札幌・北海道のレトロ建物大好きおぢさん日記

札幌(北海道)のレトロでモダンな建物を見たり撮影するのを趣味としています。

上砂川町の建築探訪 

2024-09-20 23:39:08 | 赤平市 歌志内市 上砂川町

上砂川町は赤平市、歌志内市と似ており山あいの川沿いに集落が形成されており、市街地よりそう遠くに炭鉱が無いためコンパクトな町

商店は1970年代のくらいの建物が多そうだが
住宅は古いものがあるので
ゆっくり廻ってみたい町だ。

 

「旧上砂川駅駅舎(悲別駅)」

 

所在地:上砂川町中央北3条1丁目3
建設年:? 大正15年駅開業
指定
等:なし

ナビは「旧上砂川駅駅舎(悲別駅)」


大正8年に前身の三井専用鉄道として開設され、上砂川駅は終点であった
炭鉱輸送の拠点として、また函館本線唯一の支線として住民の貴重な足となった。

昭和56年に公開の映画『駅 STATION』のロケ地、
昭和59年放送の倉本聰脚本テレビドラマ、「昨日、悲別で」の舞台となった架空の町「悲別」の多くが上砂川町で撮影され、その駅(悲別駅)として上砂川駅が使われた。

その後、平成6年に廃線となり駅舎は現在の地に移された
旧駅舎として時刻表など当時のまま残し、映画、ドラマの撮影風景なども展示している。


訪問時は内部補修中(今年度10月中旬予定)で中は見れなかったが
当時の雰囲気が感じられる
駅舎こそ町の歴史と住民の想いでの施設 ぜひ残して欲しいものだ。


2024年8月30日撮影

 

 

 

「旧三井砂川炭鉱中央立坑櫓

 

所在地:上砂川町本町北1丁目1-1
建設年:1967(昭和42)年
指定
等:なし

ナビは「上砂川町無重力プラザ


三井砂川炭鉱は三井資本が道内で初めて鉱区開発から採炭まで行った炭鉱。

立坑は昭和62年の閉山時まで使用された
閉山後は同鉱の廃坑を利用した「地下無重力実験センター(JAMIC)」の落下塔として使用されていたが、平成15年に廃止されている。


現地を通ったがてっきり現役施設だと思い通り過ぎてしまった
旧上砂川駅舎からズームで撮影しただけに終わった。

もっと直下から見ればよかったが遅かった・・・

 


2024年8月30日撮影

 

 

 

「旧商店」

 

所在地:上砂川町
建設年:不明 
指定
等:なし

ナビはなし


現役の一般住宅

過去の写真では10年前は商店が営業しており、右半分に自動販売機が置かれ、左側が店舗入り口だった

現在は壁はサイディングであろうか補修がされて管理状態が保たれている
2階の連続する窓、庇や持ち送りに歴史を感じる。

 

 

 

「旧幡内科医院」

 

所在地:上砂川町中央北1条4丁目
建設年:1926(大正15年)年
指定
等:なし

ナビは「ローソン上砂川店」


幡医師はこれまで往診で街に来ていたが、大正15年に上砂川町で最初の病院を建てた。

その後、何代かで院長(病院)が替わり、昭和10年まで医院 
その後は個人住宅に使われたようだが、今は誰も居ないようだ。

 

紀行中、休憩で入ったローソンから出てみると
道路を挟んで向かいに実に個性的な建物があった。

正面の印象的なハーフティンバー、3つの縦長窓などが特徴で
外壁は木造下見板張りである

帰札後に「上砂川町史」を確認するとしっかりと写真入りで説明があった。

このまま廃墟として朽ちてしまうのは実に惜しい建物だ
ただ寿命が尽きるのは近い気がするが…



2024年8月30日撮影

 

 


歌志内市の建築探訪 

2024-09-16 18:47:25 | 赤平市 歌志内市 上砂川町

歌志内市には2000年発行の
「旭川と道北の建築探訪 建築探訪」に2軒の記載があった

いずれも炭鉱絡みの建物である。

 

 

「こもれびの杜記念館」旭川と道北の建築探訪 建築探訪NO99

 

所在地:歌志内市本町74-4
建設年:1897(明治30)年 
指定
等:なし

ナビは「こもれびの杜記念館」


旧名は「北炭空知鉱業所倶楽部」

元々は「旧北海道炭礦鉄道」社員の合宿所として建てられ、1954年からは接待専用の施設になった。

その後、1995年の閉鉱まで空知炭礦に引き継がれ、1997年から歌志内市の所有となり「こもれびの杜記念館」として公開をしていた。

しかし老朽化が著しく、今年5月に最後の公開が終わり、今年か来年中に解体する予定だ。

 

 

閉じられた門から見えるのは洋館部分で、ハーフティンバーが印象的だ
右手に行くと柵越しに横面が見えて2階の明り取り窓も見える
逆に左側に行くと雑木の間から和風の建物が見えて、
初めてここが和洋折衷の建物だとわかる。

 


127年の歴史に終止符を打つ
保存運動があるようだが、個人的には今は保存できてもそれからどうするのだろうかと思う

歴史ある建物だからこそ廃墟のようにさせずに
いっそのこと解体してあげたほうが良いと思うのだが…

2024年8月30日撮影

 

 

 

「悲別ロマン座」旭川と道北の建築探訪 建築探訪NO100

 

所在地:歌志内市上歌
建設年:1954(昭和29)年 
指定
等:なし


ナビは「悲別ロマン座」


旧名は「住友炭礦上歌会館」

「悲別ロマン座」は「北の国から」で有名な倉本聰氏脚本によるテレビドラマ『昨日、悲別で』のロケで使用され有名になった。

 

元々は住友炭礦の福利厚生施設で、歌謡ショーや映画の放映など炭鉱全盛期には賑やかな場所だったそうだ。


炭鉱の閉山後は放置されていたがロケ舞台になってから有志の保存活動でここまで来た

数年前まではカフェ営業で中を見ることは出来たが今は閉鎖中。

同じ倉本氏の「北の国から」と比べると人気の度合いが違うが
今でも訪れるファンや観光客がいる
戦後の建物だけに、いつかカフェが復活したらぜひ利用したい。

特徴のある正面から横に廻ると、観客席が無く最奥に舞台がある。


2024年8月30日撮影

 

 

 

「旧炭鉱住宅

 

所在地:歌志内市文殊
建設年:(昭和30年代)
指定
等:なし


現役の一般住宅のため場所は差し控えます

一昔前の炭鉱住宅は木造板張りで長屋スタイルが多いと思う
実際に見たのはもう40年近く前に夕張にテレビのロケがあったとき
連れていってもらったが、その時にロケ地になっていた。

また南美唄ではそちらに近い住宅群が残っており大事に使っている

それからモルタルになったりRCになったり時代と共に変化している
集合住宅が多いイメージだ。

 

今回の歌志内市の一部に2階に明り取りだろうか、窓が印象的な住宅が立ち並んでいた。

親会社によって造りはいろいろだろうが、ギャンブレル屋根共に
今でもお洒落に感じる 味がある住宅だと思う。

空き家と居住中が混在しており、綺麗に屋根や壁を補修したが
玄関、窓に板が打ち付けられた住宅もあった。


2024年8月30日撮影

 


赤平市の建築探訪

2024-09-08 11:11:39 | 赤平市 歌志内市 上砂川町

今回は赤平市から産炭地巡りをしました

やはり炭鉱に関する建物が多いが、市街地にも素敵な建物が残っていると感じた。

 

 

「赤平 徳川城」

 

所在地:赤平市幌岡町147
建設年:1991(平成3)年 
指定等:なし

 

ここは結構有名な建物で、国道から見上げるように見えるので初めて見た人は驚くだろう

一般企業(人形の製作と販売)の施設ですでに廃業している
ただ敷地内への「立入禁止」標示やロープなどもなく真下まで行った。

訪問時はパトカーがいたので定期的に監視していると思う。

 

天守閣は本州にある本物の城のようだ
ただ一面だけは特に洋風の窓造りが見られる

 

北海道には天守閣を持った城が松前城くらいしかなく
とても面白い存在だ

歴史的な価値はないのでドライブのついでに見に行くくらいか

2024年8月30日撮影

 

 

「豊里記念の丘公園の展望台」

 

所在地:赤平市宮下町3丁目8
建設年:(不明)年 
指定等:なし

 

公園自体もそんなに昔からある公園でもなさそうだ
段々になった地形の一番下に石碑があり、元鉱山跡だということがわかった


駐車場は下と上にあり、特になにがあるというわけではない公園にしては充分な駐車場だと思う

所謂、展望台だろう ユニークな形の展望台があった
ここへはストリートビューで散策し見つけたもの

ただ以前は塗装が剥げており、そこがいい雰囲気を醸し出していたが
現在はきれいに再塗装されている
綺麗になったのを残念がるのもなんだが……


またビューにはこれまたユニークな公衆便所があって期待したが
これは撤去されていた 残念!

 

2024年8月30日撮影

 

 

「赤平市内の住宅」

 

所在地:赤平市泉町
建設年:不明 
指定等:なし

 

詳細は不明だが、その大きさと複数ある玄関により集合住宅と思われる
中には店舗としての活用もあったかも知れない
一番古い2012年のストリートビューでもほとんど同じ建物だ。

 

正面から見るとマンサード屋根の建物に増築を重ねたように見えるがどうか

縦長窓が多くすっきりしており、枠が木製なのも素敵だ
見る場所によって表情が変わる建物だった。

 

2024年8月30日撮影

 

 

「旧住友赤平炭鉱立坑櫓」

 

所在地:赤平市赤平485番地
建設年:1963(昭和38)年 
指定等:日本遺産「炭鉄港(たんてつこう)」


赤平駅の裏側にあり、赤平市を象徴するような施設
過去に赤平を通ったときも停まって見れば良かったように目立つ。

隣に入館無料で約200点の展示資料がある「ガイダンス施設」に寄るのもよし
立坑櫓の内部見学は有料で実施されている

空知地区を代表する炭鉱の一つで、このような立坑魯は歌志内市や美唄市、三笠市などにもみられる

 

炭鉱は平成6年(1994)年に閉山した

尚、事務所棟の向かいにも廃墟の施設があり、炭鉱で働く人たちのための浴場「坑口浴場」のようだ。

何かの催事で見学が出来る可能性があるかも。

 


住友の井桁マークの跡が残る

2024年8月30日撮影

 

 

「北炭赤間炭鉱原炭ポケット」

 

所在地:赤平市美園町1丁目
建設年:()年 
指定等:なし


「ズリ山展望台」に登る駐車場には説明看板とトイレがある
奥に目を移すと古いコンクリートの建物が目に入る

これが原炭ポケットと呼ばれるもの


この一帯は石炭に混じる不純物を取り除き、品質別に選別をする施設があった。

昭和48年に赤間炭鉱が閉山し他の施設は取り壊されたが、採掘された石炭を一時保管する原炭ポケットの一部だけが残されている

同様のものは美唄市にもある

 

近くまで寄れるが柵内は立入禁止だ。

 

2024年8月30日撮影

 

 

「三浦電機倉庫」

 

所在地:赤平市茂尻春日町2丁目
建設年:(不明)年 
指定等:なし

 

詳細不明
会社の本社は同じ茂尻にある

外観から当初は会社社屋として使用していたように見える
連続した縦長窓に歴史を感じる

また住宅ではよく見る板張りだが、横の下見板張りは多いが
縦の板張りで古い建物はあまり見たことがなく珍しいと思った

縦の板張りはすっきりした印象を与えるように感じる

 

2024年8月30日撮影

 

 

「家具インテリアのやまもり」

 

所在地:赤平市茂尻中央町南3丁目7
建設年:(不明)年 
指定等:なし

 

家具店の詳細は不明だが現役の家具店

何より一階の売り場窓の形状が懐かしさを覚えた
1970年代あたりだろうか

白地の枠は柔らかな曲線を持ち、今の時代には新鮮に思える
よく見ると店舗入り口の形状は若干窓と違いお洒落になっている。

 

2024年8月30日撮影

 

 

「旧北海道大賀クロージング」

 

所在地:赤平市茂尻春日町3丁目2
建設年:1970(昭和45)年 
指定等:なし

 

北海道大賀クロージングは赤平市などの誘致で1970年に炭鉱跡地に創業して以来、54年の歴史に今年の1月幕を閉じた。
 
スーツなどの縫製工場として、札幌などのデパートに納品していたらしい
雇用の面で赤平市に貢献していただいたが本州の拠点に集約するそうだ。
 
 
敷地内には人も車も出入りが出来そうだったが、止めて敷地外からズームで撮影した。
 
印象的な尖塔の時計台と正面に向かって3つあるミラー面の窓が凝った工場を作ったのだなと感心した。
 
外観からはさほど古さを感じないので建築年の違いか改築があるのかも知れない。
 
 
 
 
 

2024年8月30日撮影