今年の伸びかた

ここ数日、厳しい残暑が続くが、たらは食欲も落ちず

ネズミを捕る力も衰えず、まったく暑さがこたえている様子はない。

しかしほとんどわたしの部屋で寝ることはなくなり

もっぱら廊下や台所の板の間でくつろいでいるのは、やはり涼を取るためだろう。

去年はだいぶ長くなる様子が見られたが今年は、なぜか「片足出し」である。

階段でも片足だけ、だらん。

今日は布団で、だらん。

これは母親の布団なので、見つかったら大目玉である。

しかし今日は留守なので黙認。

猫よりだらけているわたし。

気まぐれ

たらに見張られていると感じるときがある。

いつもではない。

わたしのことなど気にもかけずに寝ているときもある。

しかし時どき、いつもわたしの動向を見ているときがあるのだ。

ふとたらを見るとたらもわたしを見ている。

しかもわたしが見る前から見ている様子。

台所で洗い物をして、ふと目をやるとまたもや見ている。

用事で二階に行き、すぐに戻るときは動こうとしないが

しばらく二階にいると「あー」といいながら二階の部屋に入ってくる。

どれくらいの時間を目安に

「む、二階に行ったまま！」と気付いて上がってくるのだろうか。

二階に行ったままでも別に気にせず居間で寝ているときもあるのだが。

一体、どういう日にわたしを見張りたくなるのだろうか。

無理難題

今、有名な猫といったら「はっちゃん」だろうか。

いろいろなメディアに取り上げられているから猫好きはもちろん、

そうでない人も目にしている人は多いだろう。

元々は野良猫だった「はっちゃん」。

今は写真家の飼い主夫婦と暮らしている。

以前「ぽちたま」で見たのだが、本当に飼い主夫婦と相思相愛といった感じ。

夫婦は写真家だけあって、とても上手にはっちゃんを撮りブログに載せている。

今日もテレビに出たそうで、母が言うのには

「あの猫、可愛いねー」

柄もきれいな白黒だしね。

「はっちゃん、ごろんって言うとごろんってするんだよ」

そりゃすごい。

「たらちゃんもやってごらん。たらちゃん、ごろん」

たらには無理だと思うが。

でも、たらも可愛いからいいのだ。

わたし、廊下にいますので

長かった梅雨が明け、猫が伸びる暑さがやってきた。

たらは暑さに弱いほうではないので夏バテの心配はないのだが

これまでいたことのない場所に寝るようになったので危なくて仕方ない。

すなわち、板の間である。

冷蔵庫の前、階段の前、父の部屋の前。

いかにも人に踏まれそうなところで寝ている。

やはり板の間のひんやり感が気持ちよいのだろうか。

たらは明け方、外を散策（或いは狩り）して大体６時頃わたしの部屋に戻ってくるのだが

面白いことに、時計でも持っているかのようにほぼ決まった時間である。

そして短く鳴いて帰宅を知らせると定位置の椅子で眠るというのがこれまでのパターンだったのだが

暑くなってからは、とりあえず帰ってきたとわたしに知らせて廊下に寝に行くようになった。

なかなかに律儀な猫である。

写真は去年の夏のもの。

今年はまだここまで伸びていないので去年ほど暑くないのだろうか。

猫をバロメーターにするのもどうかと思うが。