脱力日記

スポーツ、本、映画ときどき仕事。自分の身の回りにある、ふとしたことを書き留めたいと思います。気軽にコメント下さい。

掛算

2012-11-21 01:32:04 | 日記
湊かなえの往復書簡を読み終えました。吉永小百合が主演をつとめる映画、北のカナリアたちの原案です。

まぁこの作者、告白の時といい、本当、人に不幸を重ねるのが好き、大好きなのであります。次々と、悲しいことが起こるから、結局、最後まで読まざるをえないのだけれど…。何だかなぁ。

身近な不幸と言えば、我が妻にも、突如、降りかかってきた模様。

友達関係がどうやらギクシャクしてしまった様子です。

そこで、往復書簡の中にあった印象的なフレーズを伝えて見ました。

人間は足し算と引き算ばかり考えている生き物である。

だけど掛け算だと1×0、2×0、3×0は全てなぜか、0になる。

何で3がゼロになってしまうのか。

そう人生には、説明がつかないことだって、見えないモノだってある。ということです。

例えば降りかかった不幸が8だとして、そこから引き算で災難を減らそうとしてもラチが開かない…。

何か悪いこと、したのだろうか?
謝れば仲直りできるかなぁ?

少し努力ですれば、不幸は、5くらいまで減るかもしれない。

でも、0まで持って行くのは、なかなか難しい。逆にストレスで、不幸が10に増えたりする。

だから、きっと0を掛けてしまえばいいのです。

時間に身を任せれば、あんなに、気になっていた不幸が、なくなってしまうことだって、あるんでありましょう。

20代前半の時、ラブラブだったはずの彼女に、急に別れを告げられたことがあったなぁ~笑。

急に0を掛けられたので、唖然。

どこが悪かったの?

足し算も、引き算もしようと
したけど、そのチャンスすら、もらえなかった…。

だから私も0を掛けたのです。
んで忘れた。
人間関係なんて、所詮は縁。

戻ってきたい人は、頭を下げて帰って来る。

その時、扉を開く度量さえ持っていれば、いいのではないかなぁ。

誇り

2012-11-19 01:45:40 | 日記
逆転花園か、敗退か、それとも抽選に身を委ねるのか?

全国切符をかけた、愛知県高校ラグビー決勝戦で究極の選択を見ました。

主役は、三好高校。
0-3のロースコアで迎えた後半終了間際、彼らは自陣から、ミスをしないように、丁寧に丁寧に、ボールをつなぎ初めました。余り長いパスを使わずに、FWにボールを集め一歩一歩。

もし、自分たちがファウルをおかせば、ラインからボールが出れば、その時点で終戦のホイッスルが鳴ってしまう。

ロスタイムに入った時には、ついに相手ゴールライン15メートルまで進みました。

そこで、相手の西陵商がたまらずにファウル。

選択の時です。

ペナルティーゴールを狙うには、十分な位置。決まれば3点が入り、3-3で試合は終了。花園への切符は抽選での勝負になります。

彼らの選択はタッチキックでした。トライを奪えば5点が入り、
逆転勝利がかなう。あくまで攻めを貫いたのです。

そして、ゴールライン5メートルでもう一度ファウル。そこでも、彼らはキックには目も向けずに前へ進みました。

ついにボールは、ゴールライン上まで到達しました。20人を越える大男たちが、ボールに重なりあう。

逆転トライか

審判は密集の周りを、クルクル動きボールを、確認しようとしました。ただなかなか見えない…。



しばらくたって、ついに笛がなりました。

アンプレアブル。

どちらの反則でもなく、ボールが、どうしようもなく動かなくなった時に適用される判定でした。

そして、終了、ノーサイドのホイッスル。

ギリギリの0-3。

耐えに耐えた西陵商が花園切符を手に入れ、初出場を目指した三好はグラウンドにひれ伏しました。

歴史を変えるために、天に身を委ねず、あくまで自分たちの力を信じた三好フィフティーン。

これがラグビーに脈々と受け継がれる精神か。伝統か。誇りか。

頭が下がる選択でした…。








中間

2012-11-13 00:38:06 | 日記
64(ロクヨン)という小説を読み終えました。クライマーズハイなどを書いた横山秀夫の7年ぶりの新作です。

主人公は警察の広報官。中間管理職の苦悩にスポットを当てた作品です。

そんな、小説を読みながら思い浮かんだのは、大学認可問題のこと。真紀子様のご乱心で、板ばさみになった人が全国に、そりゃあたくさんいたんだろうな…と。
そう中間の人。

総論
大学を作りすぎて、潰れる所もある。ひいては、甘い認可条件が日本の教育低下を導いたのだ。

んで

各論
来年から入る学生だって、内定をもらった教員だっている。今さら不認可はないでしょう。

これ、絶対噛み合わない議論ですよね。

結局、話は元に戻り、無事、認可の流れに戻ったのが、余りに大臣の手法が理不尽だったから。話題を作りたかっただけか?タイミングが悪過ぎだわ。

中間管理職にとって、各論で悩んでいる時に、上から総論で来られると本当に困ってしまう。

昔、こんなことを私の部署で一番偉い人に言われたことがありました。

会社にいると

お前何でこんな所にいるんだ?と

私が、いや、上司にここで仕事を
しろと指示されたので…と、答えると

激昂して

そんなの嘘ついて、誤魔化して自分の持ち場にいればいいんだ。○○に行く方が大事だろっ

ってオイオイ。上の人の指示を簡単にゃあ無視できねぇよ。
そりゃ、そうなのかもしんないですが。

真紀子大臣が謝罪したことで、板挟みの人は、ホッと一息つくことはできたのでしょうか。








心理

2012-11-13 00:35:04 | 日記
日本人で初めて世界ポーカー選手権大会で優勝した木原直哉さんのインタビューが、競艇雑誌「マクール」に掲載されていました。

東大卒と言うのが、少し鼻につきますが…笑、説得力はさすがであります。

僕が信じるところが確率なんですね。確率的に正しいプレイをできる限り他の人より正確に積み上げて行くことで勝つ確率が上がる。それと、デジタルの捉え方が一面的な人が多いと思います。コンピュータが弾き出したことをそのままやるのがデジタルじゃなくて、
相手の心理まで考えてプレイするのもデジタルの範疇なんですよ。

例えば、デジタルという言葉を仕事や、スポーツの試合に置き換えても、この理論には説得力がある。

基本を抑え、勝つ可能性を高めておいて、データや状況を吟味して相手の心理を考えて手を打つ。

そう、何事も自分が正しいことをやっていれば、結果が出るわけではない。
だって相手がいるんですから。

相手の心を読まずして勝ちなし、な訳であります。

鎖国

2012-11-02 01:34:34 | 日記
日経では元プロ野球選手の豊田泰光氏が、サッカーマガジンのコラムでは朝日新聞の稲垣記者が、同じ話題について書いていました。

日本プロ野球の悲しき鎖国化についてでございます。

俗にいう田沢ルールについての批判なんで、ありますが、そもそも田沢ルールとはなんぞや。

簡単に言うと、日本のプロ野球を経ずにアマチュアからメジャーなどに行くと、帰国後3年間は日本ではプレー出来ないという制度。

例えば、今、話題になっている花巻東の大谷くんが、メジャーに挑戦すると、もし失敗しても、事実上日本ではプレーできなくなる。

この国際化時代にと嘆くことなかれ…。楽天の星野監督に、いたっては5年に伸ばせばいいという暴論を持ち出す始末。

日本プロ野球の空洞化を懸念しての発言なんですが、全く、ため息しか出ませんねぇ。

この制度の問題は全く時代を捉えていないところ。今年のワールドシリーズで、元阪神のボーグルソンが逆輸入で世界一になったように自由化は、色々な効果が期待できる。

情けは人のためならず。
そう、いつかは帰ってくる。

だから大谷くんには、頑張ってメジャーに挑戦して欲しい。そのうち、さすがに制度も見直されるでしよ…。

だって日本のプロ野球の衰退は人材難が問題だけではない。

もうそろそろ、老害は去るべし!