88グリーンビートル

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庭師のブログ (19) ジュラシック・パーク 

2017年01月28日 | 日記

第19話 ジュラシック・パーク / クアロアランチ(2)

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造園から離れて、ちょっと観光客らしいことをしてみた。

なんでも、このクアロア牧場は、ジュラシック・パークシリーズのロケ地になっており、更に近日中に第5作目の撮影がここで始まるそうである。

前半は、ジュラシック・パークの撮影地めぐり、午後からは、ジャングル・ツアーを申し込んだ・



ロストワールドは、映画館でみたが、残りの3つはDVDを借りてきて、これまでに何度も見た。帰国後、もう一度一通り見た。見覚えのある景色が、映画の随所にでていた。

第一作目のジェラシック・パークで、ティラノザウルスに追われて逃げ惑う恐竜の群れを、たまたま牧場の真ん中に落ちていた倒木の陰に隠れて、やり過ごすシーンがある。それが今、ツアー客の記念撮影スポットになっていた。(写真) その他、おなじみの朽ちた建物や、ゲートなども見た。

広々した草原は、たびたび映画に登場した。そもそもここは放牧地で、牛たちが群れを成して歩いている。お父さん牛、お母さん牛、叔母さん牛、叔父さん牛の周りを、いとこや兄弟の仔牛たちがワイワイと走り回っていた。映画では、その草原を、牛に代わって恐竜が同じように群れなして歩いている。

昼食の後、午後からジャングル・ツアーに参加した。そのころになると、風が吹き、雨が強く降り始めた。中止になるのかなと思っていたら、運転手兼ガイドさんから、全員に手のひらにのるような小さなビニールのポンチョを手渡された。私は、こんなこともあろうかと思って500円ほどで買ったカッパの上下を持参していたので、それを着た。

例の窓枠だけの車に乗って、山の中腹をドライブする。雨に濡れた木の枝が、バシャバシャと容赦なく車の中に飛び込んできて、嵐の中のドライブとなった。そういえば、映画でもこんなシーンがあったのを思い出した。迫力を出すためか、運転手さんもデコボコ坂道を、スピードを落とさずに走りつづけた。








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2回目のハワイ庭園 フィッシュポンド・ガーデン 

2017年01月26日 | 日記
ハワイの庭 (4) フィッシュポンドガーデン 圃場 / クアロア・ランチ(1)

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800年前の養魚場の隣に併設された、熱帯植物園というか、圃場です。ここでガーデン用の植物を栽培し、出荷もしているそうです。

私たち観光客は、日本人と、それ以外の国から来た人たちとに分けられ、窓ガラスのない枠だけの車に乗って、説明を聞きながらゆっくりと圃場の中を進みます。いろいろな熱帯植物や果樹が、区画ごとに固まって栽培されていました。

養魚場は、たぶん自然の地形を利用して作った、池というより、小さな入り江のようなところでした。そこをカヌーのような船に乗って一周します。

聞けば、水深は1メートルと浅いのですが、映画ジュラシック・ワールドでは、この池の中から、超巨大なワニとも魚とも言い難い恐竜が飛び出し、空中につるした餌のサメを、パクリとたべるシーンがあります。ここで撮影されたそうです。

帰国後、さっそくDVDを借りてきて、見ました。見覚えのある桟橋や、景色が映っていましたが、この浅い池で、どのようにしてあの巨大な恐竜を出してきたのだろうと、それが不思議でした。ぬいぐるみを着た怪獣がそれらしく暴れまわる時代から、進歩していない私の頭では、不思議だらけのジュラシック映画でした。














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2回目ハワイの庭園 ビショップ博物館

2017年01月20日 | 日記
ハワイの庭(3) ビショップ博物館の小庭

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2年前の、つまりハワイに来る前の私は、ポリネシアというのは、南洋の海にポツポツと、島があるという程度の認識でした。

1年前、この博物館を訪れ、それぞれの島には、人が住んでいて、海洋文化みたいなものがあることを知りました。それなりに戦争もあったようで、木でできた槍や、こん棒のような原始的な武器で戦っていたそうです。

今回は、庭とは関係ないけれど、もう少し詳しく知りたいと思いました。

まずポリネシアと呼ばれる地域には、約1000ほどの島が点在しています。ハワイ諸島、タヒチ諸島、サモア諸島、フィジー諸島、トンガ諸島などなどです。たぶん文化とか、宗教とか、言語とか、人種とかに共通のものがあり、アウトリガーのついた丸木舟を操って、お互いの島を行き来していたようです。
(※ グアムや、サイパン、ニューギニア周辺の島々は、ミクロネシアや、メラネシアに属します)











ビショップ博物館は、別棟に自然科学館も併設しています。昆虫標本なども少し展示されていますが、なんといっても圧巻は、巨大な火山の模型です。
階段を登ると、噴火口の前に出ます。そこから柵越しに溶岩が轟音をともないながら沸き立って、流れ出る様子が、見学できるのです。

火山の内部にはいり、洞窟をたどっていくと地下の小部屋に出ます。そこで、毎日2回ほど、映像を使って火山の仕組みの講義が行われています。前の席から手渡しで溶岩の見本が回ってきます。

この博物館に来ると、ポリネシア文化がよくわかって、溶岩のことがよくわかって、小さな場所に作る植込みのヒントも得られて、いいところでした。ほんとうは、プラネタリウムにも入ったのですが、案の定始まると同時に寝てしまいました。


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庭師のブログ (18)女王リリウオカラニ

2017年01月15日 | 日記
(第18話) イオラニ宮殿で聞く、女王リリウオカラニの話 

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イオラニ宮殿前の芝生広場が、配管工事か何かのため、堀り起こされている現場をみた。

ハワイは、全体が火山でできた島で、この掘り起こした土も、一見土のように見えるが、溶岩が細かくなっただけで、触った感触は砂だった。そのためか、公園に限らず、いたるところでスプリンクラーが、散水している。

リリウオカラニは、ハワイの最後の国王となった人である。

カメハメハ王が君臨していたころと違い、アメリカの資本家が、サトウキビで利益を独り占めしていた。そして、自分たちが手にした権益を守るため、ハワイ王国を打倒し、自分たちで牛耳る共和国にしてしまったのである。

このアメリカ人の横暴に対し、女王は時の大統領に手紙を送り、窮状を訴えた。

大統領は、あまりの美しい、しっかりした手紙の文面にすっかり感心して、リリウオカラニを元の国王に戻すよう命令した。しかし、資本家と通じていた議会は、それを無視し、結局女王は王宮の一室に幽閉された。そして侍女一人を伴って、刺繍などしながら、晩年をこの部屋からでることなく生涯を終えたのである。

その後、アメリカ合衆国の50番目の州となり、名実ともにアメリカの一部になったが、クリントン大統領になってやっと、ハワイを統合したのは間違いであったと、アメリカ政府は認めた。

リリオアカラニの凛としたそんな生き方に、私ならずとも、多くの人が胸を打たれる。




「また、お会いしましたね」

そういって女王は右手をさしだした(写真)。私は、少しためらった後、手を伸ばして女王と握手をした。女王の手は、ハワイの温かな日差しを浴びて、本物の手のように温かかった。

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2回目ハワイの庭園 フォスター植物園

2017年01月15日 | 日記
ハワイの庭(2)フォスター植物園

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今回、一番初めに選んだ見学先は、フォスター植物園です。ここでしっかり植物の知識を身につけて、そのあといろいろまわることに決めていました。

この植物園は、約150年以上前、ハワイ王宮の医師だったドイツ人医師が、王様の命を受けて、熱帯圏の国々から、ヤシなど多くの植物を集め、この地に移植したものです。それらは今ではすっかり大きくなりました。また開発などで絶滅しかけている種類も、この植物園で大切に保護され、元気に生育しています。







午後1時から入館者を対象にした、ガイドがあるというので、予定を変更して、参加することにしました。ガイドをしてもらったのは、植物園でボランティアをしてられる杖をもった年配の方ですが、園内を歩くのも難儀そうで、話す声も小さくて、何人かは耳に手をあてて聞いていました。20人ほどいた参加者も、移動するたびに一人減り、二人減りして、とうとう4人になってしまったので、悪いなと思いましたが、私もそっと抜けました。



植物園の入り口で、なつかしいシダをみました。 イノモトソウの仲間で、マツザカシダです。はじめて名古屋の道路わきの側溝で見つけた時は、新種でもみつけたくらい喜んだものですが、その後フルーツパークの温室庭園や、三貴フラワ―センターなどでも見かけ、シダ図鑑にもちゃんと載っていることがわかり、私のなかでは、すこし値打ちも下がりましたが、美しいことに変わりなく、いまでも私の推すシダのベスト3に入っています。



実は、この植物園には、あれからもう一度訪れました。前回、余計なことに時間を費やして、じっくり見られなかったソテツのコーナーを見るためです。

ソテツは生きた化石と言われているように、恐竜時代を共に生きていた生物です。ソテツの幹をのこぎりで切ると、サクサクしていて、おそらく恐竜たちの大好物だったのではないかと想像できます。そのため、ソテツも葉や付け根に固いとげをもっていたり、毒を持っていたりして、恐竜から食べられないよう自衛していました。そのおかげで今もこうして生き残っています。











因みに、ソテツはヤシではありません。

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