88グリーンビートル

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サンディエゴの庭(9) サンディエゴ 住宅街

2018年02月25日 | 日記
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サンディエゴの住宅地

庭のあるサンディエゴの住宅街は、トロリー沿線の高台に広がっています。したがって、駅で降りてから、急な道路をしばらく登ります。車を運転しない人は、ちょっと大変ですが、健康にはよさそうです。



住宅地を走る道路は広く、日本の住宅地と比べると何倍もあります。その割に、時間帯にもよるのでしょうが、あまり車は走っていません。

歩道も広く、道路に面している庭も広く、柵などもないので、全体が広々しています。空気も乾燥していて、歩いて庭を見て歩くには、最高の場所でした。








住宅地の一角をブロック塀で囲んでありました。サンディエゴでは、珍しい光景でした。



住宅地と言っても、所得の高そうな人が住んでいるエリアから、庶民の人たちが住んでいるエリアまで色々ですが、だいたい色分けできそうです。ここで紹介している写真では、混ぜ混ぜになっています。






この背の高いサボテンは、庭でよくみかけました。値段も高いと思います。













甕を傾けて、中から水が流れ出している様子を、色の違ったバラスで表現しているちょっと芸術を気取った庭です。この手法が気に入っているのか、あちこちで同じ光景を見かけました。






家の前の広い歩道は、そこの住人の裁量にまかせているのか、歩道の半分のを、庭の続きのように植栽がしてあります。






サンディエゴでも、人工芝がよくつかわれていました。







イングリッシュガーデン風ですが、植えてある植物は、サンディエゴらしく多肉系です。

毎日こういう多肉植物の庭を見ていると、これもいいなと思うようになってきました。








ツワブキがありました。トロピカル庭園に合うのではないかと思っていましたが、ちゃんと使われていました。


手入れのしてない庭や、雑草の生えた庭は、あまりみかけませんでしたが、それでも時折みかけました。何か事情があるのかもしれません。




風で、ヤシの葉が、根元から取れて、道路上に落ちています。写真では大きさが分かりにくいですが、葉の根元は太く、結構重たかったです。こんな調子だと、走行中の車の上に落ちてくる事故でもあるのではないかと心配です。

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庭師のブログ(28) サンディエゴのトイレ事情

2018年02月20日 | 日記
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(第28話) サンディエゴのトイレ事情と、ホームレスさんたち


どうしても不思議に思うのだが、アメリカの町には、自由に利用できるトイレがほとんどない。そのせいか、通りを歩いていると、悪臭が漂っている。

日本では、電車の駅、公園、コンビニ、スーパーマーケットなど、考えられるすべてに、清潔なトイレがあり、無料で利用できる。

アメリカは、そうではない。

バスターミナルや、駅、ショッピングモールなどに、あるにはあるが、錠がかかっており、9時30分まで開かないし、5時になると、さっさと鍵をかけてしまう。レストランや、巨大スーパーマーケットなどは、そこで、食事をしたり、買い物をしたりした人だけが、今日のトイレの暗誦番号を教えてもらって、男女兼用の一人分しかないトイレを利用できるという具合である。おなじみのセブンイレブンなどのコンビニなどは、買い物をしても、トイレはスタッフ専用で、利用できない。

店や、公共施設が閉まっている、朝の時間帯は、絶望的である。

私たち旅行者は、少なくてもホテルで寝泊まりしているので、事情を把握していれば、そのように行動できるが、トイレで困っているのは、街にたくさんいるホームレスさんたちである。彼らの身になって想像してみれば、よくわかることだが、日中はともかく、夜になると、トイレなしで過ごさなくてはならない。

そこで、暗いのをよいことに、せっかくきれいに植栽してある街路樹や、道路脇の植込みなどで、こっそり用を足しているのだと思う。

一夜、大雨が降ったことがあった。翌朝、街中から異臭は消えていた。

そこで私は、よそごとながら考えてみた。

これというのも、トイレがないからだ。そこで、市が予算を組んで、ついでに寄付が好きなアメリカ人の好意にも頼り、公園や、駅や、広場や、考えられるすべてのところに、24時間営業の有料公衆トイレを設置して、運営、維持管理、清掃は、ホームレスさんたち全員でつくる委員会に任せる、というアイデアである。

トイレの収益は、水道などの経費を差し引いて、ホームレスさんに分配し、そのお金で、自分たちもまたもらったお金で有料トイレを利用するのである。こうすることによって、社会に貢献しているという自意識が高まり、やがて、働く意欲が芽生えたホームレスさんたちは、ボランティア庭師たちの指導で、公園の草取りや、剪定、刈込などを行うようになり、空気の爽やかな、美しい、サンディエゴの町がよみがえるのであります。

めでたし、めでたし。

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サンディエゴの庭(7) ホテル周辺 

2018年02月12日 | 日記
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サンディエゴのホテルと、コンベンションセンター





トロリーのグリーンラインに ”コンベンションセンタ-”という駅があります。その周辺に、ヒルトンや、マリオット、ハイアットなどの有名なホテルが海沿いに並んでいます。

アメリカの各業界団体の年次大会や展示会などが、サンディエゴで開催されるとなると、1000人単位の人数になります。それだけの人数を収容するホールや、会議室を持ったホテルはサンディエゴにはないので、宿泊するホテルから歩いていける距離に、このようなコンベンションセンターが要ります。また、私のようなビジネスホテルに宿泊する人も、グリーンラインのトロリ-に乗って、会議場に通うことができます。

だから、周囲一帯は、手入れの行き届いた、公園のように美しい街並みを呈しています。




























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サンディエゴの庭(6) バルボアパーク 

2018年02月09日 | 日記
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バルボアパーク 

サンディエゴ市の中心に、緑に覆われた広大な台地があります。有名なバルボアパークです。





公園には、10を超える博物館や美術館等の施設が点在しており、先述した動物園や、日本庭園も、実はそれらのひとつです。

ここだけで、3日間歩いて通いました。高速道路の上をまたぐ長い橋を渡ると、教会のアーチがあり、そこが公園の入口でした。

公園なので、ガーデニングを期待していたのですが、広場ばかりあり、あまり庭の参考にはなりませんでした。一番残念なのは、植物園の温室が、閉鎖されていたことです。あちこち痛んでいたので、何年も前から入館できない状態だったのかもしれません。壊れた隙間から中をのぞくと、色々な熱帯植物が繁茂していました。植物の管理はしてあるようですが、想像だけで書いているので、実情はたぶん別のところにあるかと思います。


閉鎖中の植物園温室


スペイン村

庭とは離れて、自然史科学博物館に入りました。日本でもそうですが、学校の先生が、こどもたちを引率して色々話をしていました。

アメリカに移住してきた世界の人種のパネルがありました。先住民が住んでいたアメリカに、イギリス人を皮切りに、ヨーロッパの国から続々人々がやってきました。そのあと、アフリカから奴隷として連れてこられた人たち、やがて働き者の日本人も結構早くからアメリカ大陸にやってきたようです。

一緒にパネルを見ていた先生は、あなたはこの中にいるか? と聞かれたので、一番左端にいた日本人女性の写真を指さし、ついでに生徒たちにもニッコリして、ここです、といいました。他の国々から来た写真の人たちと比べて、上品ないでたちの写真だったので、日本人であることを少し誇りに感じた瞬間でした。

どこの科学博物館にも、恐竜の展示があります。こどもたちを引き付けるには、恐竜は欠かせません。でも、こうして博物館に通っていると、恐竜と言っても、巨大なものばかりではなく、ニワトリみたいに小さな恐竜もいっぱいいたことを知ることができます。博物館は、知的な好奇心を満たしてくれる恰好の場所です。

サンディエゴ美術館にも足を運びました。

正直言うと、私には、これらの芸術作品を見る目がありません。ただただ、上手に描くものだなあと、感心するだけです。

私がまだ20代のころ、造園界の巨匠、上原敬二博士の「庭園入門講座10巻」を、バイブルのようになんども読んだ中で、今も覚えている一節があります。

庭師たる者、時間があれば、美術館に通って、本物の作品に触れ、目を肥やし、感性を養いなさい。まあ、そのようなことが書いてあったと記憶しています。

今にして思うと、確かにその通りです。一口に庭園と言っても、小学生が描いた絵のような庭もあれば、こうして美術館に飾られている有名な画家の作品のような庭園もあります。




限られた種類ではありますが、サボテンも、こちらではガーデニングに登場します。これは日本では”金鯱”と呼ばれている種類です。道路端でも、よく見かけました。


異様に大きいアガベの花です。アガベ類は、メキシコを中心に繁殖している多肉植物です。たぶん乾燥に強いのでしょう。



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