若者に学ぶ。
45歳も過ぎて、やっと達した境地だ。まー、情けない話です。
性別や国籍、趣味や趣向、人は色々なものでマウントを取り合う。
中でも年齢は、一番、優劣をつけやすい物差しだ。
たった一年早く生まれただけで、先輩になり、そこに不毛なヒエラルキーが生まれる。それが5年、10年なら尚更だ。
でも、もはやそのルールは通用しない。
何故なら〝先輩たち〟は失敗を繰り返してしまっかたから。対した成果を過去も最近も残せていないのだから。
そう、間違ったのだ。
新卒社員や学生の方が優れている。そんな時代。抗ってはいけない。だってそれが事実だから。
おじさんよ、おばさんよ。恥ずかしいから、若者の前で格好つけるな。
でも、おじさんよ、おばさんよ。恥ずかしがることはない。
生き残りたければ、若者に教えを請え。頭を下げてお願いするのだ。
もう待ってくれない。
あの古き良き時代は終わった…のです。
1、野球がやってるか分からない
まず、最寄りの駅が名古屋駅や栄といった中心部から遠い。飲み屋代わりの選択肢にはなり得ない。岐阜や三重から来る人は、特にナイターは大変だ。もちろん直通バスなんか気の利いたものはない。
ナゴヤドーム矢田駅を降りるとドームへの客の流れも微妙だ。人が多い方についていくと、球場ではなく名城大学に行ってしまう。みんなユニホーム着てないし。
2、球場までに盛り上がる術がない
ドラゴンズロードというのが地下鉄駅にはあるが、1年間変化なし。選手名鑑が飾らているだけ。別にインスタスポットがある訳ではないし、照明も薄暗い。ここから、さぁ応援だ、とテンションが上がる人がいるのだろうか。
球場横の特設ステージは、なんのイベントもなく、深夜の公園のよう。グッズショップはあるが、バイト風の店員がやる気なさそうに接客しているだけで、全く購買意欲はそそられない。
3、チケットが買いにくい
まるで罰ゲームのようだ。多くのファンがアクセスする正面売り場はなぜか閉鎖。三塁側のビジターチーム側まで歩かされる。係員に聞いたところ、明確な理由はないと言う。ドラゴンズ側のチケットを買えばドーム半周分は歩かされる。さらにびっくりしたのはクレジット決済は不可で現金のみの対応だという。じゃーいいですー。オダギリジョーの顔が思い浮かぶ。たまたま通り掛かって、財布にお金がなかった人は、サヨナラだ。きっともう来ないだろう。
4.全てが高い
https://dragons-ticket.jp/SeatMapNGD.aspx
内野SSは7000円だ。平日だったらそれなりのキャバクラにだって2時間は行けるだろう。しかも飲み物は別料金。ビールは一杯700円、ハッピーアワーに慣れているおじさんからしたら、もはやボッタクリの域だ。コロナの影響でカップの移し替えすら禁止になった。熱を計られ、マスクを強要され、安酒もちこめない。もはや入る意味はあるのか。
5.なんか場内がダサい
音楽のチョイスも男性ナビゲーターの進行も、萎える感じにダサい。特に外国人の登場曲は訳のわからないラップが流れるだけで盛り上がる要素が一切ない。お客さんにもう少し媚びればいいのにね。チアドラゴンズが踊る曲も80年代を感じさせる。まー場内には爺さん婆さんしかいないから丁度いいのかも。
応援歌も昭和初期のメロディーで盆踊りのようだ。唯一、高橋周平がチョイスした梨泰院クラスの挿入歌が流れた時は少しテンションが上がった。
6、スターがいない
巨人に大きく差をつけられている上に、見たい選手がいない。根尾はいつまでも二軍だし、場内が湧く時はほとんどない。井端や立浪がいた時が懐かしい。スターを〝作る〟我慢や度胸が足りないのではないだろうか。かといってメジャーから大物が来る訳でもなく、FAで人気者を取るわけでもなく。そりゃあ、シーズンチケットを買おうとは思わない。三塁コーチにいた荒木にキュンとしているようでは未来はない。
7、やる気がない
球場への道のりにある看板はヒビが入ったまま。普通、誰かが指摘して、すぐに直すはずだ。ソフトバンクでそんなことをやったら、どんだけ孫さんに怒られるのだろう。チケットを安くする試みもシーズン最終盤に入ってから。ホームランゾーンも来年やるかどうか、分からない。ナゴヤドームの演出も毎回変わらないまま。いい加減、目を覚まさないと。
12球団で一番最初に消滅するのは、中日ドラゴンズでしょう。このままなら。
きっと、自分達は大丈夫、そんな風に思ってるからこんなことになってるんだろうなぁ。
燃えよドラゴンズ
2週連続で豊スタでグランパス観戦である。
先週はイニエスタにかぶりつきだったが、今日はサイドバック視点で見ることにした。
狙いをつけたのはグランパスの背番号26をつけ右サイドバックをつとめる成瀬竣平だ。
地元愛知のユース出身で身長はわずか165センチ。それでJ1出場も凄いが、彼はU19日本代表候補でもある。引退した内田から指導を受けたという記事もあった。
とにかく、この選手ミスが少ない。右足のトラップには全てをかけているかのような慎重さ。精度もかなり高い。
何より「無理が効く」選手として、ボールスキルに関しては周りの選手の信頼が厚いのもうかがえた。かなりプレスを受けた厳しい局面でも、慌てず正確なパスをつなげる。ハマったと思った清水の守備をすり抜ける場面が何度もあった。
ウリは「頭」と「技術」。風間前監督がいかにも好みそうなタイプをフィッカ監督が起用しているのも面白い。
ただもちろん、弱点もある。身長のギャップはゴールキックで狙われた。終了直後の失点もドリブル突破をあっさり許したことが始まりだ。今後も、守備面では相手に狙われることが多いだろう。
チームメートからも、「まだまだ」である部分を指摘される場面も多かった。プレスが甘ければ、阿部に叱責され、パスを出さなければ金崎に叫ばれる。しぼりが甘ければ稲垣からすぐに指示が飛んだ。若いゆえ、大変な役回りだ。
彼がここから、どこまで行けるのか。フィジカルは急に強くならない。頭と技術を磨け続けるしかない。
成瀬目線で見ると、とにかく内田篤人の偉大さを強く感じる。彼ってやはり、とてつもない。
ブンデスリーガで、ロッベンやリベリを相手にして、チャンピオンズリーグならロナウドやメッシだ。
どんな思考で戦ってきたのだろう。考えただけでも身震いする。自分なら固まるだろうな。
スタジアムならではのサイドバック視点。4000円弱なら高くないのかも。そう思えた。何よりコロナが収まってきて良かった。次の観戦も楽しみになってきた。
ちなみに、背番号25の前田と背番号27の相馬のグッズは売っていたけど「26」はまだなかった。
グランパスサポではないけれど、いぶし銀のマフラーが発売されたら、買おうと思う。
その時は、きっと代表クラスになっているだろうから。
【骨折61日目・両足歩行中】
久々に高校野球をみた。
オーバーだけど、このスポーツは本当に人生の縮図みたいだ。
後で知ったが、超名門校のピッチャーはMAX145キロを出すプロ注目の右腕だった。
何も知らずに見ても、ボールがうなりを上げているのかわかった。格下であろう私立校も声を上げて立ち向かったが、バットはクルクル空を切った。あんな固い物体が近距離で凄まじいスピードでやってくる。普通に見ていて怖くなった。
格下にはアンラッキーが重なった。打ち取ったゴロが何度もイレギュラーした。実力者に運まで加わっては、流石に流れに抗いきれず失点が重なった。
安全にフェアゾーンに飛んでいたサード線の辺りは、誤審でファウルになった。
久々にスタンドに入った観客からは文句のようなどよめきが起こった。流石にあれはかわいそう、そんな声がボソボソと聞こえる。
でも、どんな理不尽があっても切り替えてやり続けなければいけないのが、きっと人生なのだ。
一方の超名門だって完璧ではなかった。新チームの初戦だ。スーパー野球エリートだって、人間だからミスをする。
キャッチャーは、盗塁を刺そうとセカンドに投げて三塁ランナーに帰られてしまった。
他にもワンアウトなのにレフトフライで一塁ランナーが三塁ベースまで行ってしまった。
アウトカウントを間違える超凡ミスでチェンジ。熱中症を疑いたくなるような走塁だった。
さてさてキャッチャーはその後、控え捕手と交代させられていた。
超名門校の背番号2を秋に取ったからと言って、春もしくは夏に同じ番号を背負える保証はない。もちろん他校との勝負もあるから、センバツに行ける保証ももちろんない。
これからも戦い続けるしかない。毎日がヒリヒリとした戦いだ。頂点というフワッとしたものを目標に日々、歯を食いしばるのだろう。
こんな環境で鍛えられる高校生は本当に強くなるよなー、と思う反面、脱落したり燃え尽きた時のギャップを考えると胸がドキドキする。
ま、遊びまくってサボりまくっている高校球児だっているのだろうけど。
ちなみに試合は8回コールドだった。
ミスは同じようにするけれど、2チームには圧倒的な実力差があったように思えた。いくら頑張っても逆転できないこともある。それも人生では良くあることだ。そんな時は土俵を変えるのが賢明だ。
9月の日差しは、全く弱まることなく厳しかった。でも青い空と、黒土にわき起こる拍手がある幸せは素晴らしい。
コロナさえなければ…失った夏の大きさを逆に実感する1試合だった。