札幌・北海道のレトロ建物大好きおぢさん日記

札幌(北海道)のレトロでモダンな建物を見たり撮影するのを趣味としています。

木造校舎・廃校 白老町の閉校 ※4校を追加しました

2023-09-17 21:54:07 | 苫小牧市 白老町 登別市

小学校の閉校 赤字は今回訪問

 

中学校

  • 白老町立森野中学校(2003年閉校。跡地を活用して研修施設「ふるさと体験館・森野」が2004年6月にオープン。)
  • 白老町立萩野中学校(2013年4月に白老町立白翔中学校へ統合
  • 白老町立竹浦中学校(同上
  • 白老町立虎杖中学校(同上

 

 

「旧白老町立森野小中学校」【NEW】

 

開校:昭和8(1933)年
閉校:平成15(2003)年
校舎:昭和42(1967)年竣工

白老町森野62

 

森野小中学校があるところは「四季彩街道」といい旧大滝村に通じている道路だ。
またその先の分岐を喜茂別、倶知安方面に向かうと最後には日本海に出て
太平洋に面した白老町から日本海に出ることができる道路である。

尚、冬季の場合は森野小中学校のすぐ先でゲートが閉じられる。

 

校舎はなぜここに?の閉校あるあるだが、同じ白老町の閉校 飛生小学校と同様に鉱山によって出来た学校である。

鉱山に従事する鉱員や社員等の子らのために学校が作られた。

閉校後に平成28年までは「体験館」として再活用されていたが
それも終わった。

同じく隣接して「こだま園」という障害児施設が建てられたが
これも閉業している。

今は旧大滝村に向けて走る車が素通りするしかない場所になった
赤い屋根の平屋校舎は味があるが、建物の具合からして
もはや再活用への道は厳しいものがある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2023年9月撮影

 

 

 

「旧白老町立社台小学校」【NEW】

 

開校:明治27(1894)年
閉校:平成28(2016)年
校舎:平成2(1990)年竣工

白老町社台


白老町社台は日高地方のように、競走馬サラブレッドの牧場がある地区である。

社台小学校の閉校は平成28年とまだ10年と経っていない
学校のほとんどは閉校時のままのようだが、校門にはサラブレッドが描かれている全国でも珍しい校門であろう。

また校舎もデザイン性に富み、生徒も地域の方も町の学校として誇れる学校だったのではないかと思った。

とても素敵なファサードのこの校舎の竣工は平成2年だった。
閉校後も芸術のイベントなどに校舎が使用されたりしているので
まだまだ中も見る機会はあるだろう。

今回は限られた時間の中であったが、本来はもう少し細かいところなどを
見ておきたい校舎。

 

裏に回ると、すでに草ぼうぼうのグラウンドにはバックネット、遊具が健在である

またこちら側から見る校舎は遮るものがなく壮観であった。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2023年9月撮影

 

 

 

「旧白老町立白老小学校 旧校舎」【NEW】

 

開校:明治12(1879)年
閉校:平成28(2016)年
校舎:昭和31~昭和33(1956~1958)年竣工

白老町大町1丁目6-1


白老小学校は平成28年に白老小、緑丘小、社台小が統合し
新しい白老小学校となった。

統合校舎は緑丘小を使用になったため、ここは旧校舎となったが現存している。

校門側にはチェーンがあり立入禁止なのだろうが
グラウンド側は解放されており、向かいの役場の駐車場にも利用されているかもしれない。


正面玄関には看板が掲げられており、この校舎が少し前まで使われていたことがわかる。

社台小学校ほどのデザイン性は無いが玄関の形状と、コンクリートの古さが出ておりこれはこれで味がある校舎だ。

広い校庭、グラウンドには2面にバックネットがあり広さを物語っている
どこにでもあったであろう水飲み場が懐かしい。

 

校舎は1期2期の工事で竣工に差があるが現在は同化している
竣工時に入学できた生徒は立派な校舎を喜んだことだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2023年9月撮影

 

 

 

「旧白老町立荻野中学校」【NEW】

 

開校:昭和29(1954)年
閉校:平成25(2013)年
校舎:昭和54(1979)年竣工

白老町荻野286

 

萩野地区は白老町の中でも西側にあり登別市側になる
平成25年に近隣地区の竹浦中、虎杖浜中と統合し白翔中学校となった。

校舎は荻野中学校を継続使用している
同敷地内には荻野小学校があり、ここに荻野の名前は残った。

校舎は近代的で立派な校舎だなと思ったら竣工は昭和54年になっている
白翔中学になってから改築をされたのだろうか?

前庭しか見ていないが、閉校記念碑など旧荻野中学を表すものは無かったと思う
おそらく校内に何か資料室のようなものがあるのだろう。


荻野小学校の方は時間的に逆光となった。

 

 

 

 

 


2023年9月撮影

 

 

 

 

 

「旧白老町立飛生小学校」

 

開校:明治21(1888)年
閉校:昭和61(1986)年
校舎:昭和24(1949)年竣工

白老町竹浦520

 

白老町の飛生には今や珍しい木造校舎が現存している。

閉校後の再活用は1986年に設立された共同アトリエ「飛生アートコミュニティ」。

 

普段は部外者は入ることが出来ないが、校舎内と森でのアート展示がある
「飛生芸術祭」が開催された(2023年9月9日(土)〜9月17日(日))

アートには疎いが貴重な校舎が見れることと、意外とカミサンがアートを見たい! ですと…
それで芸術祭を主目的に白老町の閉校を廻ってみた。

 

まずは飛生小学校まで。

ナビで簡単に行けるので迷うことは無いが、閉校あるあるで
ここに学校があったんだ の他に何もないような場所だった。


アプローチに校門が一つ残っていた しかもプレート付きで!

 

 

 

 

それでは芸術祭に入ります。

 


右手に校舎、左手が原っぱで今回は来訪者の駐車場として開放している
以前はここが校庭だったのだろう。


 

 

車も人も多くて賑やかだ さすが日曜日の好天でもあるが
好きな人には恒例の楽しみなのだろう。

校庭にあるオブジェなどはアートコミュニティになってから作られたものだろうね

 

 

 

 

 

それでは木造校舎を外側からゆっくり観ながら
校舎内へ。

 

 

 

 


ここが玄関で、芸術祭もここから入る
入場料は正面に募金箱があるので寄付という形で金額は来訪者が決める。

また同時期に白老町自体もアートイベント中なのでフライヤーなどが置かれていた。

入場するとマップを借りれます(返却)

 


まずは入って左側へ

 

 

 

中にカフェもあるが土日のみ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

玄関の右手にはプレハブ状の1室があり ここは閉校後に増設したのかも?
ちょうど時間的に絵画教室のイベント中で、絵を描く人でいっぱいだった。

 

体育館へ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アートコミュニティは学校の裏にある森にも作られている
閉校後に整備されたのは中々大変だっただろうと推察する。

 

 



これは子供が喜びそう 

大人はこちら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

森の中に教職員宿舎のような建物があり
ここも展示スペースだった。

 

 

 

 

 

次の予定があり30分程度で予定を組んでいたが、駆け足でも40分以上かかった

それだけ展示が多く、面白かったということ。

思ったより人が多く、特に子供連れのファミリーが多かったのが微笑ましい

小さなうちからアートに触れるのもいいものだね

飛生小学校は小さな学校なので閉校だけを見るなら15分で十分だった。

 

さて卒業生らしい方からのクチコミで改悪された との記載を見た

その気持ちわからないでもないが

幼稚園から小学校、中学校、高校の1.2年の学び舎をすべて失った私には

校舎が現存しているって、とても羨ましいものだと思うがどうだろうか。

 


2023年9月撮影

 

 

 

 


白老町の建築探訪

2023-09-12 22:23:35 | 苫小牧市 白老町 登別市

白老町ではかなり古いと思われる建物は少なく

蔵・倉庫関係しか見当たらない

しかし一般住宅には古いタイプの住宅があり、探せば洋館がありそうな雰囲気だった。

 

「しらおい創造空間 蔵」 旧相吉家石蔵2棟

 

所在地:白老町本町1丁目7-5
建設年:昭和9(1934)年

 

相吉家の醸造所の酒蔵として建てられた二つの蔵。

戦後は農協の倉庫として使われた

二つの蔵が繋がっている母屋のような和風屋根の建物は
旧相吉家の住宅なのだろうか?

こちらも気になる建物だ。

 

 

 

 

現在はJAとまこまい白老支所の敷地にあり 「しらおい創造空間 蔵」として一般に活用されている。

大きい蔵は多目的ホールに
小さい蔵はギャラリーに使用されている。

 

 

 


2023年9月撮影

 

 

 

「旧大昭和製紙すずらん寮」

 

所在地:白老町北吉原
建設年:昭和30年代

 

現在は日本製紙になっているが、近辺の人には大昭和製紙でしょうね

苫小牧に王子製紙、白老に大昭和製紙と隣り合う町に大企業の工場があります。

すずらん寮は独身寮のようですね 昭和30年代の建物のようだ。

 

現在は地域の避難場所のようですが、外観からちょっと心配だよね

すでに寮は空き家のようで屋上にも草が生え、朽ちていくかのようだった。

 

 

 

 

 

また隣接して一戸住宅があるが、一部は関連企業の事務所になっている

当初は家族寮、もしくは管理職クラスの社宅だったのかも知れない。

王子製紙の社宅もそうだったが、同じような道を辿っているように見えた。

特に寮はどうなることやら。

 

 


2023年11月撮影

 

 


苫小牧市の建築探訪

2023-08-27 21:37:05 | 苫小牧市 白老町 登別市

 

苫小牧市は王子製紙の企業都市のイメージがある
その王子製紙工場は明治43年に竣工した。

海側の湿地、平地を活かし太平洋側の重要な港となった苫小牧港
支笏湖までつながる森林地帯と豊富な水
北海道にしては積雪量が少なくスキーよりスケートの町
また千歳空港に近いことから人口が増えていくつもの都市を超えていった。

そんなこともあり新しい建物は次々だったが古い建物が少なく感じる
一般住宅に於いても紹介されている住宅は皆無であった
やはり王子製紙関連になるだろう。

 

北海道大学苫小牧研究林 森林記念館 ※道央の建築探訪NO24


所在地:苫小牧市高丘
建設年:昭和10(1935)年
指定等:国登録有形文化財

 

市街地が東西に長い苫小牧市の北側にあり、先は奥深い森林地帯になっている
それゆえ野生動物が多く、北大研究林の駐車場でも普通に立派な角を持った鹿がいた。

森林記念館は標本貯蔵室として建設された。
入り口の白い壁の棟は昭和38(1963)年に増設されたもの
板張り壁の建物が平成12(2000)年に国登録有形文化財に指定された。
苫小牧市内で唯一の登録有形文化財(2019年現在)である。

今回は開館している土曜日ではないので中は見ることが出来なかった
記念館がぐるりと一周が出来、外観の全容は見ることが出来た。

やはり下見板張りに白枠の窓は際立つレトロ感がある
また記念館の少し先にも大学の木造施設が見えており撮影をした。

 

この研究林は市民の散策やバードウォッチングなどで訪れる人も多い
手前の広い駐車場に入れたらヒグマ情報などを確認して徒歩で記念館まで向かう
ほんの数分で着くはずだ。

■開館日:4月~10月の毎週土曜日(2023年6月24日以降)
■開館時間:9:00~15:30
■閲覧料:無料
■申込み:不要


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2023年8月撮影

 

 

 

王子製紙㈱倶楽部 ※道央の建築探訪NO25

 

所在地:苫小牧市王子町3丁目7
建設年:昭和11(1936)年
指定等:なし


特に夏季は樹木が生い茂り中々、建物全体を見ることはできない
わずかに玄関廻りだけが門越しに一般人が見れる限界だ。

思ったより大きな建物で正面から右側にさらに建物が続いている。

王子倶楽部は明治42(1909)年に「迎賓館」として建設された
文字通り宮家や国内外の著名人などを招いた場所だったのだろう
その後に名称が「倶楽部」に改称され社内の福利厚生に使われたようだ。


建物は水色の下見板張り、緑色の屋根、正面の車寄せなどしか特徴が見えないのは残念だ。

 

 

 

 

 

 


2023年8月撮影

 

 

 

 

王子製紙㈱苫小牧工場変電所 ※道央の建築探訪NO27

 

所在地:苫小牧市王子町2丁目1
建設年:明治43(1910)年
指定等:なし


明治43年の工場操業以来、変電所として用いられている。

王子製紙は支笏湖から道道16号線沿いにいくつかの発電所を設けている
千歳市を経由してこの変電所まで来ているようだ
大きな工場を稼働するには大電力が必要ということだ。

その発電所とこの変電所が似ていると記載されている
当時の工場建設には防災力が高いレンガが大事な施設に使用される
もっともレンガは当時高価だったのでどれもということにならなかったようだ。

 

 


2023年8月撮影

 

王子製紙㈱苫小牧工場第二変電所 ※道央の建築探訪NO27

 

所在地:苫小牧市王子町2丁目1
建設年:大正9(1920)年~13(1924)年
指定等:なし

 

先の変電所と並んで建設された
こちらの棟は正面から見ると4連になっている
屋根の妻側にある模様が特徴的だ。

現在はどちらも敷地外から垣間見るしか手はない。

 

 

 

 


2023年8月撮影

 

 

 


王子製紙㈱苫小牧工場 社宅

 

所在地:苫小牧市王子町3丁目4
建設年:昭和30年代初頭
指定等:なし

 

時代的に昭和30年代は大工場の周りに団地型の社宅が出来、
当時は珍しい水洗トイレが設置されたり集中暖房があったり新しい福利厚生施設が出来てきた。

これらの建物は現在3棟あり現役で使用されている
階数は4階建てなので階段のみであったろう。

入り口の造りが面白く屋上も使えるのだろうか。

 

 

 


2023年8月撮影

 

 

 

白金町2丁目にある広大な敷地にはかつて王子製紙の社宅があった
上記の団地型ではなく平屋で主に1棟2戸の住宅だったようだ。

現在もなぜか数軒が現存している
窓や玄関は板張りされ損傷が目立ち、中には樹木に浸食されている棟もあった。

昭和20年代から30年代前半の建設と思われる
その後は益々住宅が増えて線路の北側まで無数にあったといわれる。

敷地内は全面立ち入り禁止である。


 

 

 

 

 

 

 

 

 


2023年8月撮影