読書録「イモータル」3
著者 萩耿介
出版 中央公論新社
p20より引用
“ わからなかった。真剣に生きた人なら、
もう一度人生を求めるのではないか。前向き
な姿勢は変わらないはずだからだ。しかし、
すぐに気づいた。この世の悪意にさらされな
がらも真剣に生きた人は十分に疲れている。
長い戦いを終え、憔悴しきっている。だから
二度と人生を求めることはないのだと。”
目次より抜粋引用
“扉
言葉
予感
信頼
憧れ”
時代を越えて伝え続けられる伝承と、それ
を後世に残すために尽力した人々を描いた長
編小説。同社刊行作「不滅の書」改題・改稿
文庫版。
十五年以上前にインドで行方不明となった
兄の足跡を追い、インドに入国した隆。兄は
何を考え消息を絶ったのか、自身の悩み苦し
みとも混じり合った感情と共に、答えを探し
て動く…。
上記の引用は、主人公・隆の兄が残した「智
慧の書」の中の、赤線が引いてある場所につ
いての一節。“「思慮深く誠実な人は、その
生涯の終わりに際して自分の人生をもう一度
繰り返したいとは決して望まないだろう」”
という部分に引いてあったとのこと。やり直
したい繰り返したいと、最後の時に思わずに
いられるように、精一杯日々を過ごしたいも
のです。
主人公は一応現代人の隆なのでしょうか、
「智慧の書」を現代まで繋げてきた人たちに
ついての描写が多いので、主人公と言ってい
いかわかりません。
時間も場所もあちこちに飛ぶので、読みにく
く思われます。かといって、時系列順に並ん
でいたら、それはそれで面白くないのでしょ
うね。
この作品を本当に楽しむには、わたしの知
識は足りていないように思います。歴史・哲
学に造詣が深い人が読まれれば、もっと評価
の高い作品ではないでしょうか。
ーーーーー
読書録「招き猫神社のテンテコ舞いな日々」
2
著者 有間カオル
出版 メディアワークス文庫
p116より引用
“ ここにある招き猫たちは、右手を上げて
いるものと左手を上げているものでは、左の
方が明らかに多い。三対一の割合ぐらい。
右手を上げている招き猫は金を招き、左手
を上げている招き猫は人を招くご利益がある
といわれていることを、この時の俺はまだ知
らなかった。”
目次より抜粋引用
“猫の子も只では貰えぬ
猫が肥えれば鰹節が痩せる
猫を追うより皿を引け
猫も跨いで通る
猫の前の鼠”
仕事に失敗した若い経営者を主人公とした、
長編小説。
仕事での失敗から拠点を移すことになった、
主人公・和己。打算から引き受けた神社の管
理だったが…。
上記の引用は、主人公が管理を引き受けた
神社の本殿奥を掃除していて見つけた招き猫
たちについての一節。
おまじないは気休め程度に当てにするくらい
にしておかないと、どんどんと深みにはまっ
てグッズが増えてしまいそうです。舞台となっ
ている神社はそういう所なので、増えるのは
歓迎なのでしょうけれど。
いまいちわたしには合いませんでした。
現代日本でファンタジーそして猫、これらが
好きな人なら楽しめるでしょう。
ーーーーー
著者 萩耿介
出版 中央公論新社
p20より引用
“ わからなかった。真剣に生きた人なら、
もう一度人生を求めるのではないか。前向き
な姿勢は変わらないはずだからだ。しかし、
すぐに気づいた。この世の悪意にさらされな
がらも真剣に生きた人は十分に疲れている。
長い戦いを終え、憔悴しきっている。だから
二度と人生を求めることはないのだと。”
目次より抜粋引用
“扉
言葉
予感
信頼
憧れ”
時代を越えて伝え続けられる伝承と、それ
を後世に残すために尽力した人々を描いた長
編小説。同社刊行作「不滅の書」改題・改稿
文庫版。
十五年以上前にインドで行方不明となった
兄の足跡を追い、インドに入国した隆。兄は
何を考え消息を絶ったのか、自身の悩み苦し
みとも混じり合った感情と共に、答えを探し
て動く…。
上記の引用は、主人公・隆の兄が残した「智
慧の書」の中の、赤線が引いてある場所につ
いての一節。“「思慮深く誠実な人は、その
生涯の終わりに際して自分の人生をもう一度
繰り返したいとは決して望まないだろう」”
という部分に引いてあったとのこと。やり直
したい繰り返したいと、最後の時に思わずに
いられるように、精一杯日々を過ごしたいも
のです。
主人公は一応現代人の隆なのでしょうか、
「智慧の書」を現代まで繋げてきた人たちに
ついての描写が多いので、主人公と言ってい
いかわかりません。
時間も場所もあちこちに飛ぶので、読みにく
く思われます。かといって、時系列順に並ん
でいたら、それはそれで面白くないのでしょ
うね。
この作品を本当に楽しむには、わたしの知
識は足りていないように思います。歴史・哲
学に造詣が深い人が読まれれば、もっと評価
の高い作品ではないでしょうか。
ーーーーー
読書録「招き猫神社のテンテコ舞いな日々」
2
著者 有間カオル
出版 メディアワークス文庫
p116より引用
“ ここにある招き猫たちは、右手を上げて
いるものと左手を上げているものでは、左の
方が明らかに多い。三対一の割合ぐらい。
右手を上げている招き猫は金を招き、左手
を上げている招き猫は人を招くご利益がある
といわれていることを、この時の俺はまだ知
らなかった。”
目次より抜粋引用
“猫の子も只では貰えぬ
猫が肥えれば鰹節が痩せる
猫を追うより皿を引け
猫も跨いで通る
猫の前の鼠”
仕事に失敗した若い経営者を主人公とした、
長編小説。
仕事での失敗から拠点を移すことになった、
主人公・和己。打算から引き受けた神社の管
理だったが…。
上記の引用は、主人公が管理を引き受けた
神社の本殿奥を掃除していて見つけた招き猫
たちについての一節。
おまじないは気休め程度に当てにするくらい
にしておかないと、どんどんと深みにはまっ
てグッズが増えてしまいそうです。舞台となっ
ている神社はそういう所なので、増えるのは
歓迎なのでしょうけれど。
いまいちわたしには合いませんでした。
現代日本でファンタジーそして猫、これらが
好きな人なら楽しめるでしょう。
ーーーーー