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庭師のブログ (15)岩崎城

2016年09月29日 | 日記
(第15話)岩崎城


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午後から雨がひどくなったので、作業を中止して、すぐ近くにある日進市の岩崎城に行った。

地元なので、何度か訪れたことはあるが、今日は‘石垣の目’で見てみようと思い立って出かけた。

小さいながら、立派なお城が石垣の上に建っている。どのくらいの正確さで、お城が復元されたのか受付で聞いてみた。ところが、今あるのは模擬天守で、当時は柵が巡らされた中の、城とは程遠い簡素な建物であったそうだ。

石垣は最近できたことは知っていたが、そこで気が付くべきだった。普通は廃墟に石垣だけが残っていて、そこにお城を復元するのだが、岩崎城は初めから石垣などなかったのである。つまり復元ではなく、土台の石垣から天守閣まで、まったく新しい城をつくったのであった。

史実と異なるから、「それはいかん」という人もあれば、「まあ、いいではないか」という人もいる。

しかし、それはそれとして、岩崎城はこの地に実在した。土塁も空堀も当時のまま残っている。

430年前、この城で歴史を左右する大事件が起こった。小牧・長久手の戦いで、秀吉軍の別動隊が岡崎城に向かう途中で、この岩崎城の前を通過した。それを阻止するために城兵300が果敢にも2万の大軍に立ち向かったのである。善戦及ばず全員討ち死にをしたが、そこで足止めを食っている間に、家康軍に追いつかれ、池田恒興、元助親子、森長可などの主だった将が討ち取られ、壊滅状態で犬山に逃げ帰ったのであった。

三河武士の意地と根性を讃えるには、このくらいの城があった方が、話に箔がつくのかもしれない。






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沖縄の庭園 (6)熱帯ドリーム植物園

2016年09月24日 | 日記
熱帯ドリーム植物園


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沖縄は、暑いと言ってもまだ亜熱帯。そこで、本物の熱帯植物を育てるには、温室がいるみたいです。巨大な温室の中で、ヘゴや、モンステラなどの熱帯植物に囲まれて、色とりどりの胡蝶蘭が、館内のいたるところで咲きほこっています。



3日目。
今日は最終日なので、前回訪れたことのある“熱帯ドリームセンター”に行きました。高速道路の終点からさらに1時間ほど走ったところにあります。帰りの飛行機の便を考えると、今日はここ一か所だけの見学になります。




















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沖縄の庭園 (5)識名園

2016年09月22日 | 日記
識名園(世界遺産)


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愛知県には世界遺産がないのに、沖縄には9つもの遺跡があり、まとめて世界遺産に指定されています。識名園は、そのうちのひとつです。






ここは、琉球王国首里城の離宮で、中国及び日本からの使節をこの識名園に迎えて、もてなしたとされています。

招かれた客が正門をくぐるとすぐ、鬱蒼と茂る森の中を、石畳がカーブを描いて伸びています。森が切れたところで、広い池が眼前に突如として現れ、使節の人たちをびっくりさせるという趣向です。

池の中ほどに小さな島があり、中国風の石橋が2本架かっています。そして、橋の下を小舟がくぐれるように、アーチになっています。





庭は、日本の池泉回遊式庭園を基に、中国の庭様式を取り入れ、更に琉球独自の石垣などで、“和中琉”折衷庭園のようなものになっています。でも、誰かに解説してもらわないと、よくわからない庭でした。

因みに、日本の庭園ランキングで、50位までの中には登場していませんでした。


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沖縄の庭 (4)琉球王国城下町

2016年09月18日 | 日記
琉球王国城下町


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大鍾乳洞“玉泉洞”を中心に、沖縄の文化(エイサー)や歴史を体験できるテーマパーク“沖縄ワールド”。その一角に、沖縄の赤瓦古民家を集めた城下町があります。

通りの石垣や、庭先の植物を観察しながら歩き、ゆっくりとした時間を過ごしました。













いつものことながら、石垣の積み方の美しさには惚れ惚れします。じーっと見ていると、気持ちが落ち着きます。一つ一つの石の重さを考えてバランスよく積み上げているからなのでしょう。

ハワイの石垣は、大小構わず壁面にモルタルで無理矢理に張り付けているだけなので、石と石の目地が行儀悪く、見ていても気持ちが乱れる石垣もあります。

こうしてみて歩くと、色々教えられることが多く、旅はするものだなと思いました.

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沖縄の庭園 (3)ガンガラーの谷 

2016年09月16日 | 日記
ガンガラーの谷ツアー


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ガンガラーという名前の神様が、沖縄の山深い谷に住んでいたという、そんな言い伝えでもあるのかなと思っていました。真実は、たわいのない話でした。

このあたりの地形は、石灰岩でできていて、それが長い年月の間に地下水で侵食されてできた洞窟があちこちにあります。すぐ隣にも、玉泉洞という巨大洞窟があります。

洞窟は水で削られ、空洞がだんだん広がり、ついに地上に穴を開けるまでになります。

ある日、その近くで遊んでいたこどもが、穴を見つけました。こどものことですから、穴に石をポイと投げいれました。すると、投げた石があちこちにぶつかって反響し、穴の底からガン、ガン、ガラ、ガラ―と音がしました。以来土地の人は、谷一帯を、「ガンガラーの谷」と呼んでいたそうです。谷底から空を見上げながら名前の由来を語るガイドさんの口調もなにやら、講談調に変わっていくのでした。





洞窟の天井は、大水などの侵食でやがて崩れ落ちて、両脇が切り立った石灰岩の崖になり、谷のようになりました。ツアーでは、それぞれが用意されたカンテラをもって、何万年か先に崩れるかもしれない洞窟の入り口から中に案内されました。暗い天井からは、1トンくらいある大きなツララが、たくさん垂れ下がっていました。



クワズイモの葉にとまっているきれいなカメムシを見つけました。よくみるといたるところにいます。

タマムシにも引けをとらないこの美しい虫は、ナナホシキンカメムシといいます (ガイドさんの話)。



この谷には、クワズイモの他に、クロツグというヤシの仲間が生えていました。幹が伸びず、葉だけが人の背丈ぐらいに広がって密生している植物です。このクワズイモと、クロツグがちょっとしたジャングルの雰囲気をつくりだしています。ハワイ庭園に取り入れたい景観です。






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