鹿児島も大分も先生方の採用試験が始まりました。暑い中ですが、受験者のみなさんが全力を尽くせるよう祈りたい。
さて、連日のように報道されている大分県の教職員採用に関わる不祥事について、様々な番組が報道していますが、おかしな報道もあるので、論点を絞って私見を述べたいと思います。
1 「不正合格者」の呼称について
これが一番違和感があります。
「不正合格者」は学校から遅かれ早かれ追われるような報道がほとんどです。確かに「不正」の結果の合格者ですからね。
しかし、彼らが直接、県議等に口聞きを依頼したのならともかく、まさに寝耳に水という方が多いのではないでしょうか。そんな彼らまで「不正合格者」と犯罪者みたいに呼んでいいものでしょうか。
採用は県教委の手続き上のミスによるものであり、彼らが直接関わっていなければ、県教委はその採用に対して一方的に首切りのできる立場にはないし、むしろ責任を持つべき立場ではないかと思います。
ひとくくりにして呼ぶことの危険性を指摘しておきます。
2 事件の責任の所在をあきらかに
「不正合格者」という呼称同様、今回の事件の報道を見ていて気になるのが、結局、「不正合格者」が悪いみたいな論調で流れてはいないでしょうか。誰が「不正合格者」なのか公表しろというやりとりを紹介しているTV番組もありましたが、彼らの名前を出すのなら、当然、彼らの採用を依頼した人物、口聞きをした議員などの名前も同様に公表されるべきだと思います。
たたかれるべきは、「不正合格者」ではなく、「不正依頼者」のはず。「不正合格者」をクビにするのであれば、「不正依頼者」の議員などにも辞職してもらわなければなりません。
「不正合格者」と県教委のトップを処分しても、それは「トカゲの尻尾切り」としか言いようがありません。
3 あまりにも先走りすぎの発言が横行
今回の事件の分析として、「組合と県教委のなれ合い」「県教委と議員とのなれあい」といった部分をとりあげている方々がいます。それはそれでけっこうなんですが、事件の全容が明らかにならないうちに、勝手に先走って、推測でものを言うコメンテーターが多すぎます。
今朝のある番組でも塩川氏(元財務大臣だったかな)が、「原因は文部省対日教組にあるんだ」とか「教育委員会制度を廃止すべきだ」などと述べていましたが、元大臣とは思えぬ軽率な発言だと思います。
組合の役員経験者が管理職・行政に進むのは、組織率が高ければ「当然」のことで、そのことを以て「日教組が教育行政を牛耳っている」と言うのなら、会社=組合の多い民間の労働組合にも同様のことを言わなければなりません。
4 今、しばし待ちましょう
まだ警察が捜査を進めている途中です。この推移を見守りましょう。学校は幸いにして夏休みに入りましたが、事件の全容がどうあれ最大の犠牲者は子どもなのですから。