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庭師のブログ (16)小牧城

2016年10月09日 | 日記
(第16話) 小牧城


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そんなつもりはなかったのだけど、たまたま犬山城と岩崎城をブログで紹介したので、小牧・長久手の戦いのもう一方の主役を演じた城、小牧城について書かざるをえなくなった。

名古屋から北に広がる濃尾平野に、尖った山の頂上だけを切り取ったようにポツンと浮かんでいるのが小牧山である。

織田信長は、この小牧山に目をつけ、その頂上に城を作って、居城としたのが、小牧・長久手の戦いの17年前のことである。



山が急なので、石垣などいらなかったが、頂上の周囲だけは、鉢巻を締めたように石垣で土留めして3重の曲輪を作った。石垣は、1・5メートルくらいの高さで、私の想像だけど適当に積み上げたようなところもあるので、雨などで下に転がり落ちた石がいまも「転落石」と名付けられてたくさん残っている。






発掘調査の時に出てきた裏込め石


頂上には、お城のような形をした建物があるが、これは歴史資料館である。絵図面や資料が残っていないので、当時どのような形をした城だったのかわからない。ただ、城を中心に城下町ができ始めていたそうである。

しかし肝心の信長は、4年後稲葉山城(岐阜城)を攻め取り、そこに移ったので、小牧城は廃城となった。

後に家康は、ここを前線基地として、犬山城の秀吉と対峙した。小牧・長久手の戦いである。

造園的には発掘調査中の石垣からは何も学ぶものがなく、うっそうと茂った急な山道をただ登っただけであった。でもまあ、いろいろわかって、これでスッキリした。



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