京都の老舗のベーカリー、進々堂さんでパンを買ったら、いしいしんじさんの短編小説のブックレットが無料で配られていたのでもらって帰りました。
100周年の記念品なのだそうです。
HPをみてみると、大正2年に進々堂を創業した続木斉(つづきひとし)は内村鑑三の門下生で、聖書と近代思想を学んだと書いてありました。
日本人として初めてパリにパンの勉強のために留学した人物でもあるそうです。
全然知りませんでした。
ケーキも好きですが、焼きたてのパンの香りや、なんとなく堅実な佇まいがとても好きです。
そういえば、いしいしんじさんの物語はパンに似ている。
ケーキより控えめで、贅沢というよりは、ささやかな日常のなかの幸福感を描いているところ。
結末がハッピーエンドではなくても、読者を絶望させないあたたかさがある気がします