#photobybozzo

沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

【太田信吾】わたしたちに許された特別な時間の終わり

2014-09-10 | BOOKS&MOVIES
「わたしたちに許された特別な時間の終わり」directed by 太田信吾@東中野ポレポレ座

ミュージシャンを志しながらも、志半ばで転がるように自らを死に追い込んでしまった友人、
増田壮太が残した遺言「映画を完成させてね。できればハッピーエンドで」に憑かれたように
この映画を完成させた太田信吾監督。

「わたしたちに許された特別な時間の終わり」というタイトルは、この映画を観ることで腑に落ちた。

壮太の「ハッピーエンド」を成就するため「自殺の才能」という言葉でもってその死を肯定すべく、
監督はフィクションパートを組み込むが、死の絶対性の前にそんな小手先な行為は破綻する。
その無様な部分もすべてさらけ出すことで、この映画が伝えたい真意は強靱さを増したように思った。

社会へ組み込まれるまでのモラトリアムな時を「わたしたちに許された」と形容することで逆説的に社会の歪みを表出し、
「特別な時間の終わり」と終止符を打つことで、その状況が危機的様態にまで在ることを監督は訴えている…と。


「おおでもさ、社会の調和がいったいさナンボのもんですか?」

「タバコを深く吸い込むだけで、一日がまた流れ去ってゆく」

「どうせ気分で生きている。それは社会と矛盾する。」


死を選んだ増田壮太は、オノレの歌でその歪みを叫んでいた。
彼を自殺にまで追い込んだこの社会は、そんなひとりの死を軽々と呑み込み、「惰性」でもって突き進んでゆく。

いやしかし、その「惰性」を生んでいるのはこの社会を構成しているわたしたち一人一人の意識であって、
「調和」や「平常」を重んじるというスタンスの裏には、立ち止まって考える「勇気」をナシ崩す
「思考停止の悪・凡庸の悪」が大様にのさばっていることを自身に問い詰めなければしょうがない!…と、
この映画は身を削って振り絞って訴えているのだ。

彼の歌ひとつひとつが、その盲点を突いていて、悼む。…必見。

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【増田壮太】僕らはシークレット

2014-09-10 | MUSIC
「僕らはシークレット」MV
directed by 太田信吾

花のすべり台かけのぼり 白い床に飛び降りる
だってすぐにこぼれる笑顔 決まりを知らない子どもたち
抱きしめても割れない角砂糖 抱いて 抱いて

空も見えないし 陸も無い いつでもずっと雲の中

床の裏の妖精に挨拶をして さかなにしてもらう魔法をかけてもらって
泳ぎ疲れたらお風呂に入ろう 一緒に 一緒に

シークレット 僕らはいつも
シークレット 夢の中でも
シークレット シークレット

花のすべり台 おりてみたっていいのさ
白い大地は広がるし 黒い森も生い茂る
水たちはすべてをかけめぐる 重ねる 僕らを

ギター 肌から肌へ ギター
ストレンジ ギター ギター

すべてのレール それぞれの果てにも
なんだかなんだか正しい気がしてる
だからもっと だからもっと だからもっと だからもっと

挨拶をしよう 

つないで つないで 季節を
羽を亡くした天使たちも
すべてつれて朝の来ない国へ


All Lyrics & Music by 増田壮太

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【増田壮太】雨、雨、雨

2014-09-10 | MUSIC
これで最後という時が 俺を変えると信じてた
だから今日まで生きてきた それは最後の物語

言葉にしてとせがむから 愛していると繰り返す
それが今夜の雨となる 惰性で生きた時間の束

どうせ気分で生きている それは社会と矛盾する
ポツリポツリと雨が降り 女の化粧 落とすように
 
暗いだけです 今の俺 ごめんなさいとつぶやいて
ネコを蹴ったり脅したり 害虫みたいな私の恋

死にたくないと思うけど 生きていたくもないと言った
君が泣いてるその時が 一番生きた心地がする

さようなら もうこれっきりが 僕を変えると信じてた
だから今日まで生きてきた 雨に打たれながら雨に打たれながら

気付かぬうちに毒を盛って ピエロみたいに殺してよ
さようならでもごめんでもない 害虫みたいな私の恋


All Lyrics & Music by 増田壮太

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【増田壮太】ミキサー、そして沈殿、俺待ち

2014-09-10 | MUSIC
東京中を歩きゆく 目的だけが命綱
それさえなくした時には空虚な地獄と化すのに
馴れ親しんだ殻を捨て ピンクの肌をさらしてさ
痛みを楽しめるようなアブノーマルな僕が欲しい

ガラス細工の心なら眺めるだけじゃ意味がない
割って壊して砕け散れ 世にも奇麗な音を出せ
眠りの果てには何もない いつもの僕がいるだけさ
それでも意味などないって言い切れないでいるばかり

おいらの持っているものはだいたい金にはならんよ
感情的になるなんて大人げないって思うよ
Oh,でもさ 社会の調和がいったいさナンボのもんですか?
一生大人になれずにいる密かに持った恥ずかしさで

いつまで経ってもギリギリ 情けのなさと紙一重
知らないことが多すぎて何もかもを失っても
それでも俺は馬鹿じゃない 何故なら世界は今でも
一途な俺を待っている 一途な俺を待っている

そっと そっと イメージに変えて イメージに変えて
そっと荒んだ イメージを超えて イメージを超えて

胸を引き裂かれるような静かな痛みが襲った
何故だかなんてわからない ただ足早にそこを去っては
次吹く風を待つばかり 小さな呼び声のもとへ
次吹く風を待つばかり 次吹く風を待つばかり

子供の国は終わった 悲しみさえもなくなった
あきらめ混じりの喜びを若い奴らは見抜くだろう
覚醒的な瞬間は一番不可解な記憶
それでも残ったポーズはなんて不可解なポーズさ
愛に不器用な都会が 命のドアをノックする
命のドアをノックする 命のドアをノックする
そして僕は思い出す セピアの色がよみがえる

死ぬほど恐ろしい感覚に 導かれてゆくがままに

Lie la Lie la Lie la Lie Lie la Lie la Lie la Lie Lie la Lie …



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