弱者は、攻めて攻めて、たまに咲けば儲け物。そういうことです。

最近、実体験でこんなことがありました。一泊二日で臨んだサッカーの7人制大会。平均年齢35歳の
私たちは、あれよあれよの大躍進で決勝戦まで進みました。相手は、20代前半バリバリの大学サークルの若者たち。

さて、どうする。

私たちは、当然守備から入ろうぜ。そう、考えました。だって体力的にも押し込まれるのは当然。時間を経過させて相手の焦りを待って、ともすれば先制点。最悪、PK勝ちでも優勝だ。

でも、開成論理だと逆だったのかもしれません。弱気だったのかも。

猛烈に前に出て、先に一点をもぎ取って、学生たちを焦らせてやればよかったのです。おっさんに、先を取られれば相手の重圧は何倍にもなっていたはず。

劣勢の時こそ前へ出る。攻める。
勇気を持って今度こそ勝つ!

そういえば、サッカー日本のブラジル戦の戦い方って、これだったのかも。色々言われていたけど、あれはあれでいい、と思えてきた。

試してみますか。開成戦法。

偶然

2012-10-31 04:56:54 | 日記
ヴィンセントは海へ行きたい

ドイツで、数々の賞を取った、障害者によるロードムービーです。
偶然、今日が休みだったから見ることが、できました。久々に掛け値なしに良かった映画です。自分のアンテナに感謝。
WOWOWでしか見れない作品だそうです。加入者の方は是非。

内容は、ここでは話せないですが、生きる目的っつうか、何を大事にするべきっつうか、心を洗ってくれる出会いでした。

人生には苦悩の裏に、喜びがあって、憎しみの裏に、愛がある。そうなんだよねぇ~。

季節外れですが、次の休みは、近くの海に行こう。

劇中に流れていたTRAINのHEY.SOUL SISTERでも聴きながら。

人脈

2012-10-10 02:09:05 | 日記
読書の秋ですから。

自宅の本棚を在庫一層だぁ…ということで、まずは数年前のベストセラー「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」。

キャッチーなタイトルにつられ、つい買ってしまった会計学の入門書です。

あまり、会計学とは関係ないけれど、なるほどなぁと思ったくだりを、少しご紹介。

人脈は回転率で考える。

回転率とは、商売で一番大事になるものだそう。ちなみにパチンコのことじゃ、ない!

回転率を挙げるためには、リピーターを増やすことが重要なんだとか。

確かに電気屋でも、クレジットカード会社でも、ポイント、ポイントと抱え込みに必死になっているご時世です

んで、人脈。

以下、抜粋かきます。

人脈というと、なるべく多くの業種の幅広い世代の人々と関係を持つことに重点が置かれがちだが、それは大きな勘違いだと思う。よく異業種交流会などが開かれているが、いくら名刺を配っても、顔は広くなるかもしれないが、それは人脈とは別物である。

100人と薄っぺらい関係を築くのではなく、100人の人脈を持つ、ひとりの人物と深くしっかりとした関係を築くべきなのだ。

だから、すでに知っている人物と何度も何度も関係を重ねていくべきだろう。

これ、なるほどじゃないですか。
ふむ。深くないですか。

決して、作者は新しい出会いを否定している訳ではありません。出会うんだったらきっちり付き合えよ、といいたいんでありましょう。

確かに、少し壁にぶつかると、人って新しい所に逃げたくなりますよね。そうすれば何か新鮮な気になる。

でも、自分をよく知っている人に、話を聞いてもらったり、課題を教えてもらったりするほうが、あとあと、実になっていたりする訳だったり。

あ~分かるわ。

お金の本なのに、遠くにいる親戚や友人に会いたくなる、不思議な本。

突然ですが、自分を商品に例えてまして、家族や友人、そして同僚にとって、回転率の高い人間でいたい。

そう、訳のわからない目標を立てた、中秋の一日でありました。


ズル

2012-10-10 00:34:33 | 日記
WOWOWのクラシコ解説で、都並氏が、面白い指摘をしていました。

クラシコでのバルサ2点目の場面。メッシがFKを直接沈めたのですが、その前の行動が面白かった。

審判がメッシから視線を離した瞬間、メッシはボールをポイントから少し下げる。バレないように、ちょっとだけ。

しかも、同じ行為を短い時間に3度も。まるで、ダルマさんが転んだです。

まぁレアルの壁が、ジリジリ前に
出てくるだろうから、こっちもそれなら下げますよ…と。

ズルにはズルを。稼いだ距離は1メートル。しっかりボールは高い壁を越え、ゴールに突き刺さったという訳です。

うーん、ずる賢い。

さて、所かわって大リーグはヤンキースのイチローです。

完全アウトのタイミングで、本塁に突っ込んだイチロー。しかし、捕手のタッチをヒラリヒラリとかわして、生還してしまいました。

まるでラグビーのウイングのような動き。突っ込むと見せかけて、急にスローダウン。一つ目のタックルをかわすと、回りこんで再びホームベースへ。そして今度こそと戻ってきた捕手を、もう一度かわして、右手で先制トライです。

野球には走路というものがあります。今回でいえば、走るイチローとホームベースを結ぶ線。そこを左右に1メートル外れてしまうと、守備妨害でアウトとなってしまいます。

そんなギリギリなルールをもすり抜けた神業には、天晴というほかありません。まぁ、実現させてしまう肉体には呆れてしまいますが。

ニク過ぎる。

異なる世界の天才が見せた、頭脳的なスーパープレー。

ズルいと嘆く方もいるのでしょうが、スポーツのとってもとっても、魅力的な部分だと思います。

これを、子供に教えるのは大変ですが。


用兵

2012-10-08 22:31:17 | 日記
わかりやすい采配とわかりにくい采配。

あなたはどちらが、いいですか?

少年期におけるスポーツの指導では、あまり答えを教えない方がいいと言われたりします。それは、正解を授けてしまうと子どもが考えなくなってしまうという理由があるから。

では大人に対して、わかりにくい采配をすると、どうなるか?
まぁだいたい、要らぬ軋轢の原因になってしまったりする。残念ながら。

昨夜に行われたバルサ対レアルのクラシコ。注目していたのは、新任監督ティト・ビラノバが、どのような選手を選択するか…でした。

監督側からするとクラシコには当然負けたくないから、選手の好き嫌いが出る。

しかし選手側からすると、絶対に出たい試合。もし、ベンチなら自分の立ち位置に不安を覚える。重要な試合に使ってもらえないのか?

選手から不平を出さずに、試合にも勝利できるか。

さて先発です。
ポイントは、左ラテラル気味にイニエスタを起用し、セスクを併用したこと。
そしてもう一つ、ピケ、プジョルを欠くセンターバックに、サイドバックであるアドリアーノを抜擢したこと。

試合は、バランス面で無理のあった布陣そのままに、出来の良いものではありませんでした。

MFが多過ぎる中盤はスペースを埋め合い窒息気味。不慣れなディフェンスラインは、やすやすとロナウドに突破されました。

ビラノバも会見で理由を語っていますが、この采配は、外す理由ありきのものだった、と私は見ます。

絶好調のセスクを先発させたため、あおりを受けたのはFWサンチェス。しかし、ここは順番の問題でしょう。セスクが後半に出るよりも、サンチェスが後から出た方が効果的。実際、後半開始早々に両者でメンバーチェンジが行われました。扱いは、ほぼ同列。

面白いのはセンターバック。
まずソング。外す理由は、アーセナルからの移籍直後で連携面が浅いから。そして、もうひとりのCB、バルトラを外す理由は若さによる経験不足でありました。

ビラノバは、ソングと比べアドリアーノのスピードを選んだ、ときっちり理由も語っています。まぁ選手が傷かないように熟考を重ねたんでありましょう。

きっと起用した理由を、彼は全て説明できる。

総合すると、本当に理想の上司だなぁという感想になります。選手時代には株組織出身ながら、バルサのトップチームに昇格できなかった。そんな苦い過去があるから、こんな優しい配慮が、できるのかも。

何の理由もなく、大きな仕事を外されたり、年齢だけで実力同等の若者にはじき出されたり…。社会に出ると理不尽なことは多々あります。

飲み込まなければいけない…でもやっぱり。

理由ある上司だからこそ、部下はハードワークができる、そしてそんな一体感が栄光へとつながっていくんでありましょう。

そんなことを思ったクラシコでありました。