ずいぶんと前の昔の話になるが…
L.Aにいた頃、友人の裕ちゃんに誘われてアート・ペッパーのライブに行った。
ダウンタウンからほど近くのウィルシャー通り…
確かマッカーサーパークの近くだった思う。
地下にある60席ほどのジャズクラブ。
アートペッパーは、名前くらいしか聞いたことがなく…
僕は、彼を全く知らなかった。
「テナーサックスを吹かしたら最高のプレーヤーなんだよ…」
裕ちゃんがそう言った。
開演時間前、トイレに行く途中の廊下で楽器を運んでいる白人男性とすれ違うと…
彼は柔らかい笑みを浮かべて僕に話しかけてきた。
"Hi! How are you doing? Where are you from?"
"Hi! I from Japan. I'm great, and you?"
"I'm great too. Oh! from Japan. In Tokyo, Everybody is busy busy busy. So fantastic & exciting. I love Japan."
"You had been to Japan. So great!"
なんとなく怖そうな感じの顔が日本と言った瞬間…
くしゃくしゃな笑顔になったのを憶えている。
ほどなくして開演の時間…
ドラム、ベース、ピアノ…
それぞれのプレーヤーがステージに上がった。
最後にトイレの廊下ですれ違った人が、ステージの中央でなにやらゴソゴソしている…。
「まだ始まらないの?」
裕ちゃんに聞いた。
「もう、始まるよ」
ステージに照明がついた。
ゴソゴソしていたあの白人がサックスを持ち、いきなり吹き出した!
「えー!!あの白人の人…何?さっきトイレの前で話をしたんだけど…」
「何言ってんの?あの人がアートペッパーだよ。彼と話したの?」
「そうだけど…。えっー! アート・ペッパーって白人なの?」
「そうだよ」
その頃、ジャズを知らなかった僕は…
ジャズをやっている有名な人は皆…黒人だと思ってた…。
無茶苦茶にビックリしたョ!
アートペッパーと話をしてたのか…。
サインもらえば良かった…。
人懐っこい表情で僕に話しかけてきたあの笑顔…。
今でもハッキリと憶えている。
外国の有名な人達は、本当に気さくな人が多い。
気取りがなくて…フレンドリーで…。
店でランダムにかかる彼の曲…
軽やかに奏でるアルトサックスのメロディーに…
あの時の笑顔がゆれている。
曲と曲の合い間に楽しそうに語っていた東京の話。
目を細めて、遠く懐かしい記憶をたどるかのように…
彼は、きっと日本が大好きだったんだろうな…。
jazz …
時のうつろいも感じさせず…
生き生きと…音が時代に調和する。
その翌年…
彼は、天国へ逝きました。
L.Aにいた頃、友人の裕ちゃんに誘われてアート・ペッパーのライブに行った。
ダウンタウンからほど近くのウィルシャー通り…
確かマッカーサーパークの近くだった思う。
地下にある60席ほどのジャズクラブ。
アートペッパーは、名前くらいしか聞いたことがなく…
僕は、彼を全く知らなかった。
「テナーサックスを吹かしたら最高のプレーヤーなんだよ…」
裕ちゃんがそう言った。
開演時間前、トイレに行く途中の廊下で楽器を運んでいる白人男性とすれ違うと…
彼は柔らかい笑みを浮かべて僕に話しかけてきた。
"Hi! How are you doing? Where are you from?"
"Hi! I from Japan. I'm great, and you?"
"I'm great too. Oh! from Japan. In Tokyo, Everybody is busy busy busy. So fantastic & exciting. I love Japan."
"You had been to Japan. So great!"
なんとなく怖そうな感じの顔が日本と言った瞬間…
くしゃくしゃな笑顔になったのを憶えている。
ほどなくして開演の時間…
ドラム、ベース、ピアノ…
それぞれのプレーヤーがステージに上がった。
最後にトイレの廊下ですれ違った人が、ステージの中央でなにやらゴソゴソしている…。
「まだ始まらないの?」
裕ちゃんに聞いた。
「もう、始まるよ」
ステージに照明がついた。
ゴソゴソしていたあの白人がサックスを持ち、いきなり吹き出した!
「えー!!あの白人の人…何?さっきトイレの前で話をしたんだけど…」
「何言ってんの?あの人がアートペッパーだよ。彼と話したの?」
「そうだけど…。えっー! アート・ペッパーって白人なの?」
「そうだよ」
その頃、ジャズを知らなかった僕は…
ジャズをやっている有名な人は皆…黒人だと思ってた…。
無茶苦茶にビックリしたョ!
アートペッパーと話をしてたのか…。
サインもらえば良かった…。
人懐っこい表情で僕に話しかけてきたあの笑顔…。
今でもハッキリと憶えている。
外国の有名な人達は、本当に気さくな人が多い。
気取りがなくて…フレンドリーで…。
店でランダムにかかる彼の曲…
軽やかに奏でるアルトサックスのメロディーに…
あの時の笑顔がゆれている。
曲と曲の合い間に楽しそうに語っていた東京の話。
目を細めて、遠く懐かしい記憶をたどるかのように…
彼は、きっと日本が大好きだったんだろうな…。
jazz …
時のうつろいも感じさせず…
生き生きと…音が時代に調和する。
その翌年…
彼は、天国へ逝きました。