先週末、御殿場オーバー35の8人制に出場してきました。結果は準決勝でPK負けを喫しましたが、大きな収穫を得た気がしています。
他チームからも、
あんだけ繋げたら楽しいだろうなぁ、とか。
あんなチームと試合して見たいね、とか。
お褒めの言葉もいただきました。
恐縮です。
私たちがこだわってきたのは、
距離感。
この言葉を、ある程度、チームとして表現できるようになった。それが、見た目の良さに繋がってきているのかもしれません。
ここで、自分なりに距離感という言葉を整理しておきたいと思います。
サッカー観戦初心者の方や、指導者に恵まれない悩める中高年代のプレーヤーに届けばいいな、と思いつつ…書きます。
まず、距離感という言葉をコンパクトという言葉に置き換えてみましょう。
そして、なぜコンパクトなサッカーをする必要があるかを考えてみましょう。
例えば、あなたのチームに、そのレベルで、イブラや、ロナウドのような選手がいるならば、コンパクトにこだわる必要はないでしょう。
バックラインを下げて、守るだけ守って、エースに何とかしてもらう。それで勝てるなら、それで良し。
しかし、スーパーな選手がいない場合、どうするか。
そこは、組織、集団で上回るしかありません。
スペインやバルサが、なぜコンパクトなポゼッションサッカーにこだわるのか。
答えは、そこにあります。
彼らは、我ら日本人と比べても体のサイズに大きな違いはありません。
高さや強さに偏ったオープンなサッカーでは、到底、スウェーデンやイタリアには太刀打ちできない。
そんな弱者の論理から、コンパクトなサッカーは産まれてきているのです。
では、ピッチでどう振る舞うか。そこに話を移しましょう。
まずは、密集を作ることが始まりです。例えば左サイドにボールがあるとすればFWも、ボランチも、とにかくそちらに絞ります。ポジションごと、ギューッと小さくなるのです。
そうすると、かなり、接近した距離感が生まれてきます。そして、相手が普段通りの距離感ならば、ひとつのゾーンで我々は数的有利に立つことができるのです。
それでは、その距離感を自ら壊さない方法は何でしょう。
攻撃側だとしたら、もちろんショートパス、そしてドリブルとなります。
せっかく相手より、人数をかけて同サイドに集まって、数的有利を作っているのに、自ら長いキックでサイドチェンジをしてしまっては、自爆行為になってしまいます。
これは簡単な理論です。
○が味方、×が敵とします。
1
×-------- × ---------- ×----------×
⚽︎
○----○----○-------------------○
左サイドに集まった味方選手、もし右サイドに展開してしまったらどうなりますか?
あれっ、2対1の局面になってしまいます。
そう、自分たちで数的不利を作ってしまうことになるわけです。
何となしのサイドチェンジは実は危険な行為なのです。だから、数的有利があるならば、同サイドを攻めるべきなのです。
2
×---×---×---------------×
⚽︎
○--○--○-------------------------○
これは事情が違います。
私たちの密集に対し左サイドに相手も集まってくれました。
サイドチェンジすれば、右サイドは1対1の局面が作れます。
もし失敗しても右サイドの選手が、すぐさま守備に切り替えれば痛手は少なく済みます。
次は縦展開について。
これも横展開と、理論は同じです。
1
⚽︎(タッチライン外へクリア)
×-----------×----------×----------×
○------○-----○-----------○
○⚽︎
2
………⚽︎(タッチライン中へクリア)
×-----------×----------×----------×
○------○-----○-----------○
○⚽︎
後ろの選手がプレッシャーを受けクリアしてしまったとします。
1と2どちらが、危険度が高いでしょうか?
私の答えは2になります。
クリアボールをGKが繋ぎ、逆サイドに展開されたらどうなるでしょう。攻撃時に、左サイドに絞っていた私たちはスカスカの右サイドを攻撃されることになります。
逆に1は、スローインでの守備開始となり、切り替えさえ早くすれば、数的有利の同サイドのまま、ボールを奪い返せるチャンスが存在しているわけです。
サッカーは表裏一体です。
攻撃時に数的有利ならば、奪われた瞬間、守備側に立った時も数的有利は継続中です。そこで奪い返せば、永遠に数的有利は続いていきます。
と、こんな理論。
日本人には、少し受け入れにくいと思います。
なぜなら、
体育でサッカーをやった時、
先生にこう言われたことはありませんか?
ボールにばかり密集するな。
ポジションを守れ。
ちびっ子サッカーじゃねぇんだぞ。
そんな意見が刷り込まれると、
ボールが右へ左へ展開されるサッカーが自然と、いいサッカーだ。と勘違いしちゃうもんなんです。
ボールは動いても、相手に全く脅威になっていない、それなりのサッカー。
でも本当は、ちびっ子サッカーが正解なのです。もちろん、頭で理解した、あえてゴチャゴチャするのですが。
最後にもう一押し。
コンパクト、距離感の狭いサッカーになると、もちろんショートパスが多くなります。
ここが、一番、理にかなった部分だと思います。
簡単なことです。
ゴルフに例えます。
アイアンとドライバー、どちらが正確ですか?
だから、サッカーだってロングキックより、短いサイドキックを連続させた方が正確なんです。
ピッチに立つと、サッカーは肉弾戦でもあります。すると、思いっきり走って、思いっきり長いボールを蹴って、相手と競り合うことで、汗をいっばいかいて、それなりの充実感を得ることができてしまう、怖いスポーツです。
ある著名な指導者に、少し馬鹿にされながら、こんなことを言われたことを思い出します。
お前、サッカーやってたのか。
でも、多分、それは蹴球だな。
フットボールではない。
今なら分かる気がしています。
もし、若者がこの文章を読んでくれているならば、
体じゃないよ、ピッチでは頭を使うべし。
ぜひ、フットボールを、やって下さい。
他チームからも、
あんだけ繋げたら楽しいだろうなぁ、とか。
あんなチームと試合して見たいね、とか。
お褒めの言葉もいただきました。
恐縮です。
私たちがこだわってきたのは、
距離感。
この言葉を、ある程度、チームとして表現できるようになった。それが、見た目の良さに繋がってきているのかもしれません。
ここで、自分なりに距離感という言葉を整理しておきたいと思います。
サッカー観戦初心者の方や、指導者に恵まれない悩める中高年代のプレーヤーに届けばいいな、と思いつつ…書きます。
まず、距離感という言葉をコンパクトという言葉に置き換えてみましょう。
そして、なぜコンパクトなサッカーをする必要があるかを考えてみましょう。
例えば、あなたのチームに、そのレベルで、イブラや、ロナウドのような選手がいるならば、コンパクトにこだわる必要はないでしょう。
バックラインを下げて、守るだけ守って、エースに何とかしてもらう。それで勝てるなら、それで良し。
しかし、スーパーな選手がいない場合、どうするか。
そこは、組織、集団で上回るしかありません。
スペインやバルサが、なぜコンパクトなポゼッションサッカーにこだわるのか。
答えは、そこにあります。
彼らは、我ら日本人と比べても体のサイズに大きな違いはありません。
高さや強さに偏ったオープンなサッカーでは、到底、スウェーデンやイタリアには太刀打ちできない。
そんな弱者の論理から、コンパクトなサッカーは産まれてきているのです。
では、ピッチでどう振る舞うか。そこに話を移しましょう。
まずは、密集を作ることが始まりです。例えば左サイドにボールがあるとすればFWも、ボランチも、とにかくそちらに絞ります。ポジションごと、ギューッと小さくなるのです。
そうすると、かなり、接近した距離感が生まれてきます。そして、相手が普段通りの距離感ならば、ひとつのゾーンで我々は数的有利に立つことができるのです。
それでは、その距離感を自ら壊さない方法は何でしょう。
攻撃側だとしたら、もちろんショートパス、そしてドリブルとなります。
せっかく相手より、人数をかけて同サイドに集まって、数的有利を作っているのに、自ら長いキックでサイドチェンジをしてしまっては、自爆行為になってしまいます。
これは簡単な理論です。
○が味方、×が敵とします。
1
×-------- × ---------- ×----------×
⚽︎
○----○----○-------------------○
左サイドに集まった味方選手、もし右サイドに展開してしまったらどうなりますか?
あれっ、2対1の局面になってしまいます。
そう、自分たちで数的不利を作ってしまうことになるわけです。
何となしのサイドチェンジは実は危険な行為なのです。だから、数的有利があるならば、同サイドを攻めるべきなのです。
2
×---×---×---------------×
⚽︎
○--○--○-------------------------○
これは事情が違います。
私たちの密集に対し左サイドに相手も集まってくれました。
サイドチェンジすれば、右サイドは1対1の局面が作れます。
もし失敗しても右サイドの選手が、すぐさま守備に切り替えれば痛手は少なく済みます。
次は縦展開について。
これも横展開と、理論は同じです。
1
⚽︎(タッチライン外へクリア)
×-----------×----------×----------×
○------○-----○-----------○
○⚽︎
2
………⚽︎(タッチライン中へクリア)
×-----------×----------×----------×
○------○-----○-----------○
○⚽︎
後ろの選手がプレッシャーを受けクリアしてしまったとします。
1と2どちらが、危険度が高いでしょうか?
私の答えは2になります。
クリアボールをGKが繋ぎ、逆サイドに展開されたらどうなるでしょう。攻撃時に、左サイドに絞っていた私たちはスカスカの右サイドを攻撃されることになります。
逆に1は、スローインでの守備開始となり、切り替えさえ早くすれば、数的有利の同サイドのまま、ボールを奪い返せるチャンスが存在しているわけです。
サッカーは表裏一体です。
攻撃時に数的有利ならば、奪われた瞬間、守備側に立った時も数的有利は継続中です。そこで奪い返せば、永遠に数的有利は続いていきます。
と、こんな理論。
日本人には、少し受け入れにくいと思います。
なぜなら、
体育でサッカーをやった時、
先生にこう言われたことはありませんか?
ボールにばかり密集するな。
ポジションを守れ。
ちびっ子サッカーじゃねぇんだぞ。
そんな意見が刷り込まれると、
ボールが右へ左へ展開されるサッカーが自然と、いいサッカーだ。と勘違いしちゃうもんなんです。
ボールは動いても、相手に全く脅威になっていない、それなりのサッカー。
でも本当は、ちびっ子サッカーが正解なのです。もちろん、頭で理解した、あえてゴチャゴチャするのですが。
最後にもう一押し。
コンパクト、距離感の狭いサッカーになると、もちろんショートパスが多くなります。
ここが、一番、理にかなった部分だと思います。
簡単なことです。
ゴルフに例えます。
アイアンとドライバー、どちらが正確ですか?
だから、サッカーだってロングキックより、短いサイドキックを連続させた方が正確なんです。
ピッチに立つと、サッカーは肉弾戦でもあります。すると、思いっきり走って、思いっきり長いボールを蹴って、相手と競り合うことで、汗をいっばいかいて、それなりの充実感を得ることができてしまう、怖いスポーツです。
ある著名な指導者に、少し馬鹿にされながら、こんなことを言われたことを思い出します。
お前、サッカーやってたのか。
でも、多分、それは蹴球だな。
フットボールではない。
今なら分かる気がしています。
もし、若者がこの文章を読んでくれているならば、
体じゃないよ、ピッチでは頭を使うべし。
ぜひ、フットボールを、やって下さい。