お悔やみの言葉

　先日、ガルンガン初日の午前中に近所の人が亡くなった。
まだ結婚前の若い男の人で私も面識があったので、ショックだった。
ガルンガンが過ぎないと、葬式を出すことが出来ず、家族は遺体と１週間、
過ごすことになる。親御さんのことを思うと胸が詰まる思い。
１週間後、火葬の準備が始まった。さすがのオバちゃんたちも、しんみりと
黙々と作業をし始めた。でも、もって生まれた明るい性格が隠し切れず、
１時間後には、ケラケラ大笑い、おしゃべりが始まった。（オイオイ！！）
　さて、火葬当日。結婚を約束した彼女が訪れた。すっかり痩せてしまって
声をかけるのも、ためらってしまう・・・自宅から火葬場まで、バンジャールの
男の人たちが担ぐのだが、途中、足並みが揃わず、スピード感が狂ったようだ。
きっと、この世にまだ未練があるかのようだった。
　さぁ～いよいよ火葬。父親が最後に息子に言った。「ほら！！お前が使っていた
財布だ。一緒にあの世に持っていけ！！ＡＴＭカードは、俺が預かっておく。」
「えっ！？」と驚く側から誰かが「ほぉ～い。」と返事をした。
親子との最後の別れ、そんなギャグのような別れ方でいいのか！？
やっぱりバリ火葬はわからない・・・。