⑯「東本願寺大谷派潤澄寺」*道北の建築探訪128
所在地:増毛町畠中町3丁目106
建設年:明治30(1897)年
北海道近代建築研究会著の建築探訪シリーズには寺社仏閣なども記載されている
増毛町から2軒の寺院と2軒の神社が記載され、前項に厳島神社の訪問記録を載せた。
今回は2軒の寺院である(神社のもう1軒は舎熊神社であり訪問は後日に譲る)
まずは潤澄寺
建設は石狩湾を挟んだ小樽市で数多く手がけた伊久治三郎氏により建てられた。
寺院建設には一般住宅などと違い専門的な要素が多い
古い建物なので改築や補修は当然あるだろう
このお寺は正面から見る本堂が堂々として素晴らしい
また両側に白石を敷き詰めて石庭を表し気品があるように思える
鐘釣堂も見事で本堂と重ねてみると寺だけではなく
増毛という町の歴史の重みも感じる。
2021年11月撮影
⑰「曹洞宗龍淵寺本堂」*道北の建築探訪129
所在地:増毛町畠中町4丁目4-145
建設年:明治27(1894)年
龍淵寺の本堂は明治27年の建築で
増毛町に現存する寺院の中で最古である。
ここは小樽市の正法寺の末寺として創設されたとのこと
ここにも石狩湾を挟んでの当時北海道で最も栄えた小樽市との関係性がある。
堂々とした門が素晴らしい
本堂は古い建物ゆえ補修したばかりのようで新材が目立った
だが年数を重ねていくと周りに同化していくのだろう。
裏には水が流れる素敵な庭が道路に面しているが
部外者は入れないようだ。
2021年11月撮影
⑱「増毛湯」
所在地:増毛町畠中町3丁目101-2
開業:明治39(1906)年
建設年:
増毛湯の建設年他の詳細は分からなかった
開業が明治なので新しくとも昭和戦前までに建てられたのではないかと推察する。
ギャンブレル屋根が印象的な銭湯玄関は左右で男女の入口が別で
中に番台があったのだろう。
表示には「男」だけで女の文字は消えていたようだ
少し斜めにした入口とタイルが当時を思わせる。
建物の左が施主の住宅玄関と思われるがすでに板張りがされていた
もし居住しているとすると銭湯入口を玄関にしているかも知れない
いつかは不明だが残念ながら現在は閉業したようだ。
いずれにせよ古い建物の銭湯は道内中でも貴重であり
私も幼少時は古い銭湯を利用していたので
可能であれば中を見てみたいものだ。
2021年11月撮影
⑲「旧本間質店質蔵」
所在地:増毛町畠中町3丁目
開業:
建設年:
旧本間質店はおそらく増毛町史をよく見れば情報が載っている
左下の入口は現在はシャッターだが創設時はどうであったか
窓の多い独特な蔵である
写真の屋根は後付けで普通に切妻屋根であった
質店の蔵なので隣接して店舗、もしくは住宅があったのだろう。
情報では蔵の真向かいに昭和の古民家を利用した宿泊施設があったが
更地になっていたのが残念であった。
2021年11月撮影
⑳「増毛町の閉校」
*詳細は「木造校舎・廃校」にて記載します
「増毛町立別刈小学校」
「増毛町立岩老小学校」
「増毛町立歩古潭小学校」
「増毛町立雄冬小中学校」
2021年11月撮影
以上で増毛町の建築探訪は終了です
予想以上に撮影箇所が多く、増毛町の魅力を再発見しました。