増田カイロプラクティックセンターの近況レポート

筋骨格・神経・アレルギー(NAET)・感情の統合療法。
増田裕D.Cのブログ

2006年1月16日 急性腰痛とアレルギー

2006-01-16 17:01:50 | 近況
増田院長記

●急性腰痛
 2人の中高年の女性が急性腰痛を訴えて来院した。骨盤、腰椎、椎間関節、腰方形筋など、関与する部位は一通り治療するが、完全に痛みをとりきれない。一応、筋骨格系のアプローチを徹底的にやった上で、次の段階に進む。女性Aは昨日の朝食後に痛みがでた。身体に神経筋反射テストで聞いてみると、朝食に関係がある。女性Bは一昨日の夕食と関係がある。それぞれ何を食べたのか思い出してもらう。女性Aは味噌汁のタマネギがアレルゲンであることが判明。また、女性Bはユバのシューマイが犯人であると判明。それぞれこの物質を治療した。
 治療後、女性Bは2年ぶりにアーモンドを食べたのが原因かしらと言うので、アーモンドの可能性を調べると、こちらのほうの関与が大きい。これは本日の午後もう一度来院してもらい治療した。これまでの経験で言うと、アレルギー治療すると、(アレルギーの関与があれば)腰痛の症状が軽減するのが速い。

●昨日、中年の女性が膝痛を訴えて来院した。5年ぶりである。こちらはしっかり覚えている。誰の紹介でどんな症状だったのか。テニスで膝を傷めたことも。こんな話をすると、「先生よく覚えていらっしゃいますね」と言われた。昔は患者数も少なかったので、印象が深いのかもしれない。全身のバランスを整えた後、入念に膝のいろんな要素を調べて矯正する。脛骨の外方、大腿骨の内方といった、シアストレスがかかったようなアンバランスも見つかる。大腿4頭筋やハムストリング筋も調べる。1回の治療でほとんど全快。また、違和感が出たら来院してもらうようにした。

●構造的異常が痛みの原因でない2人の患者の例を紹介しよう。本日来院したのでこの話題を紹介する。
1人は70代の女性。先天性股関節脱臼を小兒の時に患い、それ以来それをカバーするために身体の歪みが非常に大きい。まず、左脚が3.5cm短い。歩く時は長足の側を補正して、右の膝を常に屈曲させながらバランスをとっている。体幹も右後方にねじれて、右の肩甲骨が隆起している。これではさぞかし、膝や腰に負担がかかり、痛みで苦しんできたと思いきや、これまでそれほどひどい痛みはなかった。昨年の末に右膝の痛みが耐え難いほどになったため、患者である娘さんが連れてきた。検査をすると、膝の状態は悪い。しかも半月板や関節軟骨の損傷も疑われる。しかし、これまで10回ほど治療をして痛みは8-9割ほど軽減した。本日は膝を深く屈曲させると痛みが出るので、モビリゼーションと中枢への刺激を連結させた治療をすると、ずいぶん楽になった。整形外科医であれば、手術しかない、と思うところだが、下肢および膝の機能を快復させれば、痛みは軽減する。

もう1人は50代の女性。小児麻痺で両足が麻痺している女性である。愁訴はくびの痛み、左大腿外側部の痛みである。右足首を骨折して入院、その間に耐え難い痛みがそれらの部位に発現した。病院では何の対応もなく、当院に来るのを1日千秋の思いで待ったそうだ。これまでの数回の治療で痛みはかなり緩和した。もちろん構造的歪みは変わっていない。

この2人に構造的歪みを是正しようというアプローチをしたら、無理な力をかけて、却って悪くしてしまうだろう。2人とも、構造上の歪みを身体が長年バランスさせて適応してきたのだ。その人なりのバランスがどこにあるのかを見て、その人固有のバランスを取り戻せば良いのである。

●この毎日のレポートも私の日誌である。1日の中で自分だけの時間である。この非常にリラックスした時間にいろいろ思考をめぐらす。そして習慣にする。その題材としてドラッカーの金言にコメントするスタイルを採用した。そこで書斎の本棚を見ると、わが師の「7つの習慣名言集」も見つかった。それを見開くと、やはり1日1言の形式となっている。この名言集についてもこれから毎日コメントしていこう。

●7つの習慣:本日の名言は「個人の成長、または有意義な人間関係の育成についてのインサイド・アウトと呼ぶべきアプローチは、自分自身の内面(インサイド)を変えることから始めるということであり、自分自身の根本的なパラダイム(考え方、見方)、人格、動機などを変えることから始めるということである。
 インサイド・アウトの考え方では、私的成功が公的成功に先立つ。つまり、他人に対して約束をし、それを守る前に、まず自分自身に対する約束をし、その約束を守らなければならないということなのだ」

 何回も読んだはずなのに、改めてすごいことを言っていますね。自分自身の約束を履行できないようでは何事もなしえない。このアプローチは「人間の成長と発展を左右する自然の原則に基づいた、継続的な再新再生のプロセスである」という。
 確かに、人を変えさせることはできない。身近な配偶者1人あるいは子ども1人とっても、変えさせることはできない。しかし、自分を変えることはできる。社長がいくら口をすっぱくしていっても社員は面従腹背である。しかし、社長が変われば全従業員が変わる。率先垂範とはこのことを言うのだろう。

●さて、本日のドラッカーの金言。「マネジメントの効果」。副題は「マネジメントは成果をもたらすことに責任を持つ」。ACTION POINTは「あなたの組織は十分な成果をあげていますか。まだならば、そのために行うべきことを明らかにしてください」
 第1に、まだ日常的な経理の収支を私が行っている。これはソロプラクティス時代の名残だが、早く事務スタッフに引き継がなくてはならない。こんな仕事に貴重な時間を奪われてはならない。
 第2に、早くアシスタントを現場に引き入れて、桐井さんを事務処理専任に持っていけるようにする。
 第3に、私しかできない検査や治療に専任して、高まる患者のニーズに応えなくてはならない。きわめて機動的で即応型のシステムを開発する。
 第4に、現在タウンページに年間3万1500円x12=37万8000円支払っているが、これでリクルートした患者数は延べ人数の中でわずか4%にすぎない。元は取っているが非常に効率の悪い宣伝媒体となっている。これを処分して、ほかの資源に回す必要がある。この決断不足!
 第5に、圧倒的に不足しているのは、症例報告と患者さんの喜びの声を集める作業である。これを誰かにやってもらわなくてはならない。
 課題は山積している。 

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