なんでもない日

私が眠りに落ちる頃

あなたはきっと目覚める頃でしょう


ため息をいくつもついて
重い足取りで
いつものように
空を見上げるのでしょう

そして
いつものように
手のひらの小さな画面を見るのでしょう
クスッと笑いながら
目を細めると
きっと優しい顔になってるから



そうしているうちに
朝日は上がり
東の朝焼けの空に
歌を思い出すのよね、きっと。



ステキな歌を思い出してね

私の名前も思い出してね

あなたの一日が

ステキな一日となりますように



記念日でもなんでもない日

だからこそ

さりげない気持ちを込める日

長い雨の後に

言葉が行ったり来たり


あの時の私たちは

その時を慈しむように

言葉を持ち寄って

被せてみたり

合わせてみたり



誰の言葉でもない

2人だけの言葉として

投げたり

探ったり


そして

しっかりと目には見えない手を

掴んで離さなかったように

何度も何度も繰り返し

辛かったよね

悲しかったよね


だけどね

いつもね

一番安心できたような



今まで気付かずにきたの

今さらだけど

一番気持ちが落ち着いたのよ



不思議な時間を過ごしたものだけが

味わうことの出来ることなの



長い雨の後には

晴れた日の日差しで

あたたかな

明日を信じられるように

成れるから

成れるから

あと少し

あと少し

秋の晴れた朝に思うこと

秋晴れの目覚めた朝
キリリと髪を一つに結わえた


それだけで
一日のスタートは
素敵な予感に無理やりでも酔う
ほんのひと時


私はわたし


何人たりとて
邪魔はさせないから


自分だけの一瞬
心の中に抱えた感情だけを抱きしめる


さもないと
崩れ落ちそうな体を
上に向かせる術がない


さぁ、今日はどんな歌が聞こえるだろう



昨日の夕陽は
夜明けのような夕陽だった

雨の日に次元のドアが開くとき

今の世の中は
写真で溢れかえっている


あの場所、この場所


行ったことのない場所
行きたい場所


どこを
誰と
どんな風に


そんなシチュエーションまじり


くるくる
パラパラ
私は黄色い花に埋もれる


心の中で展開する
パラレルワールド


思いのままに


どこにでも行けるドアが
出来るまであとどのくらい？


それでも
きっとあなたとは
会えないかもしれない



会えなくても
そこに
あなたが立っていたことが
あるという真実だけで


ほんとうは
私は満足してしまうのでしょうね



雨の日の
何気ない壁をみつめ



今にも
次元のドアが
開きかけているかの風景と
行きたい場所の写真がリンクする

冷たい雨③〜かぼちゃプリンとコーヒーの場合

幸せは‥
探せば小さな幸せは沢山あると思うの


自分がたとえ病気だとしても
命に関わること以外の場合にだけ
通用する幸せさがし


こうして
歯医者さんの帰り道
家で待ってる年寄りはいるけれど
たとえ数十分遅れようが
『歯医者さんが混んでてねー』って


歯医者さんの近くのコンビニに寄って
紙カップでもいい
缶コーヒーじゃないコーヒーに
手のひらに包んで
冷たい雨にさらされた手を温めたり
ちょっと、こんな時だから
いつもは買わない『かぼちゃプリン』を買い込んで食べたり


ああ、幸せだなぁ〜って。


寒くない場所
痛みのなくなった歯


温かい飲み物
甘いかぼちゃプリン


私はこうして
元気でいられる！


雨粒が多少大きくとも
青空が見えなくても


濡れずにすんでいるなんてね



ここに
素敵な人が一緒なら
幸せ度が増していくだけ


ここで
青空が見えたなら
霞んだ心が澄んでいくように
幸せ度が飛び跳ねるだけ


全て足し算で


もし、
あなたの優しい言葉があれば
掛け算になるのになんて


欲張りさんは
幸せの敵となるけれど


思い巡ることが
楽しくなるのなら
ひとときの幸せの
スパイスになるはずだよね