猫だから

2004年9月。
変な模様のあんまり可愛くない子猫が迷い込んできた。
予想通り溺愛する自分にあきれつつ。

生き残り大作戦

2006-05-30 19:48:14 | 
外敵に捕食されやすい生き物ほど生まれてくる数が多いという。

食われても食われても増やして、絶滅しないためだろうか。

ネズミなんかそうかもしれない。

だけど雀はどうだろう。

最近わたしがネズミと雀のことばかり考えているのは、もちろんたらがこの二種を

やたらに捕ってくるからだ。

たらが捕ったくらいで絶滅しやしないだろうが、それにしたって毎日毎日よくも捕ってくるものだ。

ネズミよりも雀のほうが生命力が強いことは前にも書いた。

ネズミの生き残り作戦が「繁殖=数で勝負」なのに対して

雀は「粘り勝ち」と見た。

身近にいる生き物なのに、雀の生態はよく知られていないという話を聞いたことがある。

ものすごく用心深いんだそうだ。

なんたって雀は視界が広いしな。

そしてなんといっても粘り強い。

わたしが雀の粘り強さを知ったのは二羽の例によってだ。

もうだいぶ前、仕事から帰り部屋に戻ると明らかに雀のものと分かる羽が部屋に散乱していた。

しかし骸はどこにもない。

こはいかに。

どこかに潜んでる・・・

部屋中探し回った挙句、カーテンの裏にしがみついているのを発見した。

猫に気配を悟らせないとはなんという我慢強さだ。

感心しながら窓を開けて外に放した。

もう一羽はついこの間のこと。

明け方、たらが捕らえてきた雀を口から離すことには成功したが捕獲容器に捕りそこない

たらを部屋から閉め出している間に部屋のどこかに隠れられてしまった。

それが、うんともすんとも言わない。

どこにいるのか全く分からない。

探しても探しても見つからない。

しばらくしっとして様子をうかがったが全く気配が感じられない。

まいったね。

仕方ない、根くらべだ。

布団に横になって、わたしも気配を消すこと数分。

カサカサ。

ゴミ箱の横だ!

そうか、タンスの後ろにいたのか。

窓を開けてやると外の空気を感じてか、真っ直ぐに飛んでいった。

やれやれ。

それにしても、危険を回避する用心深さと我慢強さよ。

小さな雀の思いもよらない底力をみた朝だった。

猟奇あるいは惨劇

2006-05-22 17:14:48 | 
しばらく治まっていたと思ったがまたもやたらが狩りに精を出している。

夏になれば虫やトカゲが増えるが、今はもっぱら雀とネズミだ。

たらは必ず二階のわたしの部屋に獲物を持ち帰る。

二階を上がっているときから「やったな」とわかるのは

鳴き方が違うからだ。

獲物をくわえているので妙にくぐもった鳴き方をしながら上がってくる。

明け方が多いので、朦朧としているのだが見れば瞬時に雀かネズミかわかる。

大きければ雀、小さければネズミ。

そしてネズミはたいがい死んでいるが、雀は結構な確率で生きている。

たぶん、ネズミは運ばれてくる途中に頚動脈を圧迫、或いは傷つけられて死んでしまうが

雀は羽毛のおかげでそれをまぬがれるのだと思う。

容易には獲物を離さないたらの首根っこを押さえつけて口から離させると同時に

雀を、捕獲用の容器(そんなものが常備してあるのもすごいよね)に入れ、素早く窓から外へ。

バタバタと飛んでゆくのを見てホッとする・・・というのを一晩に三回も繰り返すわたしが

そのせいでどれだけ寝不足に陥っているか知ろうともしないたらは、

不満そうに鳴いて、また狩りに出かけたりするんだからやりきれない。

さて昨日、仕事から帰って部屋に入り着替えをしたわたしは、畳の上にある小さな黒っぽいものに気付いた。

虫かな。

たらがゴキブリでも捕って来たかな。

大体わたしは子供の頃から虫が平気なので、ゴキブリくらいでキャーキャー騒げる人を見ると

どれだけ清潔な環境で育ったんだろうかと、嫌味でなしに憧れのまなざしで見てしまう。

黒っぽいなにかに目を近づけたわたしは、軽くうめいてのけぞった。

ゴキブリもミミズも蛇もヤスデもイモリもナメクジもトカゲも平気なわたしが思わず後ずさりしたそれは

ネズミの頭だった。

頭だけ。

目を開いたままのネズミの頭が、供え物のようにちょこんと置かれていたのだ。

これまでにもネズミの死体なら何度も見ている。

それを庭に持っていって埋めたこともある。

だけど頭だけは初めてだ。

他の部分どうしたんだよ。

食っちまったのか?

たらは元々は野良だし、雑食なので考えられなくはないのだが。

よく、猫が煮干の頭を残すという話を聞くがやっぱり頭は美味しくないんだろうか。

なんて、冷静に分析するのもどうかと思うが。

今回の出来事で、かなりショッキングなものを見ても悲鳴を上げるほど驚かない自分を発見してしまった。

とうとうわたしは、ゴキブリどころかネズミの頭でも驚かない女になってしまった・・・

心配したぜ

2006-05-16 00:04:10 | 
金曜日のことだ。

休みだったわたしはだらだらと10時過ぎに起き出した。

一時間ほど前にたらが外から帰ってきた気配がしたのだが部屋にはいなかったので

隣の部屋を覗くと、案の定そこにいた。

たらは最近、この部屋が気に入っている。

窓際の座布団を積み上げた場所が定位置。

普通、わたしが階下に降りていくと一緒に付いてくるのだが

この日はどういうわけだかいつまで経っても降りてこない。

珍しいなと思い、そのまま下にいたのだが二時間くらいしても降りてこない。

普段のたらは家と外の出入りが激しい。

まして天気の良い日ならば、ほとんど外にいるといってもいい。

その間にちょこちょこ帰ってくるのが普通だ。

しかしその日はまったく外へ行こうとしないばかりかほとんど起きやしないのだ。

たまに起きてくると膝に乗って丸まってしまう。

具合が悪いようには見えないが、ひょっとして具合が悪いんだろうか?

結局この日は23時まで一歩も外に行かなかったのだ。

これ、新記録じゃないかしら。

まあなんでもなかったわけだけど。

たんに気まぐれというか家にいたい気分だったというか。

次の日。

雨の降る中ネズミを獲ってきて母から大目玉。

これはこれで困るわな。

理想は庭でひなたぼっこするくらいで基本はおうちにいる状態。

もう少し年を取ったら家にいる時間が長くなるのかしらね。