88グリーンビートル

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シンガポールの庭園 シンガポール動物園と、リバーサファリ

2019年02月28日 | 日記
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シンガポールの庭(8) シンガポール動物園と、リバーサファリ

シンガポール島の北部は、入り江が入り組んでいて、海側から岸を見ると熱帯樹が繁っている河の河口にいるようです。その奥に、シンガポール動物園と、リバー・サファリと、有名なナイト・サファリがあります。



確かに動物園は好きですが、今はもっぱら園内の植栽を見て歩くのが目的になっています。そんなわけですので、多くの人が行くナイト・サファリは外しました。

前回訪れた、サンディエゴ動物園が世界一と書きましたが、ここシンガポールの動物園も、素晴らしかったです。気候が動物に合っているのか、柵や檻のない広い敷地の中でのびのびと過ごしていました。

いろいろ珍しい動物もいました。特にホワイトタイガーは、ここの動物園の象徴のような存在で、した。

珍しいと言えば、空想上の動物もたくさんいました。木の茂みの細い道に沿って歩くと、竜とも、怪獣ともいいがたい、これらの変な生き物が10匹くらいいて、その大きな図体を動かして、威嚇します。ただ、不気味としか言いようのない動物でした。まあ、こんな動物までいる、「動物園」でした。



動画 不気味な動物

ところで、いつものことですが、動物園では必ず、道に迷います。ちゃんとガイドマップを入り口でもらうのですが、あれが役に立たないというか、あのマップこそが道を迷わす原因になっています。

園内の道路や、道は、カーブしていたり、くねくねと曲がっていたりして、同じところに出てしまうことがよくあります。

地図というのは、自分がどこにいるかを確かめるためのものだから、そのためには、必ず地図の上を北にして、縮尺も正確にして、道路の巾の広い細いもちゃんとわかるように描いて、その上で、地図上に動物の絵を描きたかったら、できるだけ道の邪魔にならない程度の大きさで描いてほしいと思います。

あれでは、ガイドマップに描かれている動物は、みんなシンゴジラほどの大きさになってしまいます。

そこで、私の提案ですが、造園の図面を描くときに使う、俯瞰図 (私の場合は、平面図+俯瞰図)にして、動物のいる地点に①②③・・・の番号を記します。そして欄外に①はホワイトタイガーと書き、トラの絵を大きく描いて添えればいいのではないでしょうか。















リバーサファリ

動物園を出ると、その出口の隣に、リバーサファリの入り口があります。



観光客に人気のあるナイトサファリは、行くつもりはありませんでしたが、このリバーサファリは、動物園の続きで、入園しました。

ささっと、案内の内容だけは読みましたが、リバーサファリそのものが、何なのか読んだだけではよくわかりませんでした。足を踏み入れて、初めてそこがどんなところか、わかることがよくあります。







つまり、こういうことです。シンガポール島の北部は、入り江が多く。それが丁度河口のような地形のため、それを大河に見立てて、その両岸を散策するコースになっています。

さて、世界には、大陸があって、その大陸を悠々と流れている河があります。

アフリカのナイル川
北米のミシシッピ川
南米のアマゾン川
アジアの揚子江
もう一つ何かあったのですが・・・、たぶんメコン川か、インダス川かよく思い出せません。

何でも、地球規模でみると、川の面積と、その両岸の面積はかなりの広さらしく、そのエリアにすむ魚を含む生物たちもまた多様性に富んでいて、さまざまな種類が棲息しています。

太古の時代、海でしか生きることのできなかった生物が、海に流れ込む川の真水に適応して進化を繰り返し、川に進出してきた生物たちです。

巨大な水槽は、上からも、底からも、見ることができます。見たこともない巨大な魚や、ジュゴンみたいな生き物が気持ちよさそうに泳いでいます。そういう水槽が川のエリアごとにいくつもあって、世の中には、色々な生き物がいるのだなと、改めて驚かされました。

庭の参考になる植物はあまりなかったので、写真はそれほどとっていません。

これだけの施設を維持していくのに、どのくらいのお金がかかるのだろうかと、思いを巡らせたリバーサファリでした。

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シンガポールの庭園 シンガポール植物園 エボリューショガーデン

2019年02月21日 | 日記

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シンガポールの庭(5) シンガポール植物園/エボリューション・ガーデン

エボリューション・ガーデン

古生物といえば、恐竜をはじめ、アンモナイトや、三葉虫など動物の化石を思い浮かべますが、それに匹敵するくらい、植物の化石もあります。

はじめは、海の中にしかいなかった生物は、わかりやすく言うと、魚に足が生えて、陸上に進出してきたように、植物もまた藻(海藻)が、川に沿って上がってきて、やがて苔となり、シダとなり、ソテツとなり、針葉樹の森もでき、どんどん進化していくのでした。

この一連の植物進化の歴史を、散策路を歩きながら、辿っていくというのが、エボリューション・ガーデンです。敷地面積は、1、5ヘクタールあり、溶岩などを使った石組みは、ロックガーデンとしても、十分見ごたえがありました。

動画 エボリューション・ガーデン

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庭師のブログ(35) ウビン島

2019年02月19日 | 日記
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第35話 庭師のブログ ウビン島

シンガポールと、マレーシアの間に海峡があって、そこにウビン島という小さな島が浮かんでいる。

その島も開発の手が入らず、自然がそのまま残っている。島民はわずか100人足らずで、桟橋の近くに住んでいる。

バスの終点のチャンギ村から、ウビン島行の船が出ている。乗客が12人揃うまでは出てくれないので、時間表はない。船長らしき、ただの漁師風のおじさんがやってきて、あなたと、あなたと、あなたという風に12人を指名して、船に案内してくれた。来た順を、ちゃんと見ているのだ。

船と言っても、どこかの国の木造船みたいな小さな船で、エンジンの焼ける匂いをまき散らしながら、タンタンタンタンとすぐ目の前に浮かぶ、ウビン島に向かって進んでいった。



ウビン島に着くと、貸自転車屋さんが何軒かあって、店や、自転車を選ぶまもなく、「ハイ、あなたのは、これ!」、みたいな感じで、古びた自転車を渡された。一日借りて5ドルだった。


貸自転車屋さんは、食堂もやっている。東南アジアのどこか田舎の店に来たようで、妙に居心地がよかった。


とつぜん激しい雨が降り出した。

どうせすぐやむので、着脱の簡単なビニールのポンチョを着て、店を出発した。

島は小さいが、メインの道路は、車が走れる幅に舗装してある。舗装はしてあっても、坂道が多く、上り坂は自転車を押して歩いた。やぶの中に生えているシダを見るためでもあった。






この時は、まだヤブレガサウラボシを探していた。上の2枚の写真は、一見ヤブレガサウラボシに似ていたが、どうも違うようだと思うきっかけになったシダだった。


入り江だか、沼だかわからないけれど、ワニでもいそうな不気味な水辺だった。





道の両脇には、ココヤシの実がたくさん落ちていた。見上げると、ここかしこに、ココヤシの木が立っている。あんな上から、砲丸投げの玉みたいなのが、音もなく落ちてきて、頭に当たったら無事では済まないだろうなと思いながら歩いた。

所々に東屋のような休憩所が設置されていた。とつぜん襲ってくるスコールの雨除けみたいなものなのだろう。そこには、地図と現在地が記された看板があるので、島不案内の私にはありがたかった。

休憩所に荷物を置いて、林の中に分け入り、シダを探していると、目の前を、虹色をしたきれいなヘビが通り過ぎて行った。カメラを取り出して、ヘビの後を追ったが、草のかたまったところに逃げ込んで、出てこなかった。ああいう、きれいなのは、毒蛇かもしれないので、あまり深追いしない方がいいと思い直して、休憩所で持参のパンを食べた。パンと水の質素なピクニックである。もう少し何か買っておくのだったと思ったが、荷物になるものはなるべく避けるという意識が働いて、ついいつも買いそびれるのである。

メインの道路からから外れると、未舗装の石ころと土の道路になる。坂道を登り切って、下り坂を気持ちよく走っていたら、前方に黒い大きなイノシシが道の真ん中にいるのが見えた。

ブレーキをかけたが、効きが悪く、そのままイノシシに向かって、ゆっくり進んでいった。もっと近くで見たいという気持ちもあったが、イノシシの方が私を無視して、林の中に消えて行った。

湿地植物を見るため、海辺の近くまで下ったところで、ウエストポーチがないことに気が付いた。いくつか休んだ休憩所のどこかで忘れたようだ。

ウエストポーチの中には、本物そっくりのおもちゃのパスポートと、その日に使うお金と、予備のカメラが入っていた。本物のパスポートだったら、大慌てのところだったが、その程度ならと、気持ちに多少の余裕があった。

それでも大急ぎで引き返した。上り坂も、下り坂もあったが、とにかくがんばって自転車をこいだ。二つ目の休憩所で、小さな荷物らしきものが、ベンチの上にのっているのが見えた時には、正直ほっとした。

島に珍しく、交番のようなポリスステーションがあるのを、出かける前にみていた。それに、島民も、自転車で島めぐりしている旅行者も、ごく限られた人数なので、島の中での忘れ物は、駅や、街中の道路などでの忘れ物と違って、戻って来る確率は高い。

とはいえ、外国でのこうした不注意は、心していかなくてはならないと、肝に命じた旅でした。

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シンガポールの庭園 シンガポール植物園 シダ園 

2019年02月16日 | 日記
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シンガポールの庭(3) シンガポール植物園/シダ園



シンガポール植物園は、世界遺産になっています。

それほど歴史が古く、77ヘクタールの広大な敷地の中には、さまざまな庭園があります。その中で、私の見たかったのは、シダ・ガーデン、オーキッド・ガーデン、エボルーション・ガーデンの3つでした。

その3つだけでも、2日間通いました。

最初に訪れたのは、タングリン門近くにあるシダ庭園でした。

動画 シダ園

シダ庭園は2つの区画に分かれています。

一つは、歩きながら見て回れるような高さの石垣囲いの中に、熱帯各地のシダが植栽されていました。

株ごとに、学名と産地が記されたラベルが付けてあり、まるでシダを勉強中の私のためにあるような庭園でした。


表門(上の写真)と裏門(下の写真)。すべてが左右対称同じになっている。



















もう一つは、熱帯の森の中で生きているシダの姿を、巨大なシダや、木々に覆われた散策路を歩きながら、楽しむことができる自然庭園でした。
時折、シダの間からミストが噴射され、あたり一面、靄(もや)が立ち込めたような、幻想的な世界になります。


写真では少し靄(もや)がかかっているが、本当は辺り一面に立ち込めていた。写真の準備をしていたら、ミストの装置が止まってしまった。














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