約3週間にわたりつづってきた山陰の旅レポート。
今回で、最終章となりますように…。
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11月29日(日)12:00
出雲大社を出発した私たちは、お蕎麦やさんを探しながら、
次の目的地「稲佐の浜」に向かった。
ところが、稲佐の浜は出雲大社のすぐご近所、5分ほどで到着。
カーナビが導く駐車場に車を停め、浜に出た。
砂浜の海岸線。
まるで沖から流されてきたかのような場所に、
小山のようなものがあるのが見えた。
近づくと岩山?
小さな鳥居と祠が祀ってある。
以下の説明はガイドブックより。
稲佐の浜(イナサノハマ)
出雲大社から西へ、日本海に出たところの砂丘が稲佐の浜で、
わが国創生期を物語る神話「国譲り」で有名な浜である。
素盞嗚尊(すさのおのみこと)から出雲の国を引き継いだ大国主命が
高天原から出雲支配のための使者として派遣され武甕槌神(たけみかづちのかみ)を
稲佐の浜に迎え、美保関の事代主命(ことしろぬしのみこと)と相談して
国譲りを決意したという場所である。
一方、『出雲国風土記』では、この砂山も含めて、薗(その)の長浜とよび、
「国引き神話」の国引きの綱に見立てている。
長い弧状を描く砂浜は、こうして数々の神話の舞台となったのである。
稲佐の浜には弁天島という小さな島があり、岩上には弁天様を祀る。
漁業の神としてあがめられている。
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そうか、これは弁天島という島なのか。
神話博士のくもちゃんなら、当たり前のように知ってる話なんだろうな~。
しばらく、暗くて寒い海を眺め、砂浜をあとにし、またもや次の目的地へ出発。
車でくねくねした海岸線を走ること約20分。
山陰の旅最後の目的地、出雲日御碕灯台に到着した。
駐車場から灯台までの道の途中にはお土産屋などの売店が立ち並ぶ。
そして、焼きイカの美味しそうな匂いが…。
腹ペコの私たちにはあまりにも残酷な匂い。
でも、美味しいお蕎麦を食べるため… がまん、がまん。
灯台に到着。
出雲日御碕灯台
島根半島の最西端の断崖に建つ石造りのフォルムが美しい灯台。
海面から灯台の頭上までは63mと日本一の高さを誇る。
にしても、空が暗いなぁ~。
雨が降っていないだけでもマシかな~。
せっかく来たんだし、灯台を登ってみることに。
入場料は一人200円。
せまい螺旋階段をくねくねと登っていく。
登れど登れど頂上には着かず…
ひょっともして、5階建ての松江城よりも階段が多くないか?
足が、足が、上がらなくなる寸前、ようやく到着。
ベランダのようになってて、外に出ることができた。
上を見上げると、まだ灯台の頭があった。
手すりから下を見下ろすと断崖絶壁。
じゃ、じゃ、じゃ、じゃーーーん!
サスペンスドラマなら、ここで殺人犯が刑事に逮捕される場所だな。
な~んて、アホなことを考えていたら、頭がクラクラしてきた。
思わぬ階段登りをして、ますますお腹が空いた私たち。
灯台を後にして、蕎麦屋を探しながら帰路に向かった。
だけど、出雲もやっぱり田舎なんだな。
観光地周辺を出ると、飲食店はとたんに少なくなり、
高速道路のインターに向かう道には、田んぼと工場しかない。
でも引き返すのも面倒だし、そのまま高速に乗ってしまった。
私は途中、パーキングエリアで何か食べれればいいやと思っていたのに、
オットはどうしても蕎麦を、割子そばを食べたいと言い出した。
そして、出雲市を過ぎ、松江に入ったところで高速を降りてしまった。
街中の国道沿いを、蕎麦屋を探しながら走るが、なかなか見つからない。
時刻は2時を過ぎている。
なかばあきらめかけた頃…
蕎麦が… 蕎麦が…
おいで、おいでと手招きしている。
一体、どういう仕掛けなのか、箸にはさまれた蕎麦が空中を
上下にビヨン、ビヨンと動いているのだ。
手打ちそば「坂口や」
面白い看板に引き寄せられ、私たちは何の迷いもなくこの店に飛び込んだ。
昼時を過ぎていたためか、他にお客さんは2組ほどしかいない。
さっそく、出雲そばの割子を注文する。
200円プラスで定食にも出来るというので、オットは卵丼を付けてもらい、
私は炊き込みご飯とおかずのセットに。
まあ、お腹がめちゃくちゃ空いていたせいもあるだろうけど、
すごく、すっごーーーく美味しいお蕎麦だった。
お値段も割子蕎麦だけだったら680円。
セットにしても880円。
それに、セルフだけどコーヒーも無料で頂ける。
観光地でだったら、この1.5倍の料金は取られるだろうな。
メニューにQRコードがついていたので、スマホで検索してみたら、
地元では人気の高い蕎麦屋だったみたいだ。
旅の最後に、満足できる蕎麦屋に巡り会えて、なんて幸運!
これも出雲大社詣のご利益だろうか~。
お腹一杯で大満足の私たちは、このあと約8時間の道のりを、
2匹の猫さんたちが待つ我が家へと車を走らせた。
途中、鳥取の道の駅「はわい」に立ち寄り、松葉ガニを買った。
家に着いたのは夜中の12時を回っていた。
二人とも、翌日も休みをとっていたので、
松葉ガニで真夜中の打ち上げ宴会をし、一泊二日の山陰の旅は無事に終わった。
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旅のお土産編
鳥取県のお土産
鳥取砂丘名物のラッキョウ漬け
妖怪饅頭・ねずみ男の鼻くそ(黒豆の甘納豆)
島根県のお土産
出雲大社遷宮みやげ餅・しじみ汁(真空パック)
縁結び箸・どじょうすくい饅頭
お守り・勾玉ネックレス・アクセサリーの福袋(3点で1000円)
私の一番のお気に入りは、地元でとれためのうの勾玉ネックレス。
色も大好きなグリーンだ。
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山陰の旅日誌も、ようやくこれにて終了しました。
気長にお付き合いいただきました皆さま。
ありがとうございました~。