下の日記で、次男のコップが盆棚に使われていたこと、私が想像していたように次男にとっては、イヤなことだったようです。
いや・・・そうじゃないかもしれない。
この家の中全体が次男を追い詰めているのかもしれない。
この家の中の状態をかいつまんで言えば、子供部屋と称した部屋が2階にあります。
そこは、私が子供部屋の理想が、ピーターパンの物語に出てくる部屋で、3人の子たちが大きな窓を横にベットを配置しているような感じのもの。
15畳ほどの1部屋に3つのベットを置いていました。
が、学年が上がるにつれ、それはやはり微妙に同室の不便利さをどの子も言ってくるようになりました。
私は、父が闘病時期、どうなってもすぐに出られるようにと居間に座椅子を広げて寝ている状態。それが現在母に代わっただけで寝床は変わらず。
この居間に、私の使っているPCと長男が使っているPCが2台陣取っているわけで、電話回線のため、ここに配置するしかない。
おのずと、長男もここにいる時間が長くなり、ついには、上記の環境からここに下りてきてしまった。
居間には、長男の生活スペースが出来上がり、常時この居間に私と長男が過ごしているという・・・奇妙奇天烈なのです。
そして、2階の子供部屋は、次男・三男のベット2台と、ドラム・ギター・ベースとテレビが所狭しと並んでいます。
三男がバイトして貯めたお金でエアコンを取り付け快適空間になったはずが・・・・・
1人がベースの練習をしたければ、片方もギターの練習がしたい。
そんなタイミングの悪さがそこかしこに出てくるようになったのです。
車にしてもそう。
1人1台の車。庭に片側駐車をして、出入りは出来る余裕はあるものの、障害物があれば何度も切り替えして出入りするという不便。
義父の畑をちょっと切り崩して、平坦な土地にしてもらえれば、何台止められることか。しかし、それを言ったときの義父は、目を三角にして自分のもの・手を出すな!の勢いでした。
そして、何より、それぞれが仕事をして帰宅する時間がズレ、夕飯の時間がまちまちに。その時、この居間では、長男がゲームをし、私がPCでカタカタし、その合間を縫って次男が食事をする・・・という。
キッチンは、主人と義父がくだらない会話と意味のない笑いで食事をする場所。
椅子は大きな6人がけのテーブルに2脚しかない。
その居場所の無さをここ数年感じ取っていたのが次男だったんです。
そして、次男を追い詰めてしまった。
今朝、次男は私を夕飯に誘いました。
どこかにご飯を食べに行こうと。嬉しいお誘いのはずがなく・・・・
ん? どうして? と聞くと、話があるから。と。
私は、怖い話? と聞き返すと、いいや。と静かに首を振る。
夜までそんなドキドキ感を味わい持ちこたえることなんかできそうにない・・・
どんな話? 借金? 仕事をやめる? 子供が出来ちゃった?それなら良いょ・・・
なんてあれやこれや考えてみたけど、本人に聞くしかない。
長男・三男にもちょっと聞いてみた。
その待ち時間が恐怖・・。
子供なら良いの? と三男に聞かれ、それならバンザイだと言う私。だけど、そうじゃない雰囲気。
今日も暑かった。
なのに次男は、2階の部屋でエアコンも付けず(三男がつけたものだから遠慮している)、ベースの玄の張替えをしている。
そこへ、飲み物を持っていき、私の方から聞いてみた。
本人は夜になるまで心の準備があるのか・・とも思ったけど、すんなりと言った。
「研修が終ってこっちに戻ってきたら、家を出ようと思っている。」と。
やっぱり・・・そうか・・・・そのことか・・・。
居場所が無いもんね・・・ごめんね。
そんな気持ちが溢れた。
いつか、息子たちは自立してこの家から出て行く。それは承知の介。
だけど、嬉しい旅立ちではなく、居場所を求めてこの家に見切りをつけて出るのか・・と思うと悲しい。
出て行ってしまったら、もう戻ってこないだろう・・・
残った者が自分の居心地良いように手直しをするだろう。
さらにまた、戻る場所が無くなると感じるだろう・・・。
そんなものなのかな。
多くの先輩方が経験した子供の自立ってこんなふうに切ないのかな・・。
今。お盆。
誰もが郷里を懐かしく思い、帰れる場所として帰省してくる。
家に帰りたくて、親の顔を見たくて、孫を抱かせたくて、はるばる帰ってくる。
そこに自分の少年・青年の頃の思い出を今も尚有るものと、確認をしに。
そこに、私という嫁がいる。
お盆がイヤだと言いながら・・・・・・・・・・
私の息子たちが自立してやがて嫁をつれ孫を連れここに帰省するとき、長男の嫁は私のような気持ちで迎えるのだろうか。
それとも、今私が味わうものを継がせることなく仲良くやっていけるのだろうか。
親はいつまでたっても、子供に会いたい。
子供は帰る場所には帰りたい。
それぞれが自分の人生を歩みだし、苦楽の中で平安な時間を感じられる我が家という場所に。
もう・・・そんなことを考える感じる自分の年齢を恨めしく思う。
どんな愚痴だって私にこぼして良いんだょ。
みんなの愚痴はちゃんと聞くから。
こんなお盆は、初めてだ・・・
からすうりの花。
ひっそりとこんな夜に開いてる。
とても寂しげに見えた。
家の脇にある竹林に白く浮き上がり、蔓のところどころで揺れていた。