増田カイロプラクティックセンターの近況レポート

筋骨格・神経・アレルギー(NAET)・感情の統合療法。
増田裕D.Cのブログ

2006年1月3日 読んだ、飲んだ、論じた 鼎談書評二十三夜

2006-01-03 03:22:18 | 本の紹介・感想
増田院長記

冒頭の署名の本を時間を忘れて夜遅くまで読んでしまった。これは鹿島茂、福田和也、松原隆一郎の3人による鼎談書評で、1晩にそれぞれが1冊の推薦本を紹介して、3者3様に書評を行うという形式を二十三夜続けたものが一冊の本となった。

紹介された合計69冊はどれも知らぬものばかりで、書評を読んで読みたくなった本がいくつか出てきた。これが本来の書評の役割であろう。一冊の本を著者の縦糸の中で論じ、また同種の本や背景の横糸で論じる本来の書評の形式が取られていて楽しい。

その中で興味を引いたのは若菜みどり著「クアトロ・ラガッツィ」(天正少年使節と世界帝国)、ヴィトルト・リプチンスキ著・春日井晶子訳「ねじとねじ回し」(この千年で最高の発明をめぐる物語)、桐野夏生著「グロテスク」である。

日本にもいろいろ書評文化が育ってきたのは本当にうれしい。東谷暁著「エコノミストは信用できるか」という本が紹介されているが、これもエコノミストの経済予測を批評したもので、いかにその論説が変節しているかを事実を追って克明に論じている。これも経済予測の分野における批評である。

さて本日のドラッカーの金言は「不可欠の存在としてのマネジメント」。副題は「二葉の草を育てる者こそ人類の福祉に貢献する者である」。
Action Pointは「マネジメントの能力、真摯さ、仕事ぶりが社会の発展に不可欠なことを示してください」である。

そこで自分の仕事に関連してマネジメントの重要性を考えたい。今、ドクター2人、事務スタッフ1人の3人体制で<カイロプラクティック・神経学・アレルギー療法>の統合療法で年間9400人を超える患者数を診てきた。もう限界である。これ以上のニーズに応えることは物理的に難しい。従業員の充電に必要な期間も十分に確保しなければならない。

これ以上の展開を図るとしたら、即戦力を持ったドクターのヘッドハンティングか臨床能力を持ったドクターをいち早く育てる企業内教育を充実させるしかない。あるいは、補助スタッフを充実させて、本当に大事なことだけをドクターが限定された時間を診ることに専念する高度に組織化された分業協業体制をとるしかない。

ニーズは社会的である。これは患者数の増大となって現れている。現実はこのニーズに十分な質を持って対処しきれなくなっていることにある。

中長期的には以下に臨床で使える1人前のドクターを養成するか、そのシステムが鍵となる。

1月1日付けの読書のメンターで1人忘れていた。チキュウ(地球・智求)学を提唱している松井孝典氏である。

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