☆テーマ:地域社会においてレクリエーションに期待されるもの。
☆タイトル:レクリエーションインストラクター養成講習会に参加して。
今回の「インストラクター研修会」において記憶に残り覚醒される思いをした事項があった。
A-PIE:Assessment(事前評価・査定)→Planning(企画)→Implementation(実行)→Evaluation(事後評価)の時系列を追いながら各人に最も適したプログラムを構築し本人の自主性を育みゆく方途である。
就中アセスメントは利用者から得られた情報(身体的・知的・精神的・社会的情報等)からニーズを把握し本人に適した目標、運営&援助方法、安全対策を明確にしていく手法であるが、具体化段階では、企画運営に携わる皆様方(行政&施設職員、保護者、民生委員等)と是を主体的に企画運営しゆくインストラクターとの連携と意識合わせや調整が必要となってくる。
又、インストラクターの育成とともに、多種多様な事業を統合し総合的に推進し取り纏めマネジメントしゆくコーディネーターの育成が、時代社会の絶対的要請であり、地域における未来創出への大いなる課題の一つだと思える。 併せて、統合的に地元地域と広域エリア間の交流と事業推進を図れる「地域政策デザイナー」の出現も要請されてきている。
「マネジメントとは、事業に命を吹き込むダイナミックな存在である」(ドラッカー)・・・とか。
私共のクラブでは、「H28年度事業」において「高齢者スポーツ・2事業」「障がい者スポーツ・2事業」「親子ふれあい事業(スポーツ/自然体験/文化事業)4事業」を展開して参りましたが、この「A-PIE」の視点を、今後の事業においても安全対策とサポート改善面へと連動させつつ各種事業をマネジメントしていく決意です。
併せて、地域における様々な課題に挑戦し、お役に立てるクラブを目指し、今後とも多様な人材の交流と各種団体とのコラボ(連携事業)を推進しつつ、新たなる未来創造のネットワーク構築を目指して参ります。
今日、文科省&スポーツ庁を通じ「総合型地域スポーツクラブ」への期待感が取り上げられ、就中その役割に「地域コミュニティ―の創造」及び「災害時支援体制への組入れ」が提示されていました。
先の熊本地震において我が友の支援に参加した折、驚愕の世界が目に飛び込んできました。 地震・自然災害の凄まじい状況を前にして、自然の破壊力の恐ろしさに愕然とし立ち尽くすばかりであった。
復旧が長期化する中で被災者の方々の「心身の健康の衰え」と「地域コミュニティ―の崩壊」との課題が浮かび上がっており、それを解決すべく行動を起こしたメンバーの中に、スポーツレク(ゲームや歌を含む)を取り入れた支援活動が有りました。
イベントを通じ人々が笑顔を取り戻し、心と心の垣根が取り払われる様に少しずつ希望の会話が始まっていく状況が散見され、正しくスポーツやレクリエーションが人々に笑顔と交流の輪を取り戻すキッカケとなる事を確信した瞬間でした。
全ては、人によって決まるとか。
責任感と企画力と実行力を併せ持った人材、徹底した奉仕の精神を持った人材、冷徹に事業マネジメントできる人材、廻りを明るくし人を集めてくる人材、内外の後フォローができる人材、経理会計や法務での折衝力を持った人材、各種資格を所有し教室・イベントの指導運営ができる人材、デザイン力と広報力を持った人材、内外のネットワークを駆使し統合的な地域総合デザイン構築と構想実現に奔走できる人材等、多種多様な人材群が必要となる。
謂わば各人の特色と資質と知識と知恵と行動力の総合力での組織構築であり、総力戦での水平展開である。
「仕事の意味を真に理解できるのは、目標を設定し、人を組織し、コミュニケーションを図り、動機づけを行ない、仕事を評価し、人を育成したことのある者だけだ。水圧を体感できなければ、泳ぎのなんたるかは理解できない。」とか。
「人生はどれだけ呼吸をし続けるかで決まるのではない。どれだけ心のふるえる瞬間があるかだ。」(ジョージ・カーリン)
「年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる。人は信念と共に若く疑惑と共に老ゆる。人は自信と共に若く、恐怖と共に老ゆる。希望ある限り若く、失望と共に老い朽ちる。」(サミエル・ウルマン)・・・とある。
90歳健康長寿社会を目前にした今日、人生の謂わば修羅場を潜り抜けてきたシニア世代のメンバーにとっても「レクリエーションインストラクター」の資格取得は、自らの人生を謳歌しつつ、地域に貢献しゆく新たなる人生のキッカケ創りともなるのではないだろうか。 又、その心意気で共々に、進んでいきたいものである。
●指導講師:野村一路 氏(日本体育大学・教授)の理論講義と実習。
※
A-PIE
福祉レクリエーション援助のプロセスであり、相手の自立性・自主性を育むべく、相手に最も適した対処方法、プログラムを企画設定する方途である。
Assessment(事前評価・査定)→Planning(計画策定・作成)→Implementation(実践・実施)→Evaluation(評価・反省)の頭文字を並べたものであり「エーパイ」と読む。
本プロセスは1度だけの過程ではなく、Evaluation(評価・反省)からRe-Assessment(再査定)へと援助プロセスを循環させることにより、効果的かつ効率のよい援助が可能となる。
※PDCA
事業活動における生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進める手法の一つ。
マネジメントサイクルの1つで、計画(plan)、実行(do)、評価(check)、改善(act)のプロセスを順に実施する。最後のactではcheckの結果から、最初のplanの内容を継続(定着)・修正・破棄のいずれかにして、次回のplanに結び付ける。
このらせん状のプロセスを繰り返しながら品質の維持・向上および業務改善活動を推進するマネジメント手法がPDCAサイクルである。
※レクリエーション・インストラクター講習(実習編)