88グリーンビートル

活動内容や、案内

名古屋 東山植物園

2018年03月10日 | 日記
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東山植物園

ブログに登場するのは初めてですが、東山植物園は、動物園ほどではありませんが、それでも、これまでにおそらく20回くらい訪れています。


現在は、温室改築中で、ここ2.3年、足は遠のいていましたが、天気がいいので久しぶりに、でかけました。サンディエゴで、サボテンや、アガベなど多肉植物の庭をたくさんみたので、それらが名古屋の温室ではどのように扱われているか見たかったのです。


私の記憶では、戦前に建てられたこの温室は、建築学上たいへん有名なものらしく、素人目にもその巨大な雄姿には、圧倒されたものです。

今は、残された半数の植物が、改築されない方の温室に詰め込まれて見学できるようになっています。背の高いヤシ類など大半は、別の温室に保管されているみたいです。

敷地内で、以前にはなかった珍しい木を見ました。ジェラシックツリーと言って、最近オーストラリアで発見された新種だそうです。一見、モミの木のようですが、幹からまっすぐソテツの葉を細くしたような葉が伸びており、見たことのない木でした。ソテツと同じく、生きた化石とよばれています。


弁慶サボテンは、アメリカ南部や、メキシコの砂漠に生えている、背の高いサボテンです。成長すると10メートル以上にもなるそうです。あんなに背が高くて、重たいと、途中でポキッと折れるのではないかと思いますが、維束管というパイプが何本も合わさって、更に太いパイプをつくり、それが円筒状に上に伸びて、体重を支える構造になっているそうです。高層ビルの鉄骨組は、これを参考にしたと言われています。


人間が飛行機を発明する前から、トンボは空を飛んでいたように、自然から教えてもらうことは、まだまだいっぱいあるようです。

温室を出て、万葉の道を歩きました。

道沿いに、万葉集に登場する植物がたくさん植えてあって、それに因む歌が紹介されていました。植物になぞらえて自分の気持ちを詠んだ昔の人は、よく植物を観察していたのだなと感心しました。


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サンディエゴの庭(11) あとがき

2018年03月08日 | 日記
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あとがき

私が、サンディエゴの庭探索の起点にしていたのは、ダウンタウンに近いイタリア村と呼ばれる地区の、小さなビジネスホテルでした。このあたりには、同じような小さなホテルが数多くありました。

ホテルから、毎日イタリア村を通って、駅まで15分歩いていきます。

リトルイタリー駅

帰りは、コンビニより小さくて狭い、スーパーマーケットに寄って、食料などを買って帰ります。まあ、そんな生活でした。

今回のガーデニングの旅は、当初、意中にはなかった多肉植物に、深く接することができました。

日本で見る多肉植物は、通常、鉢にうえて鑑賞するもので、まさか多肉植物で庭を造るなどという発想はありませんでした。

こちらに来ると、考えてみれば当然のことですが、この地で一番気候に合っている植物を使って庭を造っているわけですから、庭つくりの理念にかなってます。

日本庭園で言えば、日本人が、日本の森や、山や、海岸の自然の景観を、限られた自宅の庭のスペースの中にとりいれて、自然を鑑賞しているのと同じように、サンディエゴでは、砂漠のサボテンや多肉植物が自然なのですから、それらを庭に取り入れて眺めるのが、一番心が落ち着くのかもしれません。

ともあれ、毎日多肉植物を見ていると、こういう庭もいいなと、思うようになってきました。

サンディエゴの人口は、130万で、サンフランシスコや、シアトル、ボストン、デトロイトを抜いて、全米8番目に大きい都市です。それでも名古屋の半分です。名古屋駅でも、栄でも、人がいっぱいいますが、サンディエゴでは、あんなにたくさんの人が歩いているのを見たことがありませんでした。

人口が多いことと、庭産業がどう結びつくのかわかりませんが、もう少し、造園業者が競争して、いい庭園を工夫していく余地が、たくさんあるように思いました。

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サンディエゴの庭(10) ファッション・バレー

2018年03月05日 | 日記
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ファッション・バレーと、ファッション・ヒルズ

グリーンラインに、ファッション・バレーという名前の駅があります。駅前に大きなショッピングモールがあり、主にファッション関係の店舗が軒を並べています。







そこを後にして、どんどん高台の住宅地に向かって歩いていきました。

高台の側面は、写真のような崖になっています。



崖の中からは、丸っこい玉石がいっぱい出てきます。


それらを拾ってか、あるいは販売されているのか、あちこちの庭で敷き詰められています。


ここがファッションヒルズの入り口です。道路は広いですが、住宅地専用道路で、どこへも通り抜けできません。


このファッションヒルズという公園のような町には、テニスコートや、大きなプールもあります。街路の木も、形よく剪定され、道路の落ち葉も、専任の作業員のグル―プが、送風機で吹き飛ばしていました。














家の前で、ついさっき道で挨拶した奥さんと偶然出会い、立ち話をしていたら、年配のご主人も家から出てこられて、いろいろ話を聞くことができました。自分たちの一画は76所帯あり、庭の植栽や、管理は、管理会社の庭師が定期的にやってきて、76軒分一括してやってくれるそうです。とてもいい庭師だそうです。実は私も庭師で、こうして庭を見ながら歩いているというと、私も同類でいい人と思われたのか、自分はマークだと自己紹介されました。(写真は、マークさんの家の前で撮った庭で、自分たちで植えることはないそうです)

別の住宅地でもそうでしたが、マークさんに限らず、足を止めて庭の作業をしている家人や、業者の人と庭を見ながら立ち話をしていると、少しうちとけてきた頃、向こうから名乗られることが何度かありました。握手をする意味がだんだんわかってきました。

ファッションヒルズは、持ち家の人も、借家の人も募集しています。そういう看板も立っていました。だいたい何でも日本の倍と考えると、かなり高い金額です。

ヤシの葉の剪定のことについてききました。クレーン車にかごをつけて、そこに人が乗って切るそうです。ファッションヒルズにはそれほど背の高いヤシはありませんが、よそでは20メートルを超えるヤシがあります。うちにも高所作業の装置はありますが、せいぜい6,7メートルで、20メートルから30メートルに近いヤシだと、とても恐ろしくて、作業どころではありません。街路樹なら市が剪定してくれるそうですが、これが自宅の敷地のヤシだとびっくりするほど高い料金だそうです。

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