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映画音楽史(57) 『ジャイアンツ』 1956年公開

2014-02-20 00:49:01 | 映画音楽



『ジャイアンツ』 Giant (米) 1956制作
監督 ジョージ・スティーヴンス
音楽 ディミトリー・ティオムキン
主演 ビック・ベネディクト … ロック・ハドソン
    レスリー・リントン … エリザベス・テイラー
    ジェット・リンク … ジェームズ・ディーン
    ラズ・ベネディクトⅡ … キャロル・ベイカー
主題歌 『ジャイアンツ』 ( Giant ) 演奏・サントラ盤 (ディミトリー・ティオムキン指揮のワーナーブラザーズ楽団)
挿入歌 『テキサスの黄色いバラ』 ( The Yellow Rose Of Texas ) 唄と演奏・サントラ盤 ( 同 )

女流作家のエドナ・ファーバーが1952年に書き下ろした小説を映画化したもので
長い年月の愛と葛藤、文明の粗野と残酷、さらには人種問題を描いた壮大な人間ドラマ。
人種差別の激しいテキサスの広大な牧場主ビックは 東部の令嬢レスリーを嫁に迎える。
そんなレスリーにひそかな恋心を抱いていた使用人のジェットは、牧場から独立して石油を掘り当てた。
それから30年、ビックの子供たちも成長し、テキサスにも新しい時代を迎えたが、人種差別は絶えない。
ある日、ビックは 息子の嫁や孫さらには有色の客に対して差別をするレストラン店主と壮絶な喧嘩を繰り広げる。

主題歌はティオムキンが作曲、ポール・フランシス・ウェブスターが作詞、映画のタイトルバックに使わましたが、
日本ではサントラ盤よりも、レイ・ハインドルフ・オーケストラのレコードの方が大ヒットしました。

This then is Texas Lone-Star state of Texas
This then is Texas  Land I love

This then is Texas Lone-Star state of Texas
This then is Giant Land I love

↓はレイ・ハインドルフ楽団の『ジャイアンツ』 YOUTUBEより

サウンドトラックは↓でご覧になれます。
https://www.youtube.com/watch?v=ZT38y1DP5rc


また、主題歌よりも効果的だったのが挿入歌の『テキサスの黄色いバラ』で、レストランの喧嘩のシーンで
ジュークボックスから流れていました。
この歌で唄われる黄色いバラとは、テキサスに実在したエミリー・モルガンという混血の若い女性のことで
テキサスのメキシコからの独立を成功に導いたとされています。
映画『ジャイアンツ』のあの喧嘩シーンに挿入された意図が推察できます。

There's a yellow rose in Texas that I am gonna see
Nobody else could miss her, not half as much as me
She cried so when I left her, it like to broke my heart
And if I ever find her we never more will part

↓はミッチ・ミラー楽団と合唱団の『テキサスの黄色いバラ』 YOUTUBEより

レストランでの喧嘩のシーンにおけるサウンドトラックは↓でご覧になれます。
https://www.youtube.com/watch?v=e4ptm6F2KHQ


ちなみに、『テキサスの黄色いバラ』は1955制作(55年公開)の西部劇『拳銃稼業』にて
ひと足先に主題歌として使われていました。