湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

初めての人と最後の人とお月様

2018-05-27 20:03:17 | 日記
『男はは最初の男になりたがり
女は最後の女になりたがる』


そう巷では
よく言われる言葉


俗に言う
『男の恋は保存式 女の恋は上書き式』


男性の場合
初恋の人をいつまでも忘れなかったりするのも、男性の方が多いらしいのです。
保存していくから、表紙にくる一番最初の人をいつまでも、忘れない。

男性はこんなこと言われるのが好きでしょう?
『こんなの初めてー』とか
『めぐりあった人の中であなたが初めてよ』

それは、保存していくから
初めてだと言われることが嬉しくて仕方がない。

何度、恋しても
自分が初めてであってほしいと願う



かたや『女の恋は上書き式』

初めての人よりも、あとに好きになった人がそれを上書きしてしまう。

今までの人はアッサリ後退してしまい
ファイル化されたものまで、
上書きされていくので
それまでの人は案外残っていないもの

それよりも、
自分がその人にとって
最後の自分でありたいと願う

だから、好きでしょう?
『お前が最後の女だ』とか
『お前がいてくれたから俺は変われた』とか

その後から
裏切られた時がくると知りつつも
いま、相手にとって自分が最高に写って、自己最高だと思われたら
とても幸せなことに思うもの


何度恋しても
相手にとって自分が
一番最後の
最高の女でありたいと願う



あるいは男女とも
『恋は錯覚と誤解の始まり』とも言うから
互いの違いが
リアルになったとき
錯覚から覚めても

『あの人に出会えて良かった』と思えたら‥‥


初めてでも、最後でも
どちらでもいい

人として
誰かが大切に思ってくれた事実

生きていた事実


それは、かけがえのない自分の宝物になる



明後日は、まん丸満月です


満ち満ちてからのち
欠けていく月に
手放したいものと対峙するとき


自分の宝物を大切にするということは
自分自身を大切にすること


自分自身を否定してしまう考えは
このお月様に向かって
手放してしまった方が良いですね


良いお月様となりますように
















海へ

2018-05-26 15:12:20 | 日記
昨日の夜中
眠っていた私に

母が私を呼ぶ声で目が覚めた

夢ではなく声がした
なぜか胸がドキドキした

空耳だろうと思ったけど
あまりのリアルさに
あたりを見渡したけれど
当然のごとく
誰もいやしない

朝になって
何の気なしに
父のお位牌にタバコを置いた

庭に出てみると
母が一番大切にしていた紫陽花が
やっと花を咲かせ始めていた


写真を一枚
取った後にすぐスマホが鳴った


『ドックに入っていたクルーザーが帰ってきました。明日、お天気が良いらしいということで、海南市と和歌山市の間の水域で、散骨のお供養をさせて頂きます』


いつもながら、和歌山のイントネーションで丁寧な口調


散骨をして下さる会社の社長の声だった


『ありがとうございます。よろしくお願いします。ご連絡受けただけで、涙が出てきました』


『何をおっしゃってるのですか。
お父様とお母様は、喜んでいらっしゃると思います。あれだけ面倒を看てもらえて喜んでいないわけはないでしょう。
しっかりしてくださいね。
終わりましたら、散骨証明と、かなりの枚数の写真をSDカードに入れて、お送りします。また、ご連絡させて頂きます』

そうして
その時の涙は
社長の元気な声に押し戻された


買い物に出ようと支度していた時間だった
車で聞こうとしていたCDと荷物を
助手席において
エンジンをかけて
音楽を流した


昨日の夜中の母の声のこと
朝、わけもわからず父にタバコをあげたこと

昨日、初めて私が
アレンジメントフラワーの
講習会に参加して作った花を
ご仏壇の横に据えたとき

『今度はもっと綺麗に活けてくるからねー見ててねー』って言ったっけ。

そして、和歌山からの電話

何もかも
明日に向かっていたんだと
思った途端に
涙が一筋
拭っては一筋

ヤバっ
お化粧がダメになる

しかし、
静かに
静かに
一筋づつ流れ出る

きっと
数日かけて
細かくパウダーにされたものは
黒潮にのり
近くの海までやってくる

数日したら
私は海に行こう

1人で海に行こう

そして
話しかけよう


その時は
号泣するかもしれないけれど












嬉しい木漏れ日の中で

2018-05-25 21:54:25 | ポエム
まさにトコトコと
子供が嬉しそうに学校に向かうように
私は、そこに向かっていた


新しい扉を開こうと言う時
なぜ周りが艶やかに見えるのでしょう


両手を広げて
風を受け
木漏れ日を感じよう

構えるものも何もない

こころ行くまで楽しみましょう

今まで
幾度か
やってみたいと思ったことを
今できる幸せは
何よりも
大切にしたい気持ちだから


大好きな人はいる
大好きな友達はいる
大好きな場所はある


贅沢なことに
私は、幸せを感じられる人






電話の余韻

2018-05-23 23:19:04 | 日記
『電話機』って
古臭い言い方になるのでしょうね


家の電話は『固定電話』
持ち歩く電話は『携帯電話』

ガラケーやスマホの違いはあれど
『携帯してー』
『スマホしてー』
『LINEしてー』

けれど、やっぱり『電話してー』は
ほとんどの場合、携帯になるのでしょうね


家からの電話同士のエピソードは
誰でも数知れずあることでしょう
家の誰が出るかわからないドキドキ感

心して、息をのんで、事に当たらねばと。

今は個人へと
互いの名前が分かりすぎるから
構えることもなければ
スルーしてしまうことも
拒否することも出来てしまう


最初の否応なしの段階は
好きな選択で
突破できてしまうが

さて、話をした後のこと


固定電話からだけだった時代

電話は、かけた方が先に切る
かけられた方が相手の切った音を確かめてから、こちらも切る

また、その逆も時にはあるだろう

しかし、どちかかが先にきる

心を残したい者が後できる

切ったあとには切ない無機質な音

時には
どちらかが先に切るとか
喧嘩さえ甘いやり取りとなる


その音の余韻は
また、自分の心に響いて
嬉しさや悲しさ
納得や後悔を生んだり
受話器を大切に置くまでがお話


それはそれで美しいとさえ思う



携帯同士になってから
私はとても戸惑ってしまう

切ったあとには何もない

小さなな音は儚く
その余韻は残らない
次の場面へと進んでいくだけ

相手の気持ちは?
自分の心は?

問いかけることもなく
心まで無音になっていくようで

だから
さっきまでの話
覚えていてね
忘れないでね


こころに留めていてくれますように


些細な
おなざりのような
せめてもの小さな最後の音が
締めくくりまでのエピローグ


そして‥

また、今度ねって
心の中で呟く


相手の元気そうな声を
自分の幸せなこととして‥
胸に余韻を刻む







ゼラニウムと独り言

2018-05-23 10:04:42 | ポエム
いくつかあった
花の鉢植えが
この冬から半年の間に
ほとんどが枯れてしまった


私の心の様で
悔しさと切なさが入り混じり


残った花の根は
去年と同じように
咲いてくれたらと


願いつつ
毎日の水やりを‥


母が好きだったゼラニウムは
ひと回り大きくなって


ふた回り大きな花を咲かせた



空に向かって話しかける


ほら!咲いたよ! 見て!



今できること

まだ、出来ないでいること

たくさん、たくさんあるんだ


独り言もたくさん増えたけど