今日、通勤途中でホームレスのおじさんを見た。
そのおじさん、20個くらい空き缶の入った透明の袋を台車に置き、スーパーの入り口から少し距離をとってその台車を置いたまま、身体を引きづるようにスーパーの入り口付近へ向かっていた。
身なりは古着をまとって、肌は茶色。 年齢は見た目60くらいかなという印象で、腰は少し斜めにまがって片方の足をかかばっている感じの歩き方。
だから歩きが遅くスーパーの入り口かスーパーの入り口付近に置いてある商品をめがけて歩いてるのかわからない。
出口にドリンクが並んでいた。
これが欲しいのか?
一瞬通り過ぎたのだけど、なんとなくそのドリンクくらい買ってあげてもいいじゃないか、という気持ちに。
じっと見ながら小銭入れから120円とった。 ドリンク一本買うお金だけなんだけど。
そのお金を手におじさんの後ろをついていくと、スーパーの中に。
そして重なったカゴから一個取り外すのに一生懸命に。
身体の自由が利かないのか?
にぎりしめた手がそうぎこちなくしているようだった。
それを見ながら、
「これどうぞ」と小銭をおじさんの手に差し出した。
おじさんもちょっと一瞬フリーズ。
手に差し出した小銭を見せてこれどうぞ、とまたおじさんの手に近づけたら、「ありがとうございます。」と。
そして硬くなった手をゆっくり開いたら、その手のひらには大事に握っていたおじさんの小銭が顔をだした。
これで買い物しようとしてたんだ、
と「ん~エライ」、「エライ」、信号待ちしながらブツブツ声にでる。
隣で信号待ちしている人からチラチラみられ。。
それでもさっきのおじさんに心で「私もありがと、だよ」、と思っちゃいましたよ。