ヒトより賢い？

試着用の大きな鏡の前に、まだ歩き始めたような子を立たせると

後ろに誰かいるんじゃないかと裏にまわって見てみたりする。

まだ鏡を理解していないので映っているのが自分だと認識できないのだ。

わたしは子供好きだが、その様子を見ると思わず

「こいつ、まだヒトになってない」と笑ってしまう。

実際、三歳児くらいまでは猿のほうが知能が上だと聞いたことがある。

うちの「たら」は鏡を理解している。

まだ子猫の頃は鏡を見せると鏡の後ろに手をまわして

ちょいちょいとつつく仕草を見せたりしたが今はもうそんなことはしない。

たらを膝に乗せたまま鏡に向かい、鏡の中のたらを見ると

たらはわたしのほうを振り返る。

つまりたらは鏡に映っているわたしが自分の後ろにいると理解しているのである。

なんて賢いんでしょう！

反応

先日、初めて姉と対面した「たら」。

外から鳴きながら帰ってきたので例によって「お帰り」と声をかけた。

あーあー鳴きながら部屋に入ってくるなり姉を見てその場でフリーズ。

母が抱き寄せて無理やり姉の膝に乗せると嫌がって逃げ出した。

あらら。

妹のことはまったく怖がらなかったのに。

やっぱりあれかね。

姉は東京の家で猫を数匹飼っているので

全身からよその猫の匂いがしたのだろうか。

とすれば、たらにとって姉はでっかい猫か。

まあ嫌だわな。

だって実家だもん？

神経質な猫は部屋の模様替えをしただけで家出してしまったりするという。

そういうところ、うちのたらはこだわらない性格で

いきなりエサの置き場所を変えても全然抵抗なく受け容れてしまう、

「お気に入りの場所」ってどの猫にもあると思うけど

こだわらない性格だからなのか、たらにはお気に入りの場所がいくつもある。

ソファの上、押入れの上段、窓際・・・

母に言わせると「ちょっと高くしておくとたらが来る」

やはり猫だから高いところが好きなのだが、あまり高いところには上らず

ちょっと高いところが好きである。

布団など重ねておいたらすぐに乗るし。

たらのお気に入りの場所というのはあってないようなものかもしれない。

たらがいればそこはたらの場所なんだから。

母いわく「どこもかしこもたらちゃんに占領されちゃう」。

まあ確かに。