3月12日。水曜日。
午前10時25分。
「417」の番号が
電光掲示板に表示され、
自分たちのガイドツアーが始まった。
リンダーホーフ城の経験もあるので、
30人ばかりの国際色豊かなメンバーと
和気あいあいに城内へ。
タイから来たグループは
英語も堪能で、茶目っ気たっぷり。
あとはイギリスから来た老夫婦やら、
中国人やら、アメリカ人やら、インド人やら、
…まあ見事な集合体。
日本人の団体は、
日本語のガイドがあるらしく
まったく含まれていなかった。
…それも、また良し。
残念ながら城の中は撮影厳禁。
息を呑むような
絢爛豪華な室内は、
ただただ圧倒するばかり。
リンダーホーフ城のような
せせこましい感じもなく、
すべてがゆったりとしていて
「ここなら住める」
…とひとりガッテンした。
謁見の間…というのが、
またとてつもなく、
「ルートヴィヒとこの場で対峙してみたい」
…と思わせるような、陶酔の演出。
ゴールドの土台にロイヤルブルーのエンタシス、
直径5mのシャンデリアを真ん中に配し、
見上げると12の使徒が円蓋に描かれ、
真ん中でキリストが手を差し伸べている。
円蓋の下は、王の立ち舞台。
そこまでのアプローチが、大理石の階段。
吹き抜けは15mはあろうか。
まさに、遠くから王の謁を賜るカタチだ。
「ふぉおおおお」
ため息とも似た嘆息が、口から出た。
もともと、この城の位置に
古城が建てられていたらしく、
ルートヴィヒは幼い頃から、
この場所に自分の城を築きたかった。
建築の実現は、
一度味わうと病み付きになるらしい。
自分の構想していた構造物が、
面前に立ち顕れるわけだ。
しかも、こんな山奥に。
相当な苦労を強いたに違いない。
午前10時25分。
「417」の番号が
電光掲示板に表示され、
自分たちのガイドツアーが始まった。
リンダーホーフ城の経験もあるので、
30人ばかりの国際色豊かなメンバーと
和気あいあいに城内へ。
タイから来たグループは
英語も堪能で、茶目っ気たっぷり。
あとはイギリスから来た老夫婦やら、
中国人やら、アメリカ人やら、インド人やら、
…まあ見事な集合体。
日本人の団体は、
日本語のガイドがあるらしく
まったく含まれていなかった。
…それも、また良し。
残念ながら城の中は撮影厳禁。
息を呑むような
絢爛豪華な室内は、
ただただ圧倒するばかり。
リンダーホーフ城のような
せせこましい感じもなく、
すべてがゆったりとしていて
「ここなら住める」
…とひとりガッテンした。
謁見の間…というのが、
またとてつもなく、
「ルートヴィヒとこの場で対峙してみたい」
…と思わせるような、陶酔の演出。
ゴールドの土台にロイヤルブルーのエンタシス、
直径5mのシャンデリアを真ん中に配し、
見上げると12の使徒が円蓋に描かれ、
真ん中でキリストが手を差し伸べている。
円蓋の下は、王の立ち舞台。
そこまでのアプローチが、大理石の階段。
吹き抜けは15mはあろうか。
まさに、遠くから王の謁を賜るカタチだ。
「ふぉおおおお」
ため息とも似た嘆息が、口から出た。
もともと、この城の位置に
古城が建てられていたらしく、
ルートヴィヒは幼い頃から、
この場所に自分の城を築きたかった。
建築の実現は、
一度味わうと病み付きになるらしい。
自分の構想していた構造物が、
面前に立ち顕れるわけだ。
しかも、こんな山奥に。
相当な苦労を強いたに違いない。