Chef's Note

『シェフの落書きノート』

幻の茸(きのこ) しし茸

2007-10-20 | 美味しいお話
東北の山奥から、幻の天然キノコが入荷しました。

「天然キノコが、入ったみたいですねー。シェフの所にもっていけって…言われてます」

「そうそう…昨日、電話あったよ。そうとうに幻らしいじゃん。国産のいちばん良い松茸より高いんだってね。まっいっか…少しで凄い香りがでるとか言ってたよ。天然って凄いよなー!名前なんだっけ?」

「んー…なんでしたっけ?」

「澤田キノコって言うんじゃないの?」

「わぁはぁっはぁっははは…!」

天然の澤田君は、気持ちの良い笑い方をする。

そして届いた天然キノコ!
澤田君が、持って来てくれた。
色々なところを経由して、そうとうダッシュで持ってきたみたい。
夜8時過ぎって、そんな時間まで働いてたの?

あんた始発の電車で出勤してるんじゃなかったっけ?

ごくろうさま!
体調管理に気をつけて…ネ。

仕事が一段落して、香りをかいだ。
フランスのセップとか天然のポルチーニに似ているような香り…。
ちょっとそれより上品さが加わったみたいな感じかも…。

天然キノコは、色々と使ったことがある…
フランス産の天然木の子なども、ジロール、セップ、モリーユ…
だが、これはない。
初めて見るキノコです。

2~3日、天日干しすると、もっと香りが強くなるそうだ。

あまりにも高価なので、リゾットとかにすると最高だと思うとのこと。
名前は、『しし茸』別名で『香茸(こうたけ)』というらしい。

んじゃー。まずは明日、リゾットにしてみますか…
バイオ栽培で1年中、キノコが培養されるようになってから、あんまりキノコに魅力を感じなくなった。
香りも味もそんなにないしね。

でも、この時期に必ず持ってきてくれる天然キノコは、やっぱりパワーが違うから好き!

秋だよねー。

そうそう~。
今年は、色々なところにキノコが生えまくってるらしいですね。

その辺のキノコは、絶対に食べちゃ駄目ですよ!
本物の専門家に、ちゃんと鑑定してもらってから…
猛毒のキノコって、本当に多いからね。
本シメジに似てる…とか。
エリンギに似てるとか。
そんなの普通に、その辺には生えてないから…ネ。

昨年も山からとってきたキノコを食べて何人か死んだでしょ?
キノコと河豚は、マジに生死に関わるから、絶対に気軽に食べちゃ駄目!

約束ですよ。





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