札幌・北海道のレトロ建物大好きおぢさん日記

札幌(北海道)のレトロでモダンな建物を見たり撮影するのを趣味としています。

増毛の建築探訪④ 潤澄寺 龍淵寺 増毛湯 本間質店蔵 増毛町の閉校

2021-11-25 10:51:13 | 増毛町

 

⑯「東本願寺大谷派潤澄寺」*道北の建築探訪128

 

所在地:増毛町畠中町3丁目106
建設年:明治30(1897)年

北海道近代建築研究会著の建築探訪シリーズには寺社仏閣なども記載されている
増毛町から2軒の寺院と2軒の神社が記載され、前項に厳島神社の訪問記録を載せた。

今回は2軒の寺院である(神社のもう1軒は舎熊神社であり訪問は後日に譲る)

まずは潤澄寺
建設は石狩湾を挟んだ小樽市で数多く手がけた伊久治三郎氏により建てられた。

寺院建設には一般住宅などと違い専門的な要素が多い
古い建物なので改築や補修は当然あるだろう
このお寺は正面から見る本堂が堂々として素晴らしい

また両側に白石を敷き詰めて石庭を表し気品があるように思える
鐘釣堂も見事で本堂と重ねてみると寺だけではなく
増毛という町の歴史の重みも感じる。

 

 

 

 

 

2021年11月撮影

 

 

 

⑰「曹洞宗龍淵寺本堂」*道北の建築探訪129

 

所在地:増毛町畠中町4丁目4-145
建設年:明治27(1894)年

龍淵寺の本堂は明治27年の建築で
増毛町に現存する寺院の中で最古である。

ここは小樽市の正法寺の末寺として創設されたとのこと
ここにも石狩湾を挟んでの当時北海道で最も栄えた小樽市との関係性がある。

堂々とした門が素晴らしい
本堂は古い建物ゆえ補修したばかりのようで新材が目立った
だが年数を重ねていくと周りに同化していくのだろう。

裏には水が流れる素敵な庭が道路に面しているが
部外者は入れないようだ。

 

 

 

2021年11月撮影

 

 

 

⑱「増毛湯」

 

所在地:増毛町畠中町3丁目101-2
開業:明治39(1906)年
建設年:


増毛湯の建設年他の詳細は分からなかった
開業が明治なので新しくとも昭和戦前までに建てられたのではないかと推察する。

ギャンブレル屋根が印象的な銭湯玄関は左右で男女の入口が別で
中に番台があったのだろう。

表示には「男」だけで女の文字は消えていたようだ
少し斜めにした入口とタイルが当時を思わせる。

建物の左が施主の住宅玄関と思われるがすでに板張りがされていた
もし居住しているとすると銭湯入口を玄関にしているかも知れない

いつかは不明だが残念ながら現在は閉業したようだ。

いずれにせよ古い建物の銭湯は道内中でも貴重であり
私も幼少時は古い銭湯を利用していたので
可能であれば中を見てみたいものだ。

 

 

 

 

 

 

 

2021年11月撮影

 

 

 

⑲「旧本間質店質蔵」

 

所在地:増毛町畠中町3丁目
開業:
建設年:


旧本間質店はおそらく増毛町史をよく見れば情報が載っている

左下の入口は現在はシャッターだが創設時はどうであったか
窓の多い独特な蔵である

写真の屋根は後付けで普通に切妻屋根であった
質店の蔵なので隣接して店舗、もしくは住宅があったのだろう。

情報では蔵の真向かいに昭和の古民家を利用した宿泊施設があったが
更地になっていたのが残念であった。

 

2021年11月撮影

 

 

 

⑳「増毛町の閉校」

 

*詳細は「木造校舎・廃校」にて記載します

「増毛町立別刈小学校」

 

 

「増毛町立岩老小学校」

 

 

「増毛町立歩古潭小学校」

 

 

「増毛町立雄冬小中学校」

 

2021年11月撮影

 

以上で増毛町の建築探訪は終了です
予想以上に撮影箇所が多く、増毛町の魅力を再発見しました。

 

 


増毛の建築探訪③ 国稀酒造 増毛レトロストリートの建築物 厳島神社 旧北海道銀行増毛支店 秋田藩元陣屋第一台場跡の古民家 

2021-11-23 21:25:24 | 増毛町

 

⑪「国稀酒造」*道北の建築探訪121

 

所在地:増毛町稲葉町1丁目
開業:明治15(1882)年
建設年:大正7(1918)年


国稀酒造は本間家創業者が手掛けた醸造事業であり
現段階で日本最北の酒蔵である。

近年、本州から東川町に移転したメーカーがあったが増毛町のほうが緯度が上だ。さらに下緯度に旭川と新十津川がある。

以前は増毛町に酒蔵が7つもあったようだが現在は国稀のみ
増毛町といえば国稀という人も多いのではないか

 

 

 

 

 

 

店舗の正面は歴史を感じる印象的な造りで大正7年の建築である
内部は国稀だけではなく和小物や地物の果物も委託販売をしていたり
地元の特産物商品も販売しているので観光客への対応が充分。

 

 

 

 

奥へ行くと名物の試飲コーナーがあり、こればかりはドライバーは涙を呑む
高倉健主演の映画「駅 STATION」に内部が使用され展示もある。

昔の造り酒屋の住まいが伺えるように内部を公開しており
建物より歴史を学び楽しめる場所だ

駐車場の反対側の裏手は見学より業務作業用スペースかと思われるが
垣間見える倉庫など一層の歴史を感じることが出来るはず。

現在は「国稀酒造株式会社」として独立した会社になっている。

 

 

 

2021年11月撮影

 

 

 

⑫「増毛レトロストリートの建築物」



cafe de soba 凛

いわゆる古民家カフェになるのだろうが2階の窓が素敵だ
塗装や外壁などに補修をしていると思うが、古民家は客からの見た目重視と
事業者の補修をせねばならない部分がうまく一致出来たら良い建物になるのだろうなと思った。

 

 

 

 

麵屋 田中商店

元は何の倉庫、蔵だったかは不明
このようなラーメン屋さんとしての再活用はいいアイデアかと思う
他の街にも古い蔵や倉庫を使用したラーメン屋さんがあるが、どれも風情があるね。

 

 

鰊漬け倉庫

この倉庫は「cafe de soba 凛」の手前、レトロストリートに面して建っていた
現在は営業していないようだが妻部分に鰊漬けを扱っていただろう名残りがある
漁港であり港町にはやはり石造りの建物が似合う。

 

2021年11月撮影

 

 

 

⑬「厳島神社」*道北の建築探訪127

 

所在地:増毛町稲葉町3丁目
建設年:明治32(1899)年
指 定:増毛町指定文化財(本殿)北海道指定有形文化財


厳島神社がある場所は、増毛町庁舎の向かいで坂を登れが増毛小学校旧校舎がる位置だ
本社殿は拝殿と覆屋に囲まれた本殿および社務所で形成される

街の有形文化財第一号に指定される状態の良い本殿でもある
外部からは彫り物の見事さが見てとれるが内部の壁や天井に描かれた絵は
芸術作品のようだとのこと。

出来れば一度見てみたいものだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

2021年11月撮影

 

 

 

⑭「旧北海道銀行増毛支店」

 

所在地:増毛町稲葉町2丁目35-1
開業:昭和8(1933)年
建設年:昭和8(1933)年
廃業:?


現在の北海道銀行は昭和26(1951)年に創立されており、この建物の
旧北海道銀行とはまったくの別物である。

明治後期に創立され本店は小樽にあった(建物は現存)
その後、昭和19(1944)年の戦時統制(一地区一行)により北海道拓殖銀行に吸収された。

増毛支店は現存する古民家の一つで以前は土蔵もあった
その後は理容院が開業したようだが現在は空家のようである。




*増毛町史より

 

 

 

 

 

2021年11月撮影

 

 

 

⑮「秋田藩元陣屋第一台場跡の古民家」

 

所在地:増毛町弁天町4丁目83-3
建設年:

台場とは砲台があった場所
その昔は対ロシアへの守備として増毛には2か所の砲台があったその一つ
場所は増毛灯台の直下の高台にあり港を一望出来る場所だ
その台場に1軒の古民家がある
現在は空き家のようだが台場と何かの関係があるのかも知れないと思い撮影した。

現在は台場があった記の看板が無くなっていた これも何かあったのだろうか

 

 


増毛の建築探訪② 増毛館 山形屋旅館 本間家店舗・住宅 千石蔵 旧小林廻船問屋

2021-11-20 10:41:54 | 増毛町

 

⑥「旧増毛館」*道北の建築探訪124

 

所在地:増毛町弁天町1丁目21-1
開業:昭和7(1932)年ころ
建設年:昭和7(1932)年ころ
廃業:平成10(1998)年 *現、ぼちぼちいこか増毛館として営業中


増毛町のレトロストリートにある駅前旅館である

ファサードが印象的で漆喰モルタルの外壁と半円の2階上げ下げ窓、1階には菱形の窓を配し
アーチ型の玄関など凝った意匠になっている。

旧増毛館から町が土地を買い取りドミトリー民宿の「ぼちぼちいこか増毛館」が営業している
左端の突出部分をカフェに改修し、人気を博している。

 

 

 

 

 

 

2021年11月撮影

 

 

 

⑦「旧山形屋旅館」

 

所在地:増毛町弁天町1丁目
開業:昭和8(1933)年
建設年:昭和8(1933)年
廃業:?


増毛館の向かいにある古くからの駅前旅館

昭和8年の建設が近辺の建物に多いのは大火で焼けた後の建設が多いからのようだ
外壁や内部の補修はあったようだが、訪問時では営業をしているようには見えなかった。

玄関屋根と中央の屋根、2階の上げ下げ窓がレトロ感を誘っている。

 

 

 

2021年11月撮影

 

 

 

⑧「本間家旧呉服店店舗・旧住宅・文書蔵」 *道北の建築探訪123

 

所在地:増毛町弁天町1丁目27
開業:明治26(1893)年
建設年:明治26(1893)年上棟
指定:増毛町指定文化財


本間家は増毛を代表する豪商で名家である

レトロストリートでもひと際目を引く建物群は多くの観光客が見学をしている。

元は佐渡出身の本間氏が小樽の呉服店に勤務し独立して増毛に店を出した
他に荒物や醸造、海運、不動産業、ニシン漁などで事業を拡大した。

呉服店舗は石蔵で他に住宅と二つの土蔵がある
平成9(1997)年に町文化財に指定後、大規模修復を経て2000年に一般公開された。

有料ではあるが、ここはぜひとも内部を見たいところ
訪問時は今年の公開が終了したため叶わなかったが機会があれば見学したい。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

増毛館との間の倉庫もレトロ感ありです

 

2021年11月撮影

 



⑨「千石蔵」

 

所在地:増毛町稲葉海岸町53
建設年:明治末期


元は本間家の倉庫として建てられたもので〇に一の屋号が入っている
場所は本間家呉服店舗を海側に曲がると左にある。

鉄の扉も木造の扉も重厚さが目立つ蔵だ

現在は国稀酒造が活用し資料館としてニシン漁船や関連品を展示している
こちらは無料で見学が出来、カフェもあるので一服出来そうだが、
やはり今年の見学は終了したようだった。

 

 

 

2021年11月撮影

 

 

 

⑩「食堂志満川店舗・住宅 / 今野鉄工所住宅」 *道北の建築探訪122

 

所在地:増毛町稲葉町1丁目1
建設年:明治25(1892)年


この2軒は元は同じ所有者で繋がった建物である
本間家の向かいに位置し食堂はレトロストリートに面している

小林氏は本間家と同時期に廻船問屋を開業しここに店舗兼住宅を構えた
その後、鉄道開通により廃業し昭和50年ごろに住宅を分割したようだ。

食堂は現在も営業しており人気店である
隣接した方の住宅棟は和洋折衷の造りで昭和の初期ころに改装したと思われる
玄関廻りが秀逸である。

石蔵もあり由緒ある場所のようだ。

 

 

 

 

 

海側の住宅棟の所有者は別人である
一見普通の家に見えるが、先の千石蔵側から見ると3階の意匠が気になる

和風の本間家に対抗して造られたといわれ、内外部とも洋風になっている
正面から海が見える また山側は上げ下げ窓でシンプルにしている。

 

 

 

 

2021年11月撮影

 

 


増毛の建築探訪① 増毛小学校旧校舎 増毛灯台 旧増毛駅 旧富田屋旅館 風待食堂

2021-11-20 08:27:16 | 増毛町

 

道北の増毛町に行って来ました。

日本海側にポコンと突き出たところが増毛町です
前回訪問の美唄市が炭鉱で栄えた町であったが増毛町はニシン漁であった。

美唄が炭鉱遺跡や関連施設が多いのに対し、増毛は石造りや倉庫・蔵が多いのが特徴です。

現在の産業は海産物では甘えびが有名で、日本最北の酒造会社「国稀」や
サクランボなどの果実、暑寒別岳への登山など道内の街の中では個性があるほうでしょう。

レトロな建物は旧増毛駅を基点に道道301号線沿いに多く残っている
うち、3軒はいわゆる駅前旅館で国鉄時代にたくさんの人が訪れたことだろう。
また高倉健の主演映画「駅 STATION」のロケ地として各所に写真や色紙がある

それと北海道を代表する木造校舎があるのも増毛町の特徴でよくぞ残してくれました。

 

 

①「旧増毛町立増毛小学校」 *道北の建築探訪126

 

所在地:増毛町見晴町
開校:明治11(1878)年
建設年:昭和11(1936)年
閉校:平成24(2012)年


増毛小学校旧校舎は現存する北海道の木造校舎で最古で最大である

平成13(2001)年には駅前の歴史的建造物とともに北海道遺産に選定された。
普段は内部の見学は出来ないがイベント的に見れる時があるらしい

増毛町が2016年度のふるさと納税の用途指定項目に「旧増毛小の保存・活用に関する事業」を追加したところ、目標の3000万円を大きく超える4200万円が集まった

2017年には、そのうち2900万円を費やして体育館などの屋根を張り替え、煙突7本を撤去する工事が行われたとのこと

 

校門は道路から石段を上がったところに健在で
一つに校名プレートがあった。

校舎は教室棟と体育館がロの字に繋がっており、ぐるりと一周できそうだ
そして中庭もある。

正面玄関にはシンボルツリーがあり眼前が校庭である
校庭は雑草が生い茂っており、改めて閉校するとこのようになるのは自然の摂理と思った。

体育館側には立派なグラウンドがあり、こちらは現役で練習や試合に使用していそう。

車道向かいに鳥居があるのでそこから眺めると一角が少し高い目線で見られる
学校敷地内はロープ等は無いが学校長名で関係者以外の車進入は禁止とある。


これまで当別町の弁華別小学校や栗沢の雨煙別小学校が大きいと思ったが
規模が違う
これだけの建物を維持するのは、やはり外部からの資金も必要であろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*尚現在の増毛小学校は別所にあります

 

 

 

②「増毛灯台」

 

所在地:増毛町弁天町5丁目96
開設:明治23(1890)年 初点灯
建設年:昭和24(1949)年


ルート的には先の増毛小学校旧校舎の向かいに鳥居方向に入る細道があるので進む 車でも進入できる。

その後下りで一本目のさらに細い道を右に曲がると突き当りが灯台だ
数台分の駐車場がある。

わかりやすい看板があり、増毛港を眼下に見る
赤と白のカラーは平成2(1990)年に塗装したものだ。

初点灯時は木造であった
明治23年でも道内では13番目の古さである。

 

 

 

 

 

 

 

③「旧増毛駅跡」

 

所在地:増毛町弁天町1丁目
開業:大正10(1921)年
建設年:昭和34(1959)年
廃止:平成28(2016)年


留萌本線は留萌までの鉄道であったが、留萌港の完成が遅れる可能性があり
そこで早く使える増毛港のある増毛町まで延線した経緯がある。

1970年代に貨物、1980年代には荷物が廃止、そして1990年代には無人駅となる
2016年に廃止、2018年から観光利用となった。


増毛駅は終着駅であり現在の構内を見たところ鉄路の先は海だった
駅舎自体は数回の補修や改装があるようで、随分と綺麗だ。
最近では2018年の改装がそれである。

駐車場は広くあるので付近の散策時に使える
ホームや線路に身近に接することができ、鉄道ファンならずとも楽しめるはず。

駅舎内は売店や駅の歴史の展示物がある
増毛駅で有名になったのは「増毛」が頭髪増毛に繋がると記念切符が売れた
また、高倉健主役映画「駅 STATION」でのロケ地などほかの映画のロケ地としても使われた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

④「旧富田屋旅館」 *道北の建築探訪130

 

所在地:増毛町弁天町1丁目15
開業:昭和8(1933)年
建設年:昭和8(1933)年
廃業:昭和50年代前半


富田屋旅館は現存している駅前旅館の中で一番駅に近く目の前に建っている
見た目も珍しい木造3階建てである。

旅館としての営業はとうに終わり、施主が平成30年まで住んでいたが退去し町が管理保存することになった。
建物は痛みが激しい箇所を早急に補修工事を行った(11月上旬まで)
濃いグレーに塗り替わった外壁は重みがあり素敵に見えるがどうか

2階と3階の縁側がある窓が印象的なファサードで
「旅館 富田屋」と書かれた破風部分がとてもいい感じだ

場所柄、歴史的建物めぐりのスタート場所にあるので
ほとんどの観光客が見物していくだろう
内部も補修が終わったら見てみたいものだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

⑤「風待食堂 観光案内所」 旧多田商店 *道北の建築探訪125

 

所在地:増毛町弁天町1丁目
開業:大正2(1913)年
建設年:昭和8(1933)年


多田商店は大正2年創業の雑貨店
富田屋旅館の隣にあり駅前の風景に一役買っている

下見板張りに寄棟屋根が印象的で最近ではこのような2階建て木造建物は珍しくなった

現在は観光案内所として活用され、広い所内ではないが増毛町の紹介、特産物の販売、「駅 STATION」のセット再現などところ狭しで楽しい
風待食堂の名前だが食堂ではない。

増毛町のレトロストリートの基点としてまずは覗いてみては。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


小樽 蔵めぐり ② *6箇所を追加しました

2021-11-11 20:11:02 | 小樽市

 

参考図書は資料として素晴らしくかなりの軒数が記載されているが廻ったのは半分を少し超えたところ
今後、機会をもち追加していきます。

*参考図書「小樽 蔵めぐり イラスト帖」2017年6月16日発行
*一般住宅の名前・住所は略で 地図は載せません

 

「北菓楼小樽本店」 「六花亭小樽運河店」

 

堺町7-22
大正時代建築
木骨石造り3階建て

堺町7-22
大正時代建築
木骨石造り2階建て

砂川市が本店の北菓楼と、帯広市が本店の六花亭はどちらも北海道を代表する菓子会社である。
その2店が並び立っているのが小樽らしい

両店ともいつも客の絶えないお店でしょう
並んでいる相乗効果もあるのかも知れない

倉庫はどちらも建て主も建築年も不明のようだが
それぞれ違うファサードが逆にいいかも知れない。

2020年10月撮影

 

 

 

「小樽大正ガラス館Mahalo 旧久保商店蔵」

 

堺町4-4
明治40(1907)年建築
木骨石造り2階建て

旧久保商店として歴史的建物の指定を受けている
元は福井県出身の久保氏が建てました。

2016年まで喫茶「さかい屋」が30年営業していたが閉店し、現在は店舗に喫茶、倉庫はMahaloの営業となっている。

人目をひく外観の店舗と違い、倉庫は全景が見えないが店舗と調和して並んでいる。

 

 

2020年10月撮影

 

 

 

「S氏邸蔵 旧上坂紙店蔵」

 

花園3丁目
昭和6.7(1931.2)年建築
木骨石造り3階建て

表通りに面しているファサードが印象的な会社であったが2010年に閉店しています
蔵は最奥にあり建物と繋がっている 面している駐車場側から見ることが出来ます。

3階建ての蔵は後から作られたようで建物の高さに合わせたかと思う。

 

2020年11月撮影


「ハンズオントーイ キンダーリーブ」

 

住吉4丁目4
大正時代建築
木骨石造り2階建て

メルヘン交差点からすぐの所にあるので運河とともに観光客が多いエリアにある
大正時代の漁家の建てたものとしかわかっていないようだ

秋にはからまるツタが紅葉していい感じだが
窓の上部はアーチ型になっており見どころだ

現在はドイツ製おもちゃが主のおもちゃ屋さんが営業している。

2020年11月撮影

 

 

 

「曹洞宗龍徳寺 蔵」

 

真栄1丁目3-8
明治26(1893)年建築
木骨石造り2階建て

龍徳寺は安政4(1857)年に開かれたお寺で明治7年に信香町からこの地に移転し現在に至る
小樽市でもっとも古い寺院である。

蔵もすでに120年を超えているが状態が良く見える
お寺の中から蔵はよく見えない?
敷地外の車道から撮影をした


 

 

 



 

「野口商店 蔵」

 

勝納町2-4
明治39(1906)年建築
木骨石造り2階建て


元の建て主は不明で野口商店は昭和45(1970)年ごろに購入した。

蔵の中には畳の材料を入れており保管状態は良好とのこと
勝納町は古い街、小樽でも最初に開けた街だが現在は静かな町だ

野口商店の前の道路を下るとウィングベイ小樽に着く

 

 

残念ながら野口商店は閉店したようです。

2021年10月撮影

 

 

 

 

「O氏邸蔵」

 

入船2丁目
大正15(1926)年建築
木骨石造り2階建て

O氏は小樽市の名士であり、住宅も高台に広い敷地を持ちお屋敷がある
門から先は私有地なので入れない 蔵は二つありいずれも敷地外から見れる。

独立した蔵と住宅と繋がっている文庫蔵があり、文庫蔵は木骨ではなく石造りと言われる
基部のレンガ積が素晴らしいらしいが、これは敷地に入らないと見ることはできない。

1軒のお宅で2棟の蔵があるのは珍しい。

 

「O氏邸文庫蔵」

 

入船2丁目
大正15(1926)年建築
石造り2階建て

2020年11月撮影

 

「K氏邸蔵」

 

松ヶ枝2丁目
昭和14(1939)年建築
木骨石造り2階建て

個性的で大きな住宅である
片流れの大きな屋根が蔵の屋根の一部にかぶさった形だ

家紋であろう石の蔵は幅があり大きめだ
昭和14年の築でも小樽市の蔵では新しいほうだ
広々とした前庭を挟み歩道から垣間見ることが出来る。

 

2021年10月撮影

 

「K氏邸蔵」

 

松ヶ枝1丁目
昭和初期 建築
木骨石造り2階建て

松ヶ枝町は色内町、稲穂町の山の手にあたる富岡町と並び
入船町の山の手にあたる

富岡町と同様に昔は名士の家や蔵付きの豪邸があったイメージだ。
K氏宅の蔵は当初、蔵として建築されたが現在は住居として使用されているようだ
住み心地はいかがなものであろうか。

 

2021年10月撮影