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大ベテランN田さんとmia嬢
まずはお薬の話から。
2014年4月、SGLT2阻害薬発売前の講演会で以下のように述べさせて頂きました。
――――――――――――――――――――――
SGLT2阻害薬の使用開始を検討する症例とは
1:肥満型で、HbA1cが8%未満程度で、インスリン分泌が保たれており生活習 慣指導に拘らず血糖コントロールが不可能、かつメトホルミンが服用出来ない状態である症例
2:従来療法で何らかの理由により血糖コントロールが悪化しているが、インスリンによる高血糖毒性の解除までは必要ない場合。
いったんインスリンに依存しないSGLT2を使用して血糖を40~60mg/dL下げて、pre糖毒性を解除。
SUまたはグリニド使用の場合は空腹時、食前血糖が170mg以上。*スーグラ(イプラグリフロジン)の血糖降下作用 et モーグルキャンプ参照
3:メトホルミン・ピオグリタゾン・DPP-4阻害薬・αGI単剤療法でコントロールがつかない場合。(SU or Glinideは要注意)
4:従来療法で、何らかの理由により血糖コントロールが悪化または経口剤でコントロール不可能な場合、持効型インスリンと併用(β細胞保護が期待出来るため)。
――――――――――――――――――――――
ほぼこの通りで問題ないですが、この他に意外に良い適応がある事に気付きました。
比較的肥満型でHbA1cが高く、持効型インスリンは打てるがGLP-1製剤は嘔吐等の副作用で使えない(リラグルチド:ビクトーザの併用が可能になる秋頃にはそういう問題も減ると思います)場合にDPP-4阻害薬等と併用すると効果が良いです。
この場合の持効型インスリンはトレシーバ(デグルデク)が1stチョイス、血糖が下がって来て細かなコントロールが必要になって来た時はランタス(グラルギン)が良いかも知れません。
“蛇口をひねって”血糖を下げれば意外なほどグリコアルブミンが減る。
2週間で3%(HbA1c換算で1%弱)、5週間5%(HbA1c換算で2%弱)下げれる方もおられました。
どかんと血糖が高い(FPG200以上、PPG350以上)タイプではスーグラ半量(25mg)を上乗せするだけで構わないと思います。その上で効果を見て50mgにアップしても良い。
eGFRは60%もあれば効果があり、そういう方のβ2MGを調べてみると正常値です。尿細管機能が保たれているのでしょうね。
河盛隆造先生いわく「切り札は切ってこそ切り札」蓋し名言です。
問題は薬価が高くなること。。。
でも注意点さえ守ればこれはDPP-4阻害薬以上に期待出来る薬剤かも知れません。当初マッチポンプな薬だなぁと嫌っていたワタシが云うのもなんですが(^^;
さて本日はmia嬢と近所MTB。Vigoreに行くとベテランN田さんがお店に来られていました。
今から某峠に行きますよ~と云ったら「ちょっと行ってみようかなあ」とのことで飄々とヘルメットもなく、普段服でスリックタイヤ・ランドナー仕様MTBでついてこられる。
と云うかこのテの還暦越えベテランさんは異常に強いので適当に先に行ってもらいます。
シングルトラックに入ってからも飄々と担ぎ登って行く。峠でも涼しい顔。いやこっちゃ脈拍150越えなんですけど。。。
ジャージで身を固めた騒がしいMTB組が降りて来ましたが、それに比べて何と自然体なN田さん。グローブもなしかー(笑)。
でも本来はそうなんですよね。ふらふらとサイクリングしてて「この道どこに続くんだろう」とフトそのままの自転車で山に分け入る。そして少々の難儀はクリア出来る力がある。
峠で汗一つかかず「あんましここまで山の中は入った事ないなぁ」って。
未舗装時代の京都北山をランドナーやスポルティーフで走っていたベテランさんは、それだけで楽しく、わざわざシングルトラックまで行く必要もなかったかも知れませんね。ちなみにその頃のワタシは所謂ハイカーでした。
下りもスリックタイヤでお尻をふりふり軽快に降りて来られます。
歴史の長いスキーヤーが細い板でどこでも滑れるようなそんな風情でした。
力の抜けた山道サイクリングは京都の山に良く似合います。
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まずはお薬の話から。
2014年4月、SGLT2阻害薬発売前の講演会で以下のように述べさせて頂きました。
――――――――――――――――――――――
SGLT2阻害薬の使用開始を検討する症例とは
1:肥満型で、HbA1cが8%未満程度で、インスリン分泌が保たれており生活習 慣指導に拘らず血糖コントロールが不可能、かつメトホルミンが服用出来ない状態である症例
2:従来療法で何らかの理由により血糖コントロールが悪化しているが、インスリンによる高血糖毒性の解除までは必要ない場合。
いったんインスリンに依存しないSGLT2を使用して血糖を40~60mg/dL下げて、pre糖毒性を解除。
SUまたはグリニド使用の場合は空腹時、食前血糖が170mg以上。*スーグラ(イプラグリフロジン)の血糖降下作用 et モーグルキャンプ参照
3:メトホルミン・ピオグリタゾン・DPP-4阻害薬・αGI単剤療法でコントロールがつかない場合。(SU or Glinideは要注意)
4:従来療法で、何らかの理由により血糖コントロールが悪化または経口剤でコントロール不可能な場合、持効型インスリンと併用(β細胞保護が期待出来るため)。
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ほぼこの通りで問題ないですが、この他に意外に良い適応がある事に気付きました。
比較的肥満型でHbA1cが高く、持効型インスリンは打てるがGLP-1製剤は嘔吐等の副作用で使えない(リラグルチド:ビクトーザの併用が可能になる秋頃にはそういう問題も減ると思います)場合にDPP-4阻害薬等と併用すると効果が良いです。
この場合の持効型インスリンはトレシーバ(デグルデク)が1stチョイス、血糖が下がって来て細かなコントロールが必要になって来た時はランタス(グラルギン)が良いかも知れません。
“蛇口をひねって”血糖を下げれば意外なほどグリコアルブミンが減る。
2週間で3%(HbA1c換算で1%弱)、5週間5%(HbA1c換算で2%弱)下げれる方もおられました。
どかんと血糖が高い(FPG200以上、PPG350以上)タイプではスーグラ半量(25mg)を上乗せするだけで構わないと思います。その上で効果を見て50mgにアップしても良い。
eGFRは60%もあれば効果があり、そういう方のβ2MGを調べてみると正常値です。尿細管機能が保たれているのでしょうね。
河盛隆造先生いわく「切り札は切ってこそ切り札」蓋し名言です。
問題は薬価が高くなること。。。
でも注意点さえ守ればこれはDPP-4阻害薬以上に期待出来る薬剤かも知れません。当初マッチポンプな薬だなぁと嫌っていたワタシが云うのもなんですが(^^;
さて本日はmia嬢と近所MTB。Vigoreに行くとベテランN田さんがお店に来られていました。
今から某峠に行きますよ~と云ったら「ちょっと行ってみようかなあ」とのことで飄々とヘルメットもなく、普段服でスリックタイヤ・ランドナー仕様MTBでついてこられる。
と云うかこのテの還暦越えベテランさんは異常に強いので適当に先に行ってもらいます。
シングルトラックに入ってからも飄々と担ぎ登って行く。峠でも涼しい顔。いやこっちゃ脈拍150越えなんですけど。。。
ジャージで身を固めた騒がしいMTB組が降りて来ましたが、それに比べて何と自然体なN田さん。グローブもなしかー(笑)。
でも本来はそうなんですよね。ふらふらとサイクリングしてて「この道どこに続くんだろう」とフトそのままの自転車で山に分け入る。そして少々の難儀はクリア出来る力がある。
峠で汗一つかかず「あんましここまで山の中は入った事ないなぁ」って。
未舗装時代の京都北山をランドナーやスポルティーフで走っていたベテランさんは、それだけで楽しく、わざわざシングルトラックまで行く必要もなかったかも知れませんね。ちなみにその頃のワタシは所謂ハイカーでした。
下りもスリックタイヤでお尻をふりふり軽快に降りて来られます。
歴史の長いスキーヤーが細い板でどこでも滑れるようなそんな風情でした。
力の抜けた山道サイクリングは京都の山に良く似合います。
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