脱力日記

スポーツ、本、映画ときどき仕事。自分の身の回りにある、ふとしたことを書き留めたいと思います。気軽にコメント下さい。

サイドバック

2020-09-26 17:27:00 | 日記







2週連続で豊スタでグランパス観戦である。


先週はイニエスタにかぶりつきだったが、今日はサイドバック視点で見ることにした。


狙いをつけたのはグランパスの背番号26をつけ右サイドバックをつとめる成瀬竣平だ。


地元愛知のユース出身で身長はわずか165センチ。それでJ1出場も凄いが、彼はU19日本代表候補でもある。引退した内田から指導を受けたという記事もあった。


とにかく、この選手ミスが少ない。右足のトラップには全てをかけているかのような慎重さ。精度もかなり高い。


何より「無理が効く」選手として、ボールスキルに関しては周りの選手の信頼が厚いのもうかがえた。かなりプレスを受けた厳しい局面でも、慌てず正確なパスをつなげる。ハマったと思った清水の守備をすり抜ける場面が何度もあった。








頭の良さも随所に感じた。ボールを取られないことは判断スピードが速く、正しい選択肢を選んでいることの証明だ。


ウリは「頭」と「技術」。風間前監督がいかにも好みそうなタイプをフィッカ監督が起用しているのも面白い。


ただもちろん、弱点もある。身長のギャップはゴールキックで狙われた。終了直後の失点もドリブル突破をあっさり許したことが始まりだ。今後も、守備面では相手に狙われることが多いだろう。


チームメートからも、「まだまだ」である部分を指摘される場面も多かった。プレスが甘ければ、阿部に叱責され、パスを出さなければ金崎に叫ばれる。しぼりが甘ければ稲垣からすぐに指示が飛んだ。若いゆえ、大変な役回りだ。


彼がここから、どこまで行けるのか。フィジカルは急に強くならない。頭と技術を磨け続けるしかない。


成瀬目線で見ると、とにかく内田篤人の偉大さを強く感じる。彼ってやはり、とてつもない。


ブンデスリーガで、ロッベンやリベリを相手にして、チャンピオンズリーグならロナウドやメッシだ。


どんな思考で戦ってきたのだろう。考えただけでも身震いする。自分なら固まるだろうな。






スタジアムならではのサイドバック視点。4000円弱なら高くないのかも。そう思えた。何よりコロナが収まってきて良かった。次の観戦も楽しみになってきた。


ちなみに、背番号25の前田と背番号27の相馬のグッズは売っていたけど「26」はまだなかった。


グランパスサポではないけれど、いぶし銀のマフラーが発売されたら、買おうと思う。


その時は、きっと代表クラスになっているだろうから。





高校野球

2020-09-12 16:50:00 | 日記






【骨折61日目・両足歩行中


久々に高校野球をみた。

オーバーだけど、このスポーツは本当に人生の縮図みたいだ。


後で知ったが、超名門校のピッチャーはMAX145キロを出すプロ注目の右腕だった。


何も知らずに見ても、ボールがうなりを上げているのかわかった。格下であろう私立校も声を上げて立ち向かったが、バットはクルクル空を切った。あんな固い物体が近距離で凄まじいスピードでやってくる。普通に見ていて怖くなった。


格下にはアンラッキーが重なった。打ち取ったゴロが何度もイレギュラーした。実力者に運まで加わっては、流石に流れに抗いきれず失点が重なった。


安全にフェアゾーンに飛んでいたサード線の辺りは、誤審でファウルになった。


久々にスタンドに入った観客からは文句のようなどよめきが起こった。流石にあれはかわいそう、そんな声がボソボソと聞こえる。


でも、どんな理不尽があっても切り替えてやり続けなければいけないのが、きっと人生なのだ。


一方の超名門だって完璧ではなかった。新チームの初戦だ。スーパー野球エリートだって、人間だからミスをする。


キャッチャーは、盗塁を刺そうとセカンドに投げて三塁ランナーに帰られてしまった。


他にもワンアウトなのにレフトフライで一塁ランナーが三塁ベースまで行ってしまった。

アウトカウントを間違える超凡ミスでチェンジ。熱中症を疑いたくなるような走塁だった。


さてさてキャッチャーはその後、控え捕手と交代させられていた。


超名門校の背番号2を秋に取ったからと言って、春もしくは夏に同じ番号を背負える保証はない。もちろん他校との勝負もあるから、センバツに行ける保証ももちろんない。


これからも戦い続けるしかない。毎日がヒリヒリとした戦いだ。頂点というフワッとしたものを目標に日々、歯を食いしばるのだろう。


こんな環境で鍛えられる高校生は本当に強くなるよなー、と思う反面、脱落したり燃え尽きた時のギャップを考えると胸がドキドキする。


ま、遊びまくってサボりまくっている高校球児だっているのだろうけど。


ちなみに試合は8回コールドだった。


ミスは同じようにするけれど、2チームには圧倒的な実力差があったように思えた。いくら頑張っても逆転できないこともある。それも人生では良くあることだ。そんな時は土俵を変えるのが賢明だ。


9月の日差しは、全く弱まることなく厳しかった。でも青い空と、黒土にわき起こる拍手がある幸せは素晴らしい。


コロナさえなければ失った夏の大きさを逆に実感する1試合だった。